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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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881.  デトロイト 《ネタバレ》 
デトロイトの暴動事件を描いた作品だと思いきや、物語の中心となっているのは、暴動の最中に発生した警官によるリンチ殺害事件。その恐怖の一夜が、これでもかとジワジワ描かれる、なかなかホラーな作品でした。 ただやっぱり、この、「ヘタクソ風に撮影された映像は、リアルなのである」という考え方は、ちょっと馴染めないものがあって。 まあ実際、確かに臨場感みたいなものはあって、しかもこの理不尽極まりない状況、目が離せないと言えば目が離せないのですが、でもこれって、「リンチにあっている人たちがどうなっちゃうのか、この先、心配だなあ」という意味の“目が離せない”であって、映画のシーン自体が我々の目を“離さない”ってのとは、ちょいと違う気がします。だから、最後まで観終わって顛末を把握しさえすれば、(その顛末がさらに理不尽なものであったとしても)ひとまずは、ある種の安心感に落ち着いてしまう。 後半の裁判シーンなんかも、「作品を観てる伝えておかないといけない事実なので、一応描いておかないと」といった感じで、何となく蛇足気味。せっかくの感動的なラストなのに、そこに至るまでが、ちょっと間延びしてしまう 結局、警官役のヒトがとてつもなく憎たらしくて、腹立つなあ、というその一点に収束してしまうのですが(笑)、その意味では、警官役を演じたウィル・ポールターさんに座布団一枚、いや、彼のこのあまりにもスバラシイ顔立ちに、座布団三枚を差し上げたいところです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-08 18:49:03)
882.  セルフレス/覚醒した記憶 《ネタバレ》 
余命いくばくも無い金持ちジイサンが、意識はそのままで、若者の体に乗り換える。 と言うと、フランケンハイマーの「セコンド/アーサー・何とかから何とかかんとかへの転身」(←ちゃんと覚えろよ)などを思い起こしたりもするのですが、こういうネタだと、意識を移し替える作業のSF的な過程だとか、若者の体を手に入れた驚き・喜びだとか、そういう部分で映画を肉付けしそうなところ、本作ではそういう要素はかなりアッサリとした扱いに留められ、事件の真相、主人公が巻き込まれる危機の方に、サクサクと物語が進められます。 だもんで、その分、サスペンス・アクションとしては色々と盛り込まれてはいるのですが、やっぱり背景への踏み込みが浅すぎるのかな、とも。元の体の持ち主に対する主人公の関心、といったものがあまり描かれる訳でもなく、だから、なぜ主人公が、元の体の持ち主の家族のために必死になるのかという点にも触れられることなく、せっかくこれだけの背景を準備した作品なのに単なる「良心的ヒーローもの」になっちゃってるような部分があります。そうなってくると、変に色々と盛り込んだ設定がサスペンスの足を引っ張ることにもなり、よく「サスペンスの発端は単純な方がいい」なんて言うけど、確かに一理あるなあ、とも思えてきて。 さすがに主人公と娘との関係、という部分は、もう少し掘り下げなれなかったものか、と。 と、まあ、そういった不満はあるにはあるんですけどね。でも、それを差し引いても、なかなか面白かったですよ(と、例によって卓袱台返し)。 転身前の主人公がいる、ニューヨークの高層建築の窓から、遠く地上の世界が広がっている。一方、転身後の主人公が向かう、南部の鄙びた世界、といった対比。 定期的に薬を飲まないと、転身者は記憶が混乱し、視界が歪み始める。その歪んだ景色、と思われた視線の先から襲い掛かる火炎放射器の炎。 何より、この「他者に移し替えられた自分の意識」というテーマは、「自分は必要な存在なのか」「自分ではなく、他の誰かでいいのではないか。他の誰かの方がいいのではないか」という哀しい自意識につながるものがあって、その切実さが本作では、ラストにおける一種の諦念とも結びつき、詩情のようなものすら、感じさせます。 モニター内の「見知らぬ」自分と向かい合う男。そういやトータルリコールのシュワも同じようなコトやってましたけど、同じようなシチュエーションのシーンでも、これ程までに違う印象を与えるんですねえ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-12-01 06:53:47)
