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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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61.  海がきこえる<TVM> 《ネタバレ》 
放送当時は真昼間の一回だけ。 それでも視聴率が二桁いったとか。 やっぱりジブリは凄い。 放送内容も凄かった。 「おもいでぽろぽろ」の高校生バージョン? と思ったら、ジブリ映画にはまずいないビッチすぎるヒロインの話でした。 取り敢えずそんな彼女を許してくれる友達の心の広さに感動したねー。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:28:03)
62.  父の祈りを 《ネタバレ》 
英国の司法界史上最大の汚点とされるギルドフォード・パブ爆破事件と冤罪によって苦しめられた人々の姿を描いた作品。 刑務所と法廷劇が絡んだ作品といえばマーク・ロッコの「告発」もあるが、俺はこの作品の方が惹かれるものがあった。  爆破事故からはじまるこの物語は、1970年代の北アイルランドの騒動から幕を開ける。  定職にも付かず警察相手に挑発を繰り返す若者たち。 家族のために望んだ一時の天国、テロを疑われ一気に地獄へ。  IRA暫定派(アイルランド共和軍暫定派)は、イギリスにいまだ支配される北アイルランドを取り戻そうとテロを続ける。  標的な基本軍人だが、エスカレートするテロリズムは一般市民すら巻き込んでいく。  事件を何としても解決したい警察もまた、苛立ちや焦り、さらには事件を喰い止められない事によって世間の目が気になって気になってしょうがない。  焦りは冷静な判断を失わせ、狂気と化した警察は誤認逮捕が発覚しても隠蔽しようとする。 疑わしきは罰せよ・・・着せられた無実の罪。  世の中が腐れば、警察も腐る。その逆もしかりだ。  耳を引っ張るやつは凄い痛いんだよなあ。悲痛な表情が辛そうだ。 遂にはその家族にまで手をだし、マフィアのように「親を殺す」と脅迫までやってのける。 若者は「地獄に堕ちろ!」と哀しみと怒りをぶつけるが、届かない虚しさ。 やりもしない罪をでっちあげねばならない苦しみ、“妥協”が地獄から逃れる唯一の選択。だが、一度押された烙印は一生その人間を苦しめる。意思を貫くか、妥協するかは貴方しだいだ。  IRAのジョーの暴れ振りが凄まじい。火炎放射器まで作ってしまうのだから恐ろしい。そりゃ警察だってこんな奴いたらおかしくもなるわ。  彼らを救い出す騎兵隊は来なかったが、弁護士という名の救いの女神は彼らを見捨てなかった。 説得に次ぐ説得、迫る父の死期、父の息子や家族に対する祈り、「ゴッドファーザー」は父の死を暗示する、闘志が蘇る息子、法廷でまくしたてる迫力!  彼らはつい昨日の事のように過去を振り返るが、失われた時間と家族はけして戻ってこない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-12 11:32:28)
63.  踊る大捜査線 THE MOVIE 《ネタバレ》 
最初で最後の「青島殺し」。 ドラマの劇場版なんて所詮ドラマの延長・・・だが本作は少し違う。 何故なら本気で「青島殺ろうぜ」という気概に溢れていたからだ。 「太陽に吠えろ」のジーパン殺し並みの勢いで。  ドラマは織田裕二と柳葉敏郎のピリピリした空気が魅力だった。 そこに警察の鬱憤やら汚職やら何やらをユーモアたっぷりに添える。 「逮捕しちゃうぞ」や「パトレイバー」のゆるい空気とシリアスな空気の両立。  ストーリーはいつも通り、 湾岸署に本部ー、 所轄はダメー、 青島どこ行くのー、 キャー窃盗ー! 一見すれば予定調和・・・だが、本作はそれほど生易しいものではない。  自分の死の運命が迫る青島。 犯人を見つけ、深手を負いながらもホシを逮捕する青島。  青島は、逝った。 この期を逃したらもう二度と殉職は出来なかっただろう。 いやあの瞬間だけでも逝っとけ。 だってあの血の量だぜ? 横でグーグーじゃねえよ馬鹿野郎・・・よくぞ生き残った青島。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-11 08:36:25)
64.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 
シュワちゃんが何処の誰だろと知ったこっちゃないSFアクション映画。  現代にも通じる記憶改ざんといった衝撃的な内容も、火星のB級チックなセットとシュワちゃんの暴れぶりで「どうでもよくなりそう」だ。  フィリップ・K・ディックが偉大すぎた。  ラストの二人の顔が壮絶すぎて泣いた。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 08:06:51)
