721. おいしい殺し方 -A Delicious Way to Kill-
TVドラマの域を超えていないとは思うが、相変わらずケラ氏の脚本の面白さとミステリとの相性は良く、意外なまでに!というと失礼ですが、奥菜恵の演技は面白かった。ケラ氏はポスト堤幸彦?と勘繰ってみたくなる今日この頃。(死フレーズ) [DVD(邦画)] 6点(2007-03-01 00:21:21)(良:1票) |
722. ときめきに死す
この作品、丸山健二原作と森田芳光監督というミスマッチにかなり興味を持った。言わば「原作江国香織・漫画どおくまん」みたいな、もしくは「本宮ひろ志の漫画が宝塚歌劇で登場!」みたいな(こちらは実際に舞台化しましたけど。)違和感というか、怖い物観たさというか。いやぁ、実際「怖い物観たさ」って、期待を裏切らないですね。怖いものついでで丸山健二氏にこの作品の感想を聞いてみたい…滅茶苦茶怖いけどね。 [DVD(邦画)] 2点(2007-03-01 00:02:33) |
723. フライトプラン
「誰も信用できなくなる」展開がありきたりと言えばありきたりだし、(飛行機が舞台なだけに)オチも新鮮味に欠ける。がしかし、J・フォスターの演技と舞台設定がソコソコ面白く、退屈はしない感じ。テレビ作品で申し訳ない上に完全に余談だが、「24」といい「LOST」といいアラブ系の怪しい男がこの手の作品に登場するのはそろそろウンザリ。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-25 00:35:15) |
724. 殺しの烙印
美的センスは凄まじく粋。とくに真理アンヌの格好良さは筆舌に尽くし難い。が、物語や世界観に、ある程度スジは通してもらわないと、困る。文句無しに格好イイ!と思わせるような勢いが足りないというか何と言うか。アチコチと何かが足りないような気がするんですヨネ。下手すれば牽引力が妙に甘いマスターベーションプレイとも、とれる。 [DVD(邦画)] 5点(2007-02-25 00:10:49) |
725. 殺人の追憶
「君は、どう感じた?」と投げかけてくるタイプの作品ではあるが、決してタチの悪い丸投げではない。近年稀に見る高密度な人間ドラマ。ミステリ作品かと勘違いしながら観てしまったが、裏切られた!という感じが微塵もない。恐るべし。 [DVD(字幕)] 9点(2007-02-24 23:58:48) |
726. 桑港(サンフランシスコ)
説教臭くとも米国国民(というかキリスト教徒というか)にはこれが大事なのです!みたいな感じ。プロバガンダ臭もさして気にならないし、単純に娯楽作品をそれなりに楽しんだといった感じ。それなりに感動もするし、パニックシーンに対する意気込みみたいなものも感じるし、何よりクラーク・ゲーブルは格好イイ。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-19 00:08:22) |
727. リンダ リンダ リンダ
《ネタバレ》 ラストの「リンダリンダ」で唐突に盛り上がるシーンについていけないのは世代のせいなのか?文化祭ライブって、今はそうなの?ブルーハーツは好きだけどさ。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-02-19 00:03:17)(良:1票) |
728. 八つ墓村(1977)
渥美清の金田一って、意外と中尾彬よりかはシックリくる。悪くないというよりかは全然OKですよ。私的には。で、野村芳太郎監督のロケに対する思い入れは相変わらず半端じゃない。ホンマに日本でのロケ?と疑いたくなるほどに美しい。「タタリじゃ!」は、さしてインパクトなし。笑。流行った当時はおぼろげに覚えてはいるんですが、ねぇ。 [DVD(邦画)] 8点(2007-02-18 23:56:32) |
729. ファイナル・デッドコースター
