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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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61.  喜びも悲しみも幾歳月
今となっては完全にドラマ(特にNHKの朝ドラあたり)向けの題材で、あちこち転勤するので各地でのエピソードが散発的で物足りなかったり、話の内容も人畜無害で当たり障りのないものが多かったりするのですが、そういった「普通さ」がかえって本作の魅力になっていると思います。その一方で、職業柄日本各地を転々とするという「普通でない」部分もあり、それに伴う風景の美しさも堪能できます。公開当時は戦争を体験した観客が大半だったでしょうから、こうした映画は共感を呼んであたりまえともいえます。今見ると彫りが浅くのっぺりとしていますが、楽しめないわけではありません。というか、こういう映画にはどうもあまり低い点数をつけたくない、というところがあります。戦前から戦後にかけての、日本人の記録という側面も持っていると思いますので。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-25 22:25:39)
62.  東京マダムと大阪夫人 《ネタバレ》 
コメディなんですが、今笑えるかというと、それほどでもない。しかし、おしゃべりな奥様方や会社でのご亭主たちは「さもありなん」という感じで、楽しめました。お隣同士仲良くしつつ対抗意識を持っているという、微妙な線がよく出ていました。社員のアメリカ行きに八郎君をめぐる三角関係がからむのですが、この組み合わせ方もなかなかうまい。こういう題材って、やり方によってはかなり陰湿でとげとげしいものにもなりますが、そこをコメディ仕立てでカラッと描いているところが、大変よかったです。出演者では、最後に八郎君を譲っちゃう北原三枝がなかなか。おとなしい芦川いづみとの対比もよかったです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-15 21:21:15)
63.  弁天小僧 《ネタバレ》 
これも昔の作なので、台詞に聞き取りづらいところがあって残念。また、白浪五人男はすでにおなじみということなのか何の説明もなく出てきますが、現代なら一応説明してもらいたいところでした。中では、日本左衛門役の黒川弥太郎が、貫禄が出ていてよかったです 途中、有名な「知らざぁ言って聞かせやしょう」の場だけ舞台風になるのがすばらしい演出で、ここが一番の見せ場でした。あとは最後、捨てた息子だとわかる場面も、泣かせる展開でいい幕切れでした。 遠山の金さん役で勝新太郎が出ているのですが、出番も多くなくちょっと影が薄い。というか、やはりミスキャストという気がします。別の俳優でもよかったと思いますが、金さん役となると、そうも行かないんでしょうか。雷蔵とのからみは見ていて楽しめますが。 以前見た『切られ与三郎』と同傾向ですが、個人的にはあちらの方が好みかな。しかし、こちらもいい作だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-19 07:24:14)
64.  素直な悪女 《ネタバレ》 
どこが悪女なんだか。まわりの男が勝手に騒いでいるだけで、それを「女がエロイせいだ」と言うのは、一方的に責任転嫁してるだけ。女が挑発したからレイプしてもいいという理屈と同じですよ。特に長男は、ジュリエットに対して「一晩寝れば十分」と言ったり、あげくの果てには売春婦扱いしたりしてますし。 しかし当のジュリエットは、長男に対する思慕を捨てきれず、ミシェルと結婚しても悶々として過ごす日々。そんな迷える娘の心情をブリジット・バルドーが繊細に演じていて、私としてはそちらの方に魅せられました。まあこれに関してはミシェルがいまいち覇気がない、ということがあるようで。鬱屈を吹き飛ばすかのように踊り狂ったあと、ミシェルに平手打ちされてやっと平静に戻るわけですが、これはミシェルが夫としての「力強さ」を示したことが原因でしょう。つまりこの映画は、とことん男目線のマッチョな思想で作られています。そのあたりがどうしようもなく古いというか、かび臭い時代遅れなわけですが、先にも書いたような、自分でもどうしようもない思いに悩むジュリエットには、青春ドラマとして現代にも通ずるところがあって、そのあたりを高く評価しておきます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-22 20:39:32)
65.  ロミオとジュリエット(1954)
68年版だと思って録画したら、こっちでした。しかし古典らしく落ち着いた雰囲気で楽しめました。カラーもどぎつくなく美しい。地味ですが正統派という感じで、いいんじゃないでしょうか。今の観客は、テンポが遅すぎると感じるかもしれませんが。ジョン・ギールグッドが案内役で登場するのも面白い。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-15 10:15:24)
