Menu
 > レビュワー
 > 六本木ソルジャー さんの口コミ一覧。30ページ目
六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142
>> カレンダー表示
>> 通常表示
581.  ターミネーター3 《ネタバレ》 
本作を映画館で鑑賞したときには、あまりの迫力と臨場感ある映像に驚いて、興奮させられたものだった。映画館で楽しむ単体のアクション映画としてならば、それほど悪くはない作品だと思う。 本作の方向性として、キャメロン作品とは離れて金を掛けたアクション大作に仕上げようとする結論には、賛否あるだろうがやむを得ないだろう。キャメロンが演出もしなければ、脚本も書かない。シュワは出演するといっても、ギャラが3000万ドル(30億円以上)掛かる。このような状況下で、10年ぶりの続編を作るという危ういビジネスを考えると、万人が楽しめるアクション映画にするという結論に達するのはやむを得ないことだろう。キャメロン作品を踏襲しようとすれば、コアなファンからそっぽを向かれるだろうし、本作から本シリーズを観る新規の観客にはウケないだろう。 作品的には、「Ⅰ~Ⅲ」を連続で観ると、あまりに中途半端な作品になっていると言わざるを得ない。「色」があまりにもなさ過ぎる。白地のキャンパスにあまりに薄い色を塗ったなという印象。黒でもなければ、赤や青でもない、グレイに近い印象。本作のストーリーを踏まえると、もっと悲壮感を強め、悲劇的な仕上がりにした方がよかっただろう。ラストのオチを重視し、「猿の惑星」っぽい落とし方を狙ったと思われるが、前フリが悪すぎるため、それほど上手くはオチていない気がする。 また、問題点としてキャラクターの魅力不足も挙げられる。ジョンはリーダーとしての資質を微塵も感じさせない、ただのマザコンに成り下がっている。目的を失い、悪夢に取りつかれた「悲しい男」として描けば、よりキャラクターとして深みが増したと思う。自分ならば「ジャッジメントデイ」を回避したいという思いと、その日を待ち望むという思い、両面を抱えた複雑な男に描くだろう。目的がなく死んだような人生を送っていたジョンが、目的を見出し徐々に生き生きとたくましいリーダーに変化していく発端を観たかった。 また、自分の印象としては敵キャラのT-Xの魅力はほぼゼロに近い。サーモグラフィーも装備されていなければ、起動に時間がかかる武器を使用し続け、ターゲットを逃がし続けている。さらに人間ばかりか、旧型のロボットにさえ、罠にはめられ続ける姿には知力がゼロに近い間抜けなロボットにしか映らなかった。「女性」キャラという特徴も全く活かされていない気もした。
[DVD(字幕)] 6点(2004-06-25 15:59:29)
582.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 
リンチの「マルホランドドライブ」をブライアンデパルマ風にアレンジしたという印象。 「現実」と「夢(妄想)」が入り混じり、「現実」の登場人物が「夢」において、別の役割を持つ登場人物として描かれる点は共通なものだろう。しかし、その評価は全く異なり、一方は「傑作だ。素晴らしい。」と賞賛され、もう一方は、「くだらねぇ、今どき夢オチかよ。ふざけんな。」と冷笑される。 この違いはなんであるかを考えると、本作においては「現実」と「夢」のリンクが上手く機能していないからなのではないか。「夢」と「現実」を描くことによる相乗効果が発揮されていないのである。本作における「夢世界」の描き方が、中途半端な印象を受けて、「夢世界」を描いたことに対する「意味」を十二分に付加することができていないように思える。 「夢世界(将来の自分)」のように、仲間を裏切り、夫を裏切り、裏切りを続けて「魔性の女」をさらにエスカレートさせていったら、未来においては自己の破滅(死)が待ち構えている。 しかし、リリーの運命を変え、自分の生き方を変えることによって、小さな出来事が巡り巡って、幸福な運命へと転化することになるということを本来描きたかったのだろう。 しかし、「夢世界」を体験したことによる「現実世界」でのロールの変化を観客は十分感じられないのが問題ではないか。単に、リリーを助けたことのみでは、延々と描いた「夢世界」が活きてくるとは思えない。 