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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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581.  パリ、テキサス
ヴィム・ヴェンダースはドイツ時代に「さすらい」や「都会のアリス」といった傑作を幾つか撮っているが、アメリカでもこのような素晴らしい作品を残してくれた。 砂漠を放浪していた謎の男トラヴィス。 ファーストシーンがいきなり砂漠。そこを男がフラフラ彷徨っている。こういうオープニング大好きだ。今から何が始まるのか無性にワクワクしてしまう。 バックミラーと車道の対比も面白い。こういう一画面で二つの場面を交差させる構成、たまらない。この映画はバックミラーのシーンみたいに色んな対比が出てくる。 彼は何故砂漠を放浪していたのか?そして何者なのか?それを少しずつ紐解いていく。トラヴィスは探しものを見つけるために旅を続けているという。 彼は唯一残っていた名刺に誘われ家族の元へ戻っていく。 妻を持った弟、その“息子”とのささやかな団欒。“息子”とは最初距離があったが、トラヴィスと過ごす日々は彼を得体の知れない男から大切な家族へと変えていく。 そして“息子”とトラヴィスの空白を埋める8mmフィルム。 無粋な言葉はいらない、ただ心で触れ合った思い出さえ取り戻せれば良いのだから・。会いたいという気持ち、会うべきなのかと葛藤するトラヴィス。 だが彼も男だ。“息子”のためにもトラヴィスは探しものを見つけに行く。そんなトラヴィスも、とうとう探しものを見つけ出す。 窓越しの再会、8mmフィルムに収められた想い出、100万の言葉にも勝る包容・・・トラヴィスは、またあてのない荒野へと戻っていく。 でも、こに寂しさは感じられない。何故なら彼の心はもう“一人”ではないのだから・・・良い映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 07:44:09)(良:1票)
582.  最前線
マンの最高傑作の1つになるであろうリアルな戦争映画。  如何にアンソニー・マンが凄い監督かと言うことは本作と「グレン・ミラー物語」「雷鳴の湾」「流血の谷」を始めとする西部劇群を見れば一目瞭然だろう。  戦場における緊迫が常に空気を支配する。ジェームズ・ステュアートの「伏せる」動きも相変わらず絶好調。 伏せて伏せて伏せまくって勝機を見出すマン西部劇のリズムが、ここでも光る。 後にサミュエル・フラーが「最前線物語」という本作に匹敵あるいわ凌駕するほどの傑作を撮っているが、やはり俺は主人公をこれでもか、これでもかと追い詰めるマンの突き詰めたドラマに軍配を挙げたい。 マンの作品は常にアメリカ社会の“歪み”を登場人物の行動によって描こうとしているようだ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 07:37:41)
583.  雷鳴の湾 《ネタバレ》 
アンソニー・マンは西部劇でも傑作が多いが、それ以外でも「グレン・ミラー物語」の音楽伝記、「最前線」の戦争、「国境事件」のようなフィルム・ノワール、そして油田を巡る群像劇的様相を見せる「雷鳴の湾」! 石油を巡って海底まで突き進むジェームズ・ステュアートの頭脳と野心が展開されるこの映画。 石油に並々ならぬ拘りを見せる男の痛々しいまでの神経質さ。邪魔する奴は殴り飛ばして海に落とすは、火を投げ込んで爆発もする始末。情熱を燃やす余り狂気地味たものも感じさせる。 海の海老を守ろうとステュアートと対立する海の男たち。海老は彼らにとって、石油よりも掛け替えの無い宝だ。彼らが実際に獲ってきた海老は現実に存在しているが、ステュワートが石油を掘り当てられるという確証は何処にもない。