65.  天使にラブ・ソングを2 《ネタバレ》 
続編でも相変わらずエネルギッシュで元気な歌声。少年少女たちを突き動かす歌のエネルギー。 パワフルな歌はいつまでも聞いていたい。  落ちこぼれた少年少女たち、ただ彼らには貧乏でも負けない、見返してやるんだというハングリーハートがある。その魂と歌は共鳴する・・・そんな映画。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 08:03:25)
66.  天使にラブ・ソングを・・・ 《ネタバレ》 
暗く沈んだ世の中を、歌のパワーで明るくしていくミュージカル映画。 エネリギッシュに声を上げて歌うヒロイン、そんな様子を見ている内に、こっちも元気とやる気が湧いてくる。 ストーリーも歌に負けず劣らずリズミカルでテンポが良く、小気味良い心地さがある。 老若男女の複雑な悩みや葛藤、デリケートな問題と向き合い、それを歌にして発散していく。 ヒロインが一番複雑な事情持ちだが、そんな事は意も返さずに今日もヒロインは歌い続けていく。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-11 06:21:24)(良:1票)
67.  アビス/完全版 《ネタバレ》 
この頃のキャメロンはマジで神。 「エイリアン2」や「ターミネーター」なんか娯楽の醍醐味が凝縮された傑作だし、「殺人魚フライングキラー」は色んな意味で最高傑作だと思う。 「タイタニック」なんてお粗末な映画を撮ったことが未だに信じられない。  本作「アビス」も悪くない出来だと思う。 確かに無駄に長いが、潜水艦によるスリリングなバトルの数々。未確認生命体・未知の敵との戦闘はスピルバーグの「ジョーズ」を思い出す。更には潜水艦という密室の恐怖。敵に殺されるか、自分で自分を追い詰めてしまうか。 後半の怒涛の追い込みは凄かったけど、詰め込みすぎていて余裕を感じられない。尺の長さもかなり脚を引っ張ってしまっている印象。 それでもキャメロンファンにはたまらない作品だろう。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 23:48:49)
68.  ホーホケキョ となりの山田くん 《ネタバレ》 
「ののちゃん」はジブリで知った。 そして「味噌汁に飯ぶっ込む奴もいるのか」と不思議に思った映画だった。 今じゃそこに納豆混ぜて食ってる自分の食習慣を時折疑う(しかも朝飯)。  絵がどうのこうの言っている奴は、新聞に連載されている「ののちゃん」を見た事あるわけ? でも、ジブリだったらもっと動く絵で「ののちゃん」を描いても良かったとは思うけど。そういう意味じゃ物凄くもったいない映画。その変を気にしない人にこそもっと評価されるべき作品。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-08 22:20:05)
69.  スピード(1994) 《ネタバレ》 
タイトル通りスピード感溢れるバトル、チェイス、スリルがてんこ盛りなアクション映画。   でも言うほど“スピード”って映画ではないよね。むしろスピードよりも爆弾のジリジリとした緊張がある感じ。  ちょいとご都合主義的なシーンも多少あったが、冒頭からエレベーターにおける必死の救出劇、ハイウェイを爆走するノンストップバス、爆弾魔と警察の駆け引き、地下鉄の大脱線、そして最高にハイッなデニス・ホッパー!! 俺の金が~!金があああぁぁぁっ~!!ドカカカカカカカギャー首がー!!! 今まで馬鹿にしててゴメンよホッパー「さん」。  最終局面は二段構えで面白いんだけど、あのタイミングで彼女が都合よくねー・・・何か無理やり「ハイとりあえず捕まって盛り上げてね」という感じがしてそこだけ解せない。  まあそんな「しょうもない」事は、途切れたハイウェイをバスでジャンプする名場面をもう一度見て水に流すとしよう。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 21:52:21)
70.  ダンス・ウィズ・ウルブズ 《ネタバレ》 
