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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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61.  吸血鬼ドラキュラ 《ネタバレ》 
まあまあ面白い。ジェームズ・バーナードの音楽がタイトルからしておどろおどろしく、戦慄するような内容を予期させるのですが、実際はどちらかというと雰囲気重視。ドラキュラが女性を襲う場面なども、あまりあからさまに描いていません。その一方で、序盤での女吸血鬼との争いや、終盤でのヘルシングとの対決など、見せるところはちゃんと見せてくれます。心臓に杭を打ち込む場面もしっかり2回出てきます。ドラキュラの最期も見ものでした。 それにしても、本作でのヘルシング先生(劇中では終始"Doctor"としか呼ばれていまぜん)は、知人の女性がドラキュラの被害に合うのを阻止できない、まるで金田一耕助のような役まわりでした。おかげでそんなに偉い先生とは思えなくなってくるのが少し残念。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-24 22:25:20)
62.  ヴェラクルス 《ネタバレ》 
主要人物が腹に一物持った人物ばかりで、その腹の探り合い、裏のかき合いが面白い。対照的な2人を主人公に据えるというのも、古典的ですが効果的です。最終的にゲイリー・クーパーが“いい人”になってしまうのが、製作された時代的な限界でしょうか。しかし、そこに至るまでの状況をきちんと作っているので、不自然さはないし、最後の決闘へと流れ込む段取りもつきます。最後には仲間を殺すとか、ジョーの悪役ぶりもなかなかのもの。悪漢揃いなので、やはりバート・ランカスターが目だってもうけ役でしたね。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-16 20:41:06)
63.  ギターを持った渡り鳥 《ネタバレ》 
小林旭が若い頃の映画を見るのは、たしか初めてだと思います。なにかヌーボーとした感じで、あまり腕っ節が強く見えません。一応、格好をつけてもそれなりに決まっていますが。対する宍戸錠もなんだかもっさりして見えます。「無国籍アクション」なんて言われますが、意外とバタ臭くないキャスティングは面白いです。 始まっていきなり滝と外国人船員との殴り合い。そのままアクションのつるべ打ちかと思ったら、普通のドラマになってしまいました。ジョーが登場した後半からは主に拳銃の撃ち合いで、個人的には好みではありません。しかし、やはり小林旭では、腕にものをいわせるのは合っていなかったということでしょうか。あと、金子信雄の親分は、実は娘思いという一面を出すのかと思ったら、そこは強調されず腹黒親父になってしまいました。そのためか娘のポジションが今ひとつ決まらなかったような気がします。 本作でいちばんの見どころは、函館の風景でしょう。いやまったく、絵になる場所ばかり。ぜひとも行ってみたくなりますが、今の函館はどんな様子なんでしょうか。とにかく、撮影はたいへんすばらしかったです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-09-04 19:38:30)
64.  番町皿屋敷 お菊と播磨 《ネタバレ》 
岡本綺堂の戯曲が原作ですが、川口松太郎が「構成」として加わっています。これがどういう仕事でどの程度原作と違うのかは、原作読んでいないのでよくわからないのですが……。 お話としては、番町皿屋敷をモチーフにしているものの、完全なメロドラマ。というか、愛する女がいるのにそれを言い出さない播磨と、やたらメソメソしてすぐに泣き出すお菊さんとに、少々ウンザリしました。とにかく青山播磨は、お菊さんに愛しているとかなんとか言いながら、武士の面目やらがからんでくると態度が煮え切らない。まあ、まじめな堅物ということでは首尾一貫しています。メロドラマの常道とはいえ、感心しません。それにしても、今から見れば、侍というのは面倒くさいものだと思ってしまいます。 いちばんよかったのは、お菊さんの兄・巳之吉夫妻のやりとりで、ちょっとコミカルながらも愛情が感じられるいい場面でした。武士と町人との違いも表されていたようです。 終盤、有名な皿を割るエピソードがあり、お菊さんが手討ちにされるわけですが、このあたりまで来ると「殿、ご乱心」としか思えなくなってきます。好意的にとれば愛の狂気を描いたとも言えるでしょうが、どうも播磨がいまいち優柔不断だったので、豹変ぶりに説得力がありません。その行動には呆れかえってしまいました。 物語はメロドラマの悪い面が出たようですが、演出はなかなかよかったと思います。特にクライマックスの火事のシーンは、迫力がありました。あれだけは見ものです。
