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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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761.  完全なる飼育
原作がどうなのか知らないが少なくとも小島聖の心理描写はストックホルム症候群のソレとは大きく異なるように思う。原作のせいかシナリオのせいか。犯人のけして暴力を振るわない監禁はストックホルム症候群を起こしうる条件を満たしている(次の「愛の40日」はそういう意味ではお話が崩壊している)ので、小島聖の舞台劇のようなメリハリのあるセリフまわしのせいかもしれない。ところどころで喜劇調になるのだが、なりきれていないというか、、、とくにアパートの住民たちのユニークなキャラが活かしきれていなくて残念。だってこれ、コメディですよね。
[ビデオ(邦画)] 5点(2008-06-10 15:17:12)
762.  オールド・ボーイ(2003)
細い廊下を横からとらえた大乱闘シーンがコミック的でかなりイケテる。女優も可愛らしくていい。お話はよく考えたなと感心しきり。原作漫画は知りませんが、同じ展開なんでしょうか?謎が謎を呼ぶ展開の妙はなかなかのもの。冷静に考えればこの復讐は実際に行うにはかなりの頭脳と根気と資金と都合のよさがないと実現不可能で、いかにも映画や漫画といった世界でしか通用しない、それを観る者あっての「復讐」だったんだけど、まあそれにしてもやっぱり凄いよ。考えた人。言い換えればこの作品はこの復讐方法が凄いだけの作品。あと、その復讐なんだけど、娘を持つ身としてはキツイっす。このなんともいえないドヨーンとした気持ちは同じ立場の人にしかわかってもらえないかも。「救い」的な描写をラストに持ってきてくれてるのが本当になによりの救いでした。
[DVD(字幕)] 5点(2008-06-09 12:16:40)(良:1票)
763.  ペイバック
メル・ギブソンの悪党っぷりが凄まじい。なのにその非情さを言い訳するように優しい面を見せたり(犬の傷の手当だとか裏切った妻とのグダグダしたやりとりとか)して、その痛快極まる悪党っぷりに水を差す。もったいない。そこんところ徹底してもらうと最高に面白いものになったんじゃないだろうか。チャイニーズ・マフィアがらみの銃撃戦(車の底から撃ちまくるやつ)のかっこよさ。そこに全く切羽詰った感の無いルーシー・リューがまたおもろすぎ。いや、ルーシー・リューは出てる全てのシーンがおもろい。あー、もったいない。あと後半の展開がご都合主義に走りすぎなのもちょっと残念。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-06 16:02:58)
764.  夜がまた来る
これ観たの、10年以上前になるんですけど当時はこれを「Vシネマ」だとばっかり思ってて、「Vシネマ」にしてはよく作りこんでるなあと思ってたんですけどあらためて調べてみると劇場公開作品だったんですね。失礼。でももともと「Vシネマ」用に企画していたけど夏川結衣が「映画」なら受けるとなったことで監督が自腹で撮っちゃったとか。そんなこと耳に入れちゃうと擁護したくもなっちゃうんだけど、この作品の最大のウリははっきりいって「女優のハダカ」だと思う。そういうところがスタートが「Vシネマ」だったというところから脱しきれていない。ウリは「女優のハダカ」で間違いないし、その「ハダカ」もキレイだし、え~!あの夏川結衣があんなことを~!!てなシーンがてんこ盛りなんだけど、そのほとんどが引きの長回しというところに妙なコダワリを感じてしまうのだが、そこは女優の艶っぽい顔のアップでしょ、とかそこはオッパイに寄って寄って!ってなところもひたすら引いて撮る。「ハダカ」がウリの安っぽいストーリーを一生懸命安っぽくならないように撮ってるという感じがなーんかバランス悪いというか・・。あと、外光が入らない屋内シーンの光の使い方とか印象的な画づらは多々あるんだけど、チープなお話が足をひっぱてるのか、お話との相性が悪いのか。劇場で観るとまた違ってくるのかな?