「ワルド・レンジ」は延々とグダグダやってラストの銃撃戦だけ凄い(それも長々ダラダラ)だったが、この映画はフツーに良い作品だったでは無いか。 今まで「真昼の決闘」だの「シェーン」だの「大いなる西部」といった西部劇で期待を裏切られてきたが、この作品は上映時間が長い代わりにそれらの映画よりも遥かに素晴らしいものを味わえた。 かつてジョン・フォードがインディアンに原語で喋らせようとした夢を叶えた演出。 ラオール・ウォルシュの「ビッグ・トレイル」や「遠い太鼓」「遠い喇叭」、シドニー・ポラックの「インディアン狩り」以上に深く切り込んだインディアンと白人の関係の描写。 とにかく澄み切った美しい映像…ケビン・コスナーを誤解していた。 西部劇としても、ラブストーリーとしても、戦争の虚しさを描いた作品としても見れる。 白人とインディアンのバッファローの狩り方の違いが印象深い。 異文化だからといって争い合う必要なんて無い。 自分には無い物からこそ人は学ばなければならない。ちょっと説教臭い話もあったけど、こういう事がいかに大切かを思い出させてくれる。 主人公はアメリカ社会に染まりきれず、インディアンとの共存も中途半端に終わってしまった一匹狼。 だが現実の狼は一匹では生きられない。 狼も群れなければ厳しき自然を生き残れないのである。 主人公は狼と共に生きて来た。 彼の共存本能は狼と共に始まっていたのだ。 しかし結局主人公はどちらにも染まりきれず、愛する人と雪山の中へと消えていく。彼らはどうなったのだろうか。 「西部開拓史」のように山間のインディアンと交流を結んだのか、それとも・・・彼らの行方は誰も知らない。 これ本当にコスナーの作品? コスナー“さん”と呼んでもいいですか?この作品だけ? そしてこの後のコスナーさんはどうしてコスナー(失望)になってしまったのか。 とにかくコスナー敬遠している奴は絶対見とけ!
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-07 16:37:09)
71.  海の上のピアニスト 《ネタバレ》 
俺個人は「ニュー・シネマ・パラダイス」よりもコッチの方が好み。 船で生まれ生涯下船しなかったというピアニストの人生を描いた作品。 物心ついた頃から「船」が全てだった主人公。 船から見下ろす海は飽きるほど見たが、陸から海を眺めるという事は知らなかった。 陸から来た人々が求めた「アメリカ(自由)」、 陸で生きてきたトランペット吹きとの友情、 陸でジャズを極めたピアニストとの「決闘」、 陸から海に夢を求めてやってきた父親、 陸で暮らす少女への初恋・・・陸と海が混じる船上の甲板。 一時の交流、そしてまた別れる陸と海・・・主人公には船上しか生きる場所が無かった。 戸籍も無い、陸の上に「存在」すらしていない主人公。 知っているのは船で彼を知った者だけ。 その者だけが語り継ぎ、その者だけが彼の存在を証明した。 薄れゆく思い出の中で・・・。  エンニオ・モリコーネの神曲、揺れる船をピアノで滑るアイデアが最高だった。 ジャズとスウィングの先駆者であるジェリー・ロール・モートンのエピソードを絡めた展開も中々。 陸と海のピアニストの張り合いという構図も良い。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-07 16:05:12)
72.  スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 《ネタバレ》 
無垢だったアナキン、 居るだけのクワイ=ガンジン(アナキン拾った張本人)、 髭のない貴重なオビ=ワン、 C-3POとR2-D2の邂逅、 「そんな事はどうでもええねん」というストーリーはともかく、CGだというのに迫力のあるレースシーンやバトルは見応えあり。 それ以外は平べったい演出とジャー・ジャー・ビンクスがクソうざいので台無し。  旧作には足りなかった若さとエネルギーに満ちたスピーディーな斬り合いは素晴らしい。 クライマックスにおける1対2の斬り合い、ブラ=サガリ!  単体の作品としてみれば充分すぎるほど及第点。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-05 18:55:27)(良:1票)
73.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
「ジョーズ」など自然の恐怖を得意とするスピルバーグ。 化石を発掘していく過程のほのぼのとした空気、島という密室で繰り広げられる緊張感。 アニマトロニクスもウィリス・オブライエンの「ロスト・ワールド」やレイ・ハリーハウゼンの「恐竜グワンジ」等を彷彿とさせるダイナミックさ!  恐竜そのものは今見るとそんな怖くないのだが、子供の頃は何度もトラウマになったものだ。  次々とTレックスの餌食となる人々、雨の中遅いかかる恐竜、足跡だけで物語られる戦慄、ちぎれた足、ジープでTレックスから逃げる時の恐怖、厨房でヴェロキラプトルとおにごっこ、草食恐竜のスケールのデカさ、アロサウルスに襲い掛かるT-レックスの描写がドラマチックだこと。  時速20キロも出ない筈の恐竜がジリジリ迫りくるスリルよ!