883.  ミュータント・クロニクルズ
「こういうお店って、稀に大当たりだったりするんだよね」と言いながら、小汚くって値段も安い場末の飲食店に入って、案の定、大当たりでも何でもなく相応の料理が出てきたときに、不平を言うか言わないか。このテの映画もまあ、そういう問題ですね。 4大企業に支配された未来世界だの何だのという誇大妄想のような(しかし物語上は全くと言っていいほど機能していない)世界観、書き割り感あふれるペラペラのCG、細切れで見づらいばかりの盛り上がらないミュータントとの死闘。こういうのを、「場末の飲食店ならではの風情」と割り切って、そそくさと呑み込んでしまうのも、アリなんでしょう、きっと。 それにしても、中盤になってようやくサバイバルな展開になるという、この勿体ぶったノロマな展開、せめて「ウチはコース料理を出すような店じゃない」というくらいの認識は、店側としても持っていて欲しいものだなあ、と。 もっとも、後半のサバイバルの方も同じようなシーンの繰り返しで、全体的に弛緩しきっています。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2019-11-24 08:19:52)
884.  荒野の処刑
何の変哲もないマカロニウェスタンかと思いきや、どういうワケかニューシネマ魂がこれでもかと注入されてしまった、風変わりな作品です。ロードムービー風の物語、音楽もまさに「私はニューシネマです」といった感じ(ムダに全裸シーンがあるのもニューシネマ風?) こんな映画撮ってて、このカントクさん、本当に数年後には「サンゲリア」にたどり着けるんだろうか、と心配になってくるのですが(今さら心配する必要もないけど)、心配ご無用、冒頭の襲撃シーンから派手に血をぶちまけてくれるし、中盤には残虐拷問シーンとか、カニバリズムとかも登場したりして。それを見て安心するのも妙なハナシですが。 詐欺師の主人公、いったんは保安官に取っ捕まるも、3人の牢屋仲間と馬車の旅に出ることになる。娼婦だとか墓堀り人だとか、4人はそれぞれが、言ってみれば社会の除け者のような存在。その4人が、安住の地をもとめて荒野を旅する中で、色々な人に会ったり事件にあったりする、というのがいかにもロードムービー、いかにもニューシネマですが、やがて出会う一人の男が「いかにもヒッピー」なもんで、ニューシネマっぽさがさらに上昇します。ただこの男が曲者で、彼らを助けてくれるのかと思いきや、やがて、ドラッグで4人を支配してしまうことに。この辺りの描写も、なかなか過激で容赦がありません。4人の旅はズタズタにされ、ここから、主人公の復讐譚の要素が物語に加わって。 終盤はいささか楽天的過ぎるご都合主義のような部分もありますが、ちゃんとマカロニ路線へと軌道修正しての大団円。 映像は逆光による滲んだようなシーンが多用されて、独特の透明感があり、ルチオ・フルチの美学を感じることができます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-24 08:02:05)
885.  アナと雪の女王2