66.  吸血鬼ドラキュラ 《ネタバレ》 
まあまあ面白い。ジェームズ・バーナードの音楽がタイトルからしておどろおどろしく、戦慄するような内容を予期させるのですが、実際はどちらかというと雰囲気重視。ドラキュラが女性を襲う場面なども、あまりあからさまに描いていません。その一方で、序盤での女吸血鬼との争いや、終盤でのヘルシングとの対決など、見せるところはちゃんと見せてくれます。心臓に杭を打ち込む場面もしっかり2回出てきます。ドラキュラの最期も見ものでした。 それにしても、本作でのヘルシング先生(劇中では終始"Doctor"としか呼ばれていまぜん)は、知人の女性がドラキュラの被害に合うのを阻止できない、まるで金田一耕助のような役まわりでした。おかげでそんなに偉い先生とは思えなくなってくるのが少し残念。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-24 22:24:32)
67.  ヴェラクルス 《ネタバレ》 
主要人物が腹に一物持った人物ばかりで、その腹の探り合い、裏のかき合いが面白い。対照的な2人を主人公に据えるというのも、古典的ですが効果的です。最終的にゲイリー・クーパーが“いい人”になってしまうのが、製作された時代的な限界でしょうか。しかし、そこに至るまでの状況をきちんと作っているので、不自然さはないし、最後の決闘へと流れ込む段取りもつきます。最後には仲間を殺すとか、ジョーの悪役ぶりもなかなかのもの。悪漢揃いなので、やはりバート・ランカスターが目だってもうけ役でしたね。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-16 20:41:06)
68.  新吾十番勝負 《ネタバレ》 
このシリーズは4部作ですが、今回見たのは第一部と第二部の総集版。以前発売されたビデオもこの総集版のみのようで、昔のことですからオリジナルを切ってしまった可能性もあります。が、とりあえず、総集版で見た部分の感想を記しておきます。  第一部は新吾誕生をめぐる部分からじっくり描いており、原作者川口松太郎自身が脚本を書いているだけあって、テンポよく進みます。まあ、親の敵と結ばれてしまうのもどうかと思いますが……。こうしたやや強引な展開も見られますが、全般的になかなか面白い。主人公の新吾が若者らしくまっすぐな性格で、思い切りがいいところが魅力となっています。一方の悪役はいかにも悪役らしく、娯楽時代劇の定番らしい物語でした。 出演者はなかなか豪華で、特に山形勲と、対立する月形龍之介はともに存在感があります。それ以外でも、特に悪役が濃いあたりが印象に残っています。 全体としては、気楽に楽しめる娯楽時代劇というところです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-04-21 20:52:42)
69.  決断の3時10分 《ネタバレ》 
はじめは金のために引き受けたベンが、次第に違うものをよりどころとして行動するところがいい。その展開に持っていくため、口のうまいダンにあれこれ喋らせたり、家族やアレックスといった人物を配しているのもうまい。中盤会話が中心になったので、ちょっとダレた感はありましたが、最後のダンの「男気」など、うまい終わり方だったと思います。フランキー・レインはあいかわらずいい声してますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-24 10:04:27)
70.  チャップリンのニューヨークの王様 《ネタバレ》 
『殺人狂時代』と比べると、明確なコメディ映画となっています。文明批判はチャップリンの得意とするところですし。特にルパート君の演説がやたらとおかしい。マッカーシズムへの批判もいいですが、最後にはやや露骨に出てしまったのはちょっと残念。肝心のホースのギャグが面白くなく、むしろしつこく感じてしまいました。しかし全体としてはなかなかよかったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-29 20:46:19)
71.  慕情(1955) 《ネタバレ》 
主題歌は音楽の教科書にも載っていて有名でしたが、映画の方はロマンスという以外あまりよく知りませんでした。まあラブストーリーとしてはこんなものでしょう。実話が元というのは初耳でした。 それよりも興味深かったのは、共産党の扱い。中国からは香港に逃れてくる人がたくさんいるし、スーインの妹は共産党に狙われないよう外国人と親しくなる。マークは朝鮮戦争の取材に行って亡くなり、はっきりとはしていませんが、北軍の攻撃が原因でしょう。つまり本作での社会主義・共産党というのは完全な悪役で、ほぼ全否定されています。ハリウッドでマッカーシズムが猛威を振るったのは1950年代前半のようですが、それと関係があるのでしょうか。もっとも、本作が公開された前年の1954年12月2日にマッカーシーは失脚することになり、反共産主義の映画としては時機を逸したと言えるかもしれません。 本作が主題歌以外あまり話題にならないのは、ラブストーリーとしてありきたりなだけでなく、政治的な問題もあるのではないかと思えました。 あと、中国難民の女の子に歌を歌わせたら、「フレール・ジャック」だったのには驚きました(しかも中国語の詞)。