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-05 18:51:09)
74.  インデペンデンス・デイ 《ネタバレ》 
こういう馬鹿映画、嫌いじゃない。 「インディペンデンス・デイ」かと思っていたら「インデペンデンス・デイ」だった事に今日気付いた。ジーザス!  1953年の「宇宙戦争」に火薬を大量増量したような爆破映画。  謎の巨大円盤がホワイトハウスからニューヨークまで吹き飛ばしまくるメチャクチャな内容だ。  だが、ミニチュアの爆破シーンの迫力は凄いぜ。たまにCGも使うが、本物の迫力にこだわった点だけは大いに評価したい。  ウィル・スミスがグランド・キャニオン?で宇宙人とドッグ・ファイトしたり、大統領が飛行機乗ってバトるんだから凄いわ。 円盤のシールドは「スターウォーズ ジェダイの復讐」?  飛行機乗りじいさんの最期には不覚にも涙が・・・いいじゃないかこういうの。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-03 23:50:38)
75.  さらば、わが愛/覇王別姫 《ネタバレ》 
チャン・イーモウと組んだ「大閲兵」の鬼気迫る訓練と行進に比べると、この作品は恐ろしく退屈に感じてしまったのです。  いや、この映画は駆け足なんだけどさ、何か大きな変化に思えないんだよね。  「ラストエンペラー」で俳優として素晴らしい演技を残したチェン・カイコーだが、この映画はあの時ほどの凄味を感じられなかった。  コン・リーもチャン・イーモウ映画ほどの魅力があっただろうか? 確かに劇中に色を添える貴重は華ではあったが・・・。  男でありながら心はどんな女よりも“女”の主人公。男としてではなく、女として男を愛してしまう悲しみ。その変は胸に迫る。 が、一体何が嬉しくて50年に渡って延々とイジケた話を聞かされなきゃならんのだ。 上記の“女”として男に惚れる件も、人によっては単なるホモ扱いでさようなら。  それに加えてグロい演出も多すぎてげんなり。胸糞が悪いったらありゃしない。6本指を“詰める”シーンは強烈すぎ。  しかし中国映画は日本軍の描き方がいっつもボロクソで、ここまでくると笑ってしまう。 「イップ・マン」みたいにボコボコにしてスッキリさせてくれる作品も少ないからなー(山中貞雄を死に追いやりやがったクソ日本軍の肩なんて絶対持ちたくありません)。  京劇の描き方も、華やかで美しいが退屈さを吹き払うような派手さがなく眠りそうになった。
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-26 21:41:32)
76.  ギルバート・グレイプ 《ネタバレ》 
ラッセ・ハルストレムの最高傑作は「HACHI 約束の犬」なのかも知れないが、やっぱりハルストレムはのどかな田舎で起こる騒動を描いた映画が一番落ち着く。「やかまし村のこどもたち」とか「ショコラ」「サイダーハウス・ルール」「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」とか。 冒頭に登場する長い道は、家族という“鎖”から解き放たれ、旅人が大地を歩みはじめる事を待っている。 知的障害の弟アーニー、夫の死のショックで肥満になってしまった母親、それの面倒を見なければならないギルバートたち兄妹。そのストレスを晴らそうと、不倫を受け入れるギルバート。 自分の母親を「鯨」呼ばわりする彼だが、本当は家族を守りたいと一生懸命。必死に自分を押し殺して生きようとしている。 そんな彼を解き放とうとする様々な出会いや事件。 アーニーの行動がギルバートの鬱憤を爆発させ、不動の母を大地に立たせ歩ませる。 妹の“中指”に車の“バック”で返事?するシーンは爆笑。危ねえなあもう。 首の無い状態で腰を振り続けるカマキリを想像してしまって泣いた。色んな意味でオスを「ごちそうさま」ですかそうですか。 男を喰らう母親もいれば、我が子のために死を選ぶ母親もいる。 グレイプを刺激するベッキー。 帽子を被った可憐な少女かと思えば、帽子を取ればボーイッシュで活発な女性に。 多くを語らないベッキーママも粋な事。 不倫に奔る母、 愛する子のために恥を捨てて行動する母、 娘を静かに見守る母・・・様々な母親がギルバートたちを囲む。 終始何処かコミカルだが、終盤はシリアス。 喧嘩と仲直り、別れの前の交わり、そして“火葬”・・・しがらみから解放されたギルバートたちは、愛する者と共に果てしなき大地へと旅立っていく。 メッチャ良い映画やんけ。 ダーレン・ケイツが幼い頃に体験した両親の離婚。家族が死ぬのと同じくらい彼女にはショックだったのだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-21 21:22:01)(良:1票)
