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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1637
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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581.  キッスで殺せ! 《ネタバレ》 
アルドリッチ、大好きなのですよ。彼我の双方が死力を尽くす、正に死闘と言うべき争い。そしてそれがもたらす重厚なスリルの素晴らしさたるや。本作もずっと観たいと思っていた所、微妙に中古DVDの価格が下がっていたので、世知辛い昨今、少しでもテンションを上げてゆくために思い切って購入してしまった。  ただ、本作に関して言えば展開運びは決して巧みとも言えず、かなり終盤までグダグダと、かつ率直にイマイチよく分からない展開が続くのも事実。しかしながら、随所で冴え渡るお得意のヴァイオレンス描写に加え、非常に個性的なその他のシーンも多く(ヴァ・ヴァ・ブーンとか)、観ていて決して飽きが来るとかいう訳ではない。そして件のラストはこれまた非常に独特な一種のショックシーンになっており、これは確かに「名作というよりはむしろカルト」という類いの映画と言って間違いは無い。普通にそこそこ面白くもあるが、だいぶんマニア向けな作品かと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2020-04-04 23:00:37)
582.  ちょき 《ネタバレ》 
ひなびた和歌山の静かで美しくてやさしい情景に包まれた、淡くてささやかな物語。この雰囲気は個人的にはとても好み。こういう愛のかたち、素晴らしいことだと率直に思う。このふたりなら、慈しみ合い、支え合っていけるだろうと。  主演女優はエライ透明感のある美人さんで、素朴な演技も含めて少し唐田えりかちゃんを思い出した。その意味ではひとつ枠が空いたので、今後も頑張ってくれると嬉しい。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-03-28 22:41:09)(笑:1票) (良:1票)
583.  弥生、三月 君を愛した30年 《ネタバレ》 
とある男女の30年を3月の1日ずつで、というのは中々面白いアイデアだと思い、初日に参上した。こうしたパッチワークな形式に耐えるべく、分かり易い(少しベタとも言える)話を分かり易く語るという形にはなっているが、30年分のタップリな見せ場を一定のテンポの良さを保ってスムーズに進行していく点では、非常に観易く楽しめる映画であったと思う。  難しさがあるとすれば、30年超の年月を一人の役者で演じ抜く部分には、特に中年の演技に困難な点があったのではないかと見えた(単に、ちょっと元気が良過ぎるかなっちゅうレベルではあるのだけど、まあ20代の役者なら誰しもが苦戦する所かも知れない)。また、ストーリーの時間の流れが断絶した中での演技でもあり、やや表面的で浅い芝居になっていると思われる箇所も散見された様に思う。  と、少し批判じみたことも述べたが、それは置いて、主演2人+1の演技は率直にかなり良かった。どこまでも一本気な波留、頼りないけど決して憎めない成田凌は中々に爽やかで上々だし、そしてすぐに死んじゃう杉咲花も、後半ではカセットテープの音声だけでその卓越した演技センスを存分に発揮しており、その点は非常に満足度が高かった。卒業式や出会いと別れ、そして桜。三月の持つこの上なくノスタルジックな情景をふんだんに盛り込んだ作品の空気もかなり心地良かった。まずまず。
[映画館(邦画)] 7点(2020-03-20 16:21:44)
584.  スウィート17モンスター 《ネタバレ》 
