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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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701.  伝説巨神イデオン 接触篇 《ネタバレ》 
この作品は「イデオンて何ソレ?美味しいの」という人のための総集編。 肝心のアニメが13・14話になるまであまり面白く無いため、イデオンに挑戦しようという人はコチラから見ることをオススメする。  また、新規作画による強烈な映像(イデオンがジグマックを蹴りで粉砕する場面とか!)、キャスト陣による演技の違いも見所。  正しあくまで「総集編」であるので、原作の飛ばしてはいけないシーンも多くがカットされている。 この作品を気に、是非とも本作も楽しんでもらえるとありがたい。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:10:47)
702.  マッドマックス 《ネタバレ》 
世の中の犯罪の生々しさと狂気を描いたこのバイオレンス・バイク映画の傑作。 「ワイルド7」大好きな俺がこの映画の中毒にならないワケがない(何のこっちゃ)。  あの改造バイクの群れ、群れ、群れを見るだけでもゾクゾクワクワクしてしまう。 凄まじいカーチェイス、 血で血を争う凄惨な殺し合い。 追うものと追われる者。 そして戦いに巻き込まれる民衆。 残虐である。 変わり果てた姿になる同僚、 「あの時」のメル・ギブソンの絶望に打ちのめされた顔。 赤ん坊も愛する我妻も・・・復讐の“道”は出来上がる。  ラストの執念に満ちた復讐! 執念が奴らを一人も生かしちゃおかない!! 脚を引き連りながらも復讐への執念を燃やすメル・ギブソンの姿がカッコイイ。後の「ブレイブ・ハート」でのギブソンも好きだが、ギラついた感じはこの映画がベスト。  不条理極まりないこの現代。 そんな人々の断片がこの物語である。   「マッドマックス2」はギャグ映画です(賛辞)
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-13 19:08:32)
703.  マッドマックス2 《ネタバレ》 
「MAD MAX2」もとい「The Road Warrior」。 前作がまず「アレ」だったじゃんか。んでいきなり戦争でドカーンだろ? 「警戒」すんなって方が無理だろ・・・orz 荒廃した世界で?ボーガンで?モヒカンで?ヒャッハーだろ? 「気が違えたかジョージ・ミラー」と思わない方がおかしいだろ。  だのに何で普通に面白いわけ!? 普通この手の部類はありとあらゆる部分が脱線するはずなんだが・・・前作が「既にそういう状況だった」という過程なら違和感はまったくない。 戦争の結果で完全に無秩序な無法地帯になったわけだし。 これが元になった「北斗の拳」だって、ブルース・リーがいきなり核戦争後の世界に来たわけじゃない。 最初から戦争が起こり、そこからケンシロウたちがどう生き残っていくかを描くわけだ(読み切りは別ということで)。 前作の死闘の果てに心に傷を負ったマックス。 あての無い荒野、暴力の連鎖、脚となるガソリンと食料を手に入れるだけの単調な日々・・・マックスの心は渇ききっていた。 そんな中で出会う様々な人間たち。 マックス同様に生き残り、あらゆる暴力から解放されるために戦い続けている。 こんな無法な時代でも「等価交換」という定義は残っていた。 マックス自身も単調な毎日からの脱出を求めていた。 何もかもが無くなった時代、車を乗る者にとって「石油」は「水」と同等以上に貴重な物だ。 それを無駄な争いによって消費していく人間たち。 自らの命とともに投げ捨てていくわけだ。 マックス、石油を守る村人、ヒューマンガス一味・・・3つ共えの死闘。 カーチェイスは前作以上にパワーアップしているが、前作における「犯罪者への怒り」のパワーはあまり感じない。 法が無くなった事で「犯罪者」と「被害者」の境界線はあいまいになり、単純な「暴力」への抗いだけが残った。 生き残った者に残るもの・・・マックス、村人、ヒューマンガス一味・・・彼らは何を失い、何を得たのか。 善悪の線引きが消えた世界で人々は何を見出すのか。 そんなまじめな事をまだ考えられる力作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-13 19:06:55)(良:1票)
