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81.  アジョシ 《ネタバレ》 
韓国映画の強烈さはありつつ、ツボをきちんと押さえている作品。わりとグロいので注意。  ■ウォンビンはとにかく強すぎる。途中セガールじゃないかと思うぐらい。ストーリーも「女の子の救出」っていかにもセガール映画にありそう(笑)  ■悪役一人一人はきちんと特徴付けがされている(ボスが鮮烈な変態さなのに、ラストですごくしょぼいのも印象的)。アメリカ人(?)の最強の敵もいい味出している。素直に銃で撃ってれば勝てたのにナイフ勝負しに行ったのは男気なのであろう。  ■ナイフや銃捌きを豪勢に見せてくれる。血はかなり出るので要注意。でもハートフルなポイントはしっかり押さえてあるところが憎い。
[DVD(字幕)] 9点(2012-02-17 19:45:42)(良:1票)
82.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 
久々のフィンチャー・ワールド全開の作品。「セブン」「ファイト・クラブ」の空気を引き継いでいる。「ソーシャル・ネットワーク」「ベンジャミン・バトン」のイメージで見ると期待と違う作品になるかもしれない。  ■彼特有のおどろおどろしい雰囲気、殺伐としつつも美しい画、は健在。ドラゴン・タトゥーの女、リスベットの雰囲気は群を抜いて素晴らしい。あの特異なキャラはそうそうできるものではない。  ■ただ一方、ミステリの展開としては微妙。そしてミステリ部分に時間を割いていて、人物像の掘り下げがあまり出来ていない(私はシリーズものとかそういうことは考慮せずに単体で作品は評価する)。 この作品なら、リスベットに絞って話を展開するか、あるいはミカエルとリスベットの二人を軸としつつ、事件の方は最初から犯人が分かっている、ぐらいのレベルで問題なかったように思う。この作品のメインは謎ときではなくドラゴン・タトゥーの女の心理にあるというのは恐らく正しいであろうから。
[DVD(字幕)] 8点(2012-02-16 01:49:50)
83.  牛泥棒 《ネタバレ》 
人は自らの正義を簡単に信じてしまう。そして、その「正義」の実現のための障害は力でもって簡単に取り除いてしまおうとする。信じた「正義」の目から見れば、手続を踏む法はあまりにも遅く、そして間違えることもある。  ■しかし、「正義」を信じて走るとこういうことになる、といういかにもすぎるぐらいに教訓的な話。面白いか、というよりは意義深い作品。75分の短さで骨格だけでストレート勝負している。
[DVD(字幕)] 8点(2012-02-14 00:25:39)
84.  シャーキーズ・マシーン 《ネタバレ》 
正直微妙だった。展開としてはダレているし、アクションとしてはあまりに中途半端。謎を解くという感じでもなければ、人間の描き方が深いという感じでもない。全体としてどこに行きたいのかよく分からない感じであった。
[DVD(字幕)] 6点(2012-02-09 01:05:21)
85.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 
予告編と「映画通ほど騙される」という安っぽい宣伝文句を見て、普通のSFサスペンス・ミステリかと思って鑑賞。しかし、さすがダンカン・ジョーンズ、そう見せかけて実は全然違うところに本質のある映画だった。  ■この映画の本質は「犯人探し」にはないし、オチがどうなるかでもない。この映画を「つまらない」と思った人は、この映画をミステリとして評価しているのだと思う。確かにミステリとしては簡単に読める。しかしこの映画のポイントはそこではなく、自分の運命とか、愛する人のためにどうするかとか、そういうところなのだと思う。その意味で、映画通ほど最初の方で「これはありがちなミステリだ」と「騙される」のであろう。  ■「量子力学だ」というのは、恐らく「多世界解釈」を指してのことだと思う。これにおいては、複数のありえる世界が同時並行的に存在していてよい(正確に言うと、すべてのありえる世界の重ね合わせとして存在している)。しかし(ここからは物理学の理解としてはおかしいが)「観測」によってある世界に強引に引きずり戻すことができる、というのがこの映画の設定なのではないだろうか。  ■ラストで「みんなが笑顔で静止したまま終わり」の方が、実際の展開よりもいいと思うのだが、これは装置の設定が異なるのであろう。  ■前者の「静止して終わり」だと、「可能な別の世界にアクセスする主体」はあくまでも「現実」として指定されているこの世界にのみ存在していることになる。だから現実の大佐が死ねばアクセスも停止する。  ■後者だと、別の世界に主体は生きており、ただ「測定によって意識を引き戻せるor引き戻した際に、記憶を伝えてもらえる」のが8分程度までだということであろう。つまりそれ以上経つと「現実の世界」と「行き先の世界」が離れすぎてしまい、呼び戻しができない。だから「現実世界」の主体を殺すことで「呼び戻しの測定」を不可能にし、別の世界にそのまま乗り込んでしまう、ということであろう。  ■しかし、一方的に乗り移られたショーンはこれでいい(ハッピーエンド)のかよく分からないが