天下の「アナ雪」が、2作目、こんなんでいいのかなあ、と。いいのかもしれないけれど、何だか、なあ。 セリフの上では、姉妹愛みたいなことをしきりに語っているけれど、いや、セリフはいいから、それを行動で示せよ、と。 後半に展開される冒険物語は、その姉妹愛に裏打ちされてる、ってコトなんでしょうけれど、もともと「4人での冒険」ありき、みたいなオハナシなので、ちっとも切実感みたいなものが無い。 どこからともなく聞こえてくる謎の声、というのが物語の発端にあって、そこにエルサが引きつけられていくんだけど、その引きつけられていく理由が「私だけにはワカルんです」ってんじゃあ、これまたちっとも切実さがなくって。もう冒険でも何でも勝手にしてよ、という気持ちになってきちゃう。 というワケで正直、あんまりノレなかったんですけれど、ミュージカルとしてはさすが充実していて、数々の楽曲を、水・氷・炎を自在に操るCGが彩り、目を楽しませてくれます。ある意味、一作目よりは「雑音」の少ない構成とは言えるのかも知れません。 まあ、天下の「アナ雪」にあまり噛みつく自信もないので(笑)、きっとこれは寝不足のまま観に行った私の方が悪いんだろう、となどと反省しつつ、しかし、では寝不足でさえなければノレたのか、というと、はなはだ疑問なのですが・・・。
[映画館(吹替)] 5点(2019-11-24 07:23:25)
886.  ボーダー(1982)
国境警備隊のオハナシ。なぜ国境を守らないといけないかというと、メキシコから麻薬を持ち込むけしからんヤツがいるから、というケースもあるにはあるんですけれども、生活のためにやむを得ず国境破りをする貧しい人々が、そこにいて。 一方のアメリカ側から見れば、ここは辺境の地。主人公の奥さんは、都落ちの勢いもあってか、ベッドだのプールだのとプチ贅沢を始めて、主人公をいらだたせる。庭でのパーティでは、主人公だけがバーベキューの準備をさせられて、これもイライラ。いやまあ、「贅沢の限り」というワケじゃあない、ちょっとした浪費なんですけれども、国境の向こうでは貧しい生活がある一方でこのプチ贅沢。砂埃にまみれた田舎町における、微妙な対比が、ちょっと切なくもあるのですが。 例によって例のごとく、この辺境の地では辺境ならではの腐敗があり、ますます、何のための国境警備なのか、という思いにとらわれてしまう中で、誘拐事件が発生し、主人公がついに立ち上がるクライマックス。 社会派っぽい内容なので、あまり荒唐無稽なアクションは楽しめませんが、それでも、舞台が舞台だからか、それともウォーレン・オーツが例のウォーレンオーツ顔で登場するせいか、少し西部劇の趣きも無くは無く、作品の魅力になっています。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-17 12:59:32)
887.  ロミオとジュリエット(1968)
戯曲を読むと正直、たいして面白くもない「ロミオとジュリエット」ですが(単に、新潮文庫のシェイクスピアで唯一、あの独特の福田恆存節を楽しめないから?)、こうやって映画にすると何だか引きつけられてしまうのは、 「ええい、この、若いモンがいつまでもイチャイチャしやがって」 というイライラ感で、退屈する暇もない。ってヤツですね。まったくもう。 ウェストサイド物語の原点、あるいは「タイタニック」の原点と言ってもいいのかな? 本作の、あの二人が相手の存在を初めて知るダンスのシーンなんかを見てると。 それにしても、ジュリエット役のオリビア・ハッセーが、もう呆れる程に美しくって、彼女が登場した瞬間、息を呑んでしまう。そういう意味では本作、彼女の「出オチ」みたいな側面がありますけれども。それにしても彼女はどうして、あんなロミオに一目ぼれしちゃうんだろうか。特に布施明に似てる訳でもないと思うんですけどねー。 趣きのある古い町並みでのロケ撮影が、よく雰囲気を出していて、イタリアが舞台の物語ですがシェイクスピアということでセリフは英語、でも作品自体はイタリア映画クサさがプンプン匂ってきます。 そしてあの有名なテーマ曲。ジュリエットのテーマといえばプロコフィエフで決まりかな、と思いきや、それを超えるお涙頂戴メロディをニーノ・ロータが提供し、映画の印象を深めています。 それにしてもラストの方で、オリビア・ハッセーの死に顔というのか仮死顔というのかがやっぱり美しくって、ああ、スペースバンパイアも彼女が演じてくれていたらなあ、などと思うにつけ、トビー・フーパーの人徳の無さみたいなものが悔やまれてしまうのですが(なんのこっちゃ)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-16 10:00:17)