[映画館(字幕)] 7点(2013-10-06 22:29:15)
72.  七変化狸御殿 《ネタバレ》 
狸御殿といえば本来大映のシリーズでして、それが松竹で製作されたいきさつは知りませんが、おそらく「美空ひばりが主役なら、名前を使われてもしかたがない」というのはあったと思います。このあと東宝で製作された『大当り狸御殿』も、美空ひばりが出ていますし。 七変化とはどういうことだろうと思ったら、美空ひばりのコスプレだったのですね。桃太郎とかちょっとしか出てこない衣装もありましたが、一応変化は楽しめました。しかし衣装といえば、むしろ森の精役の高田浩吉がすごい。日本の森だから和風かと思いきや、「あんたはアラーの使者かい!」と言いたくなるようなお姿。得物も大刀ではなくレイピア風で、フェンシングよろしく突いて戦っていました。相当場違いで、あれもやっぱりギャグなんでしょうか。 それ以外では堺駿二が面白い。ひばりとのコンビもいいですが、長崎での伴淳三郎とのやりとりは爆笑もの。これだけでも見たかいはありました。ほかにコウモリ団ボスの有島一郎(なぜか少々オネェ言葉)など、脇役が光っています。メインのお話は他愛ないのですが、例の長崎のエピソードとか、ジャズ狸のドラムとか、石松の幽霊と清水次郎長が出てきたりなど、脱線気味の脇筋がかなり楽しめます。正月映画として封切られたようで、サービス満点ぶりはそのためでもあるのでしょう。この点は大いに満喫できました。ただ、モノクロ作品だったのが残念でした。こういう映画は、やはりカラーで見たいです。 今回の放送で気になったのは、一部のセリフが消されていたこと。他の方のレビューから察するに、「放射能」という言葉のようです。原発事故に配慮したものでしょうか。たしかに放射能の雨でコロッと死んでしまうというのは、物騒な話です。しかも笑いのネタに使われていますから、不謹慎ということなのでしょう。消音は残念なことですが。
[地上波(邦画)] 7点(2013-09-10 22:15:09)
73.  嵐を呼ぶ男(1957) 《ネタバレ》 
これも以前見ましたが、レビューのために再見。バックステージのロマンスものだと思ったら、母子ものだったとは意外。しかしロマンスの要素や芸能活動の裏で暗躍する怪しげな連中など、いろいろ取り込んでいます。これらをうまくからめた話の筋はなかなかよかったのではないでしょうか。ドラマーとしての将来をつぶされたと思ったら、母親と心が通じるとか。いちおうハッピーエンドですが、単純にめでたしめでたしで終わらないところが、かえってよかったと思います。お母さんが芸能界を「ヤクザな世界」と言っていますが、実際にヤクザが出てきますね。現在は知りませんが、当時はああいうものだったのでしょう。あと、評論家がそんなに発言力を持っていたのかというあたりは、ちょっと疑問に感じました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-08-13 17:21:37)
74.  カルメン故郷に帰る 《ネタバレ》 
タイトル・ロールのカルメンにばかり注目しがちですが、意外と相棒の小林トシ子がいい味を出していました。佐田啓二に秋波を送る場面なんか、ついつい笑っちゃいます。カルメン自身はストリップを「芸術」だと思っていて、案外まじめなとこもあって、本来ならその辺のズレがおかしみを生むのでしょうが、そこまでは感じられなかったのが残念。どちらかというと、娘がストリッパーになったことを恥じる父親の心情や、盲目の田口先生をめぐるエピソードが印象深く、人情喜劇の部類に入ると思います。 とはいえ、芸術的な(だからへんてこりんなのか?)「裸踊り」をくそまじめな顔つきで踊るカルメンを見ていると、ドタバタの要素も盛り込んであるようです。このように笑いの要素がちょっとちぐはぐだったのが残念でしたが、楽しめました。ところどころで挟まれるクラシック音楽は、これが本当の「芸術」だってことでしょうね。モノクロ撮影版もあるようで、一度見比べてみたいです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-06-26 16:38:22)
75.  嘆きのテレーズ 《ネタバレ》 
前半は不倫の話なので、渡辺淳一風の文芸作品かと思いきや、後半サスペンスに移行したのは驚き。しかし不自然さもなく、うまい展開だと思います。本作の登場人物はそろってエゴが強く、それがぶつかり合うところが見どころでしたが、そこが最後になってあざやかに反転する。水兵がいまわのきわ、テレーズたちのことを思って手紙のことを伝えようとするところに、人間のあるべき姿が描かれていたと思います。非常に効果的でした。車のぶつかる場面がわざとらしいのが、玉にきずですが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-15 22:25:41)
76.  社長三代記 《ネタバレ》 
