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さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 92
性別 男性
自己紹介 基本的に点数が甘めになりがち。
あまりジャンルに好き嫌いはありませんが、やはり娯楽映画が好きです。
密度の濃い映画が好みですね。

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41.  ブラックハット 《ネタバレ》 
「パブリック・エネミーズ」から早や6年その間映画を監督していなかったとは知らなかった。「マイアミ・バイス」「パブリック・エネミーズ」はあまり好みではなかったが…。  中盤までは少々退屈に感じた。が、やはり銃撃戦で目が覚める。音や着弾の描写などこだわりを感じさせる銃撃戦描写はさすがだ。 この構図は何かやばいと感じた直後に訪れる轟音。親友が乗っていた車が吹き飛び、銃弾の雨が主人公たちに襲いかかる。9.11で夫を亡くしたバレットが倒れ、NSAに不正侵入した主人公に連行命令が下った時「命令に従う」と言ったジェサップが冷静に五人仕留めた後崩れ落ちる。バレットの視界が霞み彼女の命も消える。ハッカー同士の頭脳戦の様相がその瞬間変わり始め静かに熱いマイケル・マンが帰って来た気がした。  クリス・ヘムズワースが天才ハッカー?どちらかというと直情的な肉体派、熱血漢というイメージのある彼をなぜその役に据えたのか。それは終盤を観ればなんとなく分かる。復讐心を胸に一か八かの戦いをしかけるのに典型的な柔なハッカーでは絵にならない。そういう点で彼の熱は必要だったのだろう。本国では評価が伸び悩んだ本作だが個人的には今後のマイケル・マンを期待させる一作となった。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-12-30 03:17:22)
42.  百円の恋 《ネタバレ》 
かきむしる背中から見えるぜい肉。自堕落な引きこもり生活。醜い姉妹喧嘩。転んで透ける下着。働きだしてからも職場の百円ショップに集まってくるのはどうしようもない人間ばかり。同僚からはレイプされ惹かれたボクサーには逃げられる。前半に溜めるだけ溜めた膿や鬱憤を晴らすかのようにふと始めたボクシングに力が入っていく。何をするにも鈍重だった彼女の動きが変わる。目には生気が宿りシャドーの切れも増していく。その変遷を演じる安藤サクラが素晴らしい。強烈な印象を残す女優だ。俳優たちが段々小粒になっていく印象の昨今なかなか得がたい存在だと思う。  展開はわかりやすいが人物の距離感はシビア。登場人物は極端な人間が多いのにふとリアルに感じる匙加減が良い感じ。百円ショップの廃棄を飄々とかっさらっていく根岸季衣には爆笑させてもらった。あの顛末には店員じゃなくとも「マジっすか!」と言いたくなる。  「勝ちたかった。一度くらい、勝ってみたかった…」言葉を搾り出す一子。人生において勝利とは人それぞれだろうが試合に負けた彼女のこれからはきっとそんなに暗くないだろう。観客にそう思わせた彼女はもう負け犬ではない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-28 20:14:09)
43.  スター・ウォーズ/フォースの覚醒 《ネタバレ》 
ネタバレが怖いので初日に観てきました。スター・ウォーズに思い入れがあまりないと言いながら全作観ていて最新作を初日に観るとかもう立派なファンだよなあ(笑)。20世紀フォックスのファンファーレが鳴らないオープニング。しかしテーマ曲と共にスター・ウォーズのタイトルがバーン!と出てくるとやはり盛り上がる。ダース・ベイダーがいない全く未知数の物語がどう描かれていくのか。  主役に抜擢されたレイ役のデイジー・リドリーが素晴らしい。若さに溢れていて活発で生命力を感じさせ新三部作の主役であったジェダイたちのように落ち着いてないところがいい。フィン役のジョン・ボイエガと共にフレッシュな印象を残す。