また、「おもちゃのネックレス」をラストのオチに用いるほど重要な小道具として扱いたいのならば、ラストで唐突に出すよりも、もっと前フリ的に序盤から登場させた方がよかっただろう。 例えば、ロールがリリーのフリをしてアメリカに旅立つ際には、トラックの運転手を邪険に扱い、彼に渡さないということや、悪事を働いた際にどこかで壊してしまうということで、運命の歯車が微妙に狂っていくということをもっと前面に出した方が面白かったのではないか。 それにしても、「溢れる水槽」を筆頭に、大量のグラスに水を注ぐウェイターなど「夢世界」において水のイメージをこれでもかというくらい細かく随所に散りばめられた描き方は、なかなか面白いとは思う。
[映画館(字幕)] 6点(2004-06-25 15:57:52)
583.  マッチスティック・メン
何の知識も入れなかったのに、CMのせいで、ロイが騙されてるんだろうと思いながら観たら、その通りにストーリーが流れていく…。 冷めた眼でしか観れなかったのが非常に残念。ロイが騙されるのは既定路線だとしても、ロイの復讐のもう一転があると思ってたら、想像を越えた一転でしたね、ラストのクルマで見せた笑顔はちょっと良かったな。 一夏のパパを経験することで、人間らしさを回復し、家族と暮らす幸せを感じるようになる、たとえ騙されていたとしても自分にとって彼女は娘であり、自分を変えるきっかけになった、そしてラストでは本当の家族を持ち、本当のパパになっていく… なかなかいいストーリーだったと思います。 妊婦は、普通にレジ女性でしょう。実は、リドリーの騙しの狙いは妊婦は元奥さんかレジ女かを争わせる点にあるんでしょうか。レジ女には最初から好意を持ってたようだったし、娘の話とかすることで会話したり、自己紹介とかできるようになっていったので、自分の気持ちに素直になれたのかと思ったんですが。
6点(2004-06-25 15:33:58)
584.  イン・ザ・カット
サスペンス仕立てにはなっているけど、最後くらいしかサスペンスだとは思わなかった、舞台はサスペンスでも「女」というテーマにこだわって描こうと努力している姿が見受けられる。 女の色とでも言うべき「赤」にはかなりこだわっている。 ただ「女」の本質を描くのは難しいのだろうか、そのため捉え所のない映画になってしまったが、「女」の本質は事実捉え所のないものだからしょうがないか。 ベーコンの役どころは全く大したことないけどカメオっぽい感じではないかな。
6点(2004-06-25 15:16:51)
585.  真珠の耳飾りの少女 《ネタバレ》 
一枚の名画から、隠されたストーリーを妄想するという試みはとても面白いと思う。原作者は名画「真珠の耳飾りの少女」から、画家(家主)とモデル(使用人)の禁断の愛を導き出したようだ。この二人は決して認められる関係ではない。もし、使用人に手をつけてしまったら、ライフェンと同じように悪名が噂されてしまうことになる。画家としては、致命傷にもなりかねない。 また、6人(まもなく7人)の子どもをもつ父として、嫉妬深い妻をもつ夫として、家庭を実質的に支配し厳格な威厳を醸し出す姑をもつ立場の弱い夫として、使用人を愛することも、使用人に手をつけることができない。そんな苦悩が、寡黙なフェルメールからはしっかりと感じられた。使用人のグリートも、同様に画家フェルメールに魅力を感じていたが、使用人という立場や、男を誘惑する術を知らないことから、どのような対応をとってよいか分からない感じをヨハンソンが熱演していた。 愛を成就できない彼らが選んだ方法は、「描くこと・描かれる」ことだ。肉体的ではない、精神的な意味での愛が描かれている。描くこと、描かれることで、お互いの気持ちを確かめ合った。「心まで描くの?」という言葉には、グリートのフェルメールを想う気持ちを見透かされてしまったことを表している。それをフェルメールが描くことで、彼女の愛に応えたのだろう。画を描く際の二人のやり取りにも、付加的な意味が加えられている。頭巾を取れというのは、「服を脱げ」と言っているのと同じような意味をもっており、グリートが頭巾を取る様子をフェルメールが覗き見しているのは、着替えのシーンを覗いているようなものである。ピアスの穴を開けるシーンは、他のレビュワーが言われているような意味があることは言うまでもない。若いグリートが、精神的な愛に満足できず、キリアンマーフィーの下へ駆けつけ、肉体的な愛を求めたのは、まさに代替的な意味をもち、フェルメールとグリートの関係が精神的な愛であったことの裏返しに過ぎない。 フェルメールのアトリエ前で別れを告げようか悩むグリートの姿は美しい。一方、フェルメールはじっと待ち構えるしかなかった。彼は誠実な対応は取れなかったが、愛の証として、真珠の耳飾りをグリートに送ったのは、唯一の誠意だろう。 なかなか面白いストーリーではあるし、フェルメールの絵画を切り取ったかのような演出方法は素晴らしいの一言である。