[映画館(字幕)] 9点(2012-01-16 00:52:37)(良:1票)
86.  小さな命が呼ぶとき 《ネタバレ》 
展開はありがちな難病ものだが、実話ということもあって決して一筋縄ではいかない。  ■子供たちの命をなんとしても救いたい父親、我を押しとおす研究者、ビジネスの視点で見ている企業、という三者三様の意図が絡み合うため、新薬を作るといってもなかなか思い通りにはいかない。チーム行動をとらないハリソン・フォードをあえて外したり、会社を売り払ったり、果てはブレンダンはクビにされたり。  ■本当は向いている方向は皆同じはず(別に製薬会社は金のことしか考えていない、という風には描かれていない)。しかしそれぞれの事情が絡み合うので、互いに分かるけれどもどうしようもない状況になっていく。確かに最後の行動は普通に見たら公私混同極まりない。まあブレンダンとしても子供が助かったらあの会社にいてもしょうがないわけで、みんな落ち着くところに落ち着いた印象も受けるが
[DVD(字幕)] 9点(2012-01-09 00:33:59)
87.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
話題だったので今更ながら見たが、なるほど面白い。かなりずしりと重い内容だが、見応えはある。  ■一度ずれてしまった歯車は二度と戻らない。誰かが決定的な悪魔というわけでもなく、軋んだ運命は巻き込まれた人々を不幸にしていく。「悪」と「糾弾」の構図を拒絶するのが冒頭の「感謝はしても謝罪も反省もしない」という裁判シーンであろう。  ■巻き込まれたものは元には戻せない。それは八日目まで生き残ってしまった蝉のように不幸に引きずり込まれる。しかし、八日目まで生き残ったのは事実だが、それが本当に「不幸」なのか、それは分からない。違う世界が見れたことで広がるものもあるかもしれない、ともするとそれはそれで幸せなのかもしれない。確かに普通に見れば不幸な人生かもしれないけど、でもそうした人生を歩んできたからこそ掴めたものもある。それを取りこぼさずに生きることが重要なのかもしれない。
[DVD(邦画)] 9点(2012-01-06 01:01:23)
88.  スリーデイズ 《ネタバレ》 
うまい。王道のサスペンスであり、ひねりがあるというわけでもないのだが、ぐいぐいと2時間超を見せてくれる。  ■妻の有罪無罪は問題にしない。ラッセル・クロウ演じる夫は妻の無実を一身に信じる。そして私財をなげうって手探りで脱獄の計画をする。前半の綿密(とも言えないが)な準備に半分以上の時間を割いているが、それがこの話の厚みを与えていると思う。  ■後半は一転スピード勝負だが、子供を巡る部分や車から半身乗りだすシーンなどが印象的で、純粋な時間勝負の部分と心の微妙な葛藤がうまく重なり合っていると思う。ただ検問があんなんで通れるのかとは拍子抜けだったが。  ■ラストは別にいらないんじゃないかな。素直に飛行機と車で移動しているシーンだけで終わらせて、再捜査を暗示させるシーンもカットでいい気がする。
[映画館(字幕)] 9点(2011-12-22 01:18:23)
89.  4デイズ 《ネタバレ》 
拷問をテーマにした重い作品。肉体的に痛いシーンは多いけれども、むしろ精神的な痛さを感じさせられる。  ■拷問は、一見すると拷問している側が圧倒的に有利なように思う。だが、いかなる苦痛にも耐えしのぶ覚悟と、適宜相手を錯乱するだけの戦略を持っていると、一転して拷問される側が有利になる。本作は、核爆弾をこっそりと配備した男と、拷問のスペシャリストとを登場させている。そしてその微妙な力関係をあぶりだすことで、互いの精神的な追い詰められ方を描いている。  ■誰も決定的に間違った行動をとっているわけではない。拷問をしてでも市民を救わざるを得ない状況もある程度理解できる。Hが拷問のたびに薬(恐らく精神安定剤)を飲んでいるのも、拷問が決して楽しいものではなく、自らの精神を削るものであることを示している。まさに情報を引き出すために必死なのだ。  ■しかしヤンガーは狡猾である。爆弾が同じ場所にあったということは、つまり「4つ目の爆弾」の存在は誰も確認できないのである。処理班が失敗したのか、彼がウソをついていたのか、それはヤンガーと処理班以外は知り得ない。だが両者ともに死んでしまっている以上「拷問をした」という汚点と、実際の核爆発の被害だけが残る。妻が死んでも口を割らなかった男が、たかだか子供であっさり口を割るのは怪しいと思ったが、狙いはそういうことであろう。「子供で口を簡単に割ったのは不自然」という意見が散見されるが、あれは「子供を使った脅迫に屈した」のではなく「屈したように見せかけた(4番目の爆弾があるから問題ない)」と解釈するのが正しいのだと思われる。  【追記】アメリカ版ではラストの「4つ目の爆弾」がカットされているらしい。日本公開版のラストの方でないと、そもそもストーリーとして成り立っていないように思う。9・11後のアメリカには精神的によくないとはいえ・・・