新ドロイドのBB-8も新しいスター・ウォーズを賑やかしてくれる愛らしいキャラクターだ。そしてなんと言ってもハン・ソロが出てくると思わず声が出そうになる。個人的にはミレニアム・ファルコンが出てきたところが興奮した。ボロ船ってまさか……来たぁーーー!という感じ。その後のドッグファイトも見事だった。今作は旧三部作の雰囲気に近い作りになっていて新三部作に不満を持っていたファンにはとびきりのご馳走になったのではないだろうか。指摘が多いエピソード4の焼き直しではないかという声も分からなくもないが、スター・ウォーズはシリーズを通してデス・スター戦の焼き直しを何度もやっている感がありもはや伝統と言える。  今作で気になったところ。それはジェダイの不在というところだろうか。今回主人公たちを導いていくのはどうやらハン・ソロの役目のようだが、ハンはどちらかというと永遠の冒険者というイメージがありやはりジェダイのような支えの存在がいないのは少し寂しい。それはファースト・オーダー側にも言えることで今回ダース・ベイダーに代わる悪役と目されていたカイロ・レンが実はハンとレイアの息子でシスになりきれていない未熟な存在であることは意外だった。つまり両者共に若い世代の物語であり両者の成長の物語とすればなかなか新しい試みではないかと思う。しかし、敵方には強力な悪役の存在が欲しいと思うのも巨大ホログラムで登場する最高指導者スノーク程度では物足りないと感じるのも事実だ。  J・J・エイブラムスは新しい物語の序章をやってのけた。しかしこれは次回作を作る監督がなかなかに大変だ。ハン・ソロが息子に殺されるという衝撃の展開の後に待っているのは今後この物語を誰が支えていくのかということ。若い世代、そしてラストに登場したルーク・スカイウォーカーをどう動かすかが鍵か。しかし、こうして次回作に想いを馳せる時間が新しくもたらされたことは非常に喜ばしいことだ。
[映画館(字幕)] 7点(2015-12-27 19:11:02)(良:2票)
44.  スター・ウォーズ/ジェダイの復讐<特別篇> 《ネタバレ》 
スター・ウォーズ旧三部作の最終作。前作があの終わり方だったからファンには待望の作品だっただろう。  物語はハン救出から始まり一気に収束へ向っていく。惑星ダゴバに戻るとヨーダに寿命が訪れており修行完了。ファンでなくても「え?すごい中途半端に修行終わった気がするけど大丈夫?」と思ってしまう。そしてエンドアでの新デス・スターのシールド発生施設攻防戦。皇帝はわざと情報を流し罠を張っていた!!でも屈強なはずの帝国軍部隊は毛むくじゃらぬいぐるみのイウォークに蹴散らされるのでした。うーん、「帝国の逆襲」からえらく軽くなってしまいましたな。まあ観返してみると愛嬌もあって悪くない…いや、うーん。  そんなことより今作はジェダイの物語が重要だ。新旧通して描かれたアナキン・スカイウォーカーの物語が幕を閉じる。観返してみて思ったことはなんだかんだ言って新三部作は作られて良かったということ。最後のルークとダース・ベイダーの闘いがこれほど悲しい戦いだったとは初見時にはここまで感じられなかった。ライトセイバーを打ち合う度に「なぜこうなってしまったのか」という思いが交錯する。パドメが言った通りアナキンには善の心が残っており予言通りフォースにバランスをもたらす。素晴らしい。初見時に皇帝をポイ捨てした時吹いてしまったのは内緒だ。  全体的には満足の仕上がりとはいかないがルークとアナキンの「父さんを救うんだ」「もう救ってくれた」のやり取りはやはり名シーンだと思う。  ラストのルークを見守る霊体になった三人のジェダイ。DVD発売時にアナキンが新三部作のヘイデン・クリステンセンに変えられてしまったのは残念でならない。最後にアナキン・スカイウォーカーはジェダイへと戻ったのだ。“Return of the Jedi”とはルークの帰還とアナキンのジェダイへの回帰というダブルミーニングだと思われるが、なぜこういう修正になってしまうのか。だいたいルークからしたら「そこの若い兄ちゃん誰やねん」状態。え?フォースで感じる?そうですか。DVD発売時に日本では「ジェダイの帰還」と改題されたのに皮肉なことだ。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-12-24 04:41:19)
