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蛇蟇斎狐狸窟さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 96
性別 男性
自己紹介 「じゃまくさいこりくつ」と読みます。
映画は映画館で見る派。平均だいたい年12~14本くらいのペースで行きます。
◆画面内で非常に邪魔。背景白いと読みにくい
◆人間の神経は絵よりも字に向きやすいので集中力が削がれる
◆見ている場面よりも先の台詞が表示されてネタバレになる
◆音声に較べ情報量が格段に少なくなり機微が伝わらない
◆日本の声優の技量は高く安心して委ねられる
など様々な理由から、大の字幕嫌いで断然吹替派。私にとっては字幕映画鑑賞というのは「映画を見に行く」のではなく「2時間、字幕を読みに行く」だけにしか感じません。
ところが、なぜか最近は洋画の吹替上映が少ないため、結果的に邦画を見る機会の方が多くなっています。

そこそこ好きなジャンル…時代劇、アニメ、ミステリー、サスペンス、群像劇
ほぼ興味のないジャンル…恋愛、ハートウォーミング系、アクション、ホラー
2014.12.07 SPACEBATTLESHIPヤマトの自レビューを手違いで消してしまいました…('A`)

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41.  名探偵コナン 絶海の探偵 《ネタバレ》 
ストーリー自体はここ数年のコナン劇場版の中ではかなり楽しめる方でした。ただ、筋が複雑すぎるのと、次々出てくる警察・海自・海保の肩書きを覚えづらいので、まあ子供向け作品ではないかなぁ… そしてイージス艦という国家最高機密の塊の中を子供と探偵に活躍させるために脚本にかなり無理があったのも確か。東京にいた警視庁の面々が一瞬にして舞鶴に着いたり、衛星以外の近距離通信は警戒されなかったり…。毎年恒例の博士のダジャレクイズと、一般小学生声優の声は浮きまくりで、そろそろやめてもいいのでは? 若干心配していたゲストの柴咲コウの声は、それほど違和感なかったので一安心。光彦の腕時計がラストに効いてくるんだろうなぁと思わせておいて、どうでも良さそうなおっちゃんの名刺が伏線になっていたのは意表を突かれました。気になったのは、和葉の扱い。ビートル内で捜査する博士・哀・平次が、普通に(コナンではなく)「工藤新一」相手に通話していたことをどう思ってるんでしょう。彼女が蘭をお見舞いに行って「なぁ、工藤君もイージス艦で一緒やったんやろ?」とか突っ込みそう…その辺のフォローが欲しかった(というか蘭を病院送りにしたまま終了って…) おまけですが…恒例の来年作品の予告は想像の範囲内でしたが、まさかもう一本映画を作るとは…しかもあの国民的アニメとのコラボ第二弾。非常に楽しみです。
[映画館(邦画)] 6点(2013-04-20 12:03:25)
42.  劇場版 とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟- 《ネタバレ》 
とりあえず原作(ノベル・アニメ・マンガ等)を知らない人はお断り、といった感じで、人物紹介も世界観説明もなく、いきなり当麻とインデックスの日常シーンから始まり、怒濤のように事件が展開していきます(この辺、毎年のように申し訳程度の説明を入れる名探偵コナンとは対極にあるというか…コナンのあれは要らないなぁ)。話自体は劇場版独自のエピソード。みんな夏服を着て、白井黒子が車椅子に乗ってることから、大覇星祭前後の時期設定なのでしょうか。絵のクォリティはTVアニメの時から高かったのですが、劇場版でも健在。筋については多彩なキャラクターにそれぞれ活躍場所を与えるためもあってか、話の展開は若干強引だったかもしれません。宇宙エレベータのターミナル内で携帯電話がタイムラグなしでつながるとか、今回のヒロイン鳴護アリサ(風斬氷華と似たような存在)に当麻の右手が作動しないとか若干ご都合的と受け取れる箇所もありますが、全体としては大きな破綻もなく、まあまあ面白かったかな、と。標題にもなっている「奇蹟」がキーワードとなり、ゲスト・レギュラーそれぞれが活躍する、ファンサービスに富んだ作品になっています。禁書目録初登場?の佐天さんや青髪ピアスなどのチョイキャラ、ローラやアレイスターのような黒幕までチラチラ登場させながら、なぜか常連の舞夏が出ていなかったような…?