検討はついているが、彼にとっては巨大なギャンブルでもあるワケだ。 そこに出資者やステュワートの行動に反対するジョーン・ドルーと複数の人間が絡み合う。雷鳴の如く轟音を立てて海底を掘り続けるドリル。石油という“雨”を掘り当てるまで止まらない。 その前に押し寄せる海水や人々の襲撃がステュワートたちに襲い掛かる。 ステュワートの行動に「海老」を引き合いに出して反対していた猟師たちが、その「海老」をステュワートの見せられて行動を止めさせられる皮肉。 その刹那、待望の石油が噴出するシーンには鳥肌がたった。思わず「ばんざーいっ!」と叫びたくなったぜ。 最後の最後まで人々の絡み合いを描ききり、ハッピー・エンドもちょっと強引かなと思ったが、たった102分でよくぞここまでまとめたもんだ。  「怒りの河」といった西部劇で敵として立ちはだかる事が多いダン・デュリエが、今回はステュアートを助ける心強い仲間。マンの他作品を見ているだけに「昨日の敵は今日の友」という感じてちょっと感動。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 07:36:16)
584.  胸に輝く星
マン西部劇で最も心打たれる傑作。 この映画のヘンリー・フォンダは「荒野の決闘」より好きだ。リボルバーを抜く瞬間に撃鉄(ハンマー)を起こす指導。マンの西部劇はいつも凝ったリアリズムが描かれる。 何より本作は保安官と子供たちのやり取りがたまらない。 明かりを消した事務所での緊張が凄い。保安官ものでも「法律なき町」や「ラスト・シューティスト」に並ぶ指折りの西部劇。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 07:33:48)
585.   《ネタバレ》 
この「恥」はもっともベイルマンらしくなく、もっともベイルマンらしい演出が光る戦争映画の傑作。 まさかベルイマンがここまで戦争の怖さを描くとは。焼けた家々から感じる焦燥感・死の匂いがひきたつ。 いつも描かれる女性のヌードも、他の作品以上に何処か死の匂いが漂ってきそうだ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 07:31:07)
586.  ストライキ 《ネタバレ》 
ソ連の血みどろの粛清を克明に描く「ストライキ」。 国の革命がもたらした何千何万という流血。 国の政策の犠牲になるのは、いつも下を支える民衆だ。 その一部始終がこの映画に詰まっている。  工場で重労働を課せられる労働者の苦しみ、その波は民衆に波及し、やがて工場は停止する。  我武者羅に働いてきた男たちは、いままでないがしろにしていた家庭の大切さを思い出す。  ある者は家で過ごし、ある者は演説をして民衆を刺激する。  それに手を焼く国の重役たち。 ストライキの鎮圧は軍隊に任せ、自分たちは高みの見物だ。 のんきに酒を酌み交わし、下の気持ちなんざほとんど省みない。  そこに酒を運ぶ召使い。 彼もまた民衆の一部だ。 苦々しい笑みで現状を嘲笑う。 そして人がいなくなれば、彼らは残ったご馳走を食べ尽くす。 ここまで人の上下の差を描いていく。  働き手がいなくなった工場を、一匹の猫が通り過ぎていく。 その生々しさが凄い。  動かなくなった工場はその働き手の首すら締めていく。 働かなくなり金が底をつき、家のシーツや古着を売り金に変える事にも限界が来る。 工場を動かさなければ、働き手も食い詰めるのだ。 政府はそれを待てば良いのだから。  労働者たちは、家族を食わせるために再び工場へと戻っていく。  だが、突然の不幸が襲う。 浮浪者たちがストライキに同調し、何と工場を焼いてしまったのだ。 何という皮肉。  ストライキの面々が反乱したのだと、軍隊は人々に銃を向ける。  男、女、老人、赤子まで、尽く殺していく。  後には大量の死体と血の川だけが残る・・・。  その強烈極まりない映像!
