841. にっぽん昆虫記
《ネタバレ》 自分がされた非道を、立場が変わった時点で他人に仕返し、さらに娘に仕返される、生きる輪廻が分かりやすく描かれていました。ラストシーンで左幸子の履いている下駄が泥の中に足をとられ、その後、鼻緒が切れてしまいますが、そのまま下駄を持って歩くところが印象的でした。下駄を投げ捨てるか持ったままでいるかが強さの象徴のような気がしました。今村監督はしぶとい女性を描かせたら上手だと改めて思いました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-06-09 07:52:02) |
842. ロード・トゥ・パーディション
《ネタバレ》 しばらくしたら、どんな映画だったか忘れてしまいそうなストーリーでした。復讐ものはありがちですが、うまく作ると痛みが伝わってくるものです。でもこの映画はダメでした。ここ数年のトム・ハンクスの映画は、どれもつまらないもばかりで残念です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-06-02 16:00:34)(良:1票) |
843. 十二人の怒れる男(1957)
話運びは、それなりに面白いし当時は新鮮だったろうなあと思います。今回初めて見た目で言うとストーリーも映像は一本調子で話運びも粗が多い気がします。こういう映画は見る人に容疑者が白か黒かを最後までわからないように進める方が面白いと思います。これだと本当は白なのに黒の判決をされた容疑者をヘンリー・フォンダが正義のために白にするというだけの映画です。ただ暑いエアコンのない部屋の豪雨でのうだる感じがとても良かったです。当時、なぜこの映画がオスカーで、ノミネートすらほとんどされなかったということが話題になっていましたが、オスカーを取るほどの映画でもないと思います。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-27 02:48:44) |
844. 海を飛ぶ夢
《ネタバレ》 死にたいけど苦しみたくはないというのは自殺を試みたことのある人ならば最低限(最大)の望みです。いま練炭での自殺が増えているのは苦しまずに逝けるからです。この主人公も同じく苦しまずに死にたがっていますが、死にたくないという気持ちが残っているので自殺に踏み切れないのだと思います(たとえ四肢が不自由でも言葉がしゃべれて首は動くので自殺できないわけではありません)。自殺が必ずしも悪いとは思えないのに、なぜ主人公が自殺するのをを長引かせていたのか考えながらみていました。もしかしたら家族や身近な人たちにわかってもらいたいからかなとか・・。他の人に頼んで自殺幇助してもらおうとするのは何故だろうとか色々考えました。生きていることが苦しかったから世の中に対して多かれ少なかれ恨んでいるんだろうな、私の頭ではそれくらいしか考えられませんでした。こういう映画はあまり好きではないです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-25 06:32:06) |
845. 終電車
ドヌーブが出ているのに彼女の華やかさが感じられなくて、とても印象の薄い映画でした。可も無し不可も無しという感じでした。しばらくしてタイトルを見てストーリーを思い出せるかどうか疑問です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-23 03:44:33) |
846. 殺したいほどアイ・ラブ・ユー
気楽に楽しい映画。ケヴィン・クラインとトレーシー・ウルマンのコンビはさすがです。キアヌ・リーブスの汚れ役。真摯な感じで好きな俳優なのですがやっぱり演技が薄くて下手だなあと思ってしまいました。残念。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-04 02:42:18) |
847. イーオン・フラックス(2005)
《ネタバレ》 フランシス・マクドーマンドの使い方もったいないです。いろいろとCGや未来のアイデアが面白かったです。ただアクションシーンは忍者ものですね。木の葉隠れや左近丸の逆さ吊りなど漫画のシーンを思い出しました。ストーリーの粗は考えずに楽しむ映画です。 [試写会(字幕)] 5点(2006-03-04 01:44:00) |
848. みんな誰かの愛しい人
《ネタバレ》 人気作家の父親と自分に近づいてくる人は父目当てだとおもう娘の関係、妻のヒモみたいに扱われれる芽が出ない作家と妻の関係など面白かった部分も多いのですが、全体的にみると、あまり興味のない他人たちのストーリーでした。登場人物に親近感を沸くことの出来る人がいなかったので、ただお話が流れていく感じでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-02-20 23:14:39) |
849. スパイ・バウンド
1度見たのを忘れてナイワ・ニムリが出ていると知って再度見ました。見たあとに忘れてしまうような映画だったけど、好きな俳優や女優が出ていたと知って見直すのも良いかなと思いました。ストーリーはハードボイルドになりきってないスパイストーリーでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-21 17:32:00) |
850. やさしい嘘
タイトルからストーリーもラストのオチも、すべてが分かってしまうような映画でした。過去に色々と同じような設定の話が繰り返されてきたので、心に残るシーンや、ひっかかる言葉が無いと、ただのありがちな映画で終ってしまいます。親が複数の子供がいる場合は中の誰かを、より愛するのはしかたないことです。同じシチュエーションの親子関係がでてくる「田舎の日曜日」のような味わいも感じませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-18 13:03:52) |