世界が私にやさしくないから、私も人にやさしくなんかしてやらない、というのは究極的には大きな間違い(それも致命的な勘違い)で、そーいう「世界」の側から見ればどーでもいい平等意識なんぞに矢鱈と拘っている時点でハッキリ言ってそいつはガキなのだ(実年齢に関わらず)。この世界において、人は平等などではない。個々人が世界に果たせる貢献に応じて、世界は平等に「対価」を払うというだけである。  個人的には「モンスター」は少し言い過ぎで、主人公のイタさはあくまで(ギリ)傍から見れば「微笑ましい」レベルであり(まあ母・兄からすればかなり厄介者ではあろうが)、そこの絶妙なコミカル加減が本作のメインディッシュなのは間違いない。周囲の人間も実は結構「イイひと」が多く(ニックですら、実は決してそこまで悪い奴じゃないと思う)、しかしこのかなりイタい主人公は甘い顔を見せてると永遠に気づかないのでちょっとキツめに接しとくか、という感じも奥ゆかしくて面白い。ただ、コメディとしては十分に面白いと思うものの、青春の「成長」物語としては極めてシンプルな内容で、話自体が全体としてそこまでよく出来ている訳ではない、というのが個人的結論。  とは言え、特に主演のヘイリー・スタインフェルドの熱演を筆頭に俳優陣の演技は揃って実に素晴らしかった。ウディ・ハレルソンも爽やかアジアンも率直にとても好かった。足し引きして、個人的には相当お気に入り。
[DVD(字幕)] 7点(2020-03-19 23:32:02)
585.  ジュディ 虹の彼方に 《ネタバレ》 
『オズの魔法使』で、ジュディ・ガーランドは永劫不滅の輝きを手に入れた。映画文化が存する限り、彼女は全ての映画愛好者にとって極め付きの「美しい過去」で在り続け、だから彼女の物語は得も言われぬ「身に覚えの無い」郷愁を我々にもたらす。そして、彼女の人生全体を覆い尽くす闇こそが、その虚像の眩さを一層際立たせている。本作は、彼女が手にした永遠と、そのために払った代償の双方を描き出していると言える。  レネー・ゼルウィガーの演技・演唱は(特に歌唱面で)極めて高水準で、率直に言って(足し引きすると)『エディット・ピアフ/愛の賛歌』のマリオン・コティヤールと比較しても遜色の無いレベルと言ってよいだろう。ただし、結構ひたすらに鬱々と暗い話の内容自体の出来について言えば、個人的には本作は『エディット・ピアフ/愛の賛歌』には及ばない様に思う(ラストのカタルシスがやっぱ少し弱いかと)。もう1点加えても良いかとも思ったが、そちらとの点数の上下関係を考慮してこの評価とさせていただく。
[映画館(字幕)] 7点(2020-03-14 21:54:53)(良:1票)
586.  半世界 《ネタバレ》 
まず一点めは、紘と明の親子の関係。ガサツで無関心な父親と、それが許せない息子。思うに、人間社会ってここんとこは凄いスピードで進歩してて、社会生活に必要とされるコミュニケーション能力の水準なんかは特に急速に上がってきてる様にも思う。だから、ある面で子供の方が親よりも成長してしまってるなんてのが、結構普遍的な親子の在り方なのかも知れない。とりわけ今作みたいに、親が組織の一員として働いている訳では無い人とかだと、その面では特にそうなのかもとも思う。  率直に言って明の方が「大人」に見えるのですよね。まあこういう親子って割と多いのかもとも思うのだけど、今作ではそれが非常にリアリティが有るというか、納得がいく状況だなあと。でも紘にも事情はあって、親父の様に立派にやりたいんだけどそれもままならない、でもそれって、社会の要求に合わせて職人としての自分も進歩していかないとダメだからで、そういった所も総じて、紘は非常に頼りなく見える(それこそ中学生のバカなまま、中年に、親に、なってしまったかの様な)。  でも、ラストに明はそんな父親を肯定し、受け入れたのだと思う。子供が物心つくころには親ってもう完成しちゃってる歳だし、結局は子供の方から歩み寄るしかない。でも、父は最後に確かに、自分にも歩み寄ってくれた。ある哀しい結末を描きつつ、一方でひとつの望ましい親子の関係を描き切った映画だ、とも思うのですね。  もう一点は、瑛介の再生。厳しい言い方をすれば、彼も紘と同様(というのも何だが)、父に、夫に、そして「大人」に成り損ねた、といってもよいのかも知れない。でも最後には彼も、前向きな心を取り戻して逃げるのを止める。それは紘が彼とは違って、決して辛いことから逃げなかった、からなのではないかと思うのですね。  かなり繊細な映画だと思うが、色々と思う所が有るのを、はっきり台詞には出さないけど芝居の中に醸し出せるという腕達者を揃えているのもあり、十二分に伝わる優れた作品に仕上がっていると思う。一方で、紘だけはあんまり何も考えていない(という役な)ので、そこには稲垣吾郎を配した、というのも、実に適役だと言える。