704.  サーカスの世界 《ネタバレ》 
監督はベテランで実力確かなヘンリー・ハサウェイ、 シナリオにベン・ヘクト、 原作ニコラス・レイ!?  というワケで超絶期待しすぎた感もあるが、それでも中々の見応え。  豪華客船の転覆、テント炎上のパニックも凄いが、一番驚いたのはロープ登りの緊迫感。  ただグルグル回ってるだえなのに、どうしてこう惹きつけられるのだろう。 芸人の演技もロングショットだが、凄い。 やはりサーカスは魅力的だ。  またドラマも良い。 父親として厳しくも優しさを滲ませるウェインも良いし、絶世の美女だったヘイワースを知る者にとって、同じく絶世の美女となっていくカルディナーレを思うと配役は完璧といってもいい。  クラウディア・カルディナーレとリタ・ヘイワースの新旧二大美女の競演。  デビュー仕立てのカルディナーレは毒気の無い可愛らしさ、オールドミスとなったヘイワースもまたスラリとした体系で健在振りを示す。これが彼女の最後の花かと思うと少し切ない。  事情があって深い溝のあった親子が和解していくストーリーも説得味があるし美しい。  ジョン・ウェインの父親振りはいつも以上に優しい。いざという時の頼もしさ!  クライマックスの親子競演の場面は必見。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 19:04:59)
705.  朗かに歩め 《ネタバレ》 
小津の暗黒街物の初めとされる作品。 ジョセフ・フォン・スタンバーグとかの「暗黒街」系列の影響が強く、「その夜の妻」ほど洗練された感じはしない。 それでも冒頭の「スリ」のやり取りや車の移動場面など晩年の小津には無い凝った演出が見られる。 この頃はまだ実験的な演出の域だろうか。 ストーリーそのものは与太者が犯罪を犯して徐々に改心に向かうというストーリー。 モダニズムの逸品として評価されているが、個人的には「その夜の妻」の方に強く惹かれる。 それでもよくまとまった小品。 「大学は出たけれど」にも出演した高田稔は中々様になっていたと思うんだけど(みんな学生のコスプレにしか見えんけど)。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:03:25)
706.  ONE PIECE 《ネタバレ》 
「ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック」以来となる最後のセル画版。  海の描写がキレイなんだよなぁ・・・  ストーリーは二の次。  セル画の肌触り、 そして地面に打ち捨てられた「おでん」を食べるルフィの男気を思い出すための映画。  サンジがいない頃だったなぁ・・・。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:01:59)
707.  第七の封印 《ネタバレ》 
ヨハネの黙示録の一節「七つ目の封印」に題材を得たとされる本作。 十字軍の遠征から命からがら故郷に戻ったつもりのアントニウスたちだが、あの死神は既にアントニウスたちがペストに侵されている事を暗示していたのでは無かろうか。 命を賭して戦った遠征で何も得られず、戻った故郷にも疫病が蔓延る。 最早アントニウスは死の運命から逃れられない。 死神と己の運命を賭けたチェス。 勝てば生き永らえ、負ければ死。 この映画は光と影の対比に事欠かない。 白き光の「生」と黒き闇の「死」。 死神が欲しいのは、死を受け入れた魂。 アントニウスが欲しいのは、「この世に神はいるのか」という答え。 神を信じて人を殺めてきたアントニウスは、己が正しかったのか、間違っていたのか、それを神の存在を通して答えを探し続ける・・・。 この映画の淡々とした流れも、死神がゆっくり近づく足音を表しているのでは無かろうか。 アントニスと出会う人々も、常に死と隣り合わせの者がひしめく。 「魔女」として処刑台に運ばれる女性は、まるでジャンヌ=ダルクをイメージさせる。 神を一身に信じた者が人の手によって殺されていく。 この映画に神はいないが、死神は常に問いかけてくる。 死を擬人化した死神。 黒いローブを被ったてるてる坊主のような風貌のこの死神は、死を晴らすのではなく、死を呼び込む雲の闇を呼び込むのだ。 