[地上波(邦画)] 6点(2014-08-16 17:53:40)
65.  丹下左膳(1952) 《ネタバレ》 
戦後初めて作られた丹下左膳の映画はこれらしいのですが、製作が松竹で左膳役がバンツマというのが面白い。内容はこけ猿の壺をめぐる騒動で、何度も映画化されているようです。山中貞雄監督の『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』と同じ題材ですが、内容はけっこう違う。たぶんこちらの方が原作に近いと思います。 タイトル音楽を聞くとこれも喜劇タッチかと思わせますし、じっさい笑えるところもありますが、壺をめぐって長屋の住人が斬られたりと基本的にシリアスな展開。それと笑いとがうまくつながらず、ギクシャクしています。本作に関しては、あまり笑いを取らない方がよかったように思います。気の強いお藤さんに左膳がタジタジとなるあたりも、山中版の二番煎じという感じがします。ちょび安をめぐる人情話とか、源三郎と萩野の恋模様とかはまあよかったのですが、本作の萩野さんはちょっとアホっぽいところがあって気になりました。 バンツマの丹下左膳も、どこがどうと言えないのですが、何か物足りない。「姓は丹下、名は左膳」と名乗ってくれるのは嬉しいんですけど。基本的にはチャンバラ映画で、その点は楽しめました。
[地上波(邦画)] 6点(2014-08-15 15:43:04)
66.  嘆きのテレーズ 《ネタバレ》 
前半は不倫の話なので、渡辺淳一風の文芸作品かと思いきや、後半サスペンスに移行したのは驚き。しかし不自然さもなく、うまい展開だと思います。本作の登場人物はそろってエゴが強く、それがぶつかり合うところが見どころでしたが、そこが最後になってあざやかに反転する。水兵がいまわのきわ、テレーズたちのことを思って手紙のことを伝えようとするところに、人間のあるべき姿が描かれていたと思います。非常に効果的でした。車のぶつかる場面がわざとらしいのが、玉にきずですが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-13 20:35:10)
67.  マックィーンの絶対の危機(ピンチ) 《ネタバレ》 
やはり個人的には『人喰いアメーバの恐怖』という方がピンと来ます。かなり久しぶりに見ました。字幕で見るのは初めてですね。 低予算B級映画で、そういうのは嫌いではないのですが、これは残念なところが結構ありました。まず、本筋に関係のないスティーヴと仲間たちの会話が結構長い。つまり、時間稼ぎが多いということです。そのおかげで、前半はかなりモタモタした印象を受けてしまいました。あの辺はカットしてもよかったと思うのですが、短すぎて映画として成立しなくなるかもしれませんね。あと低予算ということで、映像的には見どころが少ない。怪物が人を襲うところは、暗い上にあっという間に場面が切り替わって、なにが何だかわかりません。クライマックスのレストランが燃え上がるところもまったく映さないし。警部の顔をながめてもしかたがないですね(かわいい女の子ならともかく)。 ということで、覚えていたほど面白いとは思いませんでしたが、アイデアはいいと思いますし、怪物がちゃんと映っているシーン自体はよくできていたと思います。最後も気が利いています。 あと、主題歌が脳天気で笑ってしまいました。これがいちばん意外だったかも。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-12 20:44:21)
68.  ケイン号の叛乱 《ネタバレ》 
海軍での問題艦長というと、ホーンブロワー・シリーズを思い出します。本作はかなりいいできだと思いますが、最後に結局「部下に問題があった」とするのは、どうなんでしょう。どうせなら、クイーグが精神を病むに至った「海軍艦長」という職責そのもの、つまり軍の体質そのものを問題に挙げてほしかったところです。とはいえ、問題のある上司というのは現代の社会でも通用する話なので、そういう点では示唆に富んでいると思います。キースの恋愛がいかにもおまけという扱いだったのも残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-07-17 19:22:53)