[映画館(邦画)] 6点(2013-03-23 07:32:08)
43.  アウトレイジ ビヨンド 《ネタバレ》 
全体的に悪くは無いんですが、前作の時のようなインパクトやおもしろさはやや後退した印象。相変わらずキャスティングは豪華で、北野監督がこれだけの俳優を集めて撮ったのは満足だったろうなとは思います。不満なのは関西の面々の活躍が中途半端だったことと、高橋克典演ずるヒットマンが強力すぎて、ドンパチがいささか単純になってしまったところ等でしょうか。小日向文世の刑事は嫌らしさ全開で、まあ想像通りのラストではありましたが、筋としては「え、ここで終わっちゃうの?」という感じ。好評につきまだまだ続ける気、なのでしょうか…ね?
[映画館(邦画)] 6点(2012-11-11 14:57:55)
44.  天地明察 《ネタバレ》 
学生時代、和暦の論文を書いたことがあるので、渋川春海(安井算哲)に元々興味があり、原作小説も発売当時に読みました。算哲と関孝和という二人の数学者のライバル関係を互いに認め合う爽やかな友情として描いてあるのが特徴です(余談ですが、劇中で関は素浪人みたいな形でしたが、史実の関は算哲の支援者である保科正之(将軍の叔父)や水戸光圀(将軍の父の従兄弟)よりも格上の甲府綱重(将軍の弟)に仕えた上級武士で、どちらが早く改暦できるかを算哲と争う政敵関係にありました。藤原正彦『天才の栄光と挫折』や鳴海風『算聖伝』のように関の側から見る作品だと、算哲は嫌な奴だったりします)。その辺の関係は忠実に映像化していて、算額を通じたやり取り等は、原作小説の雰囲気をよく生かしていると思います。映画としては少々上映時間が長いのですが、原作の筋も追いつつ、飽きさせない作りになっており、キャスティングも豪華で、面白い映画になっているとは思います。苦言を呈すれば、所作やセリフの現代っぽさ(時代劇っぽくなさ)がかなり目に付く点、幾人かの京都弁がどうにも板に付いてない感、また白い息や嵐のシーンが合成が荒いのか浮いているように見えた点等があります。それとスタッフロールの後「一部フィクションを加えています」とあったように、(時代劇にチャンバラが無いと締まらないと考えたのか)無理矢理加えた戦闘シーン。あれは頂けません。チープさが鼻につく上、大学者山崎闇斎を殺しちゃうとは無茶にも程があります。あのシーンが無ければもう1点上乗せした所ですが…。
[映画館(邦画)] 6点(2012-09-15 16:30:24)
45.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
つまらない映画ではないのでこの点数にしました(5点にするか迷いました)。が、ちっとも感動はしないし、シングルマザーの子育てという、あまり珍しくないテーマの凡作になっていた気はします。ジブリっぽさ=トトロやポニョと確かに通ずる所はあります(あれらもストーリー自体は大して盛り上がりはありませんでしたし)。花・雪・雨の主要キャストに関しては、演技も良かったと思います(大沢たかおはちょっと声が浮いていましたが)。映像的にも監督が表現したかったという「風」に関しては十分堪能できました。ただ肝心の筋が…。前作「サマーウォーズ」の時もそうでしたが、「時をかける少女」に感動し、何度も繰り返し劇場に通った身としては、こういう作品を期待してるんじゃないんだけどなぁ、と思ってしまったり(まあこちらの勝手な期待でしかないんですが)。少女の成長、家族の絆、ときて、母親の強さを訴える作品を作りたいという気持ちは伝わってきましたが、話の流れ自体はかなり王道というか平凡で、正直「おおかみこども」という設定すら本当に必要だったんだろうか?と思ってしまいました。夫に先立たれ、子供達も自立して、再び一人になってしまった花はこれからどうやって暮らしていくのだろう。あえて物語では切ってしまったラストより後の場面が気になりました。
[映画館(邦画)] 6点(2012-07-22 08:48:41)(良:1票)
46.  はやぶさ 遥かなる帰還 《ネタバレ》 