その存在が眼に見える者は、その者の死期が迫る事を意味するのか。 死神に奪われていく命は、ペストが感染したか、自ら死を選んだか、そのいずれかであろう。 この映画の死神は鎌を振るうでも、直接手を下す事もしない(ノコギリはいそいそ使うが)。 静かに死を受け入れた者を、あの世へといざなうのみだ。 死神が運ぶ「七つの命」。 アントニウスは結局答えを得られなかったが、最後の最後で「生の光」の中を歩く3人の命を救うことが出来た。 母親と父親、そして赤子。 まるで全てを無に還す「黙示録」の後に残される第2の「アダム」と「イブ」のように、生き残った3人は再び生のあくなき道を歩み始めるのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 19:00:13)
708.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
原作好きの俺にとって、アニメ版は終わり「しか」描いていないので不満が残った。  オマケにあの時点では死なない筈のキャラを殺しやがって・・・誰だ殺した脚本家は!? 大友じゃないとしたらってゲエエ~おめえは橋本以蔵! 「軍鶏」でもあんな事やこんな事を(おっとこの件はデリケートすぎるのでこれ以上書くとヤバイ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ともかく本作はビルのガラスの一枚一枚を丁寧に描いたオーパーツの結晶とも言える作品。 冒頭のバイクシーンや動きのぬるぬる感が最高。 超能力の描写も、漫画で描く限界を超えた迫力を感じた。 佐々木望もこの頃はまだ棒読みだがほどよい感じで味わいがあり、岩田光男も悪ノリ暴走しない落ち着いた演技で好印象。時間が進む度に声に馴染んだ。 原作に沿った展開までは良かったけど、やっぱりあの終わり方は気に入らない。 だって原作は「人類が滅んだ後」もしっかり描いたからこそ良かった。 主人公たちが再び滅びようとする中でどう生き、どう死ぬのか。 その辺の描写がたまらないのだ。それが無い本作はやはり物足りなさを感じる。 この映画はアニメ史に永遠に残る「名作」にはなったが、原作を最後まで超えられなかった名作であろう。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:57:19)
709.  虞美人草 《ネタバレ》 
脚本に伊藤大輔!まずファーストシーンが良いね。 壁に書かれた「お嬢さんを下さい」という落書きを黙々と消すお父さん。 消しまくっている内に諦めニッコリ笑うお父さんの表情が良い。 最初サイレント映画かと思いきや、バックに流れるBGMは実はこの父親の娘が奏でる琴の音色であった。 公開は1935年。この作品を撮る直前までサイレントだったんだよな(トーキーとサイレント混じりの「藤原義江のふるさとの歌」)。その名残を感じさせるシーンだった。 話も序盤はやや退屈だが、その後のゆっくりと盛り上げていく展開が面白い。 5年も付き合い結婚したも同然だったと小夜子と平蔵。そこに縁談の話が舞い込み、藤尾という女が小野の前に現れる。声がエロい。 それと短いシーンだが、藤尾の母親を演じる梅村蓉子の母親ぶりも中々。 藤尾と偶然居合わせる小野。 小野と藤尾の表情を交互にカットバックさせる演出。呆気にとられた小野の表情がより彼の心境を表す。 小野は縁談の話を思い出し動揺する。 しかし5年も暮らしを共にした小夜子は結婚を夢見て写真館に飾られた夫婦の写真を眺めていた。オマケに小夜子の恩師である井上には世話になった恩義があった。 しかし縁談も断るに断れない。二人の女の間で揺れる小野の表情が何とも言えない。脳裏によぎる二人の女性の声。 藤尾も徹底的に揺さぶること揺さぶること。金時計を“エンゲージ(指輪)”替わりに小野にプレゼントする藤尾。絵で魅せる場面が豊富だ。 会話する夫婦と障子越しに話を聞くひとりの女、「狂恋の女師匠」を思い出す花火、打ち上がる花火を見つめる二人の異性。 玄関先から家の中を覗くようなショットなど。 「父は死んだが生きている母よりも確かだ(信用ならないのか?それとも単にボケてる?)」 井上先生、そしてもう一人の熱血漢、宗近! ハッキリせず情けない小野に喝を入れる男らしさ。終盤数分の見せ場でこれほど印象を残すとは。 出て行く列車。 間一髪列車に乗り込む場面は中々緊張感がある。 ラストがまた良いのよ。 まるで今のサスペンスドラマさながらの展開。海をバックにした演出。 “代理”を買って出た宗親の男気。 殴らず、言葉でなだめ喝を入れるその精神が良い。 とにかく海がキレイです。 例の金時計が波にさらわれていく場面、ラストの船。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-13 18:54:27)