77.  獣兵衛忍風帖 《ネタバレ》 
山田風太郎の忍者もの、深作欣二の「柳生一族の陰謀」等を思わせる奇奇怪怪な伝奇アクション。 川尻善昭による妖気を帯びたかのような作画が凄まじい。  俺は「ヴァンパイアハンターD(1999年)」の雰囲気の方が好みだが、このエログロヴァイオレンスな美女と野獣と化物が殺し合うハイテンションかつ破天荒、破壊的なまでの傑作を紹介しないワケにはいかない。   獣兵衛こと牙神獣兵衛と鉄斎による岩を切り刻むような戦いに始まり、奇想天外人外な忍者軍団との激闘に次ぐ激闘! 特に竹林における強力若本との斬り合いは凄い!キン・フーの傑作武侠映画「侠女」を思い出すような苛烈さ! 豊満なおっぱいを撫で回す様子がここまでエロくないのはこのアニメくらい。アゴは気にするな!  偶然助けた毒とアゴのキツいくの一、陽炎と関わった事で彼女を狙う鬼門八人衆という恐ろしい変態集団と闘うハメになる主人公の獣兵衛。 彼もまた主君を“ある理由”で失ってしまったはぐれ忍び。 オマケに黒幕とも言える怪しい坊主に鬼門八人衆の野望を探ってくれと頼まれる始末。 このように巻き込まれ型の時代劇だが、徐々に主人公が何故はぐれ者になってしまったのかも解き明かされていく。  とにかく獣兵衛がかまいたち的な技(斬撃?)一つと気合で化物連中と戦っていく姿は応援したくなる。オマケに超人情家。こんなカッコイイ男に惚れないワケがない。  時代劇が好きという人、エログロ?むしろ大歓迎という人に超オススメ!
[DVD(邦画)] 9点(2014-11-17 21:57:41)
78.  ストレイト・ストーリー 《ネタバレ》 
デヴィッド・リンチは怖い映画が多いけど、こういうほのぼのとした映画も好きなんだよなあ。 村上龍、はまのゆかが組んだ絵本も良かった。 デヴィッド・リンチの真価は、「ツイン・ピークス」に代表されるように予算の限られた制作下で発揮される。 いかに低予算で人を愉しませられるか。リンチはその使い方と心の掴み方が上手い。 この映画は何せ芝刈り機でアイオワ州からウィスコンシン州まで行こうというのどかさだ。 隣通しとはいえ何10Kmも離れている。 これが実話なんだから凄い。 病気で倒れた兄を見舞いに芝刈り機だぜ?弟のアルヴィンじいさんも凄いけど、兄貴もスゲーよ。 冒頭の「ウ゛ッ」といって突き飛ばされたのはアルヴィン? アメリカの広大でのどかな農村風景。 道中で出会う様々な人々。 妊娠した若い女性やシカ事故で嘆く女性、機械に強いおっさんなどなど愉快な出会いばかり。 たまに酒で戦争の記憶を吐露するしんみりした場面も。 坂道を下る瞬間が怖いこと。 それまで兄貴が病で死なないかソッチの方が心配だけどな。 結構呑気だが、死んでも旅を終えようとするアルヴィンの男の意地を見せられる映画でもあるのよ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-16 18:35:09)(良:1票)
79.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