[映画館(字幕)] 6点(2004-06-25 14:41:23)
586.  デイ・アフター・トゥモロー
映像だけに金を払える出来かと言えば、まあなんとかアリなレベルでしょうね。 ニューヨークに大津波を襲うシーンなんかはCMで何度見せられたとしても大スクリーンで見れば鳥肌モノだし。 千代田区には思いっきり引きましたが。  エメリッヒなんでストーリーについて文句を言うのはおかしいのかもしれないけど、もっとベタベタに息子のために親父は死ぬみたいな展開で家族愛をテーマにしても良かったと思われる。  自分には親父の救出プランがあまり理解できてなかったため、いったい徒歩で歩いていって、そこからどうやって皆を救うつもりだという思いが消えなかった。 そのため、二人の再会にもイマイチ感動もできんかったな。 親父が呼んだからヘリが来たんだが、天候が回復しなかったらどうするつもりだったんだ。 そもそも最初からヘリで行けば良かったんちゃうんかとツッコミを入れたい。  それにしてもストーリーがないから無理やり強引に話を作り過ぎている気がする。 特に理由も無く救出隊を三人にして一人を殺したり、どうでもいい所で怪我をして敗血症を起こし、やむなく薬奪取のためのストーリーを作り、そのために船を持って来てオオカミを野に放つという訳の分からん強引なストーリー。  クイズの仲間を含め図書館の仲間たちも個性が全く無いため、キャラクターが生きていないなどの文句もあるけど、観ているこちらも体が冷え切るような思いを感じ、観終わった後の夜の暖かい風が妙に心地良かった。 それだけ映像にチカラがあったと言えようか。 しかし、この映画を観ても、地球の温暖化をなんとかしようとはモーニング娘でも思わんだろうな。
6点(2004-06-25 14:29:20)(笑:3票)
587.  プレイス・イン・ザ・ハート
当時の時代やアメリカの問題を表した作品なので今我々が観ると、ピンと来ないモノも多く描かれているような気がする。 女性の自立、自由、平等、友情、支えあい、人種差別等のテーマを地味ながらがもうまくちりばめて描けていたと思われる。 一番強く言いたいことは主人公を含め三人の女性を通して、女性の強さと振り回される男たちを描きたかったのではないか。 主人公の姉の旦那と不倫していた女性は、不倫を止めて彼を忘れるために新たな地へ旅立つ強さを、 主人公の姉は、旦那と別れる決意をして、その決意により逆に愛を取り戻すという強さを そして主人公は、旦那との思い出の地を守るために、また家族と離れ離れにはならないようにどんなことがあってもあきらめない芯の強い女性を演じきった。 殴ったこともない子どもをたたいた際の自分の心の痛み、泣きながらも綿花を摘む姿、母親の懸命に頑張る姿を見て育つ子ども達の姿が印象的だった。 ラストのミサのシーンは願望みたいなものなんだろうか。
6点(2004-06-09 21:16:59)
588.  みなさん、さようなら(2003)
アカデミー賞に値するかどうかと言えば、疑問だけど、 自分の最後の瞬間に、くだらない事をしゃべって、笑いあえる仲間がいて、手段はどうであれ自分のために骨を折ってくれる息子がいて、自分のために泣いてくれる娘がいる。  そんな人たちに見守られながら、そして最後の最後に太ももの記憶が蘇るレミの人生は恐らく幸せだったんだろうと思わざるを得ない。  何かの続編だとは知っていたけど当然前作など見ているはずも無く、フランス語のカナダ映画はヨーロッパ映画のような雰囲気であまり自分の肌には合わなかった。  ただ、人生、老い、死について、色々考えさせられる点も多かった。
6点(2004-06-07 23:41:53)
589.  オー・ブラザー!