710.  隠し砦の三悪人 《ネタバレ》 
この映画はまず「戦国時代の姫君と三人の悪人が、黄金を背負って敵中を突破する」という筋を知っていないといけない。 何故なら、肝心の主役格の悪人と姫君が登場するまでに30分も時間がかかるからだ。 それまでは戦場で手柄を立てて出世しようと勇んで出てきた太平(何やってんの平八)と又七(万造、侍を目指す)たちの愉快なコンビによる波乱万丈な場面を追うことになる。 予備知識無しで見た人は「そうか又八たちのユニークな物語なのかー」と勘違いするだろう。 いや実際そうなんだけどさ。 最初から太平たちを主人公として見るか、宣伝通りに雪姫と真壁六郎太を主人公として見るかでかなり見方が違ってくる。 そしてようやくメインの六郎太と雪姫の御登場だ。 メインディッシュとデザートが次々出るように流れがガラッと変わる。 又八たちは脇を支える漫才コンビとして立ち位置を変えてくる。 宣伝を見てきた人は「待ってました!」と思い、予備知識無しの人は「悪そうなサブキャラが出てきたなー」と思う。 そしてようやくジャケットの人物が誰なのかが判明する。 別のDVDの雪姫と六郎太のツーショットのジャケットならともかく、又八たち4人が居並ぶジャケでは判断がしにくいだろう。むしろそれが狙いの一つなのかもしれない。 泥にまみれながら懸命かつ愉快に生きる又七たち、利用しつつも結構思いやりのある六郎太、そして泣きっ面が最高に怖いが、本当は心根が優しく芯の強い、寝顔が可愛い太股のエロゲフンッゲフンッ男前な雪姫。 個性豊かだ。 特に六郎太の馬上での迫力満点な追撃、無駄に長いが見応え充分の決闘(あまりに長かったので「椿三十郎」のような一瞬の決着が生まれたのかも)。 しかし、ラストはどうなのだろう。 前には処刑台、後ろには脱出口! 兵衛の槍の唸りで二人を解放。 「志あるならば続け!」 颯爽と駆け抜ける雪姫、雪姫の侍女をヒラリと乗せ駆ける六郎太。そして兵衛の「裏切り御免!」 普通こういう場面は最高にカッコイ筈ずなのだが、好敵手との決闘を咎められて顔を鞭打たれた兵衛。 元々気遣いがある男ではあるが、「おまえの上司はカスだ!あたしそんな事しねーし!あーあー、どうせ死ぬんだ、直前まで遊べて良かったー!」なんて言われて同情してしまう兵衛。それでいいのか兵衛。何故だろう、何処か釈然としないのだ。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-13 18:44:00)(良:1票)
711.  夜の女たち 《ネタバレ》 
口×田中絹代と聞くだけで絶望するような人もいるかも知れないが、今作の田中絹代の凄味は他の溝口作品には無い気合を感じられる。  戦後の混乱を女性から描こうとする執念に満ちたタッチ、目を背けたくなるようなシーンの連続で時代に翻弄された女性の現状と力強さを訴えかけた。  女性たちを蝕む厳しき時代の波、家族を失い娼婦としてしか生きられなくなった女の哀しみ、その中で図太く生きようとする女性たちの強さ。  ラストは救いが無いと言わんばかりの畳み掛けだが、それでも彼女たちは辛い現実を真正面から生きていくのだろう・・・そんな映画。 そう、溝口の鬼畜の如きシゴキに耐えた女優たちの気高さのように・・・!
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:38:06)
712.  インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア 《ネタバレ》 
経験者は語る。 「永遠の命」を持って得たもの、そして失った物を・・・。 少女は「成長」を失い、男は多くの友を失った。 同族同士の殺し合い・・・二人の男は袂をわかった。 やがて来る「対決」のために・・・。   吸血鬼たちが眠る棺桶に次々と放火していき、悲痛な叫びをあげながら飛び出す吸血鬼の群れ!