再見。 往年のサイレント映画やゴシックホラーの懐かしさもある、ティム・バートンなりの愛情が注がれた作品。  雪が降りしきるある夜、不気味な階段、鋏、得体の知れない機会が運動を繰り返す。 ビスケットのように型抜き、丘の上にそびえる古城、それを見つめる年老いた女性は、布団に入る孫娘に素敵な昔話を語り始める。  窓から過去へ、星のようにきらめく小さな町、それを見下ろす暗い城。 実にカラフルな色彩だこと、冴えないセールスマンの女性、包み隠す女性と解放的な女性たちとの対比。女性たちには解放的してくれるような男がいる。彼女にはまだそれがいない。  ふとミラーに映る新たな「商売相手」。虎穴に入らずんば虎児を得ず、仕事人としての性。 吸血鬼の城のように人々を寄せ付けないが、中に入ってみると可愛らしい庭園が拡がっていた。セールスマンから抵抗が薄らぐ。 こんな素敵な庭を作る人だ、きっと城の主も素敵な人なのだろう…ところが、城に入ってみると怪しげな機械が並び風穴のあいた天井のある空間。 セールスマンの心に渦巻く期待と不安、それを後押しするのは重そうに抱え込んだ商品を売るため。  物騒な手や服装とは裏腹に、何て悲しげな顔をする奴なのだろう、顔の傷とその表情が彼の過去を語る。 それを化粧品で優しく包み隠そうとする女心。そこには仕事人としてであり、母性をくすぐられてしまった一人の女性として、異性としてすでに惹かれていたのかも知れない。  瞬く間に町中に拡がる噂、指は串に、庭師に、美容院に。  押しかける女、女、女、男の群。飛び交う罵詈雑言と視線がシザーハンズの心に突き刺さる。 自分を変えてくれた恩人のために階段を駆け上る、それを引き裂く銃撃、瓦礫よりも重い人間からの一撃、抱きしめられないのなら、触れられないのなら、解り合えないのなら…。  唇だけが別れを惜しむように触れ合う。 冷たい鉄の塊は「手」として認識され、群衆を退かせる。  氷の彫刻が紡ぎだす雪、雪、雪の舞い。
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-16 18:31:23)
80.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 《ネタバレ》 
「小説家を見つけたら」と共にガス・ヴァン・サントで一番好きな映画だ。 舞台は1970年代、大学の講義のシーンからはじまる。 数学の難問を朝飯前のように解いてしまうがウィル少年。オマケに「f●ck!」を連呼する命知らずの馬鹿でもあるバリバリのインテリ不良。 出会う人間にはデッドボール(暴言)ばかり投げているが、本当は打ち解ける事を恐れていた。親も含めて大人なんざクソッたれ、頼れるのは子供の頃からつるんできた不良グループだけ。 能力はあるが己の能力に少し酔っているというか、とにかく過去のトラウマを引きずり自分の殻から抜け出せずにいた。“超絶クソすばらしい完璧主義者”である彼は。 完璧だと思い込む人間ほど、その均衡が崩れようとする際は動揺するものだ。 物事を知りすぎて逆に自分の目で直接見る事を恐れていた。傷つける・傷つけられる事を誰よりも恐れ、面接すら“替え玉”。 一体過去にどれほどの苦痛を味わってきたのだろうか。 彼の才能に目を付けた教師たちは彼を更正させるべく“司法取引”で勉学を薦める。 しかしウィル少年の心の傷は予想以上に深く、彼を更正させようとする教師も心の傷を開いていく。 教師たちは知識ではなく経験や“癖”によって本だけでは得られない“本当に大切な何か”を語っていく。 「答えは自分で探すんだ」 「ああ言えばこう言う。なのに簡単な質問には答えられない。つまり“答え”を知らないんだ」 ウィルも痛いところを突かれてダンマリ。先生の“女房自慢”を何処か羨ましそうに聞くウィル。 ウィルは知り合った女性に性行為をせがんで“現実逃避”。それは同時に初めて芽生えた対抗意識でもあった。 ウィルは先生のような“良い大人”にもっと早く出会いたかっただろう。ウィルの心も次第に変化していく。 旅立ちの時…とにかく自分の殻を“ブッ壊したくて”しかたない。 不良グループの兄貴のセリフはトドメの一撃。 「他の奴が持っていないもんを無駄にするなんて俺は許せねえっ!」 ウィルは“宝くじ”を既に持っている。しかも努力しだいでどんな夢でも叶えられる大切な宝物を。 いや、不良たちが手に持っていたのはバットだったが、心の中には最高に“グッド”な何かを持っている奴らだった。 ウィルはようやく先生たちに本音を打ち明けられたのかも知れない。 最高のオンボロ車、最高の手紙、そして最高の“サノバビッチ”。良い映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-16 18:28:23)(良:1票)
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