851. 陽のあたる場所
個人的にモンティの顔が怖いので、リズがどうして簡単にモンティに夢中になったのかが理解不能。モンティがシェリー・ウインターズを誘うのは、それまでの淋しい暮らしぶりを見ればわかるのですが・・・。リズのアップの度に画面に紗がかかるのはおかしいです。似たような事件は今でも多いですね。関係ない話ですが、以前、和田アキ子がテレビで「アップの時は紗をかけて美人に撮って」と言っていたのを思い出しました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-18 12:58:13) |
852. 我が家の楽園
良い話だと思いますが、見終った後に素直に温かい気持ちになれないのは、この時代が決して優しい時代だとは思えないなあと思ったから。でも銀幕の中の平和を楽しめました。善い人が幸せになるのが当たり前という話は、いま見ると辛いものがあります。アメリカには良い時代だったのでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-12 05:57:58) |
853. リバー・ランズ・スルー・イット
釣りをするシーンの映像の光の美しさが印象的でした。ストーリー的には家族たちの性格や行動に共感を得ることが出来なったせいか、特別に面白くは感じられませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-08 00:05:06) |
854. ビッグ・フィッシュ
ベネット医師(ロバート・ギローム)、どこかで見たことがあると思ったら70年代物議をかもしたドラマ「ソープ」のベンソン執事だったのですね。嬉しかったです。この映画は前半は好きだった頃のティム・バートンの雰囲気で期待していたのですが、後半になり、どんどん人情劇みたいな様相をみせてきて見てるのが苦痛で、ラストにいたっては白けてしまいました。父親のホラ話も今ひとつ楽しく感じられなかったです。おとぎ話は大好きです。嘘の話も大好きです。嘘っぽい話は苦手です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-02 23:14:31) |
855. ギャング・オブ・ニューヨーク
途中からニューヨークのひとつの歴史ものを見る感じで見ていました。演技派の俳優がたくさん出ているのにうまいなあと感じれるような俳優にとっての見せ場の少ない映画だった気がします。ニューヨークにこういう時代があったんだなあと思ってみれば面白い映画です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-02 01:41:33) |
856. ケープ・フィアー
この映画あたりからマーティン・スコセッシに期待しなくなってしまいました。デニーロはがんばっています。怖い映画なのでしょうが、身近にこういう人が少なくないので見ていて嫌な気持ちになってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-02 01:38:05) |
857. イブラヒムおじさんとコーランの花たち
《ネタバレ》 好きなタイプの映画だろうと期待してみていたけど、いくつかの印象的な台詞以外なにも残らない映画でした。イブラヒムがモモに親切にする必然性も感じられなければ、故郷に着いた途端に死んでしまう唐突さもなんでって感じです。母親の出てくる場面で兄はいないということの説明もあやふや。娼婦達とのやりとりも、さして面白くないし、ラストをトップと同じようなシーンで終えるところも苦手。一番残ったのはジミートーマスの70年代のヒット「ホワイ・キャンと・ウィ・リブ・トゥギャザー」のリズムトラックでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-02 00:11:30) |
858. イゴールの約束
《ネタバレ》 不法滞在、不法労働で働く難民を受け入れて、彼らからお金をしぼりとる親子の話ですが、難民にならざるを得ない人々のことが描き切れていないので今ひとつ感情が移入できなかった。怪我をした不法滞在者を医者に連れて行くと自分の立場が危ないと言うことで見殺しにする父親の話は、現在の日本でもありえる話です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-12-29 13:00:26) |
859. マグダレンの祈り
《ネタバレ》 実話ものの映画である意味、驚きはしましたが楽しめる映画ではありませんでした。修道院からの脱出ものですが実話とフィクションの線引きは難しいです。実話を実話として描く映画の限界を感じました。ラストに登場人物達のその後を字幕で入れることが実話映画では当たり前のようになっていますが、食傷気味です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-12-29 12:54:44) |
860. プライドと偏見
《ネタバレ》 「ラブアクチュアリー」が大嫌いなので試写会が当たってネットで調べたら同じ制作者と知って引きましたが、こちらの方が楽しめました。ラストのご都合主義に変わりはなかったけれど、納得するシーンがいくつかありました。容姿がいまひとつなので男に相手にされないと気がついている主人公の友人が、似たような女に相手にされそうもない男性を結婚するに当たっての台詞「ロマンスなんて私には一生縁がないけど結婚をしたかった」がシビアでした。自由恋愛の当たり前になった現在のひとつの結婚の形だと思います。映画を見ているときにふとジャニス・イアンの「17歳の頃」が聞きたくなりました。ストーリーよりも、ところどころに映し出される田舎の美しい景色と音楽に癒されました。 [試写会(字幕)] 5点(2005-12-27 14:31:28) |