45.  007/スペクター 《ネタバレ》 
うーん、なんとももったいない。いや悪くはないのだが、というより途中までは最高だった。序盤の派手なアクションはいつも通り最高で全体的に高級感のある映像と雰囲気に浸れて良い気分だったし、スペクターという組織がじわじわと明るみに出てくるところはゾクゾクワクワクだったのだ。  だがその肝心のスペクターがどうもよくない。会議のシーンは最高にいい雰囲気で恐ろしいのだが、その後ボンドを追いかけてくるのは筋肉ダルマの車一台。その後度々襲撃してくるのはこの筋肉ダルマ。スペクターって人いないの?スペクターの基地に潜入して捕まったのならともかく、車でお出迎えされてその後拷問というのも少しシュールだ。拷問から抜け出してここから壮絶アクションだ!と思ったらあっさり脱出できてしまうのもどうか。スペクターの兵隊はハリボテですか。だが一番困りものなのはボスのブロフェルド。部下の三下にでもやらせておけばいい仕事を自分でやりたがる。そして、失敗する。で、逮捕(え?)。なぜわざわざ出張ってくるのかと考えたらボンドとの過去の因縁があるからなのだが、そうなるとボンドとの因縁なんて無かった方が良かったのではないかと物語の根幹すら怪しく見えてくる始末。クリストフ・ヴァルツを意外と生かせていない印象だし、終盤になればなるほどスペクターの恐怖や巨悪感が薄れていくのは非常に残念だ。  「スカイフォール」で007シリーズとしての体制が整ったのだから今までのようなシリアスな物語から痛快な娯楽作へシフトして欲しかった。とはいえ観た印象はそこまで悪くない。全体的な雰囲気は良いと思うし、長い上映時間だが観ている間は時間も気にならずそれなりに楽しんでいたのも事実。なんだかんだ言ってダニエル・クレイグのボンドは素敵でした。
[映画館(字幕)] 7点(2015-11-28 03:19:54)(良:1票)
46.  ジョン・ウィック 《ネタバレ》 
キアヌ・リーヴスはこういうことがあるから侮れない。そろそろ落ち目かなと思わせたときに「マトリックス」が来て今回はこれ。「マトリックス」ほどのインパクトはさすがに無いがシリーズ化できそうな作品だし今後も期待できるかもと思わせる。  「犬が殺されたくらいで」と言う人もいるだろうが犬はきっかけにすぎない。人には踏み入ってはいけない領域がそれぞれあるのだ。蹂躙するのなら蹂躙される覚悟をしておかなければならない。マフィアの息子ならなおさら。まあピンポイントで凄腕の殺し屋を襲撃してしまうという渾身のボケをやらかしたから仕方ないね。  売りはやはり銃撃戦。面白いようにヘッドショットを決めていく様はなかなか面白い。まるでゲーム感覚。スタイリッシュであると同時に確実にとどめを刺していく姿は現実的なアクションだと錯覚させる。さすがにガンアクションだけではもたないと感じたのか素手のアクションも挟むがこちらはガンアクションに比べると少々もたつく。これらをテンポ良く消化できるともっと良かった。  殺し屋の世界観、映像や雰囲気も良く一見の価値あり。しかし、こういう役をやっても「しぶい!」と思わせないキアヌ・リーヴス。年齢も50を越えているのにどこか「青年」を思わせる。この不思議な感覚がこの映画の雰囲気に妙に合っていると感じた。
[映画館(字幕)] 7点(2015-11-24 01:32:23)
47.  カリフォルニア・ダウン 《ネタバレ》 
誘われたから観に行ったのだがそういえばパニック映画を映画館で観たのはいつが最後だったか。「ジュラシック・ワールド」もパニック映画というなら最近なのだが災害映画という意味でなら記憶がない。90年代後半はかなり多かった印象だがいつの間にか映画館でそういうジャンルの映画を観なくなっていたことに気がついた。あの頃はすごい映像が観られるだけで満足していたのになあ。  さて本作だが最新の映像技術で作り上げられた災害シーンはかなりの大迫力。主人公は現役から離れた元消防隊員にすべきだったかもなあと思ったり、奥さんの恋人が露骨なまでの夫の株上げ要員だったり(しかもきっちり死ぬところも描かれて)するのだがなんとも分かりやすいアメリカ的な娯楽映画になっていて90年代後半に映画館で楽しんでいた災害映画たちをなんとなく思い出し懐かしい気分にもなった。久々に観た映画館での災害映画はベタであってもかなり新鮮に感じられ、逆にベタだから安心して楽しめる感じもあり、最初から最後まで災害シーンの波に浸ることができてかなり満足したというのが正直な感想だ。  それにしてもドウェイン・ジョンソンのあの絵面の頼もしさといったらないね。奥さんが別れようとする気持ちが全く分かりませんわ。
