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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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921.  メトロポリス(1984) 《ネタバレ》 
熱狂的なファンだったジョルジオ・モロダー。 コイツが見事にやらかしてくれた。 オープニングの強烈なシンセサイザー、補完部分の斬新なカットは素晴らしかった。  ただ本編の曲とシーンが噛み合っていない部分が多い。 「悪い」のではなくて「合わない」のだ。 「古典」に「現代調のロック」を付け足したような感じ。 労働者が交代していく場面なんか、まるで労働者が心の中でブルースでも歌っているようなシーンになってしまっている。 歌えばいいというものじゃない。 他のシーンも似たようなもんだ。  着色にしても中途半端というか、色のチョイスがおかしい。 競技場でフレーダー?たちが走る場面のカラー化は実に良かった。 ただ、マリアが踊るシーンなんか薄紫+ピンクな感じのライトで「何処のストリップ劇場だよ」とツッコまざる負えない。 おいこらモロダー。  つうかラストが尻切れトンボ・・・当時この部分はまだ発見されていなかったのだろうか?  まあモロダー版よりも酷いカットの仕方をされたバージョンも多いのだが、本作を再び注目させたという点では大いに評価しなければならない。  でもどうせ着色するなら全部塗れよ・・・フルカラーのメトロポリスも見たくなってしまう欲求不満の出来だった。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 20:42:03)
922.  拳銃無宿(1947) 《ネタバレ》 
フレッド・ジンネマン「真昼の決闘」の原型になった作品。ジンネマンはジョン・ウェイン×ジョン・フォードの「駅馬車」も好きだったし、本作もかなり手本にしたらしい。  黒い装束は後の「赤い河」や「捜索者」を思い出すけど、後作品のような憎しみや独善的なものは感じない。 一介の流れ者として、淡い恋にも興じる優しき伊達男だ。癒し系ウェインと言ってもいいかも知れない(なんじゃそりゃ)。  いきなり発砲から逃走に及ぶまでのシークエンスは中々凝ってる。 ドラマがメインで一目ぼれした娘やその家族、彼を追う保安官など交流を軸に描く。  追っ手を交わすための“ハッタリ”や酒場での乱闘、「赤い河」に繋がる中盤の牛追い、終盤のクライマックス等見所も結構多い。 主人公に極力人を殺させないって展開が良い。真のヒロインは保安官のオッチャンだったりする。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 20:20:01)
923.  告発 《ネタバレ》 
俺個人は同じ刑務所&法廷劇なら「父の祈りを」の方が惹かれるが、この作品も一度は見ておきたい作品だ。 膨大なセリフと悲惨な場面で観客を殴りつけるこの映画は、「ザ・デッド/「ダブリン市民」より」の撮影を手掛けたフレッド・マーフィのキャメラによって観客に一切の退屈を与えず、画面に釘付けにする。釘付けにするが、落ち着きのない感じがイラつかせる。それだけマーフィもカメラを通して怒りに震えているのだろうか。 漆黒の画面から響く悲鳴、ニュースフィルムは看守を英雄として祭り上げ、人を襲った害獣のようにさらされる。 5分が10分以上に感じられるこの重苦しさ、刑務所の閉鎖的圧迫感が囚人を、看守たちをどんどん狂わせる。まして独房のすぐ外には家族がいる。家族には愛想を振りまき、そのストレスを囚人たちにブチまけざる負えないほど自分たちを追い込む。 髭剃りをミスッただけで鏡を割ってしまうほどキテいる連中ばかり。だが、独房に押し込められた囚人にはそれ以上の孤独と恐怖が圧し掛かる。裸で震えながら祈り、話し相手はクモとネズミとゴキブリくらい。 あれだけ痛められて必死に耐えて耐えまくり、裏切り者への復讐。だが本当に殺してやりたかったのは自分を痛めつけた看守たちだった筈だ。 脱走兵が自分達の家族に手を出したらどうなるのだろう。そんな危険はないとタカをくくる。護送中の看守が不意に子供に襲い掛からない保障など何処にもないというのに。その時点でアルカトラズそのものの傲慢を感じられる。 主人公を助けようとする弁護士もまた、助けたいという善意と大罪を暴いて勝利に酔いしれたいという欲望がせめぎ合っているようにも見える。 最後に主人公が見せる笑顔は、喜びと同時に「もういつ死んでもいいや」という諦めでもある。 あれほど高揚感を得られない勝利の瞬間があるだろうか。陪審員の描写の少なさも気になった。 弁護士と主人公がトランプをやる一時ももっと描いて欲しかった。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 20:15:19)