《ネタバレ》 飛行機→ハイウェイ→ジェットコースターと、何故か常にマイナーチェンジし続ける本作品ですが、今回もソコソコ面白い。 一作目では飛行機嫌いが観たら、二作目はペーパードライバーが観たら、本作は絶叫マシーン嫌いが観れば確実に益々イヤになること間違いなし。つけて加えるに日焼サロンも怖いね! しかし、派手で凄惨ながらもワクワクしてしまう死にっぷりにも飽きがきてるのも紛れ無い事実なので、そろそろ打ち止めでイイかと思う。 「ファイナル」とか「最終章」とか「完結編」とかは信用できないけどね。 イイ仕事でしたよ~ [DVD(字幕)] 7点(2007-02-11 23:40:44) |
730. 不知火檢校
《ネタバレ》 エンタテイメント性のあるピカレスク物って、主役がちょこっとイイ奴だったりするので茶番だなぁ、と、いつも感じてた。しかし、これは、いいね。滅茶苦茶な悪人なのに、痛快です。そして、人間臭い。勝新太郎(不知火・市)が、最後に呟く「大馬鹿野郎が…」は、なんとも素晴らしき捨て台詞。 [DVD(字幕)] 8点(2007-02-09 06:19:01) |
731. 県庁の星
《ネタバレ》 苦味をごっつ薄口にした現代版「生きる」っぽい作品。如何にもテレビ的で「ふ~ん」としか言えない展開には達成感もヤハリ薄口。減塩。ヘルシー志向な時代性ってことで。でもまぁ、辛口といえば辛口とも言えなくもないし。主役も脇も、配役にソツが無いというか、柴咲コウのサッパリ感も好感。タイアップ的なエンディングでヘキエキすることも無く、こういう邦画がコンスタンスに製作されれば、まぁ安心!と思わせる。良心的だと思いますよぉ。 [DVD(邦画)] 7点(2007-02-09 05:46:20) |
732. 寝ずの番
《ネタバレ》 邦画史上類を見ないといえる脚本の下品さとは裏腹に、万人に訪れるであろう「死」に対しての慈愛に満ちた作品。 こんな「お通夜」にしてくれるなら、死ぬのもそんなに悪くないのかも。 [DVD(邦画)] 9点(2007-02-04 00:27:01) |
733. グエムル/漢江の怪物
《ネタバレ》 ハリウッドからのパクり系で韓式の手垢つきまくりパニック&家族愛(←日本の配給会社の、もはや笑えないセンスが特盛のコピー)映画…じゃないのか?じゃないよ!?吃驚する程の完成度の高さ。見所は、客に出す筈のイカ焼きの足を一本くすねちゃうような主人公と、その家族の駄目っぷり。ここまで駄目でも成り立ってしまった脚本は、もう誉めるしかない。冒頭の惜し気の無いパニックシーンや、社会風刺・体制批判をも盛り込みつつも衰えないエンタテイメント性の高さにも、かなり驚かされた。そして何よりも凄いなと感じたのはラストの食事シーンからエンドロールにかけての流れ。スリムでシンプルで完璧。全然好みの作品ではないが、「トレマーズ」を初めて観た衝撃をアジアンテイストに仕立てて出世させたような感じ。御馳走様。 [DVD(字幕)] 9点(2007-02-04 00:22:46)(良:2票) |
734. アフリカへの想い
《ネタバレ》 ドキュメント作品が巧いのかアザトイのか、もヒトツ(ヘリの事故シーンとか、クルーが去るヘリを地上から撮るという発想なんかが)わかり難いレニ作品ですが、ヌバ写真集(←かなり欲しいんですが)にまつわるエピソードや、噂に違わぬ作品に対する真摯さなんかが窺えるあたりを堪能できました。コカ・コーラの看板を見るに思うアフリカに侵食する経済、紛争、内戦、文明、なんと宗教までもが、かつて美しかった「ヌバ」を過去のものへと葬り去られていく、という(とはいえそれを現地住民が悲しいと感じているのか?は、わからないが)寂しさ。殊更、監督にとっては想像もつかないくらいの寂しさなんじゃないかなぁ、と、感じました。…あ~…ですが、ヘリが墜落して肋骨骨折・入院というエピソードが、レニ・リーフェンシュタール伝説に箔をつけたといっても過言ではないでしょう。笑。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-01 00:53:34) |