[ビデオ(邦画)] 5点(2008-06-05 14:13:55)
765.  親切なクムジャさん 《ネタバレ》 
『オールド・ボーイ』同様に周到に計画され長い年月をたっぷりとかけた復讐が描かれます。『オールド・ボーイ』のときは復讐だと思ったら復讐のための準備にすぎなかったという驚きがあったり、復讐の理由が隠されたままストーリーが進行したりで、最後まで好奇心を刺激するストーリー展開で引っぱっていたが、今作では誰が何のために誰を復讐するのか、そしてどんな復讐なのかも早々にわかっちゃう。一応は隠しながら進行するんだけど、早めに真相を観客にばらしちゃう。なぜかというと、復讐を終える段になって新たな展開へと移行させて全く異なる趣向で新たなる復讐劇へとなだれ込むというお話だから。これがどうにも好かん。「親切」はあくまで「復讐」のための準備に必要な計画的なものという冷酷なキャラかと思うと、殺人に加担してしまったことへの罪にものすごく葛藤するという本当に優しいキャラになったりとよく掴めないキャラクターにも不満が残るが、この複雑なキャラが後半のお話のために必要なものになる。でも、いらんでしょ。後半のお話は「意外な展開」のためだけにあるようにしか思えんし、後半のお話でクムジャさんが変わるのだとしてもダラダラと描きすぎ。だいたい見せるなよ、泣きじゃくる子供を殺すとこ!お話上で親にビデオを見せるのはいいとして、俺に見せるなっちゅうの!!ビデオ見て怒ったり泣いたり気絶したりする親を映しときゃいいでしょ!!  クムジャさんの「早く死んでね」と文字にすると最後にハートマークが入るような可愛らしく優しい言い回しは最高にステキ。
[DVD(字幕)] 3点(2008-06-04 13:59:30)
766.  ミニミニ大作戦(2003) 《ネタバレ》 
地味なのか豪華なのかよくわからんキャスティングが絶妙といえば絶妙。それぞれが主役も張れるんだけど、どちらかというと脇で主役を食うタイプが勢ぞろいという感じ。ベニスの金塊強奪シーンがなかなか楽しくこのまま痛快で軽やかな展開が続くのかと思いきや仲間の裏切りといういきなりのどんでん返しが全然軽やかでも痛快でもなくズンと重たい雰囲気に。で、1年後というテロップ後はその重さが無かったかのような軽やかさを取り戻す。ここから復讐劇のはじまりはじまり~なのだが、師弟の絆だとか父娘の絆だとかというウジウジした展開があるにはあるんだけど全体としては軽やかさを維持しており、いかにもではあるけどもスタイリッシュなカーアクションを堪能できる。ただ、重ーいのがドーンとラストにきた。おいおい。オチだけノリが悪いよ。軽やかに殺しちゃおうよ(という言い方もどうかと思うが)。
[DVD(字幕)] 4点(2008-06-03 12:32:18)(良:1票)
767.  復讐者に憐れみを
韓国映画はエンターテインメント性という部分においては日本の娯楽映画のそれよりも徹底していると思う。この映画も題材にそぐわぬエンターテインメント性を爆発させている。でも、私は戸惑いを覚える。素直に楽しめない。復讐ものでも楽しめる映画はたくさんあるし、殺しの描写がリアルでも楽しめる映画はたくさんあるのにどうもダメ。パク・チャヌクの復讐三部作は全て復讐ものにありがちな「痛快さ」が無いのだが、だからダメと言うわけじゃない。復讐は「痛快」なんかじゃなく「痛い」のだよということなら、むしろ今の時代の映画として実にまっとうだと思う。でもその痛さや辛さや悲しさを引き出すシチュエーションをこんなにもエンターテインメント性に富んだやりかたでやっちゃっていいのか?という戸惑い。そして残酷な殺しのシーンを見せる(エンターテインメントとしての意味以外の)意味の無さ。娘を失った父親が復讐の鬼と化すのは十分に理解できてもあんなにも冷静に拷問のプロのような殺しはせんだろ、というムリもまたエンターテインメントとして見せる(拷問ショー)ためだけにムリヤリ作ったシーンでしかない。復讐の連鎖も不自然でムリヤリである。ぺ・ドゥナの唐突にしてあまりにも無警戒な裸体のさらし方は素晴らしい。
[DVD(字幕)] 4点(2008-06-02 16:50:52)
768.  スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