20世紀フォックスの竹内結子版(HAYABUSA)は未見。こちらの方がキャスティングが豪華そうなので見に行きました。しかし、ただの金属の塊に心性を感じてしまうのは日本人の性なのでしょうか。合理的思考の理系人間の巣窟であるはずの宇宙研の面々が、次第にはやぶさへの愛着を増していき、人格性を持った存在として応援してしまう様は見ていて共感でき、ただの鉄塊の頑張りに思わず涙してしまいます。夏川結衣・山崎努の父娘エピソードも最初はストーリーの邪魔に感じていましたが、終わってみればまあまあでした。とはいえ、この映画の場合、途中過程であるイオンエンジンのトラブルの解決に重きを置いており、肝心の帰還シーン自体は盛り上がりにかける感がありました。あと、イトカワ上での弾丸発射が失敗したと発表していたのにもかかわらず、最後サンプルがなぜ採取できたかの説明が若干不足気味で、当時ニュースを見ていなかった方には不思議に思われるかもしれません。とはいえ日本有数の俳優が集ったこの映画は、はやぶさ物の映画の中では見応えがある方なのでは無いでしょうか。
[映画館(邦画)] 6点(2012-02-14 23:41:06)
47.  劇場版 テンペスト 3D 《ネタバレ》 
原作が気になっていたものの、小説・舞台・BSドラマなどを見ることがなく、今回映画になったというので見に行きました…が、ずいぶん駆け足な感じで、途中の話が端折ってあるんだろうなぁというのが分かる構成でした。上映時間は結構長いのですが、その割にストーリー的に説明不足気味で、寧温の決意の由来とか(宦官として生きることを選んだり、王の妃となったり等、何度かいろいろな「決意」をする場面があります)彼女の朝倉への思いなんかが、よく飲み込めないまま、話だけ進んでいった感があります。しかし、ほぼ全員標準語というのはかえって違和感がありますね。もともと仲間由紀恵はあまり好きな女優ではないのですが、ある意味彼女らしい、いつも通りの演技。怪演という意味では、GACKTの嫌らしい役に合ったねちっこい演技もさることながら、高岡早紀演ずる聞得大君(真牛)の強気な女性の転落ぶりが印象に残りました。あ、それと…3Dの意味は全くありません。CGの竜が暴れ回るのを見せられるだけで3D料金取られた挙げ句、3Dメガネの違和感に2時間半忍耐を要求されるというのは、むしろ苦痛でした。この時代の琉球を扱った作品自体かなり貴重ではあるので、甘めにつけて6点。
[映画館(邦画)] 6点(2012-02-03 17:58:58)
48.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
原作未読。ドラマ版も知らず、後輩の薦めで観てきました。主人公は井上真央演じる恵理菜なんでしょうけども、完全に視点というか観客が感情移入する対象は永作博美演じる希和子という感じですね。時系列が交錯しつつ進むので、最後までストーリーがどこに落ち着くのか分からないまま、ふわふわした(正直すんなり納得はできない)エンディングとなりました(最後まで恵里菜の方には感情移入できない構成になっていたためかもしれません)。全体的に私は悪くない映画だとは思いましたが、ストーリー的には後味悪く感じる人も少なくないでしょうね。結局救われてないというか。小池栄子は最近はもう立派な女優ですね。最初何かぎこちない演技だと思ってたら、そういうキャラを演じていたのが後で分かって腑に落ちました。
[映画館(邦画)] 6点(2011-12-05 00:31:16)(良:1票)
49.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
あまり期待しないで見に行ったせいか、そこそこ楽しめました。ただ、これがジブリ映画でなかったら見に行ってなかったかも…。ストーリーの展開はどんでん返しがあって、なかなか面白いと思います。数十年前の日本の空気や、食事シーンなどの人々の生活感、淡い恋のストーリーなんかはまさしくジブリテイストなので、安心して見られるとは思います(この作品を見る時はゲドのことは忘れてあげましょう…)。少女の成長という意味でも淡い恋という意味でも過去作(魔女宅・耳すま…)には遠く及ばないとは思いますが。ほとんどストーリーを放棄していたポニョやボリューム過小のアリエッティよりは楽しめたかと。すでに指摘されていますが、登場人物の名前(あだ名)に説明がないのがちょっと不親切。あと鈴木Pのこだわりだと思いますが、話題作りとはいえ俳優を声優に使うのはやはり感心しません。今作の俳優さんは極端に下手な人がいなかったのは幸いでしたが、やはり地の声というか俳優の素の人物の声としか聞こえない場面もあり…特に「風間俊」役をジャニーズの岡田准一が演じ、その親友の水沼役を同じくジャニーズの「風間俊介」が演じているので、少々混乱しました(風間が風間に対して「おい風間!」ってどっちがどっちやら(笑))。
[映画館(邦画)] 6点(2011-12-05 00:22:24)