[映画館(字幕)] 7点(2015-10-03 03:59:31)
48.  MAMA(2013) 《ネタバレ》 
この作品は設定が少しユニークだ。ホラーといえば主人公たちが屋敷などに迷い込み幽霊や怪物に遭遇するのが定番だが、この作品は主人公が引き取った姉妹に幽霊がくっついてきたというもの。しかもその幽霊は姉妹を生かし育ててきた。まさに姉妹にとっては「ママ」なのだ。  オープニングの子供たちの壁の落書き。それが姉妹の5年間なのだが明らかに姉妹以外の存在が・・・。こういう想像をかき立てる導入が上手い。姉妹という設定も良い。妹が部屋で戯れている絵に姉がひょこっと廊下に現れる。じゃあ今妹と戯れているのは誰なんだぁ!?こういうトリック的な怖がらせ方も効果的だ。  だが、終盤にかけて「ママ」が頻繁に姿を現してくると恐怖感は薄れていく。ジーンおばさんが襲われるところは完全に「ママ」の八つ当たりにしか見えず思わず笑ってしまう。ラスト「ママ」に子供の遺骨を渡すシーンは日本映画の「スウィートホーム」を彷彿とさせる。が、あの映画のようにすんなりハッピーエンドの方向にいかないのはデル・トロがプロデュースしているからなのか。結局こういう題材になると母性のぶつかり合いになるのだが、「ママ」との5年間に打ち勝つだけの母性を彼女は得たのか。そのためのドラマの配分がホラーだからこそ難しいと感じる。  ジェシカ・チャステインがこういう映画に出る印象があまりなかったので意外だったが短い髪がなかなか似合っている。彼女の演技も良かったが姉妹を演じた子役たちの演技が印象に残る。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-30 02:19:26)
49.  一枚のハガキ 《ネタバレ》 
恥ずかしながら新藤兼人監督の作品はほとんど観たことが無い。脚本作は何本か観たのだが。  森川定造の妻・友子は戦争で多くのものを失う。まず夫を失い、その後その弟に嫁ぐがそれも失い、そしてその父と母も息子を失った失意の中でこの世を去ってしまうという絵に描いたような悲劇。その夫を戦地に行かせたのはクジ引きである。定造本人ではなく上官が引いたクジでだ。だがそのクジで戦地に行かずに済んだ者もいる。松山啓太はクジで生き残るが帰還してみれば妻は父親と関係をもって家からはとんずらしている始末。  といったように徹底して戦争による不条理を描いている。ここまで不条理だと悲劇すら喜劇に見えてきてまさに紙一重だ。その不条理に翻弄される人々を役者たちが冒険的な演技で演じる。まるで舞台を観ているかのようにその演技は大げさで声を張り上げるようなものだ。特に大竹しのぶはさすがの怪演。もっと若手女優でも良さそうな役だがこの演技力が必要だったのだろう。  しかし、この作品を観終わった後の印象はそんなに暗いものではない。どちらかというと人間のたくましさや力強さを感じられる。一人になった友子に言い寄る男は妻子もいるのにどうしようもない奴だが、友子が松山とブラジルに行くと決まれば祝いの席を設け「あんたが本当に好きやった」と感情を吐き出す。その姿をぐちゃぐちゃだが可愛いと思ってしまう。戦争を起こすのももちろん人間だが愛すべき姿もきちんと描かれていて監督はきっと人間を見つめ続けてきた人なのだろうと思う。  ともかく100歳まで生きた監督が晩年まで創作意欲が尽きなかったことが素晴らしい。人間の持つエネルギーを体現してますね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-13 02:35:27)