映画館で初めて観た時は面白かったと感じたけど、久々に家で観るとそれほどでもないかという映画だった。「バーバー」とかは逆に二回観た方が面白かったんだけど。 ジョージクルーニーのポマードをこよなく愛し、とぼけた感じの表情が面白い。本当の宝とは120万ドルではなくて妻であり娘たちであり、家族であるというストーリーがあまり感動的には描かれてなかった。 タトゥーロともう一人も確かに旅には欠かせない仲間なんだが、友情というか、出番というか、キャラクターの必要性がそれほどなかったような気がする。 その他に随所に感じられる「神」や「宗教」といった匂いについてどう感じればいいのか難しい。 最近、神から目をそらしてないかというメッセージにも感じられたが。 結論としては、神話をよく知らない我々はあまり何も考えずに音楽や風景に酔いしれ、奇想天外なロードムービーを楽しむというのがいいのかもしれない。
6点(2004-05-27 22:12:04)(良:1票)
590.  ズーランダー
とにかく絶妙な音楽センスが素晴らしい。 ガソリンスタンドは最高だが、パソコンもかなりツボにはまる。 キメ顔も観客にも「全部同じやんけ」と最初に突っ込ませて、最後のオチに使うのもなかなか上手い。 ベンスティラーが監督や脚本までやっているとは思わなかった。 
6点(2004-04-20 20:51:35)
591.  未来は今
冒頭のビルの上にいるシーンから主人公の運命が一体どう転んでこういう状況に陥ったのかと楽しみながら観れる筈だったが。偶然に社長になって、会社の重役どもの思惑とは違う風に転がりだすのは面白いが、トップに登ってから、その後落ちるシーンに至るまでがイマイチな感じがする。ちょっと傲慢になっただけでそれほど失敗したという感じでもなかったから。その辺が描ききれていれば、失敗しても何度でも立ち上がれるというテーマに共鳴できただろう。 時計やブルーレターで助けられるのも、結局本人の努力があまり必要なくなってしまう気がするし。  
6点(2004-04-11 02:01:08)(良:1票)
592.  ピアノ・レッスン
映像は確かに驚くほど美しいものであったが、ストーリーは多くを語らないタイプの映画なので、ちょっとイマイチな印象を受ける。 自分の言葉であり、また命でもあるピアノと主人公の関係に対して二人の男性がどう絡んでいるのかがポイントでしょう、この辺を頭に入れて観ないと共感できるかどうかが違ってくると思われます。 サムニールは指を切り落としピアノとの決別を図る、カイテルは強引にピアノを船に乗せ、最後まで守ろうとする。 そしてハンターは指を失い、命であるピアノが海に落下した時に自分もそのまま海の藻屑と消えて、何も変わらない以前のままで死ぬかどうかの選択があった。しかし結果は言葉を練習しピアノも忘れないという新たな自分・生き方を選択するというストーリーは確かに感動できるものではあったんだが…ちょっと受けとめ方が難しい映画。
6点(2004-04-06 20:05:35)
593.  マイ・プライベート・アイダホ
母に会って、まっとうになって、今の人生から抜け出したいという思いをマイクから強く感じる。しかしその道はどんどんせまくなり、なくなっていく。なくなっているというか同じ所をぐるぐる回っているようなものだ。同じ道を歩んでいたはずのスコットの道は全く違う道になり、二人の距離はどんどん離れていく。切なさとやりきれない思いが綴られている映画なので、ラストに救いを求めて、マイクを助けた人をスコットに重ねる人が多いようですね。自分はあの時点ではまだ二人は別の道を歩んでいると思っている、二人が再会するのはマイクが自分の道を見つけたときではないだろうか。
6点(2004-03-25 20:09:21)
594.  N.Y.式ハッピー・セラピー
予想通りストーリーは全くたいした事はなく、自分と向き合い、自分の性格をいい意味で改善するというメッセージ性も一応あることはあるという程度ですが、見所はいくつかある、ニコルソンの怪演と豪華な俳優陣とカメオとウエストサイドストーリーの曲だけは評価できるでしょう。 
6点(2004-03-22 23:34:15)
595.  アドルフの画集
画家としての道と政治家としての道の岐路に立たされたオトコの人生をもっとドラマティックに描いたほうがいいのではという気がした。 どうせマックスなんていう人間は架空な人物だし、あのバーでもし会っていたらこのオトコの人生がどう変わっていたか? あの画集にはどういう未来が描かれていたか? というような想像を掻き立てるドラマティックなラストに繋がる演出が望ましかった。 どうも自分の演説により自分の画家としての道がふさがってしまった悲劇がこちらに伝わってこない。 マックスも架空な人物なので思い切って、戦争により片腕を失い画家としての道が閉ざされてしまった挫折感を満たすために、ヒトラーに自分の未来を重ねていき、自分の内面を見つめさせることにより眠っていた悪魔を起こすような結果になったという世界を描いた方が自分的には良かった気がする。 ヒトラーを美化することが出来ないという風潮がやや中途半端なものにしてしまったのかもしれない。