888.  スパイダーマン:ホームカミング
またもスパイダーマンの新シリーズ、大人の事情と言うべきか、それとも子供じみた事情と言うべきか。 また一からやるんなら、何か面白いこと思いついたんならまだしも、マーベル印だというだけで大して新味もなく、結局、「スパイダーマンの糸があわや、切れそう、剥がれそう」というサスペンス以外にこれといって見せ場がない、このマンネリ感。 今世紀に入って三度目のシリーズだから、「ピーター・パーカーがどうやってスパイダーマンになったかなんて、もうどうでもいいよね」とばかりに、適当なストーリー。 マイケル・キートンの特徴の薄い顔立ちも、悪役としてはちと弱い気が。
[DVD(吹替)] 5点(2019-11-14 21:12:16)
889.  ゲットバック 人質奪還
いかにも三流映画っぽいアクション映画ですが、いや、これが面白いんですホント。四流鑑賞者の私が言うんだから間違いありません。 幼い娘と二人で暮らす主人公、彼らの家にある日、謎の闖入者たちが! って、これが別にナゾでも何でもなくって、早速トホホな展開になりかかるのだけれど、むしろそこから新たなナゾが主人公を襲うんですな。主人公には娘がいるけど、そういや彼の妻はどうしたんだろう、という点もそのナゾに絡んで、徐々に真相が明らかになってくる。アクション主体で観る者を楽しませつつ、あわてず騒がず徐々に真相を明らかにしていくのが、心憎いではありませんか。 アクションの方も、さすが、(知名度は低くとも)動ける俳優は、一味違います。まともにアクションのできない有名俳優を主演にしてカット割りまくり何やってるのかイマイチわからんアクション映画ってのも時々ありますけれど、本作は動けるオトコがしっかり動きまくってみせ、ショットをぶつ切りにすることなく、一連の肉弾戦を「動き」としてしっかり見せてくれます。 何がどう「人質」で、何がどう「奪還」なんだ、という疑問はさておき、「父と娘」というテーマを軸に、格闘また格闘、最後まで物語はスリリングに展開してゆく。 うん、気に入ったよ!
[CS・衛星(吹替)] 8点(2019-11-14 20:45:54)
890.  鉄道員(1956) 《ネタバレ》 
頑固で酒飲みの機関車運転士とその家族の物語。例によって例のごとく、長男や長女とは折り合いが悪く、いかにもといったホームドラマですが、それでもぐいぐい引き込まれるのはやはり、登場人物たちの表情が実にうまく捉えられているからでしょう。物語は幼い次男の視点を中心に描かれますが、彼の屈託のない表情はもちろんのこと、それぞれがそれぞれの表情で、絶妙に物語を彩っています。 ホームドラマながら、一応は「鉄道」ネタなので、鉄チャンが喜びそうな走行シーンもちゃんとあって、そこに不意に発生する人身事故が、なかなかに衝撃的です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-10 10:24:32)
891.  アダムス・ファミリー2
1作目に低すぎる点数をつけてしまったのでお詫びに2作目は高くしておきます。 という訳ではないのですが(いや実はそうなのかもしれないけれど)、ますますクダラなく、ますます中身がなくなって、しかし作品のテイストにはその方が、よりマッチしてます。大して笑えないのは相変わらずだし、アダムス一家が犯罪に巻き込まれるのかと思いきや、犯罪の方がむしろアダムス一家に巻き込まれる、という路線も相変わらずですが。しかし、ブラックなギャグ(多分、今ならPG12相当だと思う)が散りばめられたいくつかのエピソードが並列されていてテンポがよく、特に、今回の目玉であるシッターさんのハイテンションと、アダムス夫人のまったり感とが好対照になっていて、緩急自在といったところ。 前作ではハンドさんがやや目立ち過ぎたのですが、今作では登場人物たちの配置もよりバランスがとれている印象。 まあ、シリーズを100本くらい作ったらそのうち一本くらいは大当たりが出来るだろうし、本シリーズの場合はそれがたまたま2作目だったんだろうかどうなんだろうか。という疑問も、ラウル・ジュリアがその後ほどなく他界してしまった以上、永遠の謎ですけれども。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2019-11-10 09:32:46)