50.  ホビット/決戦のゆくえ 《ネタバレ》 
まさか竜がタイトルが出るまでに退治されてしまうとは思わなかった。当初の予定は二部作だったらしく、なるほど三部作にするために膨らませたり取ってつけたりしたエピソードがやや贅肉に感じられる。見せ場の配置に相当苦労したのではないだろうか。 とはいえ戦闘シーンは見ごたえがあるし、ロード・オブ・ザ・リングを観た後では「これくらいやって当然だろう」なんて思ってしまうかも知れないが世界観やその映像、美術はとても素晴らしい。  役者ではビルボを演じたマーティン・フリーマンが良かった。フロドのように悲壮感たっぷりではなく飄々とした雰囲気の中にも情の厚さや勇気が垣間見れる演技がいい。ロード・オブ・ザ・リングの出演者も多数いるが彼らの印象が変わらない内にシリーズを完成できて良かったと思う。  しかし、膨大な量の財宝とはいえあんな簡単に目を曇らせてしまうトーリン。彼の手にひとつの指輪が渡っていたら一瞬で闇の部分を見せてきそうだ。やはり指輪がホビットの手に渡ったことは幸運なことだったと改めて思ってしまった。
[映画館(字幕)] 7点(2015-01-01 05:03:45)(良:1票)
51.  サニー 永遠の仲間たち 《ネタバレ》 
青春映画としてはよくあるタイプだが笑いどころや泣きどころでキッチリ笑えて泣ける良作。 余命二ヶ月の旧友と偶然出会うところから話が展開するがそういう難病の部分で安易に泣かせに来ないのがいい。 テンポよく過去と現在を描き出す話術も上手いが、なにより女の子たちの演技や存在感が素晴らしい。全身を使った彼女たちの演技は若いエネルギーに満ち満ちていて、観ているこちらをも元気にしてくれる。 そういう部分が素晴らしいから細かいところはあまり気にならないが、ラストの遺言のところは「ん?」と思ってしまう。やはり解決方法が安易ではないだろうかと。そこが気になるとその後のダンスから全員が集まってみんなが少女の笑顔に戻るラストも、上手いと思いながらも何かもやもやしてしまい残念だ。  あと病室で流れていたテレビドラマでの兄妹ネタや難病ネタ。「またかい!」って韓国の人もそう思ってるんだなあ(笑)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-05 18:05:57)(良:1票)
52.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 
このシリーズの作り手たちがジョン・コナーを殺したがっている感は以前からあった。 「3」では未来では殺されている設定だし「4」の元々の案はジョンが死んで半分機械のマーカスに皮膚を移植し成り代わるものだったらしいし「〜再起動」は悪役に…。 キャメロンが関わってもそうなってしまうくらいジョン・コナーは持て余される存在らしい。確かにシリーズ中ここまで統一感のないキャラクターも珍しい。  冒頭でそれを見せられても受け入れるしかない。本編はまだ2時間あるのだ。そのショックを引きずらせない為か序盤の展開はかなりのテンポで進む。アクションも激し目なので序盤は楽しんで観ていた。  マッケンジー・デイヴィス演じるグレースが新鮮な印象を与えてくれる。あんなに激しく動いているのにどんだけ目を凝らしても裸がはっきり見えないとはどういうことなんだけしから(略)。  しかし、その新鮮な顔ぶれに古株たちの老いた面々が加わってくると何か絵面的に居心地の悪さを感じる。 新しい救世主の物語があり古株たちのドラマがある。それくらいの情報量は消化できているはずなのに、モヤモヤした気持ちが晴れないまま映画を観ている感覚に襲われる。  家族に囲まれてすっかり人間らしくなったT-800。老いたり学習する設定も頭では理解できているのだが違和感がすごい。自分はあまりにも今までの「ターミネーター」というものに慣らされ過ぎてしまったようだ。 しかし、サラ・コナー宛てに新手の煽りメールのごとくターミネーター情報を送りつける行為は、サラがその度にターミネーターを倒せたからよかったものの殺されたらどないすんねん。つーかサラすごいな。  