735. ワンダー・アンダー・ウォーター 原色の海
レニの終生を知ればこの作品は高評価だが、何の予備知識も無けりゃただの美しいスキューバ作品かも?。イヤイヤしかし、監督のフィルムを紡ぐセンスはこういう作品で発揮されると、思うんですが。「レニ作品」という有難さのプラシボ効果なのかもしれないが、しかし、美しい。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-01 00:29:00) |
736. 隠された記憶
画面から抜け出すかのような緊張感は他に類を見ないピリピリ感で、淡々と狂気じみていく世界観は流石でした。特に始まりの五分間の緊張感といったら…。この監督、半端じゃなくどこかおかしい。「点数付け難い」という意見には、超賛同。0点と評価もできるし満点ともいえるし…この監督にエンタテイメント性を求めるのは筋違いなんでしょうか、ねぇ。この評価は、全然アテにならない五点だと思って頂きたい。白旗。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-01 00:10:50) |
737. ジャーヘッド
《ネタバレ》 「20で入隊のサインなんかしたのが最大の間違いだった!」と吼えるシーンと突然中止になった射撃命令に対してキレるシーンが何とも可笑しい。可笑しいけど現実であり、悲しいけど救いもない。ついでに言わせてもらうと、同情もできない。戦争に加担することの難しさと空しさについて考える機会には、なったと思うが。それにしちゃチョッとタルいか。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-25 13:38:44) |
738. 劇場版 新暗行御史
主人公のヒネクレ方やヒロインのキャラクターの良さなんかは好感が持てるんですが、イカンセン物語の唐突さや人間描写のパッとしなさが、しんどい。悪趣味とセンスのよさがゴッタ煮というか、トリトメがないというか。原作は未読だが、ジックリと読ませる感じは、本作からなんとなくワカル。ヒロインの衣装は「フィフス・エレメント」や寺沢武一を何となく思い起こさせる…のは気のせい?何しか惜しい。無碍に悪評しきれない何かが、あるんだけどなぁ。 [DVD(邦画)] 5点(2007-01-25 13:11:54) |
739. APPLESEED アップルシード
若過ぎで美人度二割増しのデュナンと無愛想でメタリックにメカメカしたブリアレオスとか、が、どうも原作ファンにはちょっとツラいかな・・・と、冒頭部にサジ投げ寸前だった私ですが、アレヨアレヨというカンジに物語に没入。ツイデに音楽にもビビッとヤラれたり、3Dでワニワニ動く多脚砲台の動きにウットリしたりと、散々打ちひしがれてました。ストーリーもベタな感じですが、ナカナカにスッキリ観れました。作品自体に7点。デュナン役の小林愛って、良いよね・・・とか、不用意な事をウッカリ漏らしてしまったので、畜生!もう一点。 [映画館(字幕)] 8点(2007-01-13 09:10:15) |
740. 歌え!ジャニス★ジョプリンのように
《ネタバレ》 ただの「ジャニス・ジョプリンのコスプレで親戚の遺産ぶん取っちゃえ!」的お馬鹿なストーリー展開かと思いきや、なんだこら!?イイ意味でもっとお馬鹿で、何とも心温まったりもする展開。観た後、癒しに似た何かというか?じんわり勇気付けられたり、でした。主演女優が本作出演後にトラブルによる事故死ということで、なんか質の悪い運命なのか?と、下衆な勘繰り。というか、カナリ惜しい女優だと思うし、得難い才能だったと思う。とても悲しい。特に、ラストの彼女のステージを観た後は、格好良過ぎて言葉にならないくらい。この才能がもう楽しめないと思うと強烈に悔やまれます。 [DVD(字幕)] 8点(2007-01-13 09:07:46) |