892.  ビッグケーヒル
主人公の保安官役がジョン・ウェイン。ではあるのですが、主人公というよりは若干、脇役に引き気味で、悪党一味に手を貸したばかりに抜き差しならない立場に陥ってしまう彼の息子たちが、むしろ物語の中心です。父親への反抗心からの軽はずみな行動が、次第に彼らを理不尽な状況に追い詰めていく、その理不尽さを少年の立場から描いているのが、何ともソラ怖ろしくて、イイんですね。大雨の中、ヌッと姿を現すジョージ・ケネディの、いかにもオソロシげなこと。 ジョン・ウェインというヒトは、映画の中ではしばしば、大丈夫かこのオッサン、とつい思ってしまう頼りない部分があったりする(ような気がする)のですが、本作は、一歩引いてる分、また中盤でその持ち前の頼りなさを垣間見せる分、終盤では彼に似合わず妙にしっかりしたオヤジになってて、そのおかげで、普通なら「こんな終わり方でいいのか!」と文句の一つも言いたくなるような(ある意味予想通り)のラストも、何となく腑に落ちてしまうのでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-09 02:51:04)
893.  アダムス・ファミリー(1991)
冒頭のコーラスの人たちの、朗らかな表情で一生懸命歌っている顔を見ると、とてもこんなバカ映画に出演させられている人たちとは思えぬ真摯さが感じられて、ちょっとホロリと来ちゃう・・・ってな訳は無くって。 おそらくはおカネも手間もかかってる映画で、それなりに丁寧に作られているなあ、とは思うのですが、何度観てもやっぱり致命的にツマラなくって、3点です。ゴメンね。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2019-11-06 21:16:27)
894.  メアリと魔女の花
これは・・・ちょっとツラいですねえ。 アニメーションにおける登場人物たちの動作の緻密な描写は、流石と思わせるものがあって、一生懸命さは伝わってくるのですが、それだけに、主人公の過剰なセリフを始めとする種々の「安直さ(と我々が感じざるを得ないもの)」とのギャップが、余りにも大きくって。メチャクチャ居心地悪いのです。 この奇妙な分かりやすさ、「宮崎アニメがどんどんわかりにくくなっていった」という「大人」の批判(実際には「子供たち」はどの作品も充分に楽しんでいたと思うのだけど)のせいで、こんな手心加えた脚本になってしまったのなら、ある意味では彼らは宮崎アニメの被害者なのかもしれないけれど、「後から来る者たち」はそれを乗り越えなくちゃいけない。ってのは、どんな世界でも共通です。
[DVD(邦画)] 4点(2019-11-04 09:58:47)
895.  無宿
「勝新と健さん夢の競演」と『冒険者たち』との、異常なまでの食い合わせの悪さ(笑)。まさかここまで悪いとは。 しかも、任侠映画風の健さんと、熊虎親分風の勝新とが登場、とくれば、ちょっとハードコアな感じがするのですが、演出はどこかポエム風。なので、カラオケ映像を延々と見せられている気がしてきます。だから泣けるのよ、と言われれば、そんな気もしますが。 そんな中で、梶芽衣子の無垢な笑顔が、光ってますね。しつこいくらいに登場する、この笑顔。しかしコレ、男にとっては最終的に大きな負担になるタイプの笑顔だと思うんですけどねーーー。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-11-04 09:37:25)