『チャーリーとチョコレート工場』もそうだったが、これもビジュアル的にバートンぽいにすぎない作品。その美術センスは確かに独創性に富み、我々をひきつける力を持っていると思う。でも映画としてはかなり物足りない。「色」を抜き取ったかのような灰色の世界がファンタジーであることを強調しているのに、さらに虚構を強調するミュージカルにしたところでそこに感動は生まれない(それぞれの歌は良かったと思う)。また、灰色の世界はそれ自体は悪くないものの、光は常に一定で奥行きも感じられない。絵本を眺めているような感じ。加工されたそれぞれの画を写真にしてまとめれば、それこそ美しい写真集ができるだろう。結局バートンってビジュアルだけの人だったのだろうか。初期の作品はそれが新鮮だっただけなのだろうか。うむむ、、。どっちにしろもうバートンには過度の期待はしないほうがよさそうだ。
[映画館(字幕)] 4点(2008-05-30 15:14:48)
769.  ハンニバル・ライジング
『羊たちの沈黙』後のシリーズ全ての作品に言えるんだけど、作品の良し悪し以前に作品の存在自体が『羊たちの沈黙』をさらに楽しむために作られた解説書的なものになってしまっている。どれもが『羊たちの沈黙』ありきの作品で単品では楽しめないものばかりなのだ。そしてこの『ハンニバル・ライジング』だが、タイトルどおり、ハンニバル・レクターという狂人の起源が描かれる作品で、他の後続作品とは異なりはなから解説書的作品であることを大々的に言い放っている分、良心的といえるかもしれない。だから余計な期待を抱くことなくこの解説書的なお話を楽しむことができた。夜毎に幼少期の記憶であるところの妹が連れていかれる夢を見て深い眠りにつけないハンニバルは、『羊たちの沈黙』で、これまた幼少期の記憶であるところの撲殺される羊の鳴き声によって深い眠りにつけないクラリスそのまんまだ。トラウマに敏感に反応する後年のハンニバルの起源がここにある。レディ・ムラサキを卑猥な言葉で中傷する男を殺してしまう姿は、やはりクラリスに卑猥な言葉でなじった囚人への行為へと反復される。作品として物足りない点はシリーズで初めて主役を務めるハンニバルに匹敵するキャラが一人としていないこと。そしてもうひとつ、ここで描かれるハンニバルは結局のところ、天才ではあっても狂人ではないということ。これについては狂人のようには見えないということではなく、作り手も狂人前を描いているからということが最後に判るのだが。なぜなら狂人となるのは物語の最後、ある真実を告げられることによってである。次回作(がもしあるのなら)、期待はしないほうがいいに決まっているのだが、ちょっと期待してしまうではないか。
[DVD(字幕)] 5点(2008-05-29 15:10:14)(良:1票)
770.  アウトロー(1976) 《ネタバレ》 
いきなりの残酷シーン。そして復讐の鬼と化したイーストウッドが復讐のために南北戦争に参戦。というオープニングシーンもタイトルクレジット後はいきなり北軍に降伏。ここからまたしても残酷な展開とガトリング銃を使ったガンアクション後、今度は傷を負った若者との逃避行。このまま二人組の逃避行と復讐劇が展開されるのかと思ったら、若者あえなく死亡。と思ったら白人に土地を奪われた文明かぶれの老インディアンとのへんてこりんなコンビが誕生。と思ったら雇い主に虐げられていた女インディアンもついてきた。どこぞから野良犬までついてくる。さらに行商に捕まった態度のでかい老婆と可憐な孫娘も同行。『荒野のストレンジャー』かと思わせといて『ブロンコ・ビリー』な映画。レオーネっぽくもありシーゲルっぽくもある。家族を奪われた男がいつのまにか(擬似)家族に囲まれている。イーストウッドが家族を守るために出てゆこうとするように家族たちはイーストウッドを守るために戦う。真っ黒な唾を頭に吐きかけられて唸っていた犬も、「またかよ」ってな諦め顔になってゆく(ように見えるんだけど、笑)。詰め込んだ脚本も散漫さよりもイーストウッドの映画を2本観たようなお得感のほうが強い。よくまとまったなと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2008-05-28 16:40:01)