[映画館(字幕)] 9点(2011-12-20 01:23:22)
90.  セルピコ 《ネタバレ》 
組織全体が悪に染まっている中で、どこまで孤独の中、正義を貫けるか。実話ベースということもあり、大衆受けを狙うような展開はほとんどないが、その分太く仕上がっていると思う。  ■展開について一言いうなら、最初に撃たれたシーンを持ってくるのは「カリートの道」でも使われているやり方だが、展開が先に見えてしまってどうなんだろうかとも思った。結果が見えない方が不条理さが増していい気もした。  ■この映画を「冗長」「面白みがない」というのは、要するにセルピコの行動を「悪習のある組織に頑張って抵抗してます」の一言でまとめてしまっているからであろう。それはセルピコに対し「本当に偉い。よく頑張ってるね。大変だっただろう」と口では言いつつ結局全く助けてくれない上層部と同じ見方のような気がする。  ■賄賂を受け取らないという、一歩外に出て考えれば「あたりまえのこと」も、その組織内で誰もがしていることであれば「受け取らないお前はおかしい」「仲間を売るのか」と徹底して敵視され爪はじきにされる。しかし、問題が賄賂だから誰もがセルピコに肩入れするが、しかし多かれ少なかれこうしたことはどの組織でもあることではないだろうか。 一時期「KY(空気読め)」という語が流行ったが、あれはまさに「何が正しいか」よりも「組織の風習を守れ」を重んじている人が非常に多かったということであろう。今でも「ノリが悪い」「頭の固い奴」という非難は健在である。この映画に感銘を受けた人は、同時に自分が「悪習に染まった警官」の側ではないかを振り返ってみてみるといいであろう。
[DVD(字幕)] 8点(2011-12-16 23:46:39)(良:1票)
91.  ブルーバレンタイン 《ネタバレ》 
珍しい「恋愛の崩壊」を描いたラブストーリー。幸せな過去と破局寸前の現在の対比が心に響く。  ■どちらかが決定的に悪いという感じではなく、「不幸な誤解」でもなく、互いの考え方、価値観が微妙にずれていて、それが徐々にひび割れを大きくしていく感じで愛情が冷めていく。何か事件があったりしたわけでもないこと、それがリアリティと恐怖の源泉でもあろう。  ■カットバックの入れ方が一部意図的に時間軸を混乱させるかのような入れ方があったが、あれは不要だと思った。そういうところで勝負してる作品ではないし。
[DVD(字幕)] 9点(2011-12-14 01:04:08)
92.  127時間 《ネタバレ》 
「生きるための究極の決断」って言ってるわりに、「生きる」と「決断」の間の結びつきがあまりしっかり描かれていない、というのが致命傷だなと思った。  ■軽いノリの主人公が腕を挟まれて動けなくなり、要するに切り落とすしかなくなる、という話。最初の方を見て「SAWと同じじゃない?」と思ってしまうともうどうしようもなくなる。あっちはスプラッターの要素が最初から予想されてるからいいが、この映画でそのノリでやられるとさすがに困る。  ■「これまでの人生の振り返りと後悔」の部分はカットがごちゃごちゃしていてあまり全体的なつながりや重みをもって響いてこない。何に後悔したのか、そこまで生き抜きたいのは何なのか、そういう部分が早落としの映像のつなぎでは見えてこない。  ■そして「決断」。最初からこの方法しかないのは明白なのだから「切らなきゃいけないが、でも出来ない」から「でもやるしかない」への心理の転換がポイントのはず。けど、そこの部分の描き出しは明らかに成功していないと思う。延々居続けて、ふと思ったかのように腕を切って逃げ出す、正直そう要約されても仕方ないような展開。残念
[映画館(字幕)] 5点(2011-11-27 01:46:07)(良:1票)
93.  ブラック・スワン 《ネタバレ》 