896.  ハード・ターゲット
『ターミネーター』ではターミネーター役としてシュワと対決する可能性も無くは無かったランス・ヘンリクセンと、『プレデター』ではプレデター役としてシュワと対決する可能性も無くは無かったヴァン・ダムが、ここに対決。 ジョン・ウーのハリウッド初作品って、確か『ブロークン・アロー』だよね~、と誰もが言いたくなるくらい、誰もがあまり触れたくない作品? 何しろ、ストーリーなんて有って無いようなもの、その意味では内容スカスカ。製作費の方も、あまりかけて無さそう。しかし、スローモーション多用のアクションシーンは、まさにジョン・ウー印(勿論、ハトも飛びまくってます)、内容が無い分、ある意味、純粋にアクションが堪能できます。堪能せざるを得ません。不本意ですが(笑)。 主人公を演じるは上述の通り、我らが機動戦士ヴァンダム。こういうヒトには演技なんかさせちゃいけない、ひたすら戦わせなくちゃいけない。というワケで、物語の発端こそ、「ヒロインの父親探しを手伝う」という最低限の設定があるものの、それはどうでもいい事だったらしく、後半は素朴に「人間狩り」との対決へと突入します。中盤にも「バイクに立ち乗りして敵のクルマに立ち向かう」というワケのわからない(しかし細かいカットで念入りに描写された)シーンがありますけれども、後半の「人間狩り」に至っては、もはやストーリーも何もあったもんじゃなくなり、どこかの小汚い倉庫みたいなところでのバトルが、いつ果てるともなく延々と続きます。何でこんなにアチコチで爆発・炎上が起こるのか、サッパリわからん中で、ひたすら戦い続ける機動戦士。襲い掛かる敵に対し、カッチョ良く拳銃を乱射するも、どう見ても水鉄砲並みの威力しかないもんで、しっかりとマーシャルアーツでとどめを刺す。一粒で2度おいしいアクションとは、まさにこれのこと。 アクション満載、楽しさ満載、中身スカスカ。素晴らしい。 ところで、主人公は結局、船に乗れたんだろうか。え、そんな事は一番どうでもいいって?
[CS・衛星(吹替)] 9点(2019-11-02 04:35:15)
897.  野火(2014)
中学に入る前後くらいの頃に、世の中に文庫本なる廉価なものがあるのを知って途轍もなく世界が広がったような気がしたものですが、当時読んだ2つの戦争文学が妙に心に引っかかってて、というか、それらの小説の主人公・「田村一等兵」と「木谷一等兵」の存在が、妙に心に引っかかったのでした。おそらくそれは、彼らの存在が、人間が生きていく上で受けねばならぬ束縛、不自由さみたいな、普遍的なものを反映しているように感じられたから、かも知れません。後者は勿論「真空地帯」の「木谷」であって、彼は軍隊組織の中で抜き差しならない立場に置かれている訳ですが、一方、本作の主人公である前者の「田村」は、戦場で極度の飢餓状態に追い込まれており、いわば人間が肉体を持つが故に束縛された不自由な状態となっています。 そういえばこの「野火」という小説の中では人肉食がテーマの一つとなってますが、手榴弾で負傷した木谷が自分の肉片を口にし、その行為は明らかに自分の自由だ、なんて言う場面があって(映画ではかなりアッサリと描かれてます)、このエピソードが何だか作者の主張を無理矢理に挿入したみたいな違和感を昔から感じていたのでした。が、確かにこれもまた「自由」の問題であって。小説の木谷は、肉体の束縛だけでなく、神の視線という束縛、いやむしろ、「神の視線を意識している自分自身」にこそ、束縛されているのかのような。 というような観念的な部分は、映画の中で語ろうとすれば、独白に頼らざるを得なくなっちゃうので、本作では直接には描かれません。途中、他の兵士から「お前は自由だ」なんて言われる場面こそあるものの、この作品における木谷には自由など持ち合わせておらず、未知の島を彷徨う自由、死を身近に感じる自由なんてものもない。 死は恐怖。肉体という厄介なものを抱えた人間は、それ故に飢餓に苦しみ、またそれが故に敵の攻撃で肉体を損壊させ、のたうち回る。 そういう恐怖が、この映画では徹底して描かれています。映画前半で目を引いた花の「赤さ」が、終盤、友軍兵士の血に染まった舌の「赤さ」として再現し、我々の目に突き刺さってくる。この何という恐ろしさ。 そういう視覚的な怖さの一方で、劇中のセリフは抑制され、主人公の内面は封印されていますが、奇怪なラストで彼の内面が一気に噴出して、ドキリとさせられます。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2019-10-26 12:14:29)