771.  懲役十八年
高度成長期の波の中で資本主義社会を大いに謳歌する小池朝雄に対し、「戦後」から逃れられない昔気質の安藤昇。任侠ものから実録ものへと移行する時代の波と妙にリンクしたりなんかして(安藤は実録ものの代表格ですけど)。実際、その後の実録ものを想起させるような動きの多いカメラワークは私の知るかぎりの(ちょっとしか知らないが)加藤泰らしからぬ演出。一方で、「復讐」を盛り上げるために「そこまでやっちゃあ、お終いよ」というところまで持っていくために存在する刑務所内のエピソードの面白さは思いっきり加藤泰だった。会話も楽しいし、それぞれのキャラクターも面白いし、キャラクターそれぞれの表情も実に豊か。そしてアクションの小気味よさ。この本筋ではない刑務所内のエピソードがやけに濃い。無駄と言われれば無駄。でも無駄な部分が面白いという変な映画。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-27 14:29:50)
772.  ブレイブ ワン 《ネタバレ》 
どう撮っても絵になるニューヨークだが、ここで描かれるニューヨークは他では滅多に見ることのできない独特の美しさを持っている。ニューヨークじゃないようなニューヨーク。ヨーロッパの風が吹くニューヨーク。そこにハリウッドを代表するジョディ・フォスターの顔が映える。なぜか映える。ニール・ジョーダンの力なのか、ジョディの力なのか。お話は『狼よさらば』である。法が裁かないなら俺(私)がやる!『狼よさらば』は主人公をヒーローとして描くことが許された。荒唐無稽とは言い切れないまでもハードボイルドな世界観が虚構性を強調していたから。しかし『ブレイブ ワン』は主人公が恐怖から銃を持ち、自らを守るために人を殺し、徐々に殺人に慣れてゆくという段階を丁寧に描くことで「復讐」を生々しく描いてゆくから、『狼よさらば』と同じようなエンディングは不可能のはずなのだ。なのにやってしまった。主人公は罰を受けるだろうと思って観るから「復讐」をも肯定して観続けることができたのにだ。こんな終わり方ってどうよ。でも、そう思わせたかったのかも。こんな終わり方ってどうなのよって。なぜなら主人公の去ってゆく姿はかっこよくなかった。むしろ悲しそうだったから。9.11後の報復としかとらえようのないイラク戦争を実行するアメリカ。復讐を許容する国の「正義」を「正義」として描く。それが本当の正義かどうかは我々が判断するのだ。映画はけして「復讐」を肯定していないと思う。
[映画館(字幕)] 6点(2008-05-26 19:12:59)
773.  エロティックな関係
日活ロマンポルノの『エロチックな関係』(エロティックじゃなくて)のリメイクということらしい。どちらも内田裕也主演。彼が企画やらプロデュースやらに関わった作品(彼が主演の映画はだいたい彼が企画を持ち込んでいる)は監督が誰であろうと独特の空気を持っている。この映画も例に漏れず、なんだけど、なんか、ちょっと違うというか、その空気に宮沢りえだけが馴染んでなくて浮きまくってて、でもみんながそれを受け入れているというか。若松に奥山、裕也にたけし、荒戸に宇崎に・・・一癖も二癖もありそうな危なっかしい連中が・・・たぶん、みんな宮沢りえが可愛くてしょうがなかったんだと思う。実際、可愛い。サンタフェ後かな?変な映画ではある。でもけっこう好き。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-23 17:45:52)
774.  Endress Waltz エンドレス・ワルツ