69.  ゴジラ(1954)
久しぶりに見ました。この頃の映画の常として、時間が比較的短い(その中では長い方かも)。なので特に前半はポンポン話が進みます。このテンポ感がいい。ムダな説明を省いて観客にちゃんと話を理解させるところが、本多演出の真骨頂でしょう。 内容的には改めて言うことはないですが、一部大仰な演技のところがあり、全体がリアルなタッチで描かれているだけに、妙に浮いてしまっていたのが残念でした。しかしそれ以外は、今見てもよく作ってあるなぁと感じさせます。  それにしても、子供の放射能を本当に測定するような時代が来るとは、考えてもみませんでした。最後の山根博士の台詞にあるように、21世紀のゴジラもあれが最後の一匹というわけではなさそうです。そう考えると、この作品の存在意義は60年経った現代でもあるというか、ある意味時代がゴジラに追いついてきたと言えるかもしれません。なんという予見性か。〔レビュー600本目〕  [2014年06月13日追記]劇場で「60周年記念リマスター版」を鑑賞してきました。映像はもちろんのこと、音声が非常にクリアになっていて感動的でした。現在では機器の性能が向上していますから、音に関しては初公開時以上かも。リマスター版制作に拍手を。
[DVD(邦画)] 9点(2014-06-13 22:14:53)
70.  新吾十番勝負 第二部 《ネタバレ》 
これも総集版で見ましたが、たぶん第一部よりも多くカットされているように思います。KINENOTE のあらすじも参考にしているのですが、日本駄右衛門関係のエピソードはまるまるカットされているようです(だから総集版に山村聡は登場しない)。そのあとは佐吉一家との関係も中途半端なままになり、結局淀屋関係で大坂に行ったところが1番の見どころでしょうか。しかし、大坂城代が悪徳商人と結託していて、大阪城内で大立ち回りを演ずるというのは、あまりといえばあまりという気がします。まあ昔のチャンバラ映画ですから、そのあたりは難しく考えられていなかったのでしょうが。 アクション以外では、新吾が母親であるお鯉の方の行列と行き交うところが最大の見せ場でしょう。本作では親子の情愛が大きなポイントになっていますが、全編を通じてもここが一番いいところだったように思います。しかし全体としては話に無理やり感が目立つので、第一部よりはやや落ちると思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-04-21 21:07:48)
71.  新吾十番勝負 《ネタバレ》 
このシリーズは4部作ですが、今回見たのは第一部と第二部の総集版。以前発売されたビデオもこの総集版のみのようで、昔のことですからオリジナルを切ってしまった可能性もあります。が、とりあえず、総集版で見た部分の感想を記しておきます。  第一部は新吾誕生をめぐる部分からじっくり描いており、原作者川口松太郎自身が脚本を書いているだけあって、テンポよく進みます。まあ、親の敵と結ばれてしまうのもどうかと思いますが……。こうしたやや強引な展開も見られますが、全般的になかなか面白い。主人公の新吾が若者らしくまっすぐな性格で、思い切りがいいところが魅力となっています。一方の悪役はいかにも悪役らしく、娯楽時代劇の定番らしい物語でした。 出演者はなかなか豪華で、特に山形勲と、対立する月形龍之介はともに存在感があります。それ以外でも、特に悪役が濃いあたりが印象に残っています。 全体としては、気楽に楽しめる娯楽時代劇というところです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-04-21 20:52:42)
72.  尼僧物語 《ネタバレ》 
題材的にはしかたがないのかもしれませんが、やはり地味。それでも序盤の修道院生活など、キリスト教に関する部分は興味深く見ました。宗教的な戒律を守ると人間的な生活が送れないのではないかという二律背反のもと、苦闘する主人公の姿はよく描けていたと思います。特に、捨てられなかった金の万年筆がまぶしい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-04 20:38:41)
73.  忠臣蔵(1958) 《ネタバレ》 