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-16 21:43:22)
587.  グリード(1924) 《ネタバレ》 
シュトロハイムが「愚なる妻」に続いて完成させた映画。  「愚なる妻」は実在の巨大カジノを再現してしまうなど美術・技術・予算をふんだんに使った贅沢な美術で魅了してくれたが、本作はデス・バレーで文字通り死者まで出した酷暑でのロケ。 冒頭は炭鉱夫の主人公マクティーグが仕事を辞める経緯を描く。「金は要らない。歯医者の弟子になればそれで食っていけるだろう」。 一見欲の無い男だが、何も知らない野暮な主人公は、一度欲望に心を蝕まれたらどうなるかも知らなかった。 トリーナこれといった美人じゃない。が、何処か肉欲を掻き立てるようなオーラがこの女にはある。 トリーナの心がマクティーグを狂わせていく。 マーカスもまたトリーナをそれほど愛していなかった。いや、友人とは言え簡単に自分の女を他人に譲っちまうような軽薄な男だ。 トリーナも金さえあれば良いという女。肉欲だけが目的の男、金だけが目的の女。  じっくり二人の男女の邂逅を描き、結婚式の場面まで実に幸せなムードで進行してさえいるのに。 金貨の輝きは女心も男心も狂わせる。金の弾ける音が聞こえてきそうだぜ。二人の間にはやがて亀裂がはしる・・・。 野暮なマクティーグの純粋さは、そのまま憎しみに変貌していく。  一方、今まで無責任に金も女も放り出したマーカス。 「女もやっちまって、せっかく当てた大金もあんな奴らにくれちまって。何で俺はこんな事してんだ?」てな具合に後悔は嫉妬、憎悪へと変わる。 この心理描写が実に怖い。   グリード(強欲)にとり憑かれた人間が如何に身を滅ぼしていくか。ラストシーンの荒野の情景は絶望的なまでに美しい。 気がついたら、もう自分には何も残っていない・・・あるのは土と汗と血にまみれた己のみ。 「どうしてこうなっちまったんだろう」。  人間の歴史は後悔の繰り返しでもある。いくら教訓を得たって、実践してくれる奴がいなけりゃ意味がない。 人間の歴史はその繰り返しだ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:22:37)
588.  熊座の淡き星影
ギリシャ神話を下敷きにしたヴィスコンティ流ミステリーの傑作。 古代ギリシャを思わせる美しさ、そして近親相姦を匂わせる。母親との関係をあえてはぐらかして事も怖い。クラウディア・カルディナーレは相変わらず美しい。白黒なのに、色彩があるかのような華やかさと艶を感じさせる。 カルディナーレ好きは見て損なし。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:21:36)
589.  全線―古きものと新しきもの 《ネタバレ》 
エイゼンシュテインの映画は、最初退屈な掘り下げから始まる。 ただ、そのじっくりと描かれる掘り下げが後の大爆発へと繋がるのだ。 ロシア革命と虐殺の爆発を描いた「ストライキ」や「戦艦ポチョムキン」、一人の暴君の後悔と絶望を描いた「イワン雷帝」等々。  この「全線」もそんな農民映画だ。 最初1時間は農民たちが泥と汗にまみれる光景を延々と捉える。特に牛を燻製にしていく工程は結構エグい。 ただ、1時間もする内にそこに退屈さは無くなっている。 華やかな少女たちの笑顔と共に。  農民たちはより大きな収穫、より人間として自立するために改革を求めていた。 無知と貧窮に溢れた農村から解放されるため、何より肉体を酷使する農業を少しでも楽にするため。 年老いた農婦マルファは立ち上がる。 半ば諦めの入っていた農民仲間たちは「そんなもんは無理だよ」と嘲笑う。 それでもマルファは止まらない。  協同組合を組むが、旱魃の容赦のない渇きが人々を襲う。神に祈っているだけでは何も解決しない。 自ら機械のトラクターや牛乳分離器など、文明社会の利器を取り入れる。 エイゼンシュテインは今までロシア社会の荒波に揉まれる人々を、文明社会が生み出した機会を通して描いてきた。 「ストライキ」における生産工場、 「戦艦ポチョムキン」における砲艦。  作品では機械のトラクターや牛乳分離器を通して、人々の生き様に変革を起こしていく。 それは同時に人々の運命を大きく左右していく。 「機械の牛」は手に入るが、今まで家族同然に暮らしてきた牛たちとの別れ。 しかし、最早どんな死をもっても農民たちの団結を崩す事は出来ない。 大地を揺らすトラクターの群れ、群れ、群れ!最新の機械をボロボロの布切れが動かす時の感動。 大地に「全線」が引かれる時のダイナミズム!  ただそれだけなのに、こんなに面白いなんて。傑作だ。
[DVD(吹替)] 9点(2014-03-15 18:20:11)(良:1票)
590.  ギャング(1966)