今回の敵役のターミネーター REV-9は潜入型としても優秀。表情も豊かで「家を壊してすまない」と礼儀もわきまえている。 骨格と液体金属とで分離する動きはなかなか楽しく、今「ターミネーター」を作るとここまでハイスピードで激しいアクションになるのかと感心もした。そこは一見の価値があると思う。  しかし、今作の標的になるダニーや彼女のドラマはそこまで魅力的に思わなかった。結局は彼女自身が人類側のリーダーであることが明かされるが、ジョン・コナーという伝説よりも何者でもない人間の物語になりがちなのは昨今の風潮なのだろうか。 未来の伝説よりも今いる者たちで何とかするしかないというメッセージとも取れるが、彼女が後半やたらやる気になる転換点がよくわからずあまりノレなかったこともある。  中盤からの物語運びはもたつきを感じたし、EMPの少佐のくだりはよくわからない。おっさん誰よ?  やはり強引に作られた感は否めずノリ切れないままアクションは楽しんだという印象。 観直したら印象がまた変わりそうな感覚もあるのだが今はこの点数で。
[映画館(字幕)] 6点(2019-11-12 14:44:06)
53.  ライト/オフ 《ネタバレ》 
冒頭の明かりをつけたり消したりして確認している内によくわからない者が徐々に近づいてくる描写はなかなか良くてゾクっとくる怖さがある。  しかし、それの正体が分かってくるとその現実味の無さとかで少しずつ冷めてきてしまうのが難点か。いっそのこと本当に正体がわからない理不尽なものとして描いた方が潔かったかもしれない。オチも姉弟の意に沿わないものだし、それをやるならもっと早くやってよとあの世でレベッカの父親は嘆いているに違いない。  レベッカを演じたテリーサ・パーマーがなかなかの美人さんで良かった。あの大きな目は暗闇でも表情がわかるし適役だと思う。あんな姉がいたら母親云々じゃなくても泊まりに行きたいよなあ弟よ!恋人役のチャラチャラしたような兄ちゃんもとてもいい人で好感が持てる。  案外綺麗にまとまっていて80分と短く手軽に観られる作品だと思う。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-10-02 15:12:20)
54.  ミッドナイト・ミート・トレイン 《ネタバレ》 
映像の全体的な質感はとてもいいと思う。グロテスクなシーンもあるがその質感によって生々しさが中和されスプラッターでありながら意外と観やすかった。  日常的に使用しているものが何か恐ろしいところへ繋がっているという感覚はとてもいい。まあ、ありえない話だしなぜ夜な夜な殺人をくり返すのかという理由は唐突過ぎるのだが。そこら辺がうまく掘り下げられればもっと良作になるのだろうが、難しいし中途半端に描かれるよりはまだいい。  終盤の格闘シーンのカメラワークなどは北村龍平らしさを感じた。アメリカでの仕事はなかなか難しいだろうが頑張ってほしいと思う。  ブラッドリー・クーパーがスターになる前の作品だがやはりスターになる人はスターになる面構えをしてると感じた。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-11-17 15:58:55)
55.  グランド・イリュージョン 《ネタバレ》 
続編を観ようと思ったが前作の記憶が薄れているものだから再鑑賞。  映画でマジックを題材にするというのはなかなか難しいと思う。カット割りでどうとでもなるし特にCG技術が発達した今ではどんなすごいイリュージョンを見せつけても「ふーん」で済まされてしまう恐れがある。映画というハッタリの中で二重にハッタリをするのは大変なことだ。本作もそのリスクを回避できているとは言えない。が、この作品は四人のマジシャンは目的があるのではなく誰かの指令のままに動いているというところが少し不思議で興味の持続に繋がっている。作品自体もテンポが良く進んでいくのでこの流れに乗るかという気にもなってくる。  キャストも豪華だが実力派が多いから安心して観ていられる感もある。あ、安心しちゃダメか。この手の映画はハラハラしないと!メラニー・ロランがやはり綺麗だった。フォー・ホースメンの方たちは是非近所に来て自分の口座を数桁増やしていって欲しいもんです。
[インターネット(吹替)] 6点(2017-10-25 02:35:39)(良:1票)
56.  ジェイソン・ボーン 《ネタバレ》 
ボーンシリーズの新作がやると聞いて喜びがある反面今やる必要性があるのかとも思った。ボーンは三部作で綺麗に終わっている作品であり(レガシー?悪いけど思い出せないな)、新作を作るなら何か新しい要素がいるだろう。基本的にボーンシリーズは彼の過去を探る物語だ。三作目でそれも終えた。ではボーンの新作があるとしたらボーンは何のために戦うのか?  というわけで結局はまた過去をほじくる物語でした。うーん、正直ボーンの過去にはもうそこまで興味はない。個人的には「アイデンティティ」で発覚する「実はCIAが作り出した人間兵器だった」この一点だけで十分。今回ボーンを取り込もうとする女性局員やボーンに恨みを持つエージェント等からは新しいことを試みる姿勢が見えないこともないが、いずれも今作を押し上げるパワーにはなっていない。「スプレマシー」以降も評価が上がっていき、また自分が面白く観たのもストーリーよりもボーンが咄嗟の機転で窮地を打開していくアイディアが秀逸だったからだ。今作もボーンは自分の能力を発揮して行動していくが前シリーズを上回るアイディアはない。焼き直し的な動きも目立つ。新作を作るなら「これは新しいし面白い」というシーンを用意するべきだ。「アルティメイタム」は越えられないと思っても、でも心のどこかで「上回ってほしい」と期待するのが観客なのだから。  作りは想像以上に「ボーン映画」になっていると思う。臨場感のあるカメラワークに細かいカット割り。昨今のアクション映画ではもはや主流ではない撮り方に感じるが、この監督の作風でもあるしボーンといえばこれ!みたいな観念もあるのだろう。普通に観ればそれなりの作品だと思う。でも前三作を越える出来とは思えなかった。ボーンシリーズのファンからすればマット・デイモンとグリーングラスの復帰は朗報だったはずだが「アルティメイタム」からはや9年も経つのにマンネリ感が拭えないのは残念だ。
[映画館(字幕)] 6点(2016-10-08 18:43:03)(良:1票)
57.  インシディアス 第2章 《ネタバレ》 
全作のラストを見せられたら続きを観ない訳にはいかない。ということで間を置かずに観た。  前作から三年の間を置いて作られている作品だが完全に1作目とセットの作品になっている。1作目の謎が今作で解き明かされているシーンもあり、続けて鑑賞したのは正解だったようだ。幽霊の仕業の一言で済ませられるシーンを時間をも超越した形で意味を持たせて来るのはなかなか上手い。 だが終盤では、あれ?この人も「彼方」に来たのか。あ、死んだエリーズもいる。「僕が父さんを迎えに行くよ!」とそんなにみんながホイホイ来られてもなあ。少し笑ってしまう。良くも悪くも家族愛を絡めたハリウッドホラーになっていて安心して観ていられるのだが少し物足りないのも確かだ。  ラスト本当に夫が帰って来たのか半信半疑の表情の妻にピアノを弾いたのは自分だと言うことで信頼させる流れは良い。この作品がドラマにも重点を置いていることが分かる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-23 23:51:30)(良:1票)
58.  寄生獣 《ネタバレ》 
原作漫画を所持しているファンである。上手く映画化すれば傑作になる!と昔から期待していた作品ではあるが、原作の出来が良ければ良いほど逆に傑作は生まれにくいとも思えてきた昨今。だからあまり期待せずに観たというのが本当のところ。  意外とそれなりに観られる。原作からカットしたところや改変したところはあるがあまり違和感なく物語になっていると思えた。原作の設定が秀逸だからとも言えなくもないが上手いこと処理している方ではないだろうか。 ただ褒められるのもそこくらいで後の要素は平凡な出来とも言える。パラサイトたちの演技が感情を殺したような演技が多くなるから、対比としてのアクションシーンはもう少しメリハリがあってもいい。