何を隠そう、忠臣蔵ってちゃんと見たことがありませんでした。一度大河ドラマを見始めたのですが、途中でリタイア。その後もあまり興味が湧かず、今回初めてキチンと見た次第。 とりあえず本作に関しては、台詞回しが時代がかっていてよいです。そもそも時代劇なのにこう言うのも変ですが、最近では時代劇の台詞もわかりやすいように、平易な表現に流れやすいように思います。しかし本作では、キッチリとしたいかにもな時代劇の言葉遣い。映画よりもむしろ舞台の台詞回しに近いのではと思います。人物の所作にしてもそのようなところが感じられ、ある種の古きよき伝統を味わえました。 内容はまさに娯楽の王道で、勧善懲悪。善悪の役割がはっきりしていて、特に悪のボスである滝沢修の憎々しい吉良など、おみごとでした。善玉である赤穂の浪士側では、人情味のあるエピソードが多く、いかにも庶民(町民)が喜びそうな趣向でした。こちらのボスである大石も、大変できた人物であると描写されています。今忠臣蔵を作るとしたら、そこに何らかの「意味」が付け加えられることは不可避だと思います。なので、そうしたテーマ性のない単純な物語は、今となってはかえって貴重でしょう。 けっこうフィクションのエピソードが入っているであろうことは想像に難くありません。現実に起こった赤穂浪士の討ち入り事件(武士の物語)を、大衆娯楽である「忠臣蔵」(町人の物語)へと転換させたことがわかり、なかなか興味深かったです。 映画としては、先に書いたような古きよき伝統を大いに楽しみました。こうした味わいのある映画やドラマは、もはや製作できないかもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-12-23 20:45:06)
74.  決断の3時10分 《ネタバレ》 
はじめは金のために引き受けたベンが、次第に違うものをよりどころとして行動するところがいい。その展開に持っていくため、口のうまいダンにあれこれ喋らせたり、家族やアレックスといった人物を配しているのもうまい。中盤会話が中心になったので、ちょっとダレた感はありましたが、最後のダンの「男気」など、うまい終わり方だったと思います。フランキー・レインはあいかわらずいい声してますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-24 10:04:27)
75.  チャップリンのニューヨークの王様 《ネタバレ》 
『殺人狂時代』と比べると、明確なコメディ映画となっています。文明批判はチャップリンの得意とするところですし。特にルパート君の演説がやたらとおかしい。マッカーシズムへの批判もいいですが、最後にはやや露骨に出てしまったのはちょっと残念。肝心のホースのギャグが面白くなく、むしろしつこく感じてしまいました。しかし全体としてはなかなかよかったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-29 20:46:19)
76.  風速40米 《ネタバレ》 
色々な要素が入っている割に、テンポが遅いというか、本題に入るまでが長く感じます。一応会社買収とそれにからんだ親子の話がメインだと思いますが、あまりにも単純すぎるのであれこれ加えているような印象。その結果まとまりがないように思えました。北原三枝や渡辺美佐子が下着姿になったりと、変にお色気シーンを入れているのもチグハグ。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-12 20:48:51)
77.  慕情(1955) 《ネタバレ》 
主題歌は音楽の教科書にも載っていて有名でしたが、映画の方はロマンスという以外あまりよく知りませんでした。まあラブストーリーとしてはこんなものでしょう。実話が元というのは初耳でした。 それよりも興味深かったのは、共産党の扱い。中国からは香港に逃れてくる人がたくさんいるし、スーインの妹は共産党に狙われないよう外国人と親しくなる。マークは朝鮮戦争の取材に行って亡くなり、はっきりとはしていませんが、北軍の攻撃が原因でしょう。つまり本作での社会主義・共産党というのは完全な悪役で、ほぼ全否定されています。ハリウッドでマッカーシズムが猛威を振るったのは1950年代前半のようですが、それと関係があるのでしょうか。もっとも、本作が公開された前年の1954年12月2日にマッカーシーは失脚することになり、反共産主義の映画としては時機を逸したと言えるかもしれません。 本作が主題歌以外あまり話題にならないのは、ラブストーリーとしてありきたりなだけでなく、政治的な問題もあるのではないかと思えました。 あと、中国難民の女の子に歌を歌わせたら、「フレール・ジャック」だったのには驚きました(しかも中国語の詞)。