50.  ブーリン家の姉妹 《ネタバレ》 
トマス・クロムウェルという政治家に興味があったので、彼にまつわるヘンリー8世とアン・ブーリンの映画ということで見に行きました。英国人が見たらどう思うか分かりませんが、そこそこ歴史をなぞっていて、オリジナル要素もあってバランスは取れていたと思います。ただ、結局のところドロドロの愛憎劇なので「だから何なんだ」という感想もあり得るかと。嫉妬に駆られたアンの行動にはちと理解しづらいものもあります。しかしまあ全体的にはそこそこまとまった映画ではないかと。お目当てのクロムウェルは…史実と逆転してジョージ・ブーリンの子分みたいな役で1シーン出てきただけ。残念(ま、これはブーリン家の物語だから仕方ない)。
[映画館(字幕)] 6点(2011-06-04 10:10:17)
51.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》 
原作未読です。何というか、設定がすべて、という感じのストーリーでしたね(予告篇を見るだけで作品全部味わってしまったような映画がたまにありますが)。見に行く前は「大阪国」ってどんな感じの国で、東京の日本政府とどう絡むんだろうなどと想像をふくらませていましたが、実体がほとんどない存在ということでちょっとがっかりでした。題名にもなっているプリンセス・トヨトミ自体があまり重要でない存在というのも(出番も思ったより少ない)肩すかしを食らった感じです。ゲーンズブール君の策謀も伏線がバレバレ(わざとなのかもしれませんが)でしたね。設定自体は良いと思うので、もう少し大阪国というものを掘り下げたストーリーにしてもらえたら良かったのになぁ。ちょっともったいない感じです。などと否定的なことばかり挙げてますが、つまらない映画ではないと思います。まあまあの6点。
[映画館(邦画)] 6点(2011-06-01 01:30:52)
52.  白夜行 《ネタバレ》 
サスペンス映画の出来としてはまあまあのところかと思います。伏線も一応すべて回収されていますし。ただ謎解きはそれほど複雑でないので、ラストのカタルシスみたいなものは薄いです。不満と言えばメインキャストであるところの堀北・高良2人の出番があまりに少ないこと。子役の方が出番多いんじゃないかと思うくらいです。出番少ない上に2人とも感情を押し殺した静かな演技なため、むしろ主演は視聴者と同じ目線で動く船越英一郎のようにも思えました。二人のシーンが少ないのと、元が小説ということもあって、次々と登場しては消されていく二人の周囲の人間は、名前を覚える前にいなくなってしまう感じさえしました(名前は漢字表記が出てこなくて音だけだと覚えづらいです)。そんな感じで、堀北目当てのファン(実は私もですが)が見に行くと、ちょっと肩すかしを食うかも。
[映画館(邦画)] 6点(2011-02-04 08:12:32)
53.  インシテミル 7日間のデス・ゲーム 《ネタバレ》 
原作未読(映画見た後に本屋で立ち読みしました)で見に行きましたが、そこそこ楽しめました。設定(ゲームのルール)がすべてという感じですね。あとは一人一人殺されていくという。ただせっかくの設定が後半あまり意味がなくなるのは残念。石原さとみの狂気な演技は良かったと思います。
[映画館(邦画)] 6点(2010-12-21 22:18:51)
54.  俺物語!! 《ネタバレ》 
原作漫画は未読。TVアニメは全話視聴。ただでさえ食傷気味の漫画原作映画ですが、最近TVアニメと実写版をほぼ同時に公開する例も増えていて、どうしても比較してしまいます。2人が気持ちを伝え合った後の展開は、基本的にのろけが続くだけの単調な繰り返しが多いんで、2時間弱の映画としてあそこで切ったのは正解だと思います(…の割に有名な砂とのラップキス練習を宣材に使ってるのはずるい)。各キャストも原作の雰囲気を忠実に伝えようという雰囲気は十分伝わりましたが、やはり少女漫画の非現実的なシチュエーションの数々を映像に落とし込む際に、どうしても無理矢理感があって、見てる側が気恥ずかしくなるというか(特に柔道のシーンや火事のシーンなど)。ただまあアニメの方を見ていなければ、これでも普通に面白いと感じたかもしれません。鈴木亮平はかなり猛男の雰囲気が出てましたね。坂口健太君は、ここんとこ本当に漫画原作に出ずっぱりですが、本作の砂に関しては、適役と思います。ヒロインの永野芽郁は初めて知りましたが、何か綾瀬はるかと蒼井優を足して2で割ったような顔で、見てる間ずっとそれが気になってしまいました。主題歌は…なんで槙原?TV版のTRUSTRICK(神田沙也加)の方が作品に合ってましたね