ラストのAとの対決はそれが多少はできているし頑張っているが香港映画のようなアクロバティックな動きはいらなかったように思う。最小限の動きで攻撃をかわし標的に接近していく方が説得力があるしこの作品には合っている。  あとは原作ファンから見て気になった細かいところ。 ・母子家庭にしたことは物語上ではそこまで支障はないのだがやはり母を失った後の生活が気になってしまう。蓄えがあるからと言ってもそこまで裕福には見えないしパラサイトの脅威よりもある意味心配になってしまう。 ・ミギーの声はもうちょっと無機質寄りでもいい。まあ声は慣れるのだがCGの動きが少し芝居がかりすぎだと思う。寄生生物はそういう無駄な動きや演出はしないだろう。  いろいろ苦言も書いたが物語を追うだけなら普通に楽しめる作品だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-08-16 02:41:37)(良:1票)
59.  ファーナス/訣別の朝 《ネタバレ》 
なかなかに豪華で渋い顔ぶれだが冒頭からインパクトのある演技を見せるウディ・ハレルソンに目が行く。他のキャストも良い演技をしているがウディ・ハレルソンの凶暴で凄みのある演技がある意味この作品を支えているように思える。  クリスチャン・ベイルが演じるラッセルは真面目な男だ。真面目すぎると言ってもいいくらいの男。ある事故を境に転落が始まっても彼は喚いたりしない。服役している間に病身の父が死に、金に困った弟が危ない仕事をしていることを知り、恋人が他の男の子を宿しても彼は感情を爆発させることはない。抑えている。抑えてはいるが彼の心の中は煮えたぎっている。タイトルのファーナスは溶鉱炉のことらしいが彼自身を指しているとも言える。いつ外に漏れ出してもおかしくないものを彼は抱えている。ウディ・ハレルソン演じるデグロートがなぜ弟とペティを殺したのかはわからない。が、「この男ならやりかねない」と思ってしまうのは冒頭のシーンがあるからだろう。この男のアクションによって主人公はやっと抱えていたものを復讐という形に変えることができるのだ。  地味でとても暗い話だ。復讐は遂げられるがカタルシスはあまり感じないし、この後の主人公のことを考えると救われた気もしない。撃たれてうつ伏すデグロートに近づくラッセル。観ている間「うつ伏している腕に銃を隠し持っているのでは…」とハラハラしてしまったのはそれほど凶暴な男だったからだが、彼の口から弟を「タフな男だった」という言葉が出たのは印象的だった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-01-28 02:29:46)
60.  ディアトロフ・インシデント 《ネタバレ》 
この映画を観終わった後の自分がとった行動はディアトロフ峠事件のことをネットで調べることだった。なるほど、不可解な事件だ。映画の題材にしたがるのも分かる。最近では珍しくもなくなったPOV作品だが今作は題材の不気味さもあり飽きずに観ることができた。鑑賞時はちょうど大寒波で雪も積もり暖房をつけていても寒さを感じる時だったので雪山の寒さともシンクロできた(気がする)。  序盤で彼らが遭難したというニュース映像が挟まれるのは良い。雪山での遭難は死を連想させるがただ死ぬだけでは無いジャンルなだけに、酷い目に会ったうえでその先に何かあると予感させる。オチも荒唐無稽だがアイデアは悪くないと思う。ただああいうクリーチャーが出てくるとどうしても安っぽさを感じてしまうのが難点か。題材は良いのだからそれをリアルに感じさせるアイデアもやはり欲しかった。  低迷期に入って久しい印象のレニー・ハーリンだがなかなかの予算を使った「ザ・ヘラクレス」も興行的には失敗だった模様。浮上の時は来るのだろうか。それでもコンスタントに作品を取り続けているのは感心する。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-01-26 01:42:31)
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