[映画館(字幕)] 7点(2013-10-06 22:35:32)
78.  七変化狸御殿 《ネタバレ》 
狸御殿といえば本来大映のシリーズでして、それが松竹で製作されたいきさつは知りませんが、おそらく「美空ひばりが主役なら、名前を使われてもしかたがない」というのはあったと思います。このあと東宝で製作された『大当り狸御殿』も、美空ひばりが出ていますし。 七変化とはどういうことだろうと思ったら、美空ひばりのコスプレだったのですね。桃太郎とかちょっとしか出てこない衣装もありましたが、一応変化は楽しめました。しかし衣装といえば、むしろ森の精役の高田浩吉がすごい。日本の森だから和風かと思いきや、「あんたはアラーの使者かい!」と言いたくなるようなお姿。得物も大刀ではなくレイピア風で、フェンシングよろしく突いて戦っていました。相当場違いで、あれもやっぱりギャグなんでしょうか。 それ以外では堺駿二が面白い。ひばりとのコンビもいいですが、長崎での伴淳三郎とのやりとりは爆笑もの。これだけでも見たかいはありました。ほかにコウモリ団ボスの有島一郎(なぜか少々オネェ言葉)など、脇役が光っています。メインのお話は他愛ないのですが、例の長崎のエピソードとか、ジャズ狸のドラムとか、石松の幽霊と清水次郎長が出てきたりなど、脱線気味の脇筋がかなり楽しめます。正月映画として封切られたようで、サービス満点ぶりはそのためでもあるのでしょう。この点は大いに満喫できました。ただ、モノクロ作品だったのが残念でした。こういう映画は、やはりカラーで見たいです。 今回の放送で気になったのは、一部のセリフが消されていたこと。他の方のレビューから察するに、「放射能」という言葉のようです。原発事故に配慮したものでしょうか。たしかに放射能の雨でコロッと死んでしまうというのは、物騒な話です。しかも笑いのネタに使われていますから、不謹慎ということなのでしょう。消音は残念なことですが。
[地上波(邦画)] 7点(2013-10-01 21:59:43)
79.  嵐を呼ぶ男(1957) 《ネタバレ》 
これも以前見ましたが、レビューのために再見。バックステージのロマンスものだと思ったら、母子ものだったとは意外。しかしロマンスの要素や芸能活動の裏で暗躍する怪しげな連中など、いろいろ取り込んでいます。これらをうまくからめた話の筋はなかなかよかったのではないでしょうか。ドラマーとしての将来をつぶされたと思ったら、母親と心が通じるとか。いちおうハッピーエンドですが、単純にめでたしめでたしで終わらないところが、かえってよかったと思います。お母さんが芸能界を「ヤクザな世界」と言っていますが、実際にヤクザが出てきますね。現在は知りませんが、当時はああいうものだったのでしょう。あと、評論家がそんなに発言力を持っていたのかというあたりは、ちょっと疑問に感じました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-09-09 17:13:34)
80.  妖精は花の匂いがする 《ネタバレ》 
題名が意味不明ですが、原作を読めばわかるのでしょうか。映画化に際して変更するという考えはなかったようですね。 内容についてはできの悪い少女漫画のよう。教官をめぐる女学生のさや当て。それに貧乏とかモデルのアルバイトとかがからんでくるのですが、うまくかかみ合ってなくて何かチグハグ。あるいは妙にベタベタ。登場人物に魅力が感じられないんですね。特に丹下センセイは、あからさまにヒロインをひいきして公私混同もはなはだしく、なぜ人気があるのか解せません。ライバルの水絵お嬢様は、わがままなのはパターン通りとしても、勝手に学費を肩代わりしちゃあダメでしょう。そのあたりが世間知らずのお嬢様らしいのかもしれませんが。主人公は最後に「友情のために先生をゆずる」と言っていましたが、むしろこの借りがあることが大きいと思います。 あと、画家の見合い相手が水絵さんだったり、ガールフレンドがやはり学友だったりと、都合がよすぎる人物関係でした。音楽が大沢壽人だったことだけが収穫です(ネットのデータでは音楽は斎藤一郎になっていますが、クレジットは大沢壽人)。ピアノを中心にした、いい曲でした。
[地上波(邦画)] 5点(2013-09-06 21:33:48)
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