661. 王将(1948)
先に勝新太郎版を見ていたため、こっちが古いとは知っていても純粋にストーリーを楽しむのは難しかった。あとは役者の比較になってくるけど、鬼気迫る演技で常に力んでいたイメージの勝新太郎に比べ、阪東妻三郎はとにかくソフト。心の底から将棋が大好きで、将棋を楽しんでいる。小春はつらかっただろうが、バンツマからにじみ出る優しさのせいで、そんなに不幸せには見えない。役者の個性は面白い、三國連太郎版も機会があれば観てみたいと思う。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-03-20 18:04:23) |
662. ニューヨーク、狼たちの野望
《ネタバレ》 母親を強盗に撃たれた小規模マフィアのボス。安定を捨て抗争をおっ始めようとしたため仲間から裏切られ…。生まれてくる子供の遺伝子操作費用のため盗みに入った清掃員。仲間が発砲してしまい…。マフィアから遺体の処分をさせられている聾唖のお肉屋さん(?)。競馬で高額当選して…。3人の交差する運命、皮肉な巡りあわせ。手法自体は何を今さらといったところだろうが、単純に面白かった。人間関係の説明は少なく、想像に任せている部分もあるのだが、それでも聾唖の爺さんのエピソードはこみ上げてくるものがある。そして無音の世界が独特の雰囲気を醸しだす…。好きだなーこの映画。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-03-18 18:01:18) |
663. スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団
この映画を作った人は日本のカルチャーが好きなんだろうな~。まあ、それはありがたいんだけど、ストーリーは主人公がラモーナの元カレたちと戦っていくだけの内容で、どうもイマイチ…。映像で遊ぶのはいいけど、それだけじゃ飽きてくる。ファーストバトルが始まるまでの30分間が良かっただけにちょっと残念だった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-03-16 00:01:12) |
664. ワン・モア・タイム(1989)
《ネタバレ》 死んじゃったルイがアレックスとして生まれ変わる…。が、ルイは前世の記憶を消す注射を打っていないため、コリンヌと再会したアレックスは前世の記憶が蘇り…というロマンティック・コメディ。当たり前だけど80年代だな~。この感じが好き。コリンヌとアレックスは幸せになってほしいけど、ミランダやフィリップが泣く展開も観たくない。この希望を叶えてくれる落とし所が見事でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-13 22:34:37) |
665. ドキンちゃんのドキドキカレンダー
《ネタバレ》 タイトルの通り、月別にドキンちゃん&ばいきんまんの想い出などが語られ、簡単なキャラクター紹介も兼ねている。自分はアンパンマンを見て育った世代である。だから登場するキャラクターの2~3割くらいは覚えていて、とても懐かしい気分に浸れた。普段は悪役のドキンちゃん、でも本当は寂しさもある。本当はみんなと仲良くしたい(特にしょくぱんまんとは…)。そんなドキンちゃんに待っていたサプライズ。これはもう心が温かくなること間違いなしでしょう~。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-03-11 23:33:02) |
666. 孤高のメス
《ネタバレ》 <原作未読>真面目な社会派映画。法整備を促す意味でリアルタイムに作られていればもっと価値があったと思うが、困難にも信念を貫く医師の姿に感動はある。手術シーンは気持ち悪くならないギリギリのところで作られていて上手いと思った。生瀬勝久演じる嫌な医師がリアル性を欠いているのが残念なところ。こういうのは役者より監督の問題なんだろうけど…。6.5点。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-03-11 13:00:51) |
667. クラッシュ(2004)
良かった。人はぶつかりあう、それによって悲劇がおきたり、逆に救われたりもする。生きるとはすなわちそういうことで、人間の宿命とも言える。見せ方がとても上手く、引き込まれるが、それが目的化しない適度な範囲。見事な脚本です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-10 12:01:37) |
668. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