社長シリーズは初めて見たのですが、社長が森繁久彌だけにちょっとちゃらんぽらん。しかしそれもまた楽しめます。恐妻家のくせに彼女が2人もいるというのも、よりコメディ色を強めています。とはいえ本作は社長ひとりだけでなく、まわりの社員も含めたアンサンブルが一番の魅力でしょう。特に真面目型の加東大介が、いいアクセントになっています。女優陣も豪華でいろいろと魅せてくれます。社長交代劇は、ややあわただしい感じがしました。「三等重役」が人情喜劇だったのに比べると、こちらは人情の要素が薄れてドタバタになっていますが、おそらくその方が時代に合っていたのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-06-07 20:57:33)
77.  グレン・ミラー物語 《ネタバレ》 
基本的にジャズは聞きませんが、ビッグバンドは別。というか私にとっては、この2つは異なるジャンルの音楽です。ということで興味深く見たのですが、内容的には典型的な「アメリカン・ドリーム」のお話で、その点安定感があります。しかし、ジェームズ・スチュワートはあまり音楽家というタイプではありませんね。途中からメガネをかけて、ようやくそれらしくなりました。トロンボーンを吹く前に口をモグモグさせたりと、細かい芝居はうまいと思います。本作ではむしろ、妻役のジューン・アリソンがたいへんな好演でした。かんじんのミラー氏は、序盤での無意味に自信過剰で、ヘレンにかまわず勝手にことを運ぶあたりで好感が持てず、どうしても夫人に肩入れしてしまいます。終盤の展開も含め、彼女が実質的な主人公と言えるのではないでしょうか。そう考えると、夫に好感が持てなくても評価を高くしてあげたくなります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-27 19:40:22)
78.  警察日記 《ネタバレ》 
人情喜劇として楽しく見ました。貧しさゆえに起こる事件や騒動、それに対し厳しくも暖かく対応する警官たち。あの時代の地方ならではと思える作品です。しかも単なる人情劇に終わっていない。たとえば万引き・無銭飲食をした母子は父親と再会できましたが、このあと暮らしが成り立っていくという保証などない。幼い姉弟を一旦捨てた母親も、きちんと生活費を稼げるのかどうか、心許ないところがあります。このように、結局肝心なところは解決していない、警察の限界を描いているところが正直でよかったと思います。また、この母親や岩太くんは、町を出て都会(東京)に出て行きます。一見希望がもてそうですが、田舎町には将来がない、都会にしか希望がないということを暗示しているようです。これが将来的に過疎につながっていくのでしょう。そういえば、役所の間での縄張り争いを揶揄するようなところもあり、笑いを交えて皮肉に描いています。単なる人情劇にとどまらず、こうした社会的な視線をも持ち合わせているところが鋭いです。 演出としては、細かいカット割りで人物の心情をうまく表していてうまい。特に子供の扱いがすぐれていました。それと出演者がとにかく豪華で、その若かりし日を見ているだけでも楽しめます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-04-21 22:09:28)
79.  花咲ける騎士道(1952) 《ネタバレ》 
序盤は占いを信じて疑わないファンファンにちょっといらつきますが、王女様を助ける場面での剣さばきはお見事。アドリーヌに恋していることを自覚するあたりからは、かなり楽しめました。やはり見どころは、さらわれたアドリーヌを追跡するところでしょう。活劇とギャグの取り合わせ、その切り替えがよかったです。地下道を通って敵の中枢へ潜り込み、さらに机の下からはい出ても誰も気づかないというアホらしさ。このご都合主義があるので、最後にアドリーヌが国王の養女になっていても許せます。しかし、なんだかんだで王様を「いいひと」にしてしまうのは、疑問もありますが。とはいえ、十分に楽しめる作品でした(ジーナ・ロロブリジーダの谷間も含め)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-05 21:07:15)
80.  赤い陣羽織 《ネタバレ》 
製作はなんと歌舞伎座。原作はもちろん木下順二の戯曲ですが、歌舞伎座でもよく上演されるようで、十七代目勘三郎は歌舞伎座での初演者らしい。映画化されたいきさつはよくわかりませんが、好評だったのでしょう。 コメディというか「滑稽劇」ですが、今見ると苦しいところもあります。とはいえ、一応楽しく見られました。権力者への風刺劇として、山本薩夫の監督起用は適任でしょう。ドラマの盛り上げ方もうまい。 しかし本作の見どころは、なんといっても香川京子と有馬稲子の両女優。香川京子は「できる奥方」を凛とした美しさで演じています。それに対して有馬稲子の方は、誰からも言い寄られるあだっぽい女房役で、これまた美しい。この2人の亭主が、そろって気が弱くあたふたしてばかりなのも、おかしいところ。戦後「女と靴下は強くなった」と言われたそうですが、この作品などそれを象徴しているのかもしれません。出演者はみな楽しそうで、特に多々良純あたりはかなり乗ってました。見ている方も楽しくなります。
[地上波(邦画)] 7点(2012-10-21 11:25:17)
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