924.  未来世紀ブラジル 《ネタバレ》 
俺は「12モンキーズ」の方が好きだが、この作品は見れば見るほど病み付きになるガムみたいな映画だ。面白いけど(味わい深い)、イマイチ納得がいかない(飲み込めない)。ガムを飲み込む奴は馬鹿だ。 ジョージ・オーウェルの「1984」やフランツ・カフカのパロディのようだが、本人が無自覚か確信犯かはこの際どうでもいい。 特に「モンティ・パイソン」の頃から異彩を放っていたテリー・ギリアムだ。パンチが効きすぎて毒気がハンパないぜ。  政府にマークされたタトルを“偶然”呼んでしまった、夢の中で出会った美女と瓜二つな女性を“偶然”見つけ追いかけてしまった。“追いかけた”時点でサムにとっての“必然”へと変わる。 彼女に無理矢理せまろうとする狂気。 頼んでもいないのに勝手に介入して妄想を膨らませ、自己の正義を押し通そうとするエゴイズムは「タクシー・ドライバー」に通じるものを感じた。 あの話のトラヴィスのように、サムは首を突っ込まずに済んだ話に首を突っ込みまくる。 「タクシー・ドライバー」と違うのは、殺人者が“英雄”とならずに頭の中の“お姫様”を救えずに終わるところだ。 この映画は二つのエンディングが存在するが、それはこの作品を見た人ならすぐに解る事だろう…というワケらしいが、よく解らん。 ただハッキリしているのは、圧倒的な映画世界である。“夢”の中の映像の美しいこと。 「2001年宇宙の旅」も「時計じかけのオレンジ」もその美術で“黙らせ”ようとする感じが気にいらねえ。 中毒性が凄まじいから余計にハラが立つよ。ギリアム、アンタは天才だ。 それと、往年の名作に対するオマージュが面白い。 「戦艦ポチョムキン」のオマージュには吹いた。例のばあさんの場面まで忠実だし。 主人公が夢の中で出会う女性と現実世界でも巡り会う話はノーマン・Z・マクロードの「虹を掴む男」を思いだす。 トム・ストッパードは優しい。世の中、友人とはいえ警告すらせずに殺しにくる奴もいるからな。むしろちょっと優しすぎるくらいだ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 19:29:08)
925.  姿三四郎(1943) 《ネタバレ》 
冒頭から闇討を返り討ちにする柔の技、力に溺れた三四郎が池に飛び込み悟りを開く、かつて入門した道場主を倒し、その娘に恨まれて複雑な関係を築く、仲良くなった恋人が実は倒すべき敵の娘、何度投げられても立ち上がり、娘のために降伏という名の生存を選んだ不屈の闘士、その娘を執拗に狙う強敵「檜垣源之助」との最後の決闘などなどデビュー作にしては度肝を抜かれる場面が多い。 しかしそこはやはりデビュー作。ムラ気と作り込みの甘い部分もあることあること。 肝心の柔道場での試合は取材と指導が足りなかったのか、ワルツを踊るような取っ組み合いからのブン投げ合い。 倒れた敵の上に壊れた障子がゆっくり落ちる・・・この素晴らしい演出が無ければただの柔道ごっこである。 志村喬もこの頃は舌足らずだったのか(「鴛鴦歌合戦」で素晴らしい歌声を披露したのを知っていると余計に)、「強い」と言うはずの場面を「つおい」に。 「つおい」 「つおい 」 「お(^ω^)」 「お(^ω^)」と言ってはいるが、年と共に重ねた強者の風格。 そのオーラを体で表しているのだ。 後の「七人の侍」で久蔵に対して「強い・・・強い!」と力強くポツリポツリと言うセリフからも解る通り、志村喬も常に進化を遂げているのだ。 あの志村喬にも、藤田進にも初々しい頃の若い時代があった。 そんな俳優陣の素晴らしい演技とシナリオ、演出などが合わさって、数々の手不足を補ってくれているのだ。 張り詰めた空気がピンッと弾け、動き出す。 互いに相手の襟を掴み、出方を伺う。 正に男の戦い。 柔術の掛け合いも、最後の三四郎と源之助の対決の時には充分すぎる仕上がりになっていた。 自然の猛威そのままに荒れ狂う空、すすき野を切り裂くように吹き荒む風、そんな風を難なく受け止める頑強な男たち。 ラストの恋人たちの切なくも暖かい別れ場面も清々しい。 幾度も生死をくぐり抜けた男が出せる優しさ。 藤田進はそれを見事演じきったと思う。 そう、この映画は正に「人間ドラマ」に重きを置いた作り込みなのである。 冒頭の戦いの前ですら、三四郎が門馬三郎に弟子入りし、その門馬が目の敵にしていた矢野小五郎に門馬が投げられる。 これで三四郎は360度見る世界が一変。 柔道と柔術のせめぎ合いの中に揉まれながら道を歩み始めるのだ。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:22:42)
926.  椿三十郎(2007) 《ネタバレ》 
どうして現場に血が流れるんだぁー!ねえ室戸さん?室戸さーん!! 前作を忠実に再現したコミカルかつテンポの良い活劇。 若侍たちの金魚のフン振り(加山雄三と田中邦衛と土屋嘉男以外マジで見分けが付かない)も見事に再現。 ただ、さとう珠緒は軽すぎた。 アレじゃあ、今作三十郎の優男の側面が強調されてしまう。 かといって鈴木あんが乗っても微妙であろう。 「早く行けデブ」と言うようなもんだ。 それじゃあ品が無い。 入江たか子さんには悪いが、やっぱり三十郎に「うっ」と言わせられるのは、あの人くらいのウエイトと年季が無いと。 「お歳をめした貴婦人なら仕方無いね」感が。 あと最後の決闘。 スローモーションにする意味は無かったな。 一瞬の「バッー!」って出来事だからこそ、あの場面は映えるしカッコイイ。 脚本が忠実なだけに、無駄なアップと同様にマイナス演出になってしまった。 実に惜しい。 そして特筆すべきは織田裕二。 その邪魔な前髪をむしれ(憤慨)  原作では凄まじい実力と凶悪な人相に対して、義侠心に厚く知能派浪人というギャップが魅力であったが、今作では織田裕二特有のコミカルで爽やか、心優しきチンピラ風味な三十郎像を楽しめる。 どうせならその個性をもっと押し出すべきだった。 せっかく脚本に忠実なんだから、その上で新たな三十郎像を見出すのがリメイクの目的のはず。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:14:03)(笑:1票)
927.  伝説巨神イデオン 接触篇 《ネタバレ》 
この作品は「イデオンて何ソレ?美味しいの」という人のための総集編。 肝心のアニメが13・14話になるまであまり面白く無いため、イデオンに挑戦しようという人はコチラから見ることをオススメする。  また、新規作画による強烈な映像(イデオンがジグマックを蹴りで粉砕する場面とか!)、キャスト陣による演技の違いも見所。  正しあくまで「総集編」であるので、原作の飛ばしてはいけないシーンも多くがカットされている。 この作品を気に、是非とも本作も楽しんでもらえるとありがたい。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:10:47)
928.  サーカスの世界 《ネタバレ》 
監督はベテランで実力確かなヘンリー・ハサウェイ、 シナリオにベン・ヘクト、 原作ニコラス・レイ!?  というワケで超絶期待しすぎた感もあるが、それでも中々の見応え。  豪華客船の転覆、テント炎上のパニックも凄いが、一番驚いたのはロープ登りの緊迫感。  ただグルグル回ってるだえなのに、どうしてこう惹きつけられるのだろう。 芸人の演技もロングショットだが、凄い。 やはりサーカスは魅力的だ。  またドラマも良い。 父親として厳しくも優しさを滲ませるウェインも良いし、絶世の美女だったヘイワースを知る者にとって、同じく絶世の美女となっていくカルディナーレを思うと配役は完璧といってもいい。  クラウディア・カルディナーレとリタ・ヘイワースの新旧二大美女の競演。  デビュー仕立てのカルディナーレは毒気の無い可愛らしさ、オールドミスとなったヘイワースもまたスラリとした体系で健在振りを示す。これが彼女の最後の花かと思うと少し切ない。  事情があって深い溝のあった親子が和解していくストーリーも説得味があるし美しい。  ジョン・ウェインの父親振りはいつも以上に優しい。いざという時の頼もしさ!  クライマックスの親子競演の場面は必見。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 19:04:59)
929.  朗かに歩め 《ネタバレ》 
小津の暗黒街物の初めとされる作品。 ジョセフ・フォン・スタンバーグとかの「暗黒街」系列の影響が強く、「その夜の妻」ほど洗練された感じはしない。 それでも冒頭の「スリ」のやり取りや車の移動場面など晩年の小津には無い凝った演出が見られる。 この頃はまだ実験的な演出の域だろうか。 ストーリーそのものは与太者が犯罪を犯して徐々に改心に向かうというストーリー。 モダニズムの逸品として評価されているが、個人的には「その夜の妻」の方に強く惹かれる。 それでもよくまとまった小品。 「大学は出たけれど」にも出演した高田稔は中々様になっていたと思うんだけど(みんな学生のコスプレにしか見えんけど)。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:03:25)
930.  ONE PIECE 《ネタバレ》 
「ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック」以来となる最後のセル画版。  海の描写がキレイなんだよなぁ・・・  ストーリーは二の次。  セル画の肌触り、 そして地面に打ち捨てられた「おでん」を食べるルフィの男気を思い出すための映画。  サンジがいない頃だったなぁ・・・。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:01:59)
931.  第七の封印 《ネタバレ》 
ヨハネの黙示録の一節「七つ目の封印」に題材を得たとされる本作。 十字軍の遠征から命からがら故郷に戻ったつもりのアントニウスたちだが、あの死神は既にアントニウスたちがペストに侵されている事を暗示していたのでは無かろうか。 命を賭して戦った遠征で何も得られず、戻った故郷にも疫病が蔓延る。 最早アントニウスは死の運命から逃れられない。 死神と己の運命を賭けたチェス。 勝てば生き永らえ、負ければ死。 この映画は光と影の対比に事欠かない。 白き光の「生」と黒き闇の「死」。 死神が欲しいのは、死を受け入れた魂。 アントニウスが欲しいのは、「この世に神はいるのか」という答え。 神を信じて人を殺めてきたアントニウスは、己が正しかったのか、間違っていたのか、それを神の存在を通して答えを探し続ける・・・。 この映画の淡々とした流れも、死神がゆっくり近づく足音を表しているのでは無かろうか。 アントニスと出会う人々も、常に死と隣り合わせの者がひしめく。 「魔女」として処刑台に運ばれる女性は、まるでジャンヌ=ダルクをイメージさせる。 神を一身に信じた者が人の手によって殺されていく。 この映画に神はいないが、死神は常に問いかけてくる。 死を擬人化した死神。 黒いローブを被ったてるてる坊主のような風貌のこの死神は、死を晴らすのではなく、死を呼び込む雲の闇を呼び込むのだ。 その存在が眼に見える者は、その者の死期が迫る事を意味するのか。 死神に奪われていく命は、ペストが感染したか、自ら死を選んだか、そのいずれかであろう。 この映画の死神は鎌を振るうでも、直接手を下す事もしない(ノコギリはいそいそ使うが)。 静かに死を受け入れた者を、あの世へといざなうのみだ。 死神が運ぶ「七つの命」。 アントニウスは結局答えを得られなかったが、最後の最後で「生の光」の中を歩く3人の命を救うことが出来た。 母親と父親、そして赤子。 まるで全てを無に還す「黙示録」の後に残される第2の「アダム」と「イブ」のように、生き残った3人は再び生のあくなき道を歩み始めるのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 19:00:13)
932.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
原作好きの俺にとって、アニメ版は終わり「しか」描いていないので不満が残った。  オマケにあの時点では死なない筈のキャラを殺しやがって・・・誰だ殺した脚本家は!? 大友じゃないとしたらってゲエエ~おめえは橋本以蔵! 「軍鶏」でもあんな事やこんな事を(おっとこの件はデリケートすぎるのでこれ以上書くとヤバイ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ともかく本作はビルのガラスの一枚一枚を丁寧に描いたオーパーツの結晶とも言える作品。 冒頭のバイクシーンや動きのぬるぬる感が最高。 超能力の描写も、漫画で描く限界を超えた迫力を感じた。 佐々木望もこの頃はまだ棒読みだがほどよい感じで味わいがあり、岩田光男も悪ノリ暴走しない落ち着いた演技で好印象。時間が進む度に声に馴染んだ。 原作に沿った展開までは良かったけど、やっぱりあの終わり方は気に入らない。 だって原作は「人類が滅んだ後」もしっかり描いたからこそ良かった。 主人公たちが再び滅びようとする中でどう生き、どう死ぬのか。 その辺の描写がたまらないのだ。それが無い本作はやはり物足りなさを感じる。 この映画はアニメ史に永遠に残る「名作」にはなったが、原作を最後まで超えられなかった名作であろう。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:57:19)
933.  夜の女たち 《ネタバレ》 
口×田中絹代と聞くだけで絶望するような人もいるかも知れないが、今作の田中絹代の凄味は他の溝口作品には無い気合を感じられる。  戦後の混乱を女性から描こうとする執念に満ちたタッチ、目を背けたくなるようなシーンの連続で時代に翻弄された女性の現状と力強さを訴えかけた。  女性たちを蝕む厳しき時代の波、家族を失い娼婦としてしか生きられなくなった女の哀しみ、その中で図太く生きようとする女性たちの強さ。  ラストは救いが無いと言わんばかりの畳み掛けだが、それでも彼女たちは辛い現実を真正面から生きていくのだろう・・・そんな映画。 そう、溝口の鬼畜の如きシゴキに耐えた女優たちの気高さのように・・・!
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:38:06)
934.  インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア 《ネタバレ》 
経験者は語る。 「永遠の命」を持って得たもの、そして失った物を・・・。 少女は「成長」を失い、男は多くの友を失った。 同族同士の殺し合い・・・二人の男は袂をわかった。 やがて来る「対決」のために・・・。   吸血鬼たちが眠る棺桶に次々と放火していき、悲痛な叫びをあげながら飛び出す吸血鬼の群れ!
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 18:36:17)
935.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
本人は不本意な胸中だったかも知れないが、実際に零戦に乗って激戦をくぐり抜けたパイロットたちは愛機と死線をくぐる事をいとわなかった。 零戦に愛情を注いだ二郎の魂に、パイロットたち空に生きる人間の魂が共鳴していたからだろう。 だからこそ二郎は「諸刃の刃」の犠牲よりも、自分の飛行機を愛してくれた男たちの命を何とか助けてやれんかと叫ぶ。 座席の裏側に防弾の鉄板を設置できていたら、一体どれだけ多くのパイロットを生還させられたのだろうか。そんな二郎の願いは、物資の不足と軍部に握りつぶされる。 やり場の無い怒り、戻ってくる零戦の残骸に心を打ちのめされる日々(劇中では描かれないが、そういう虚しさがひしひしと伝わる)、そして最愛の人である菜穂子を蝕む病。 二郎の心は渇いていく。 まるで二郎に声を充てる庵野のように、仕事に対する冷静かつ、冷徹な「執念」だけが研ぎ澄まされていく。 憧れのカプローニのような飛行機をいつか作りたい。 夢と情熱を執念にかえて生きる二郎。 その強すぎる思いが、時に人を傷つけ、自身でも気づかない内に空回りする時もある。 そんな次郎を、菜穂子はただ黙って見つめる。 病に苦しむ菜穂子の横で、二郎は遠慮なく煙草を吸う。他人を思いやる余裕が心に無い次郎を、菜穂子は黙って許した。「いいわ」の一言で。 戦争が嫌いな男が戦闘機を作っている。そんな矛盾に満ちながらも、自分のやりたい事に真っ直ぐに生きる男に惚れてしまった、そんな女の「覚悟」でもある。 他人は「どうしてそんな事ができるの?信じられない?」と思うかもしれない。 解る人は解り、解らない人は一生解らない。 二郎と菜穂子の目に見えない「絆」は、その域に達してしまっていた。 戦争は終わりを迎える。 菜穂子は先にあの世に旅立ってしまったが、二郎は後に民間機の「YS-11(オリンピア)」を作った。武器も無い、多くの人々を安心して乗せられる旅客機だ。 彼の念願が自由に形にできる時代がやってきた。 二郎は本懐を遂げられたのだろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:33:47)
936.  海がきこえる<TVM> 《ネタバレ》 
放送当時は真昼間の一回だけ。 それでも視聴率が二桁いったとか。 やっぱりジブリは凄い。 放送内容も凄かった。 「おもいでぽろぽろ」の高校生バージョン? と思ったら、ジブリ映画にはまずいないビッチすぎるヒロインの話でした。 取り敢えずそんな彼女を許してくれる友達の心の広さに感動したねー。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:28:03)
937.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 
これは戦争映画の部類に入ると思うのだが、ドキュメンタリーとしての側面も強いかも。  戦場におけるヘリ(ガンシップ)は仲間にとっては「救済」となり、敵にとっては「悪魔」と言える。  まるでゲーム感覚で人を殺していく。 だがそんな「悪魔」も、一度地上に堕ちれば翼をもがれた鳥。 地上で動く事に慣れない「鳥」はなぶり殺しにされていく。  原住民の虚ろな眼は、恐怖でも嘲りでもある。  ボロボロの道路を延々と行進する軍人たち。 待ち受けるのは勝利か破滅か・・・いずれせよ、戦争によって流される多くの血は誰も止めることが出来ない。 戦争そのものが止まらない限り・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 18:26:14)
938.  踊る大捜査線 THE MOVIE 《ネタバレ》 
最初で最後の「青島殺し」。 ドラマの劇場版なんて所詮ドラマの延長・・・だが本作は少し違う。 何故なら本気で「青島殺ろうぜ」という気概に溢れていたからだ。 「太陽に吠えろ」のジーパン殺し並みの勢いで。  ドラマは織田裕二と柳葉敏郎のピリピリした空気が魅力だった。 そこに警察の鬱憤やら汚職やら何やらをユーモアたっぷりに添える。 「逮捕しちゃうぞ」や「パトレイバー」のゆるい空気とシリアスな空気の両立。  ストーリーはいつも通り、 湾岸署に本部ー、 所轄はダメー、 青島どこ行くのー、 キャー窃盗ー! 一見すれば予定調和・・・だが、本作はそれほど生易しいものではない。  自分の死の運命が迫る青島。 犯人を見つけ、深手を負いながらもホシを逮捕する青島。  青島は、逝った。 この期を逃したらもう二度と殉職は出来なかっただろう。 いやあの瞬間だけでも逝っとけ。 だってあの血の量だぜ? 横でグーグーじゃねえよ馬鹿野郎・・・よくぞ生き残った青島。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-11 08:36:25)
939.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 
シュワちゃんが何処の誰だろと知ったこっちゃないSFアクション映画。  現代にも通じる記憶改ざんといった衝撃的な内容も、火星のB級チックなセットとシュワちゃんの暴れぶりで「どうでもよくなりそう」だ。  フィリップ・K・ディックが偉大すぎた。  ラストの二人の顔が壮絶すぎて泣いた。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 08:06:51)
940.  天使にラブ・ソングを2 《ネタバレ》 
続編でも相変わらずエネルギッシュで元気な歌声。少年少女たちを突き動かす歌のエネルギー。 パワフルな歌はいつまでも聞いていたい。  落ちこぼれた少年少女たち、ただ彼らには貧乏でも負けない、見返してやるんだというハングリーハートがある。その魂と歌は共鳴する・・・そんな映画。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 08:03:25)
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