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 18:36:17)
713.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
本人は不本意な胸中だったかも知れないが、実際に零戦に乗って激戦をくぐり抜けたパイロットたちは愛機と死線をくぐる事をいとわなかった。 零戦に愛情を注いだ二郎の魂に、パイロットたち空に生きる人間の魂が共鳴していたからだろう。 だからこそ二郎は「諸刃の刃」の犠牲よりも、自分の飛行機を愛してくれた男たちの命を何とか助けてやれんかと叫ぶ。 座席の裏側に防弾の鉄板を設置できていたら、一体どれだけ多くのパイロットを生還させられたのだろうか。そんな二郎の願いは、物資の不足と軍部に握りつぶされる。 やり場の無い怒り、戻ってくる零戦の残骸に心を打ちのめされる日々(劇中では描かれないが、そういう虚しさがひしひしと伝わる)、そして最愛の人である菜穂子を蝕む病。 二郎の心は渇いていく。 まるで二郎に声を充てる庵野のように、仕事に対する冷静かつ、冷徹な「執念」だけが研ぎ澄まされていく。 憧れのカプローニのような飛行機をいつか作りたい。 夢と情熱を執念にかえて生きる二郎。 その強すぎる思いが、時に人を傷つけ、自身でも気づかない内に空回りする時もある。 そんな次郎を、菜穂子はただ黙って見つめる。 病に苦しむ菜穂子の横で、二郎は遠慮なく煙草を吸う。他人を思いやる余裕が心に無い次郎を、菜穂子は黙って許した。「いいわ」の一言で。 戦争が嫌いな男が戦闘機を作っている。そんな矛盾に満ちながらも、自分のやりたい事に真っ直ぐに生きる男に惚れてしまった、そんな女の「覚悟」でもある。 他人は「どうしてそんな事ができるの?信じられない?」と思うかもしれない。 解る人は解り、解らない人は一生解らない。 二郎と菜穂子の目に見えない「絆」は、その域に達してしまっていた。 戦争は終わりを迎える。 菜穂子は先にあの世に旅立ってしまったが、二郎は後に民間機の「YS-11(オリンピア)」を作った。武器も無い、多くの人々を安心して乗せられる旅客機だ。 彼の念願が自由に形にできる時代がやってきた。 二郎は本懐を遂げられたのだろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:33:47)
714.  海がきこえる<TVM> 《ネタバレ》 
放送当時は真昼間の一回だけ。 それでも視聴率が二桁いったとか。 やっぱりジブリは凄い。 放送内容も凄かった。 「おもいでぽろぽろ」の高校生バージョン? と思ったら、ジブリ映画にはまずいないビッチすぎるヒロインの話でした。 取り敢えずそんな彼女を許してくれる友達の心の広さに感動したねー。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:28:03)
715.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 
これは戦争映画の部類に入ると思うのだが、ドキュメンタリーとしての側面も強いかも。  戦場におけるヘリ(ガンシップ)は仲間にとっては「救済」となり、敵にとっては「悪魔」と言える。  まるでゲーム感覚で人を殺していく。 だがそんな「悪魔」も、一度地上に堕ちれば翼をもがれた鳥。 地上で動く事に慣れない「鳥」はなぶり殺しにされていく。  原住民の虚ろな眼は、恐怖でも嘲りでもある。  ボロボロの道路を延々と行進する軍人たち。 待ち受けるのは勝利か破滅か・・・いずれせよ、戦争によって流される多くの血は誰も止めることが出来ない。 戦争そのものが止まらない限り・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 18:26:14)
716.  父の祈りを 《ネタバレ》 
英国の司法界史上最大の汚点とされるギルドフォード・パブ爆破事件と冤罪によって苦しめられた人々の姿を描いた作品。 刑務所と法廷劇が絡んだ作品といえばマーク・ロッコの「告発」もあるが、俺はこの作品の方が惹かれるものがあった。  爆破事故からはじまるこの物語は、1970年代の北アイルランドの騒動から幕を開ける。  定職にも付かず警察相手に挑発を繰り返す若者たち。 家族のために望んだ一時の天国、テロを疑われ一気に地獄へ。  IRA暫定派(アイルランド共和軍暫定派)は、イギリスにいまだ支配される北アイルランドを取り戻そうとテロを続ける。  標的な基本軍人だが、エスカレートするテロリズムは一般市民すら巻き込んでいく。  事件を何としても解決したい警察もまた、苛立ちや焦り、さらには事件を喰い止められない事によって世間の目が気になって気になってしょうがない。  焦りは冷静な判断を失わせ、狂気と化した警察は誤認逮捕が発覚しても隠蔽しようとする。 疑わしきは罰せよ・・・着せられた無実の罪。  世の中が腐れば、警察も腐る。その逆もしかりだ。  耳を引っ張るやつは凄い痛いんだよなあ。悲痛な表情が辛そうだ。 遂にはその家族にまで手をだし、マフィアのように「親を殺す」と脅迫までやってのける。 若者は「地獄に堕ちろ!」と哀しみと怒りをぶつけるが、届かない虚しさ。 