6点(2004-03-04 00:05:23)
596.  イディオッツ
イディオットを進んだ人間・未来人などという理想を掲げたとしても、多くの人たちにとってやはり現実逃避は現実逃避でしかない。 しかし本当に悲しい現実を背負った人には、イディオットという逃避もアリなんではないか。 やはりトリアーは誰も描けないものを描いて人間の深い本質をえぐっていく。
6点(2004-03-03 23:55:58)
597.  ミレニアム2 火と戯れる女 《ネタバレ》 
原作は当然未読。 ストーリーの進行を追っていけば、それほど飽きることはない。 しかし、前作での見所であったミカエルとリスベットの絡みがほとんどないので、前作に比べると何かが物足りなく感じられる。 また、事件の追及方法も極めてシンプルであり、天才ハッカーという設定の割には驚くべき手法が用いられるわけではなく、この点に関しては面白みには欠ける。 さらに、肝心のオチや黒幕ザラの正体にもビッグサプライズもなければ、派手な展開が待ち受けているわけではない(壮絶さはあるが)。 全体的に、たんたんとした展開は飽きるほどではないが、やや冗長にも感じられた。 2件の殺人事件や少女売春事件もなんとなく有耶無耶に置き去りとされてしまっており、“核”がボヤけている事件を注視するのはやや疲れてしまった。 ただ、複雑そうにみえるストーリーだが、非常にシンプルかつオーソドックスな作りの上に、字幕等でキャラクター説明をしているので、ストーリーを追うことに困ることもない初心者向けの作りとなっている。 第三章の法廷篇にどのように繋がっていくのか、ハリウッドでどのように味付けされるのかは楽しみだ。 ハリウッドでは本作と同じように製作されることはなく、もっと手の込んだものとなるだろう。 それにしても“火と戯れる女”とはどういう意味だろうか。 “銃弾を受けても死なない女”“バイクに乗る女”“土と戯れる女”の間違いではないか。
[映画館(字幕)] 5点(2011-04-16 12:45:22)(良:1票)
598.  トロン:レガシー 《ネタバレ》 
体調面の影響かもしれないが、何故かあまり映画にノレれなかった。 きちんとオリジナルを鑑賞してから観たので、「ここはオリジナルをリスペクトしているな」「オリジナルのアレがここまで描けるようになったのか」といったように、他の人よりも楽しめたはずなのだが…。 オリジナルを観てから本作を観ると、確かにこの28年間の映像技術に関する革新について感慨深いものを得られる。 ゲーム部分を中心として、映像は確かに凄い。 誰も観たことのない仮想空間をよくぞここまでクリエイトすることができたとも興奮することができる。 しかし、ストーリー面に関しては、オリジナル同様に「なにがやりたいの?」という感想しか出てこない。 数日前に見たにも関わらず、ストーリーに関してはほとんど思い出せない。 意味不明のトロン、何のために裏切ったのか分からないズース、アイソーの生き残りとはいったい何だったのか分からないクオラ、コマンドを実行しただけのクルー、瞑想している父親、常にはしゃいでいるだけの息子、ゲーセンでたたずむアラン、それぞれの役割があまり生きていない。 『映像は素晴らしいけど、ストーリーがダメだね』という批判を恐れたためか、必死に“親子愛”というテーマを振りかざしているが、それがかえって空回りしているようにしか思えなかった。 子どものことなど何も考えていない自己中心的のフリをしていた親が最後に子どもにきちんとした愛情を見せるといった“確執”と“融和”のような落差が必要ではないか。 何故か、この世界においては、愛も勇気も強さも弱さも安堵感も、痛みさえも何も感じることが出来なかった。 心に訴えるものがなければ、感動することなど出来るはずがない。  また、映像は確かに素晴らしいが、コンピューター内の仮想空間にしてはどことなく“常識的”過ぎるような気もする。 この世界とは関係のない世界ではなくて、この世界の延長線にあるような世界とも捉えることができる。 創造力については褒めることもできるが、あの程度のものがクルーが目指した完璧な世界といえるのか。 オリジナルとの整合性を重視したのかもしれないが、これでは「スター・ウォーズ」レベルではないか。 オリジナル同様に、映像だけが凄くて、中身が伴わなかったところや、「トロン」というタイトルの割には、オリジナル同様にトロンが目立たないところだけを継承しなくても良かったのに。