メルヴィルの映画には常に仁義が描かれる。恩を受けた者への報恩、そして汚名を着せ裏切った者への報復。 ラストシーンで二丁拳銃をつきつけ現れる主人公が最高にカッコイイ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:17:25)
591.  犯罪王リコ
「民衆の敵」と並んでギャング映画の先駆けとなった作品。 主人公のエドワード・G・ロビンソンがいかにも「悪党」という感じがしないのが恐ろしい。 何処か抜けた感じがまた良いんですよ。そんな人間が犯罪に染まっていく姿が怖い怖い「人間見かけで判断できない」という作品だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:16:09)
592.  エルマー・ガントリー/魅せられた男
この映画のバート・ランカスターが最高なんですよ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:14:55)
593.  家族の肖像 《ネタバレ》 
こんな家族は嫌だ。 ・いきなり来て「部屋を貸せ」→「売るとか言ってないんだけど」  ・下宿人が家を破壊→「出て行ってくれ」  ・下宿人が謎の負傷→「いいからズボン履け」  ・下宿人と娘とその兄で3P→「いい加減にしろ!(怒)」 娘「人間は自由になるべきよ!」 ラ「いやいいから隠せよ...(色々と)」  ・下宿人と家族が「養子にして」→「俺を殺す気か」  ・家族会議で謎の主義主張→「少なくとも君らは自由(勝手にヤリたい放題)主義だね」  ・下宿人と兄が喧嘩→「我が家の問題に干渉するな!(怒)」 ラ「その前に俺の家を壊すな!!!!!(憤慨)」  ・下宿人が吹っ飛ぶ→「息子ですかあ...」  ・とにかくワケが解らない→「言語が違う(イタリア語と英語)」 ゴッドファーザー「言語が違う(バキューン)」  「?(・ω・)」て顔のランカスターが面白かった。 あの絵は伏線だったりするよな・・・多分。  ラストの涙は「息子」への涙か、「悪夢」から解放されたことの喜びか・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:12:39)
594.  大いなる幻影(1937)
戦争ドラマの傑作の一つ。 派手なドンパチも無い、ただ女や男たちの他愛の無いやり取り・・・これだけなのにどうしてこんなにも面白いのだろうか。  捕虜収容所に囚われたフランス軍の男たち。 騎士道精神の権化のようなエリッヒ・フォン・シュトロハイムが醸し出す風格。銃火という壁が取り払われた軍人たちが交わす、人間の本質に迫ったリアルな会話の数々。 反戦を無性に叫ぶでも、戦争を擁護過剰に擁護するワケでも無い。 ジャン・ギャバンの髪の毛の量は明らかにおかしい。それだけ収容所生活が長いのだろうか? ギャバンたちが脱獄する際の緊張感は、後のベッケルの「穴」に受け継がれたのだろう。 まるで静かに泣くように男を撃ち抜く弾丸。  シュトロハイムを始めとする登場人物たちがまとう幻想的な雰囲気。まるで血で血を争う戦争の現実から逃れ、収容所の“夢”の中へ入ったように。 ギャバンが出会う事になる女性もまた“夢”だったのかも知れない。 それでも、国境で彼らを待ち受ける銃兵は“現実”である。  常に人間味のある暖かい視線が貫かれた、戦争映画の不屈の傑作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 17:28:16)
595.  ウンベルトD
あの犬はズルい。黒澤明の「生きる」と何となく似ている作品だけど、俺はコッチの方が好きかな。ヴィットリオ・デ・シーカ最高傑作の一つ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 17:23:27)
596.  禁じられた遊び(1952)
戦争と小さな恋。いや、恋と言うよりは女(の子)に振舞わされる男(の子)の悲劇があるのかも。 「太陽がいっぱい」が苦手と言う方も、この作品はオススメですよ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 17:18:08)
597.  サーカス(1928) 《ネタバレ》 