《ネタバレ》 星空を見上げながら誰々に比べればマシだと自分を慰めるイングマル、もう一つ思うことは「ママが元気なときにもっと話せばよかった」という後悔。どんなにガミガミ言われても、子供はお母さんを嫌いになれないものだ。そして距離を置いて見ることで子供ながらにいろいろなことが見えてくる、分かってくる。悲しい話なのに、それをあまり感じさせず、逆に少年時代の楽しさや、懐かしさを思い起こさせる映画。国も時代も境遇も違うのに不思議…。イングマルに笑顔が戻って良かった。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-03-09 21:07:11) |
669. ツーリスト
《ネタバレ》 <オリジナル版未見>好きではないけどそんなに嫌いでもないかな。旅の途中で出会った美女を諦めきれず無茶するジョニー・デップが可笑しくて、いい感じ。アレクサンダー・ピアースの正体は予想が付くだけで、裏の裏もあることだし、確信まではいかなかったから金庫開けの場面はドキドキした。鈍いのもたまには得。ヨーロッパの美しい街並みも良いですね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-07 19:10:32) |
670. 青空娘
なんとなくだけど昔のテレビドラマはこれ系が多かった印象がある。ホームドラマって言うのかな。テンポが良く、賑やかで…。それの原型みたいに思えた。ストーリー展開は大層なものではないけど、若尾文子ファンなら見て損はないだろう。あぁ、末っ子小僧の羨ましさよ。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-03-06 18:04:12) |
671. 名探偵コナン 迷宮の十字路
バイクでの追いかけっこにCGが使われていて、こういうのはそれなりにお金がかかるんだろうな~と思いながら見ていた。賛否あるみたいだけど、自分は「賛」の側。でも、その他で特にこれといった見所は無い。謎解きやアクションよりシマリスを問い詰める小五郎の方がよっぽど面白いくらいだから…。コナンの劇場版はクレヨンしんちゃんなどと違って大当たりが出ないな~ 毎回微妙なものを作っちゃってる。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-03-05 18:10:07) |
672. ヤコブへの手紙
《ネタバレ》 ヤコブへの手紙がぱたりと来なくなったのは神の意思だと思ったんだけど、郵便配達のおじさんが保管してる説も分からないではないし、それどころか手紙の多くはこの人が書いていたと見る人もいて驚いた。確かに矛盾は無い。神の意思か、自然の成り行きか…。この映画では説明が付かないことは起きないが、導かれているような気もする。人によって捉え方が変わる絶妙なあん梅。最終的にはヤコブがレイラを救った直後に天に召されることで、神の存在を感じる作りにはなっているけど、宗教等は関係なく心に響くものがある。いい映画だなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-04 21:38:05) |
673. 瞳の奥の秘密
《ネタバレ》 光市母子殺害事件、死刑判決確定のニュースの数日後に観たから、自分の中では勝手にタイムリーな映画だった。一応「衝撃的な真実」といった宣伝文句もあったけど、「バン、バン、バン、バン」の時点で「あれ? おかしいな」と思ったから、「驚き」よりも「納得」が上回った感じ。そういう意味ではモラレスと考え方が近い。捜査自体はあまり面白いとは思わなかったけど、「自分を完全に変えようとしても、変えられない部分がある」みたいなパブロの言葉が伏線になっているわけだから意味はある。そして、モラレス宅からの帰り道、ベンハミンがそこに気付く流れが良い。本作に限らず、この手の演出はゾクゾクするから好きだ。不変の愛ねぇ… なかなか良かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-03 12:00:36)(良:1票) |
674. 恋する宇宙
《ネタバレ》 アスペルガー症候群がどういうものか知らなかったから、最初は人付き合いが苦手なだけかと思っていたけど、見ていくうちにそれほど簡単ではないと知った。あくまでこの映画の主人公アダムの場合、と前置きしなきゃならないが、ちょっとした嘘に「そこまで?」ってくらい怒ったのは実際問題、怖さがある。それでもベスはアダムの言葉に期待した。アダムが愛のみを伝えていれば、ベスはそれに応えただろうと思えるのが勿体無いけど、1年後のアダムから成長が感じられたのはこれからに希望が持てて良い。切なくもやさしさを感じる映画。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-02 19:07:06) |