やりもしない罪をでっちあげねばならない苦しみ、“妥協”が地獄から逃れる唯一の選択。だが、一度押された烙印は一生その人間を苦しめる。意思を貫くか、妥協するかは貴方しだいだ。  IRAのジョーの暴れ振りが凄まじい。火炎放射器まで作ってしまうのだから恐ろしい。そりゃ警察だってこんな奴いたらおかしくもなるわ。  彼らを救い出す騎兵隊は来なかったが、弁護士という名の救いの女神は彼らを見捨てなかった。 説得に次ぐ説得、迫る父の死期、父の息子や家族に対する祈り、「ゴッドファーザー」は父の死を暗示する、闘志が蘇る息子、法廷でまくしたてる迫力!  彼らはつい昨日の事のように過去を振り返るが、失われた時間と家族はけして戻ってこない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-12 11:32:28)
717.  キートンのスケアクロウ(案山子) 《ネタバレ》 
キートンは短編でも「文化生活一週間」といった傑作群があるが、本作「案山子(The Scarecrow)」もアイデアに満ちたそんな傑作の一つ。  太陽が昇り、虫歯に悩むキートン、それを見つめる太目の相棒。 相棒はキートンの虫歯とドアノブを繋ぎ抜こうとするが・・・この変のやり取りからして面白い。  その後の“朝食”シーンは笑いよりもそのアイデアの豊富さに脱帽。  レコード盤は朝食を焼くガスになり、上からはティーバックや塩やこしょうのオプションが降り注ぎ、ベッドはピアノに、イスは農場への肥料や水を運ぶ注ぎ口となる。  バターといったものも専用の“車”に入れられ移動し、酒瓶もヒモによって宙を飛ぶ。 「海底王」でもこれに近いギミックが後半出て来た。やっぱりキートンのアイデアは面白いし、見ている方も凄い楽しい。  後半はそんな家のアイテムを活かすシーンが少ないのだが、それでも農園の娘をめぐる父親とのやり取り、“狂犬”との追いかけっこが父親やキートンの事を思っていた相棒すら敵に回して大騒動、娘さんのバレエの真似をする可愛らしさ、家の内部での騒動も激しい出入りで3回に別けて脱出口を開いたり、藁の山に揉みくちゃにされてシャツとパンツ一枚になるキートン、怪我が絶えず不憫な相棒、“案山子”になって追っ手を交わすやり取り(その案山子から酒を拝借)、逆立ちで河渡り、“馬乗り”失敗、盗んだバイクで走り出し神父もかっさらってウォータースライダー張りの飛び込みで求婚とジェットコースターみたいな詰め込まれ振り。 車が一瞬いなくなった瞬間をすり抜ける時のスリルも地味に怖い。  家でのやり取りをもっと見せて欲しかったが、それを抜きにしても充分すぎる傑作です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-12 05:38:01)
718.  踊る大捜査線 THE MOVIE 《ネタバレ》 
最初で最後の「青島殺し」。 ドラマの劇場版なんて所詮ドラマの延長・・・だが本作は少し違う。 何故なら本気で「青島殺ろうぜ」という気概に溢れていたからだ。 「太陽に吠えろ」のジーパン殺し並みの勢いで。  ドラマは織田裕二と柳葉敏郎のピリピリした空気が魅力だった。 そこに警察の鬱憤やら汚職やら何やらをユーモアたっぷりに添える。 「逮捕しちゃうぞ」や「パトレイバー」のゆるい空気とシリアスな空気の両立。  ストーリーはいつも通り、 湾岸署に本部ー、 所轄はダメー、 青島どこ行くのー、 キャー窃盗ー! 一見すれば予定調和・・・だが、本作はそれほど生易しいものではない。  自分の死の運命が迫る青島。 犯人を見つけ、深手を負いながらもホシを逮捕する青島。  青島は、逝った。 この期を逃したらもう二度と殉職は出来なかっただろう。 いやあの瞬間だけでも逝っとけ。 だってあの血の量だぜ? 横でグーグーじゃねえよ馬鹿野郎・・・よくぞ生き残った青島。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-11 08:36:25)
719.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 
シュワちゃんが何処の誰だろと知ったこっちゃないSFアクション映画。  現代にも通じる記憶改ざんといった衝撃的な内容も、火星のB級チックなセットとシュワちゃんの暴れぶりで「どうでもよくなりそう」だ。  フィリップ・K・ディックが偉大すぎた。  ラストの二人の顔が壮絶すぎて泣いた。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 08:06:51)
720.  天使にラブ・ソングを2 《ネタバレ》 
続編でも相変わらずエネルギッシュで元気な歌声。少年少女たちを突き動かす歌のエネルギー。 パワフルな歌はいつまでも聞いていたい。  落ちこぼれた少年少女たち、ただ彼らには貧乏でも負けない、見返してやるんだというハングリーハートがある。その魂と歌は共鳴する・・・そんな映画。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 08:03:25)
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