サーカス映画の傑作と言うとフェデリコ・フェリーニの「道化師」や「道」、 ボリス・バルネットの「レスラーと道化師」、 マックス・オフュルスの「歴史は女で作られる」、 トッド・ブラウニングの「知られぬ人」「フリークス」、 アルベール・ラモリスの「フィフィ大空をゆく」、 エドワード・バゼルの「マルクス兄弟-珍サーカス-」、 ジョージ・マーシャルの「あきれたサーカス」、 D・W・グャィスの「曲馬団のサリー」、 ジョージ・パルの「ラオ博士の7つの顔」、とあるが、個人的な最高傑作はチャップリンの「サーカス」を挙げたい。 爆走が起こす破壊の連鎖で笑わせてくれるのはキートンやローレル&ハーディだけにあらず。 恐らくチャップリン映画で最も走ったりアクションに挑んだ作品が「サーカス」じゃなかろうか。 警察に追われるのはいつも通りだけど、今回の大目玉はクライマックスの綱渡り! クライマックスまで次々とハプニングを巻き起こす破壊力。撮影裏でもフィルムが現像ミスで4週間分も使えなくなるわ、二人目の妻リタ・グレイとの騒動でヘトヘトになるわ、「どうしてこんな事になってしまったんだ」という、そんな追い詰められたチャップリンの精神が反映されているかのようなシーンである。 これ吹き替え無しだぜ?しかも例の猿軍団は「キートンのカメラマン」にも出演していた連中だ。 キートンの「カメラマン」では強い意思を持って主人公を助け、チャップリンの「サーカス」では無意識に主人公を殺しにかかる。 ライオンの檻に入ってしまう場面はキートンの「恋愛三代記」への回答だろうか。 「君が着ぐるみなら、私は本物のライオンだ」的な。流石に首を折って撮影を続行(キートンの「探偵学入門」)はマネできなかったか。 アレをマネ出来る(する大馬鹿)野郎はジャッキー・チェン(「プロジェクトA」)だけでええわ!異能生存体かおのれらは。 キートンやハロルド・ロイドは体を張って笑いを生み、チャップリンは如何なる苦労も顔に出さずニッコリ笑って見せる。 喜劇王と呼ばれた男達に共通する事は“自分で動かなければ何も始まらない”という事だ。  特典映像で携帯?に話しかける女性は何者なのだろうか。謎だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 17:13:25)(良:1票)
598.  王になろうとした男
コネリーが好き?世界一カッコイイハゲを見たい?そんな最高のハゲメンが繰り広げる冒険アクションを見たいって?そんな人は是非ともこの傑作を御覧下さい。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-14 17:15:14)
599.  いぬ
メルヴィル最高の1本になるであろうフィルム・ノワールの傑作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-14 17:11:56)
600.  復讐は俺に任せろ
「L.A.コンフィデンシャル」が赤子に思えるほどの傑作中の傑作。  グレン・フォードが魅せるギャングvs警察のフィルム・ノワール。  「ゴッドファーザー」や「L.A.コンフィデンシャル」に多大な影響を与えたのはホークス、黒澤明、そしてフリッツ・ラング。  前半の丁寧なドラマ展開から一定に保たれた緊張の糸。  その糸が弾け飛ぶ時、主人公の壮絶な復讐劇は最高潮のままクライマックスを迎える。  “自殺”の場面から始まるファースト・シーンの強烈な導入、 最初30分はグレン・フォード演じる刑事が地道な聞き込み調査。 平和な家庭での日常、その裏では凶悪な事件を追う刑事だ。だが、まだ罪人を“徹底的に”潰す狂気は無い。優しすぎる一面を持っている。  用心棒をブチのめす場面も何処か優しすぎる甘さを感じさせる。その甘さが後半の狂気をより引き立てるワケでもあるのだが。  ま、アレですよ。とにかくバーの雰囲気とか、色々素晴らしい。 主人公の家庭に響く無言電話、ジリジリと迫る恐怖、積み木が崩れ去る暗示とかとにかく良い。  突然の死が重なる時、車が吹き飛ばされる時、警察バッヂを捨てる時、直接的な描写はなくとも沸騰したコーヒーを浴びせかけるシーンの恐怖、一生消えない火傷を負っても死ぬに死ねない女、外見は無傷でも爆発の衝撃で・・・男は復讐の鬼と化す! ラスト1時間の緊張感に満ちた展開。  主人公が探る一味も顔を出してくる。 リー・マーヴィンの悪党ぶりも良いが、何と言ってもグロリア・グレアムの存在!! こんな魅力的でエロティックで“女”を見せ付けてくれるファム・ファタールは中々お目にかかれない。別にヌードになるワケじゃない、脱がなくともそのセリフ、しぐさで勃起するくらい最高の悪女だ。 特に終盤の彼女は最高だったぜ。 今回のラングは女に容赦なさすぎる。 案外、少女の連続殺人を描いた「M」よりえげつないかも。  モチロン、我等がグレンも最高潮だ。 バーで一味と主人公が邂逅し“ゾッ”とする瞬間。  尋問される男は気の毒だ。 コンド●ムなんか机の上に置いておくから(関係ねえだろ)・・・。  首を締め上げてでも吐かせてやる!  終盤の銃撃戦までの流れも凄かった。 文句なしの傑作です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-14 17:08:37)(良:1票)
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