[映画館(邦画)] 5点(2015-11-03 15:06:22)
55.  日本のいちばん長い日(2015) 《ネタバレ》 
特に意識した訳でもなく、たまたま8月15日に鑑賞。同監督・同主演の「あさま山荘事件」の時にも思いましたが、全体としてドキュメントタッチにしたいのか(それにしては事実が飛び飛びで精緻でない)、それともヒューマンドラマにしたいのか(それにしては淡々としすぎて物語性が足りない)、位置づけが中途半端だと思いました。元々原作の半藤氏からして、史料を広く渉猟している点では学者にも劣りませんが、若干思い込みが激しく結論ありきの印象もある方でして、本作でも阿南陸相の自決を良く描きすぎの感はあります。ただ全体としては右にも左にも傾かず、淡々と語られています(そこがドキュメント風で中途半端さを感じる原因でもありますが)。昭和天皇の描かれ方は、ロシアの「太陽」に較べるとまだ踏み込みが足りない気もします(本人役は一瞬しか登場しない「終戦のエンペラー」の方がある意味多角的に描かれていました)が、終戦過程にさほど詳しくない方に見せる分には十分かもしれません。キャスティングは重厚で文句ありませんが、終戦工作のキーマンの1人である迫水書記官長の扱いが若干軽すぎて、鈴木首相の書生のような感じに見えてしまいました。
[映画館(邦画)] 5点(2015-09-06 12:32:27)
56.  ラブライブ!The School Idol Movie 《ネタバレ》 
TVシリーズは1期・2期とも一応見ていましたが、それほど熱心なファンでもなく…見に行こうかどうしようかと迷ってたくらいな私にとっては、なぜ彼女たちがスクールアイドルという形態にそこまで頑なな思いを抱いているのかが、いまいち伝わらず…(μ'sというグループ自体へのこだわりの方は分かるとしても)。むしろA-RISEの考え方の方が自然に感じます。が、この劇場版をラブライブというプロジェクトの集大成・結節点ということで考えれば、この劇場版の結論は定まったものなんでしょうね(2期終盤もそうでしたが)。ニューヨークでの話はTV終盤からの流れとはいえ、あまり必然性を感じられませんでした(あるいは単に花陽ちんの白米話やりたかっただけと違うんかい、と)。所々挟まるPVシーン・ライブシーンはなかなか良かったと思いますが。高山みなみ演ずる謎の女性シンガー(彼女は穂乃果の未来像なんでしょうか?)という幻影が要所で話を進める点が、やや唐突さを感じさせるものの、総じてファン向けコンテンツとしては、無難にまとまった出来かと思います。良くも悪くも春香と可奈の2人を軸として、他のアイドルの出番が割を食った感のある昨年のアイマス劇場版とくらべると、μ'sの方は9人それぞれ均等に出番もセリフもあった感があり、配慮されてるなぁ、と感じました。とりあえず完全にファン向けの映画なので、ラブライブをご存じ無い方には辛いかと思います。
[映画館(邦画)] 5点(2015-07-15 00:06:27)
57.  百日紅 ~Miss HOKUSAI~ 《ネタバレ》 
原作未読。こういう、一本を貫くストーリーが無い作品は、評価に困るところです。なるほど映像や環境音(特に橋を廻る生活音)など江戸情緒を感じさせる仕掛けは多く、亡き杉浦日向子女史の豊富な江戸知識に裏打ちされた当時の風俗や生粋の江戸弁によるやりとりは、見ていて心地いいと思います。が、それをアニメでやる意義は今一消化できず…話題作りのために俳優の声を使うくらいなら、いっそ初めから実写映画でも良かったのではと思ってしまいます。辛口になりますが、杏・松重豊・濱田岳の声優ぶりは、正直及第点には達してなかったかと。演技自体は悪くありませんが、それが絵に乗りきってないため北斎・お栄・善次郎ではなく杏・松重・濱田にしか聞こえない。せっかくアニメの人物が話していても、背後の3人の俳優の顔ばかりちらつきました。高良健吾ら他の役者は言うに及ばず。 筋ですが、盲目の妹の看病と死、という事件はあるものの、それは主題ではなく、北斎・娘・弟子の3人の日常を描く、まさに「日常系アニメ」で、史実の北斎と応為の生涯をたどる訳でもなく、家族の絆や人物の成長を描くでもなく、ストーリーはあって無いようなもの。それだけにラストの「その後の人生」の説明は蛇足と思いました(日常のまま何気なく終わってもいいのでは)。小気味いい江戸弁は全体的につつっと耳に入ってきましたが、「○○みたく」「勉強になるから」「来れたじゃねえか」など今っぽい言い回しも二三あり…江戸通の杉浦さんが間違えるとは思えないので、脚本か役者の勇み足なんでしょうか?若干引っかかりました。