[映画館(字幕)] 5点(2011-01-04 22:59:11)(良:4票)
599.  バーレスク 《ネタバレ》 
アギレラの魅力は存分に発揮されており、彼女のファンならば十分に楽しめるだろう。 歌とダンスに主眼が置かれており、それを堪能する目的は果たせるはずだ。 アギレラだけではなくて、アカデミー賞女優のシェールがさすがの貫禄をみせており、彼女の出演が本作には欠かすことができないものとなっている。 悪役を含めても比較的善意あるキャラクターが多く、重苦しさやドロドロしたものなどは存在しない。 アギレラの魅力を最大限に伝えるために、アイドル映画のようなアプローチ自体は間違いではないと思うが、これが正解だとも思えない仕上りにはなっている。 この映画に関してはストーリーを気にする必要がなく、ストーリーに文句を付けるのはお門違いということは十分分かっているが、いくらなんでも浅すぎはしないか。 身内もおらず天涯孤独の身であり、苦労を重ねてきたという設定ではあるが、本作では能天気で苦労知らずのわがままな女性とも映ってしまった。 なんらの挫折も苦悩もなく、好意を寄せる二人の男性を手玉に取った小悪魔的な存在ともいえる。 本作に決定的に欠けていることは“挫折”だろう。 とんとん拍子で成功していくだけでは“深み”がない。 “夢”には成功と挫折が付き物ではないか。 田舎から出てきた娘が大した苦労も苦悩もなく夢と男をゲットする、そのような映画に深みがあるはずはない。 夢を掴むために、苦悩を乗り越えるパワーをもっと感じたかったところ。 ストーリーが十分なものではないと、せっかくの歌のシーンも単なるミュージックビデオのようなものにもなってしまう。 ストーリーや自己の心情などと掛け合わすことによって、足し算ではなくて掛け算的な効果が生じるが、本作にはあまりそのような効果はなかった気がする。 シェールの貫禄を除けば、ぞくぞくする様な感覚にはなれなかった。 また、窮地を救った最後のオチはちょっと意外なものであり、アレはアレでも面白いが、プロフェッショナルならば、自分の技能で師匠に“恩返し”するべきではないか。 歌やダンスに主眼が置かれた作品なのに、最後はそれとは関係のない方法で物事を解決してしまうというのは、いかがなものか。 師匠から何かを学び、その師匠を超えていくような“ミラクル”を起こしてこそ、映画の醍醐味といえる。 他のミュージカル作品に比べると、やや物足りなさを覚えたので、評価は低めとしたい。
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-24 00:24:15)(良:2票)
600.  GAMER ゲーマー 《ネタバレ》 
予告編に斬新さを感じたので、鑑賞してみたが、このゲームはいわゆるクソゲーという奴ではないか。 ルールも設定も不明瞭なゲームにつき合わされるほど、つまらないものはない。 銃弾を避けながら、銃をぶっ放してセーブポイントに向かい、そのキャラクターをどこかにいるプレイヤーが操作するというゲームだが、ゲーム自体には盛り上がるようなものが全くない。 そもそも全体的に何かが足りないと思われる。 ユニークな世界観ではあるが、世界観が十分練り上げられていないということが最大の問題か。 一生懸命に考えても矛盾だらけになりそうなので、あえてマジメに作り込んでいないのかもしれない。 本作には中身がほとんどないので、個別具体的なことを論じても意味はないと思われるので、それは避けたい。 映像はなかなか凝ったところもあるが、どこかで見たことがあるものばかり(確信的に「ブレードランナー」を意識しているところはある)。 設定やストーリーも陳腐で使いまわされたものばかり。 なんだかんだで最後は娘を取り返すというありきたりな落としどころとなっている。 映像はユニークなところがあるので、これがミュージックビデオならば評価できても、映画としては高い評価をするのは難しい。 しかし、ときたまクレイジーさやエログロさが良い感じまで振り切れたシーンがあるので、捨て切れないところはある。 ゲロなどで車を走らせる辺りや、いきなり踊り出すところなど、見所はあるので、もうちょっと愛すべきクソゲーになって欲しかったところだ。
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-07 22:53:03)
030.36%
140.49%
2121.46%
3394.74%
4789.48%
59111.06%
615618.96%
719523.69%
816319.81%
9607.29%
10222.67%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS