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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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881.  ナポレオン(1927) 《ネタバレ》 
こりゃ驚いた。 サッシャ・ギトリの「ナポレオン」とタメを張れる・・・いやそれ以上の傑作だ。カーマインの音楽も素晴らしい。 フランス革命後の波に載って皇帝にまで上り詰めたナポレオン。 前半部分のナポレオンは差別や嫉妬、上司とのトラブル等に耐え、自己研鑽を続ける若き士官として描かれる。 この頃は野心に満ち好機を待ち続けた“兵士”だった。  嵐を乗り越え、議会の混乱を乗り越え、ギロチンに消える貴族たちを眼に焼き付けて・・・。  それが後半になると、様々な政治的困難に直面する“政治家”としての側面も見せてくる。革命で暴徒と化し自由を求めて歩む民衆を見て、ナポレオンは嬉しそうに笑みを浮かべる。 下積み時代の自分と民衆を何処か重ねてみているようだ。  そんな男が民衆の頂点に立ったと思ったら、最終的には民衆から命を狙われるようになってしまう・・・皮肉なものだ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-14 22:33:34)
882.  キングコング対ゴジラ 《ネタバレ》 
個人的初期ゴジラシリーズ最高傑作。  あのキングコングとのドリームマッチが見られるだけでも最高の映画。  ゴジラとコングが取っ組み合って海に落ちていくシーンがあるだけでも満足。 どちらが勝つでもなく共倒れってところが良い。  ちなみに、二大怪獣のスーツアクターを務めた広瀬正一(キングコング)と中島春雄(ゴジラ)。黒澤明の「七人の侍」で野武士の一員として戦いに参加していたりする。どうでもいいけど、二人ともバリバリの武道の達人なのでキレも凄い。怪獣が一本背負いだのトンボ切りだのすんだぜ?二大怪獣と戦っていたのか七人の侍たちは・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-14 22:29:07)(良:1票)
883.  吸血鬼ドラキュラ
吸血鬼映画というと退屈だったり、ストーリーが破綻したりとロクな作品に巡り会えなかった。 ところがこのテレンス・フィッシャーの傑作は面白かった。  ストーリーは基本的にブラム・ストーカーの原作に沿った形だが、ジョナサン・ハーカーがドラキュラに出会う前にヘルシングに出会っている事、 ヘルシングの教えによって自ら吸血鬼を退治してしまうという大活躍だ。 そのヴァン・ヘルシング教授も眼鏡に老骨どころかバリバリに若い青年。 まるでブラム・ストーカー版のエピローグとも言うべき若さに満ち溢れている。 ピーター・カッシングのキビキビしたエネルギー、クリストファー・リーの不気味な闇を徐々に見せていく様子。 初対面はいかにも吸血鬼というオーラが無い。 何処にでもいそうな平凡な顔何だよな。 ところが「血」を前にするとその恐ろしき本能を剥き出しにしてくる。 見事な演技だ。 気品に溢れた仕草と演技、イギリスを代表する紳士の中の紳士です。  少女もレディもマダムも揃い踏み。 血の演出も過剰じゃないし、程よい血の気。 輸血のシーンや狼狽えるメイドの演技も光る。裏助演女優かも。 グロてすくな描写も極力避けるなど、こんなに上品な吸血鬼映画はトッド・ブラウニングの「ドラキュラ」以来だ。 ゴシックテイストの美しさ、能動的でテンポの良いストーリー。  グラナダTVの「シャーロック・ホームズの冒険」といい、派手さが無い変わりに丁寧で上品な作品作りがイギリスの素晴らしさ。  正しく俺の待ち望んだ「ドラキュラ」だ。  ラストの畳み掛けも凄い。 逃げるドラキュラ、そんな奴にはもれなく十字架のプレゼント(棺桶に)。 馬車は急ぐ! おっさん涙目。 逃げ場の無くなったドラキュラ、挙句にはミナを生き埋めにしようとする。 教授と伯爵の一騎打ち。 燭台のクロスがカッコイイ。 灰燼の中に埋もれる指輪が何とも言えない・・・あっという間の1時間20分。堪能させて貰った。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-14 22:24:43)
884.  叫びとささやき 《ネタバレ》 
ベルイマンが「処女の泉」や「狼の時刻」といった作品で神を否定したり、性欲や精神的な病、他者との関わり等何処か尖った印象のある作品が多い中、この作品以降は人間に対する愛情や憎悪のようなものを突き詰めた傾向に移っていく。  ガンに侵され死期が迫る女性、そして彼女を中心に彼女が発病するまでの様々な出来事を回想していく。  三姉妹の愛と憎しみの連鎖が刻まれた作品。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-14 22:19:47)
885.  オーソン・ウェルズINストレンジャー 《ネタバレ》 
これは、とにかくシンプルで、力強く、ストレートで、とにかく面白い! ナチスの残党狩りを目的とし、持ち前の洞察力と行動でどんどん敵を追い詰める。 言葉では表せば極単純だが、ウェルズの大胆極まりないカットは、どんなシーンでも見る者を強烈に惹きつける。 クライマックスの時計塔!このシーンの素晴らしさよ!! よくウェルズの作品はユーモアが欠けていると言われるが、俺は毎回偉そうな顔でズカズカドカドカ入ってくるウェルズの自信満々な顔で吹いてしまう。 「どうだ スゲエだろ 褒めて褒めて」とでも言いたげで、まるで子供のようだ。 飽くなき挑戦を続けたウェルズは、俺にとってはとてもユーモラスな存在であり、常に無骨な雰囲気を作り上げてくれる素晴らしい人間でしかない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 21:06:46)
886.  エル(1952) 《ネタバレ》 
最も狂っておらず、最も狂った作品。 同時にもっともエロくなく、もっとも官能的なブニュエル作品。  精神を病み、自分が正義だと信じ続け身を滅ぼしていく男の悲しきドラマ。「昇天峠」より強烈だ。 精神病の症例記録を映画化しようと思うのは、ブニュエルくらいか。それをスリリングなサスペンスのように魅せるブニュエル。  男は、礼拝堂で聖母のように美しい女性(脚)と出会ってしまった。歪んだ正義は独占欲となって彼女を束縛する。 他人への憎悪。嫉妬で荒れては、愛する女に許しを請う。教会の上から「俺がてっぺんで、下を歩く連中はクズだ!」と言わんばかりに軽蔑する。 遂には「俺の思い取りにならんなら、いっそ!」と愛する女にまで憎悪を向ける。階段の手すりをガンガンガンガンと叩き続けるシーンの狂気と怖さ。あらゆる事が思い通りにならない苛立ちと恐怖。 男の様子を見て怯える女よりも、男は何かに怯えているのだ。  女はそんな男から逃げる。こんなもん逃げたくもなるわ。 男は「俺のものにならんなら、ブチ殺してやる!」と街に飛び出す。礼拝堂で周りから嘲笑される幻覚に襲われる主人公。自分の何もかもが否定される絶望感、怒りは神父の首に向かう。 女が向かった新天地の不気味なくらいの平和が、後を引きずる。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 21:06:35)(良:1票)
887.  愛怨峡 《ネタバレ》 
溝口健二と言えば「女を必ず酷い目に遭わすか死に追いやる鬼畜野郎」と考える人も少なくないだろう。  だがそんな溝口作品にもハッピーエンドで終わる作品がある事を貴方は知っているかな?  それがこの「愛怨峡」だ。 いかにもドロドロとした愛肉劇と殺し合いが起きそうな物騒なタイトルで、「愛憎峠」と間違えやすい題名だが、本作はそれほど陰惨な最後を迎えない。 むしろ誰がどう見てもアレはハッピーに近いラストだろう。  俺は溝口作品にこういう作品が一つでもあって嬉しい。 溝口健二だって人間だ。 神様でも閻魔様でもない。 たまにはこういう終わり方があるべきだ。 だからこそ俺は溝口に惚れた。  大体オープニングからしてズッコケるような感じがする。 物騒なタイトルと裏腹に楽しげなBGMが流れるオープニング。 クレジットの溝口の名前だけやたら崩れている時点で完全にアレです。  家の中を流すように映すカメラワーク、 走る列車から覗く自然の風景→都会のネオンへの切り替え。 距離感と時間経過を列車の風景だけで見せる。 これぞ映画だね。  子のためを思うからこそ預ける辛さ・・・今回の溝口は母親を描こうとした。  時の流れの解りにくさはあったが、アコーディオン?弾きになった芳太郎とおふみの衝撃的な再会で時間経過を辛辣に描く。  時の流れの残酷さ、だがおふみはこの2年で身も心も荒むどころか見違える程に強くなった(化粧の濃さも)。 2年前は弱々しい感じがあったが、心も面付きもたくましくなった彼女は頼もしく見えた。 熱を出した子を寝ずに看病する“母親”、 タバコ片手の“キャバレーの女”という匂いと二面性を感じさせる。  「ヨッちゃん」も素晴らしいかったね。 自らを「ヤクザもん」と呼び、自分を解っている男なわけよ。 オマケに愛する女のために一芝居を打ってまであえて身を引けるその男気。 本音を打ち明けるのも長年苦楽を共にした親方だけという、溝口作品きっての男の中の男だ。  夫婦漫才は山場でもあり伏線でもあった。  アンタがヤクザもんだって? だとしたら最高の“ヤクザ”もんだぜ兄貴・・・兄貴と呼ばせて下さいヨッちゃん兄貴! 溝口がここまで男を描いてくれて感動してしまった。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 21:05:02)
888.  スモーク(1995)
タバコ呑みのタバコ呑みによるタバコ呑みのためにあるような映画。名作です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 21:03:56)
889.  ドクトル・マブゼ
フリッツ・ラングの犯罪映画は問答無用の傑作が多い。 アメリカ時代は言わずもがなだが、ドイツ時代も泣く子も黙る傑作・大傑作を幾つか残している。 それがこの「ドクトル・マブゼ」だ。 俺は続編の「怪人マブゼ博士(1932年)」の方が好きだが、この作品も素晴らしい。 前・後半合わせた実に4時間を超える作品だが、スピーディーな展開と持続する緊張の連続は我々を飽きさせない。 ストーリーは一見すると単純な探偵vs悪党の活劇物にも見えるが、物語は第一次大戦で生じたインフレーションによって混乱する人々の様子も巧みに織り込まれているのだ。 今は私腹を肥やすマブゼも、インフレによるどん底から這い上がってきた人間にすぎない。こういったドラマと関係無さそうな部分の掘り下げ。 この丁寧な掘り下げがストーリーをさらに盛り上げてくれる。「カリガリ博士」の制作にも参加したラングだ。「カリガリ博士」で培われたノウハウがこの「ドクトル・マブゼ」に活かされている。  変装と催眠術に長けた天才的な犯罪者マブゼ。重要な株に目を付け莫大な利益を上げるだけでなく、ドイツの経済すらどん底に突き落としてしまう。 更には暴落した株すら買い占めてしまうその恐ろしさ。印刷工場にカジノ。何処までも用意周到な男だ。  アクションそのものは余り派手では無いが、フォン・ヴェンクとドクトルマブゼの心理戦、逃走劇の連続が面白い。  ただ、マブゼの欠点は余りに貪欲すぎた事だ。  その貪欲さが逆に警察たちに糸口をつかませてしまったのではないか。 生きるために金を求め、求めすぎた金によって発狂してしまうマブゼの顛末。  ラング特有の幻想的な雰囲気、突き詰められたサスペンス。犯罪映画の古典と呼ぶに相応しい作品。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 21:00:20)
890.  ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 《ネタバレ》 
指輪物語第2作。  別れた事によるストーリーの厚み、 それぞれの戦いを丁寧に描いていく。  アラゴルンに力を貸したエルフたちの希望と絶望、 アラゴルンが待ち望んだ絶望を打ち払う光、 サルマンに森を焼かれた失望と怒り、 文字通り「炎のランナー」と化したオークたちの歓喜と絶望。  この物語を司る対照的な二つの巨塔同様、光と闇、生と死のせめぎ合いが印象深い。  DVDは戸田奈津子のサルマンのゲロにも劣る字幕が修正されていて感動。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:57:41)
891.  マダムと泥棒
ブラック・コメディの傑作。 老婦人を始末しようという内容は残酷だが、全てがシュールな作り込みで面白い。 フランク・キャプラの「毒薬と老嬢」を思い出す。 マダムの真面目に、かつ飄々とした態度に慌てふためく泥棒たちの滑稽さが何とも。 英国紳士の義理人情に溢れた傑作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:57:17)
892.  攻撃
これは、アルドリッチが自らの最高傑作と述べていた作品だ。 個人的には「ロンゲストヤード」や「キッスで殺せ」の方が最高傑作に相応しいと思うが、戦争映画としてはアルドリッチで一番の作品だと俺も思う。 隅々まで反映された反骨精神、本当の敵は襲い来る兵士ではなく、誤った判断によって自軍を破滅に導く愚かな上司だと言う事。 戦争への皮肉と怒りがふんだんに込められた傑作だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:57:07)
893.  王になろうとした男
コネリーが好き?世界一カッコイイハゲを見たい?そんな最高のハゲメンが繰り広げる冒険アクションを見たいって?そんな人は是非ともこの傑作を御覧下さい。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:54:24)
894.  熊座の淡き星影
ギリシャ神話を下敷きにしたヴィスコンティ流ミステリーの傑作。 古代ギリシャを思わせる美しさ、そして近親相姦を匂わせる。母親との関係をあえてはぐらかして事も怖い。クラウディア・カルディナーレは相変わらず美しい。白黒なのに、色彩があるかのような華やかさと艶を感じさせる。 カルディナーレ好きは見て損なし。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:50:46)
895.  胸に輝く星
マン西部劇で最も心打たれる傑作。 この映画のヘンリー・フォンダは「荒野の決闘」より好きだ。リボルバーを抜く瞬間に撃鉄(ハンマー)を起こす指導。マンの西部劇はいつも凝ったリアリズムが描かれる。 何より本作は保安官と子供たちのやり取りがたまらない。 明かりを消した事務所での緊張が凄い。保安官ものでも「法律なき町」や「ラスト・シューティスト」に並ぶ指折りの西部劇。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:44:57)
896.  聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ
実際に起きたアル・カポネによる「聖バレンタインデーの虐殺」をドキュメンタリータッチで映像化した傑作。 「機関銃ケリー」でも堪能できるコーマン得意のB級的かつスピーディーで緻密な演出の数々はモチロン、ド派手な銃撃戦は「暗黒街の顔役」へのオマージュも感じさせる。  というより、「暗黒街の顔役」は実際に繰り広げられた様々な抗争事件を一つの流れに収めてしまった所が凄い。 ベン・ヘクトの並外れた脚本がそれを可能にしているのだ。 一方で、コーマンはそれを一つ一つ丁寧に映像化している。 この「聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ」を見る事で、如何にハワード・ホークスやベン・ヘクト、ハワード・ヒューズの「暗黒街の顔役」が凄い映画だったのか更に理解を深める事が出来るだろう。  ジェイソン・ロバーツの演技がサイコーです。  「B級映画の帝王」はコーマンに与えられた最大級の賛辞だと俺は思う。 A級と呼ばれる映画人にはけして作れない娯楽、娯楽、娯楽。 黒人を描いた社会派ドラマでも「侵入者」という大傑作を残しているが、モチロン酷い(褒めてる)映画もいっぱいある。 そんなコーマンをコーマンたらしめるズバ抜けた傑作が「聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ」だ。  何?バレンタインデーにチョコが欲しい?ホワイトデーのお返しは何が良いかって?  そんな時はトンプソンで鉛玉をたらふく食わせてやれ。ホラ、劇中の人間も口から(血が)溢れるほど美味しそうに食べて・・・嘘々、冗談ですよ。 ちゃんとチョコで返事しましょう。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:44:09)
897.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 
「自転車泥棒」は余り好きになれなかったが、この映画は素晴らしい恋愛映画だった。あの「ひまわり」は卑怯だ。 戦争によって引き裂かれてしまった男女二人。多くの苦難を経て、再会した果てには・・・悲しすぎる。二つのうちどちらか一つの幸せしか望めないとは・・・戦争の残酷さがよく描かれていた。 まったく「ウンベルト・D」といい、デ・シーカは卑怯者だぜ(涙腺的な意味で)。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:41:00)
898.  愛する時と死する時
戦争に揺れる男女の恋を描いた傑作。 本物のメロドラマとは、ダグラス・サークのような映画の事を言うのです。 「ロミオとジュリエット」に浸っている女性も、たまにはこういう本格的なメロドラマを見て欲しいものです。 男が見ても面白いんだから仕方ない(理由になってねえよ)。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-13 20:39:39)
899.  大いなる西部 《ネタバレ》 
ドナルド・ハミルトンの小説を原作とする人間ドラマに富んだ西部劇。 ジェローム・モロスのテーマ曲に合わせて広大な大地を駆け抜ける馬車の疾走感。 後の「ベン・ハー」で見せた躍動感が、この映画には詰まっている。 チャールトン・ヘストンとグレゴリー・ペックの共演、バール・アイヴスの演技が光る。  「ビッグマディ」の水源地を巡って対立するテリル家とヘネシー家。 ヘンリー・ハサウェイ「丘の一本松」を彷彿とさせる構造だ。個人的には「丘の一本松」の方が凄い作品だと思うし、ワイラーにしても「友情ある説得」や「砂漠の生霊」の方が好きだ。  しかし本作最大の見所はやはり「水の乏しい西部においていかに水が貴重であるか」というテーマだ。 ジョセフ・H・ルイスの「テキサスの死闘」が石油を巡る対立を描いたように、本作は水を中心に対立を深めていく。人間を撃つよりも、貴重な水を保存する貯水タンクに穴を開けられる方が大打撃だ。一滴の水が村人数百人の命を左右する重み。 セシル・B・デミルの「大平原」は、その水圧で列車を破壊する「爆弾」代わりに使われてしまう。  東部出身のジム・マッケイは博愛主義の塊という感じでイライラする。俺は善良一本筋のペックが嫌いだ(大根だし(ry)。 「白昼の決闘」みたいに無理に悪ぶってみせるペックや、「ローマの休日」のように徐々に本音を打ち明けるペックの方が演技者としても深みがあるし大好きだ。「レッド・ムーン」の老将ガンマンや「アラバマ物語」の父親役も素晴らしいが、ジョン・ フランケンハイマーの「I Walk the Line」みたいなペックは滅多に見られない。  が、本作の諦めない根性や覚悟のある男気は認めざる負えない。  二人のヒロインの存在と演技もグッド。 キャロル・ベイカーの髪を結んだ時の色っぽさ、 ジーン・シモンズの服を着ていても解る腰元のエロさとふくよかな胸ゲフンッゲフッ  恋人の居ない間に人妻に接吻するような男かと思ったヘストンも、いざ戦いとなれば恩人のために共に死を覚悟する戦士としての表情を見せてくれる。危険と解って岩場に歩み寄る男たちの何と頼もしき事。ロングショットで撮られたヘストンとペックの殴り合い、ラストの決闘も中々。  アクションとして見るにはやや不足だが、西部劇の人間ドラマと馬車のスピード感を堪能できる1作。
[DVD(字幕)] 8点(2014-06-13 19:16:15)(良:1票)
900.  キング・オブ・コメディ(1982) 《ネタバレ》 
「タクシードライバー」は嫌いだけど、この映画はとにかく素晴らしい。スコセッシの映画の中でも一番好きだ。  「タクシードライバー」を超えた内に潜む凶暴性を描く。 メディア社会、強いてはアメリカン・ドリームという名の理想と現実へのアンチテーゼを主題にしている。 それを世間に投げつけ痛烈に笑い飛ばす。  デ・ニーロの怪演も癖になる。 「タクシードライバー」のような肉体的な強さではなく、転んでもタダでは起きない心の強さ。 それをユーモアを交えて見事に演じきった。クレジット見るまで誰か解んなかったもん。 本当凄い役者だよこの人は。 やってる事は狂気の沙汰、ただ彼の演技からは狂気をまるで感じない。 子供がドタバタはしゃぎまわっているような自然な面白味があるからだ。 ルパートだけじゃない。 異常な愛を見せたマーシャ役のサンドラ・バーンハードの狂演、 地のキャラを最大限に発揮したジェリー・ルイス。「底抜けいいカモ」や「画家とモデル」等でも楽しませてくれた偉大なコメディアンだ。 声だけ出演の監督のお母さんキャサリン・スコセッシも「名役者」だね。 そしてあの時代には当たり前にいたユニークな市民像。 個性に富み夢と希望に満ちていたあの時代。 そんな時代と人々は今も生き続けているのだろうか? いないのだろうか? そんな事も語りかけてくれる作品だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-04 18:48:55)
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