[映画館(邦画)] 5点(2015-05-14 22:54:29)
58.  THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 《ネタバレ》 
かつてアニメ版パトレイバーに熱中していた者として。今回の長篇だけでなく、短篇12話もすべて劇場で見ましたが、やっぱり押井監督はパトレイバーそのものが好きじゃないんだろうなぁ、と感じます。往年のファンへのサービスのつもりか、過去作の台詞をそのまま持ってくるシーンも多く、かつてのパトの雰囲気を感じられなくもないですが、時代が進んでしまったこととアニメでなく実写化によるリアルな質感によって、かつて我々が夢中だったパトレイバーのノリが、むしろ気恥ずかしさを生起させてしまっているような感じで。それでも押井脚本でない回はまあまあ面白いものもあったのですが、第5/6話の怪獣騒ぎや、第12話からつながる今回の劇場版を見ると、「押井さん…まーだ、こんなことやりたいの?」という、いささか食傷気味の感想しか抱けません…。歴代作品の中でも「最もレイバーが登場しない」とも言われるMovie2(1993年)の正統な?続篇ともいうべき、今回の首都決戦。やってること自体はあまり変わらず、前作で荒川が後藤に延々と語った青臭い「平和論」を今回は高畑が後藤田に語り続けます。でも22年の間に世の中はおそらく押井監督の想像以上に進んでしまっていて(なんせその22年の間にEVAも踊る大捜査線も、2つの大震災さえもすっぽり入ってしまいます)、正直その語りは古臭いし鼻につく感じです。サービスで声だけ登場した南雲さんも、あまり必然性を感じられず…この作品なら後藤さんは無理に出さなかったのは正解ですね(正直今回のテーマなら、南雲と柘植よりも、世界線が異なるものの、後藤と甲斐冽輝の方を掘り下げて欲しかった感も)。長くなってしまいましたが、今回の犯人(灰原)の動機も結局うやむやだし、テロで大騒ぎした割に解決もなく終わるんでカタルシスも不足…つまらなくは無いけれど、非常に残念な作品と思いました。
[映画館(邦画)] 5点(2015-05-04 00:41:19)
59.  ソロモンの偽証 前篇・事件 《ネタバレ》 
原作未読。レビューは後篇見終わってから書こうかと放置してましたが、後篇見たので改めて。大人の配役がかなり豪華なのにくらべて、子役の方は事件に関連する人数も多いため、なかなか覚えにくいかと思いましたが、それぞれのシーンでそれぞれの特徴が出ており、この手の話にしては覚えられました。いい子役集めましたね。とはいえ、やはり登場人物が多すぎます。それにやはり前半・後半に分けたせいか、全体的に冗長ではあります。各生徒の家にもそれぞれ家族がいて、それぞれドラマがある…のは分かりますが、いちいち全部見せなくても。ただ話全体として、後半の裁判シーンを盛り上げようとしているのは分かりました。(その期待は後半である程度裏切られてしまいますが…)
[映画館(邦画)] 5点(2015-04-18 16:32:19)
60.  紙の月 《ネタバレ》 
原作小説・ドラマ版はともに未見。筋自体は、女性営業員が年下の大学生との不倫にハマって、勤め先の銀行の金を横領していくうちに金銭感覚が麻痺していく…という、ありがちなストーリー。だが、インタビュー等を見ても、ほとんどの演者が自分が演じる人物に、少しも共感できないと語っているように、「実際にこんな人はいないだろう」というキャラクターばかり。にも関わらず、展開自体はテンポ良く(?)悖徳的行為になだれこんでいくという点で、ある意味同原作者の「八日目の蝉」と似たような感覚でした。また、話のオチが放棄され、何気ないシーンで突然終了するのは、同監督の「桐島、部活やめるってよ」と重なる部分も。池松壮亮もこんな濡れ場をやる歳になったんだなぁ、と思いつつ、役柄とは合ってた気も。小林聡美・大島優子・石橋蓮司・近藤芳正なども悪くなかった。旦那さんの田辺誠一は、ちょっといい人過ぎかな。5点と6点で迷いましたが、厳しめで5点。
[映画館(邦画)] 5点(2014-11-16 08:37:17)(良:1票)
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