[映画館(邦画)] 7点(2020-03-02 22:54:55)(良:1票)
587.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
私の率直な本作の感想は、気味の悪いホラーを観たと言うより、とある異文化の記録映像をタップリと観せられたが、それが非常に文化的・美的で、ある種芸術的でもあった、である(その異文化の様相は、ある人には気味悪く、またある人には滑稽に、私にはあくまで「そういう世界があるんだなあ」と映った、ということだと思う)。  要点を端的に言うと、今作で描かれる映像世界が、地に足を付けたリアリティと、実存世界から離れた純粋芸術的な美しさを兼ね備える非常に優れた出来だった、ということだ。まず、村の情景や衣装等の美術、儀式の内容などは、実際にこういうコミュニティが存在している様な錯覚を覚えるほどに良く出来ていた。そして、明るく、広々として、そして地球上の実在のどんな場所より「白い」景色は実に美しかった。一番美しかったのはやはりあの崖である(その見渡す限りの白さと、弾け飛ぶ人体の赤を含めて)。  正直「観たかったのとはだいぶ違う」映画に思ったし、面白いという作品とも違うと思うのだが、特に映像面の出来の良さが非常に鮮烈に感じられた。そこに1点を加点して、この評価としたい。
[映画館(字幕)] 7点(2020-02-26 00:09:57)(良:1票)
588.  アトミック・ブロンド 《ネタバレ》 
スパイものとしては平凡な筋で、しかも正直かなり分かりにくい(意味の分からない無駄なレズネタとかも分からなさを助長する)。しかし、それを補って余り有るアクションの高品質さ。特に打撃が本気でブン殴ってるようにしか見えない大迫力。ハンディカムを戦闘真っただ中に放り込んだかのような撮影も非常に見事。セロン姐さんの頑張りも出色。アクションとしては超オススメ。
[DVD(字幕)] 7点(2020-02-22 00:40:12)(良:1票)
589.  屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ 《ネタバレ》 
『ハウス・ジャック・ビルト』も極めて醜悪な作品だったが、それでもあちらは随所に一種のスタイリッシュさや女優の美しさ等の「虚飾」を纏っていたのに対し、本作ではそういう取り繕った要素はほぼ完全に徹底的に排除され、本当にひたすらに醜悪で、そして混沌と老醜・汚穢・悪臭に満ち満ちた作品となっている。何つーか、主演男優に限らず登場人物の大半に、人間性(は少し言い過ぎかもだが)・理性とか衛生観念であるとかを全く感じられないとでも言おうか。  フリッツ・ホンカは(本作での描かれ方も、また実際の殺人者としても)典型的な「無秩序型」のシリアルキラーで、その衝動的な殺人動機の根本的な部分は満たされない過剰な性欲、およびアルコール依存に依拠するものであり、真に精神異常系の殺人者とまで言えるかどうかは微妙かと思う(頭が足りないのと精神を病んでいるのは全く違うのだし)。しかしそれでもやはり、あれほどまでに衝動的に「女だったら何でもいい」的に行動するホンカの有様、そしてそんなホンカにヒョイヒョイついていく婆さん娼婦達も含め、そこにはもはや「狂気」としか言い様の無いものしか感じ取れないのが正直なトコロ。実話なことも含めてこれも非常に強烈な映画だが(ある程度は誇張だと思いたい)、見応えは文字通り抜群。この手の(グロ)映画に興味がある人にとっては、観て損は絶対に無い。
[映画館(字幕)] 7点(2020-02-17 20:56:14)
590.  満月の夜 《ネタバレ》 