伝説の天才サックス奏者の阿部薫と、こちらもほとんど伝説化していると言える女優で作家の鈴木いづみという最強カップルの濃厚にして短すぎる人生の軌跡。両者ともに若松監督は面識があるらしい、というか監督の映画に出てるとか。映画で描かれるのは収入の無い芸術家のDV夫とのありがちな青い生活のようにも見える。一つ一つの濃いエピソードも事実であるから重いのであって、同じものを全くのフィクションとして見た場合は少々退屈にも感じる。とはいうものの、全共闘時代、若者たちが大きなうねりの中にいる時代のはずなのに、この二人だけは激動の時代を全く感じさせずに自分たちだけの世界に生きている、ということをちゃんと見せている。時代に翻弄された若者たちではなく、かと言って時代に取り残されるでもない。世界を無視して時代を置いてけぼりにして突っ走る。そこには爽快感など無く、常に孤独感が付いて回る。この映画は天才と言う厄介な生き物を愛してしまった女のドラマである以上に、そして自らが天才という厄介な生き物であることからの葛藤のドラマ以上に、ひとりの女がひとりの男を愛し、そしてそのことを再確認するというホントに普通の女のドラマとして描かれている。それは監督が実際に彼女を知っているからできたことなのかもしれない。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-22 16:52:06)
775.  完全なる飼育 赤い殺意 《ネタバレ》 
シリーズ最高傑作!かどうかは全部見てないので断言できないけど、現時点で鑑賞済みの最初の二作品とは比べ物にならんくらいによくできてる。ストックホルム症候群の状態に陥ったのであろう元ネタの事件からも、シリーズものであるということからも完全に独立し、全く違う物語を展開する若松監督の「完全なる飼育」は暴力と脅しという恐怖の下に成される洗脳をもって描かれる。「洗脳」から想起されるのは某カルト教団か、↓の方もご指摘の某独裁国か。製作年からすればやっぱり後者でしょうか。物語の中にそのときの社会の抱える問題をズバッと入れてくるってのが若松監督らしくていい。第三者の救助ではなく、自ら洗脳の呪縛と戦い自由を取り戻すという結末には、同時期に撮っていたという『17歳の風景~少年は何を見たのか』同様に若い世代に何かを伝えたいという監督の想いのようなものを感じた。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-21 14:25:30)
776.  17歳の風景 少年は何を見たのか
少年はなぜ母親を殺したのか。延々と自転車を走らせる少年。どこまでも続く道。時折道から逸れてみる。波打ち際の砂浜はかなり走りにくそうだ。しかし道の無い場所はすぐなくなる。海岸沿いの自然の岩々の間を抜けるための人工の道の強烈な違和感。だだっ広い草原の山を見渡す人工の道の気持ち悪さ。どんな過酷な場所も風景として見渡せるように先に誰かが作った道があり、少年はその道を歩いてゆく。歩かざるを得ない。少年は何を見たのか。それはこの便利で窮屈な世の中だ。旅すがらに出会う人たちの言葉(戦争の傷や漁業の衰退といった時代やお国の政策に翻弄される、あるいはされた人たちの話)は常に反体制派にいる若松監督の声だろうか。この部分はちょっとくどさを感じた。最後のどこか悲しげで痛々しい叫びは心に響く。
[DVD(邦画)] 6点(2008-05-20 16:19:25)
777.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
若松監督は当時の世論がそうであったように革命に全霊をかける青年たちを支持していたらしく、それゆえに青年たちの凶行ばかりがクローズアップされているこの事件の背景をちゃんと知らせたいと思った、というニュアンスの記事を読んだ。だから「あさま山荘事件」よりもそこに行き着くまでを丁寧に描き、その組織自体が生まれるべくして生まれた当時の日本の社会情勢と簡単な時代の流れを当時のフィルムとナレーションを使って説明してゆく。芸術性よりもメッセージ性に重きを置いている映画だと思うのだが、若松監督の映画はどれもそうなのだが、監督の「伝えたいという想い」の力強さがそのまま芸術性を引き出しているように思う。国家権力に立ち向かう若者たちは立ち向かうために組織をつくり、組織の中の権力を手に入れるため、また維持するために凶行に走ってゆく。弱いから徒党を組む。そして弱いから権力を欲す。「人は愚かである」という言葉では片付けられない。生きた時代、生きた場所によって誰もがこの事件の主役になり得、殺す側、殺される側になり得たということがこの映画を見るとよくわかる。長い上映時間中、けして目をそらすことができない。映画が真剣にこちらに語りかけてくるから。