898.  解散式
経済ヤクザ隆盛の時代に、一人、着流し姿の鶴田浩二。その頑なで時代遅れの感じが、「滅びゆく任侠映画」というにはまだ早い67年の作品ではありますが、やくざ映画の行く末を予告しているようでもあります。 ライバル格として丹波哲郎が登場するものの、クライマックスで対決する訳でもなければ、共闘する訳でもなし。作品のテイストはあくまで、後の実録路線のそれではなく、当時の任侠映画に則ったものだとは思うのですが、ひとり巨悪に立ち向かおうとする鶴田浩二の存在は、巨大コンビナートを前にひたすら小さく、寂しさを伴った余韻を残す作品となっています。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-10-26 10:31:04)
899.  遥かなる大地へ
一見、文芸大作風の佇まいではありますが、それにしては、しがない小作農の倅である主人公が、妙にムキムキ過ぎて、なんでこんなにムキムキなのかというとそれは主人公を演じているのがトム・クルーズだからであって、結局、中盤は賭けボクシングのシーンが長々と続くことになり、文芸大作らしからぬ格闘アクション映画へと変貌する、という寸法。うん、こうでなくては! 伏線というか、同じモチーフが映画に何度か登場してて、それは例えば、人の死?に伴いカメラが上昇するシーンとか、手際よく洗濯するシーンとか、そういうヤツですけれども、そのセンで行くと、「トム・クルーズの股間をニコール・キッドマンが覗き込むシーン」ってのも、映画のどこかにきっと繋がっているハズ、なワケです。きっと、あの股間に置かれた鉢の下には、「荒野に突き立つ旗」か何かが、あったのではないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-10-23 20:25:21)(笑:1票)
900.  ガンマン無頼
正直、前半は、冴えないというか掴みどころがないというか要領を得ないというかツマラないというかイマイチよくわからんというか、正直、どうでもよくなってきちゃうんですが。 フランコ・ネロが保安官で、でも賞金稼ぎみたいなこともやってて、そういうオハナシなのかと思っていたら、どうやら目標の金額をゲットしたらしくあっさり保安官を辞めてしまう。で、唐突に旅に出てしまう。どうやら亡き父の復讐の旅に出るらしいのだけど、いや、そんな展開を唐突に語られても。 彼にはどこからどうみても押しも押されもせぬ若造、というタイプの弟がいて、この弟も復讐の旅についてきちゃう。 道中、悪徳市長(?)の残虐行為を目撃。 うーむ、こう書いてきて、やっぱり要領を得ないオハナシだわい、と改めて思うのですが、後半、俄然テンションが上がってきます。何と、△△△と××とは、実は□□だったのだ、という驚きの事実が明らかにされるのだから。いや、そう思うと、中盤でちょっとした伏線もあったんですよね、あの主人公と弟が敵に囲まれて墓穴を掘らされる場面。 というワケで、あの悪徳市長と主人公の戦いでも描かれるのかと思ってたら後半はちょっと意外な方向に物語を走らせて、ちょっと意外に盛り上がっちゃったりもして、それなら前半ももうちょっと上手く見せられなかったものか、とも思っちゃうのですけれども。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-10-22 07:49:15)
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