(主として貞操観念が)フワフワと掴みドコロの無い女がひとり。短気で独占欲の強い本命彼氏との同棲が気詰りで、別宅を構えて友達以上恋人未満の男(実は躰だけが目当てのゲスい不倫野郎)を連れ回しては煙に巻く日々。挙句、行きずりの男を連れ込んで夜を共にするも、事後罪悪感に苛まれ、アタシって罪な女…的に物憂げに佇む自己陶酔感溢れる浅薄な姿にいい加減イラっとし始めた矢先、急転直下のラストの一撃には実に見事な爽快感を覚えた(ザマァ見ろ!)。私の本作の楽しみ方が正しいのかは分からないが、個人的には十分に良作。  あと、主演のパスカル・オジェは(そうは言っても)ルックスは超絶美形でメッチャ好みなのですわ(特に超アンニュイな目付き)。夭折が何とも悔やまれる。。。
[映画館(字幕)] 7点(2020-02-16 03:59:34)
591.  海辺のポーリーヌ 《ネタバレ》 
田舎な海辺に女と男、んなもんヤることは決まってる、とは言え、女どもは良く言って恋愛体質、悪く言えば尻軽である。しかし、尻軽一号のマリオン姐さんは美貌も然ることながらプロポーションが抜群で、水着・ヌードシーンも多くその点は大変に結構。二号の小娘もとても健康的で見た目は中々魅力的。男どもは、アンリは軽薄な女コマシ(加えてハゲ)、ピエールは中盤まるで刑事かの如く執念深く疑惑を追い回すが、だからお前はフラれるんだ、としか言い様が無いし、シルヴァンはなんも分かってないガキなので、総じてキャラクターに全然魅力を感じない。だが、こいつらがゆるーくスッタモンダするサマは(どうでもいいという意味で)実に滑稽で、コメディとしてはかなり面白かった。良作だと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2020-02-16 03:54:26)
592.  1917 命をかけた伝令 《ネタバレ》 
全編ワンカットで2時間だから、とある戦場の「2時間」を切り取った映画かと思いきや、一ヶ所暗転して時間飛んでるシーンがあるので、約半日強の尺の物語だし、厳密にはワンカットとは言えないと思う(些末な事だが)。  作戦の内容的に(ワンカットだし)マジで全編息もつかせない展開になるかもと少々身構えたが、その実、特に前半は割とヴォルテージ高くないシーンも多く、後半も適宜息継ぎは入るため、観終わって疲れ果てた、とかいうことは無かった(まあ商業映画なんだから当たり前か)。あとWWⅠの話なので、流石に戦闘描写は(いつも見ているWWⅡのよりは)少し地味で、特に大規模戦闘なんかを楽しみにしていくとやや肩透かしを喰らうかも、とも思う。  ただし、やはり超・長回しが続くので、単純に目を切れないのもあってどんどん画面に引き込まれ(否、引きずり込まれ)、映画に文字通り「没入」できる(その没入する深さと、没入している時間の長さが、あまり体験したことの無いレベルになっていた様に思う)。ここまで2時間があっという間な映画も久しぶりだし、非常に気持ちのいい映像体験だった。良作。
[映画館(字幕)] 7点(2020-02-16 03:30:47)
593.  怪怪怪怪物! 《ネタバレ》 
(B級っぽいが)質感は意外にもほぼA級で、色々と演出がなんか結構凝ってるのも良いように思う。スプラッタ面もまずまず強烈で見応えは十分。ただし、何故だか登場人物が全員ド腐れ外道(ガキのくせに)なので、人によっては(と言うか大抵の人は)嫌悪感でゲンナリするだろう(感情移入などほぼ不可能)。ある意味、非常に過激な内容と言える(ジュブナイル・ホラーな感じの作品なのだが、モノ凄ーく教育に悪そう)。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-02-10 00:56:18)
594.  ヲタクに恋は難しい 《ネタバレ》 