[映画館(邦画)] 7点(2008-05-19 16:42:14)
778.  go(1999)
スーパーのアルバイトをしてる男女が休憩室でだべってる。そこから始まる3つのストーリー。ひとつのストーリーが終わると、この休憩室のシーンに戻ってきて追いかけるターゲットを変えて別のストーリーが始まる。一つ一つのエピソードも面白いし、それぞれのエピソードへの伏線も巧い。あまりに巧すぎて映画としての深みが無いというか、ハギスの『クラッシュ』にも似た物足りなさを感じたのですが、この作品はそのあたりをノリで乗り切る(シャレじゃないよ)。そのうえ、とにかく笑える。ほんのちょっとエピソードに手を加えるだけで血みどろの作品になりかねない展開の連続なのに、ギリギリのところでそっちの世界に行かない。エピローグでまたさらに笑わせてくれるので後味も良い。サラ・ポーリーとケイティ・ホームズというキュートな2人に本来のキュートさが感じられなかったのは役柄上仕方なかったのだろうか。いや、まあ、普通にキュートではあるんですけど。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-16 15:11:39)
779.  ブロウ
どこまでが事実でどこまでが脚色されたものなのか知らないけど、うまくまとまってるというか、全てに意味がありすぎるというか。例えば、ギャングでもなんでもない男が麻薬王へとのし上がってゆき、落ちてゆくお話なのに、少年時代から入ってゆくあたりは正直勘弁してくれよと、前フリはいいよと、思ってたんだけどそこで映された貧乏な家庭環境が麻薬王への足がかりになっているというシーンにもなり、「幸せ=金」という概念を持つ母という図式が将来の自分の家庭に繋がったり、あるいは自分に対する父の想いが将来の娘を想う気持ちに繋がってたり、麻薬王になっても人を裏切らない真っ直ぐな性格が父譲りであり、それでも派手な生活へと突き進んでしまう様が母譲りであることの説明にもなっているという恐ろしく効率的な描写になっている。全編でそんな感じ。ただ「麻薬王の波乱万丈伝」では終わらずに「父と息子の物語」にしてみせたいかにもニック・カサヴェテスな脚本は物語としてはうまいと思うものの、映画としてはもっと削いでやったほうが面白かったと思う。無駄なものは無いが、何もかもが詰め込まれすぎている。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-15 15:10:41)
780.  フレンチ・コネクション
ニックネームの由来の説明が無くても、乱暴で型破りな男をポパイと呼んでいることになんの違和感も持たせないどころか、他の呼び名は考えられないくらいにまで馴染ませているのはハックマンの容姿によるところが大きいのだろうが、それでもよりにもよってポパイですよ。ハリー刑事がダーティ・ハリーと呼ばれるのとはワケガ違う。ポパイというニックネームにリアルさがあるし、ポパイというニックネームを耳にしても不自然にならないリアルな世界観が作り上げられている。個人的にはイーストウッドやマックィーンのかっこいい虚構の刑事が好きなのだが、ちょうどそんな虚構のヒーロー刑事が活躍していた時代に突如現れた不健康そうで汗臭そうで胡散臭そうで言葉遣い最悪で、それでいていかにも存在してそうなオッサンってのは衝撃だったと思う。相棒のロイ・シャイダーが目立たないのもまたリアルなんだけど、こちらはもうちょっと活躍してほしかった。そんなリアルな世界でのカーチェイスは言うまでもなくシビレル!この作品の最大の魅力であるリアル感は、実在の刑事と実際の事件をモデルにしているというところからも得ているのだろうが、リアルに描こうとする部分と楽しませる部分が相反しないことを証明しつつ、ちゃっかりと豪快なカーチェイスやスリリング且つコミカルな尾行シーンなどの「見せ場」も用意する。これがまた中途半端にならないのがアメリカ映画のソツの無さでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2008-05-14 15:58:24)
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