675. 戦火の中へ
《ネタバレ》 朝鮮戦争中、劣勢の韓国は洛東江に兵力を集中させ、比較的安全だった浦項の防衛は学徒兵に任せる。彼らに戦う能力がないのは仕方ないとしても、まとまりさえなく、内輪揉めを繰り返している間にも北朝鮮は迫ってくる。そして二度の交戦。当然、未熟さを露呈するばかりの学徒隊に北朝鮮側のヒゲ隊長は降伏を迫る。この人の存在感が凄まじい…。この提案を拒否し、いよいよ互いに死力を尽くした戦闘が始まる…という内容。多少クサイ演出もあったけど、驚くべきは「プライベート・ライアン」などを彷彿とさせるド迫力の映像。ハリウッド映画と違って世界で売れる見込みなんて無いのに、どうしてこれほどのクオリティで戦争映画を撮れるのか? またまた韓国映画の凄さを思い知らされた。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-02-29 17:07:30) |
676. 英国王のスピーチ
《ネタバレ》 吃音症のバーティと言語聴覚士ライオネルの友情物語。重くも軽くもなく、時にコミカルで見やすい。「昔の王は軍服姿で馬にまたがっていればよかった」というジョージ5世の言葉もあったように王の役目は時代とともに変わり、特にラジオの登場以降、国民に声を届けることも重要な役割となった。そこに吃音症の王、第二次世界大戦、という組み合わせが史実でありながらよく出来てるなーと思う。最後のスピーチは無事に終えられて一安心くらいの感じで、感動まではしなかったけど、全体としてはまずまず。スピーチの時点で13歳だったエリザベス2世はまさに歴史の生き証人…。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-28 20:35:09) |
677. ブルーバレンタイン
《ネタバレ》 倦怠期を迎えた夫婦の物語で、現代パートだけならどちらにも感情移入なんてできやしないんだけど、二人の出会いから結婚までの日々を同時に見ていくことで、冷めた関係が悲しく映り、なんとか修復してほしいと願った。けっして美男美女ではない役者が起用されているのも監督の狙いだろう、どこにでもいるような夫婦を描きたかった。ただ一つだけ踏みとどまれなかった理由があるとすれば、二人の間に子供がなかったことかもしれない。悲しい話は得意じゃないけど、愛の始まりと終わりを描ききった点で価値を感じる作品。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-27 21:04:10) |
678. ウォール街
《ネタバレ》 当時の金融界をリアルに映し出し、その在り方に警鐘を鳴らす。「ウォール・ストリート」の予告編を先に見てしまったからゴードン・ゲッコーが逮捕されるのは知っていた訳だけど問題なく楽しめた。バドの逆襲は特に良い。DVDに入っていた監督、キャストのインタビューではバドの父親役はジャック・レモンかマーティン・シーンかで選べと言われたチャーリー・シーンが実の父マーティンを選んだこと。そのマーティンはやたらとセリフを変えたがり、オリヴァー・ストーン監督を困らせたこと。葉巻を届けるシーンの撮影は58テイク、2日間にも及んだこと。監督はダリル・ハンナの演技に不満を持っていたこと。倒れた父を見舞うシーンでは親子の実体験からほとんど演技をする必要がなかったことなど、いろいろ面白い話が聞ける。45分以上あったけど、結局全部見ちゃった。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-26 13:04:32) |
679. 老人と海(1999)
油絵が動いている! 短編は2時間ものとは土俵が違う気がして、採点は難しいけど、良いものを見せてもらった。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2012-02-25 14:31:41) |
680. アジョシ
結論から言えば期待したほどではなかった。単にアクションを楽しむ映画で、ストーリー自体の面白みは薄い。アクション映画も嫌いじゃないけど、韓国映画に求めてるのはもっと違うものだった。不必要に登場人物が多く、分かりづらくなっているのもマイナスかな… 似てる顔が多かった気もするし。ウォンビンの鍛え上げられた肉体は良かった。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-24 18:08:15) |