原作は未読。ただ率直に、映画としてはストーリーがかなり薄目で、そこにギャグとミュージカルをタップリ添加して何とか映画に仕立て上げているという風の作品。特にミュージカルシーンは思いがけない程に大量で、しかしその割に歌も踊りも左程出来が良い訳でも無く(悪くないのも無くはないが、宴会芸・カラオケ大会レベルのがチラホラ混ざり込む感じ)、全体的にイマイチ盛り上がりに欠ける様にも思う。  他方、ギャグの出来はどうかというと、コアなオタク生態ネタが大半を占めるのでこれも率直に「人を選ぶ」という印象で、万人向け・全世代対象の映画ではないかなと思う。ただ、ニコ動直撃世代の私にとっては、この映画は正に我々の青春でもあると思っている。実際、ギャグシーンは個人的にはどれも抱腹絶倒、非常に笑わせて貰った。特に脇役の佐藤二朗・賀来賢人・斎藤工はいずれもとても面白かった。  もう一人、高畑充希はコミカルな演技&眼力(ちょっと阿部サダヲ風な)も然ることながら、歌も踊りも驚くほど達者で、特に歌では中盤に一曲、非常にグッとくるパフォーマンスを披露していた。彼女のファンなら必見な作品だと思う。
[映画館(邦画)] 7点(2020-02-08 03:32:19)
595.  心霊写真 《ネタバレ》 
かなりJホラーを研究して創られた作品(陰鬱な雰囲気、影の巧みな使用、因果応報で怨念な展開など)。前半は展開が非常にオーソドックス、かつ、ややゆったり過ぎるテンポで少し退屈だが、中盤以降は(主筋はやはりオーソドックスながら)展開運びや演出に非常に良いアイデアがいくつもあり、率直にかなり面白い(ラストとかも素晴らしい)。何より、恐怖描写が日本のものよりやや直接的で力技感はあれど(『呪怨』の進化系みたいな)、不気味さ・悍ましさ・切れ味は抜群で相当怖い。タイ本国で大ヒットしたのも納得な、非常に良質なホラー。  2004年の作品ながら古びた低画質(16mm?)なのだが、これがJホラーぽい雰囲気と非常にマッチして怖さを倍増させている。今後のJホラーも是非ともこの画質で作ってくれ。
[DVD(字幕)] 7点(2020-02-04 20:20:51)
596.  ふたりの女王 メアリーとエリザベス 《ネタバレ》 
悲劇の女王メアリー・スチュアートの生涯を描く。ほぼ史実に忠実な映画化らしいが、人物関係や状況の説明はやや軽めで、歴史の前提知識が無いと少し辛いかも。メアリーは中々に「高貴」な女性だが、あまり有能な君主という感じはせず、どちらかというと(現実の政治的処理をテキパキこなす)エリザベスの方に感情移入してしまった。この女優2人はどちらも君主らしい威厳も然ることながら、苦悩に満ちた人生を生きる女性を非常に好演している。シアーシャちゃんはこんぐらい出来て当然だと思ってたが、マーゴットがこんなに優秀だとは思ってなかった(ゴメン)。実話ベースの話の内容自体はそこまで盛り上がる訳でも無く、よく言ってそこそこ程度。とは言え、前述のふたりの演技だけでも観る価値は十分。良作歴史映画。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-02-03 23:10:15)(良:1票)
597.  アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場 《ネタバレ》 
「継続戦争」を全期間にわたって、フィンランド兵士の視点でダイジェスト的に描く。明確なストーリーが有るというよりは、種々の戦闘・戦場描写の積み重ねを通して、この戦争の真実・実態を描き出そうというつくりだが、戦場描写は大半が寒そうな泥んこ森の中での歩兵戦に占められており、思ってたのよりもだいぶ地味(なんかこう、雪原でスナイパーが大活躍!みたいなの想像するジャン!)。  ただ、殊に戦況が悪化していく終盤は戦場の様相もだいぶ悲惨で、しかしそんな中でも(この手の戦争映画にしては珍しく)士気の高い愛国的な兵士達には、悲壮さと、そしてある種の気高さ・崇高さを大いに感じ取れるのである。フィンランド国民にとっては涙なくしては観れない作品だろうなあと思う。戦場描写は前述どおり結構に地味とは言え、かなりリアリティは高くつくり込まれており、見応えは中々。そして映画として観る価値も十二分。良作だと思う。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-02-01 22:41:45)
598.  ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密 《ネタバレ》 
かなり古風でオーソドックスなつくりの探偵もの。最終的にメインとなるトリックはそこまで奇抜という訳でもなくこれもオーソドックスだし(正直なんとなく途中で読めてしまうレベル)、探偵のキャラ、一同騒然な遺言状など、所々のつくりもまたかなりオーソドックスだとも言える。ただ、あくまで最初は普通だが途中から倒叙ものになりかかる(が、ラストにもう一枚ドンデン返しが有る)工夫を筆頭に、展開運びは全体的に比較的地味な割に最後までダレずに非常に面白く観れるし、何より「嘘がつけない」という推理ものでは正にジョーカーとも言える奇想天外な登場人物を、全体的にこれも非常に巧みに使っており(特にラストは素直にグッドだと思った)、その点は率直に優れたアイデア・良脚本だなと感じる。普通にオススメできる良作。
[映画館(字幕)] 7点(2020-02-01 01:12:58)
599.  ターミネーター3 《ネタバレ》 
ジョンがノーカリスマなプータロー、ヒロインがクソブス、そしてアホみたいな大オチと、映画としての瑕疵を論えばキリが無い。がしかし、特に序盤のクレーン車シーンは、CGに頼らないアクションとしては確実に映画史に残る素晴らしい出来映え(もはや今後、これを超えるものもあんまり出てこないだろうと思うし)。その他のアクションも全体的に上々だし、ターミ姉ちゃんもセンス良いと思う(表情のつくり方とかの雰囲気もポイし、微かに笑ってる?とかの細かい所の演技も悪くなかったし、電磁砲も単純ながら良いアイデア)。また頗るテンポが良く、総じて意外と結構楽しかった。頭空っぽにして観る前提で、このジャンルでは十分に良作だと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2020-01-30 01:09:25)
600.  アルキメデスの大戦 《ネタバレ》 
一人の天才の活躍を描く(ある種のよくある)ヒーロー映画だが、題材の着眼点は相当にユニーク。そして、頭脳明晰(決して頭でっかちという訳でなく、状況に応じて柔軟に行動できる本当に「頭の良い」タイプ)、愚直なまでに実直、かつ剛毅果断な主人公は、軍隊嫌いとか抜かしつつも非常に軍人向きなキャラクターで、話によく合っていた(もちろん菅田将暉の演技も、有能さ&変人ぶり&青臭さと熱さを兼ね備えた素晴らしい出来だった)。  ただ彼も、真にこの騒動の本質を最初から見抜いていた訳では無く、そのことを最終対決の真っ最中に(今まで尽力した見積の計算など無意味だったという衝撃的な事実という形で)思い知らされることになる。戦艦と空母のどちらがより国益に寄与するかが問題なのに、実は誰もそのことについて論じていないという意味不明な会議ではあるのだが、空母陣営も別に空母がより優れていると証明している訳ではないのは戦艦陣営と同じなのだよね。その意味では、実は戦艦の設計に欠陥がありましたという決着は「それを言っちゃあ始まらねーよ」なヒドい取って付けだとも言える。  しかし、だから逆に、ラストはとてもよく出来たドンデン返しだと思う。そりゃそうだ、空母にしとけば戦争を回避できるというのは、山本五十六の真っ赤な嘘だったのだから。  観終わってよく咀嚼すると、対決以降の展開は妙に複雑によく出来ているように感じる(「妙に」と言いたいのは、一見は大和建造の史実との整合性をとるためのコジツケにも見えるからだ)。加えて、観ている最中はそこら辺のイマイチ理解が追い付かない点を感じさせない程に、演技の出来の方が素晴らしい(大体みんな良いのだが、とにかく田中泯が圧巻)。前半の実は意味の無かった見積作業も、結構分かり易くテンポも良くまずまず面白く観れるのは確か(菅田くんと柄本佑の掛け合いも相性抜群)。  ちょっと主人公が万能すぎる点と、前述の取って付けな決着がやや残念だが、総合的にはかなり面白い映画だったと思う。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-01-26 02:06:28)
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