批判的なコメントも多いが、個人的には非常に面白く見れた。人間の際どい心理のバランスと、それが浸食されていく過程がよく描けていると思う。  ■最初の方で「もしや・・・」と思って、ラストで同じ展開を見せたので恐らくこの理解でいいと思うのだが、この映画の構図は「ファイト・クラブ」と基本的に同じだと思う。ただしこの映画の場合、リリー(という人間)そのものは実在するが、そこに対する嫉妬と「自分の持っていないもの(黒鳥の要素)への憧れ」も相まって「反転した自分」の投影されたリリーもまた立ち現われていると考えていいだろう。  ■これはバーで「薬」を飲む前からそうだと考えられるのは、ニナはもとから自傷癖がある(幻影を最初から見うる)という設定が示唆している。この作品は徹底してニナの視点からしか描かれないが、映画内の描写は事実を表すというより「彼女の心においてみる世界」であることを意識してみると、この作品の見え方はだいぶ変わると思う。  ■ニナは結局、自らの肉体の破壊と引き換えに自身の精神の合一を果たし、完璧な芸術の境地へと至る。これは芥川龍之介の『地獄門』などとも比較しうる、完璧な芸術の保有する「ある種の狂気性」の体現ともいえるであろう。  ■それを考えると、ニナは監督の厳しさや母親の過剰な期待、プレッシャーに負けたというより、自らの精神を芸術の世界における完璧さに高めるために狂気の世界へ立ち入った、と見る方がいいのかもしれない。少なくともその側面も確実に混じっていると思う。
[DVD(字幕)] 9点(2011-11-27 01:30:09)
94.  砂漠の流れ者 《ネタバレ》 
ペキンパーのイメージだと「暴力描写」、タイトルやパッケージの雰囲気だと「西部劇」、あらすじだと「復讐もの」を想像するだろうが、残念ながらどれでもない。あえていうなら寓話でありコメディーであろう。そういう世界。  ■冒頭で砂漠に放り出される主人公が、実質殺されたに等しい危機に追い込まれたことよりも「俺をバカにした」ことを強く不平を言うのは印象的。この辺にある種のずれと「男のプライド」を命より上にする寓話性・牧歌性が出ている。  ■主人公の破天荒な行動もだが、女が大好きなほとんどニセモノみたいな牧師や、同じくトンデモなくて実際最後には町から追い出される売春婦など、この物語は変な人たちばかりが出てくる。しかしそういう世界は寓話であり、最後は自動車という文明によって主人公もろとも押しつぶされる。  ■実は最後に水売り場を譲り渡してしまうのは、「永遠に文明の前の段階にとどめる」という形での復讐なんじゃないのかと見てて思ったり。  ■でも結局この世界観にはうまく入りこめなかった
[DVD(字幕)] 5点(2011-11-09 01:05:53)
95.  刑事マルティン・ベック 《ネタバレ》 
あまり期待しすぎずに見たためか、なかなか面白い映画だった。  ■映画の雰囲気はまさに「ヨーロッパ」という感じのドキュメンタリータッチで淡々と、そして乾いた感じで描きだす手法。冒頭の殺人シーンやヘリのシーンはハリウッドではまずやらないであろう撮り方だなぁと思った。  ■前半が捜査、後半が一転して銃撃戦。ただしヒーロー的な展開ではなく、地味に作戦を試み失敗し、の繰り返しで、ラストもなかなかにあっけない。しかし実際の事件はああいうものであろう。(ただしヘリの作戦だけはいただけない。あれは犯人に殺してくれと言わんばかりの方法だろうに)  ■展開が勧善懲悪では全然ないところもリアルさを感じさせる。
[DVD(字幕)] 6点(2011-11-07 00:01:33)
96.  パラレルライフ 《ネタバレ》 
なるほどねー、そんなに期待しないで見たら予想以上に楽しめた。最初は「パラレルライフの謎を解く」のかと思っていたけど、そういうことではなく、そこはSFを認めた上で、そのフィールドでどう戦うかという映画なのね。まあ結果は最初から分かっているんだけど。  ■そうやって考えた上で、「では犯人は誰か」って考えれば確かにわりと簡単に行きつけるのかもしれないけど、そこが主眼だとはあまり思ってなかったので最後の最後まで引っかけられていた。サスペンスっぽいけど「SFサスペンス」として見ることを薦める作品
[DVD(字幕)] 7点(2011-09-08 23:27:23)
97.  ライアンの娘 《ネタバレ》 
うーん、名作と言われることも多い本作。確かに画はとてつもなく美しいと思ったが、しかしストーリーはわりと引っかかりが多い。  ■とりあえずタイトルの「ライアンの娘=ローズ」が、その雰囲気はかわいらしいが行動を冷静に見ているとただの身勝手で自己中心的な「子供のままの女の子」であり、しかもそれを反面教師的に描いているわけでもないので、なんだかなぁと思ってしまう。  ■妻に不倫されても妻を守るチャールズの姿勢は素晴らしいと思うが、それが主題なら(多分そうだろうが)その部分をめぐる苦悩のようなものをもっときちんと描いてよかったと思う。これではチャールズがいい人なのか、それともただのおめでたい人なのか、そういうところにきちんと線を引き切れていないように思った。  ■あと、マイケルの描き方も「なんだかなぁ」という感じだった。どういう人かも結局よく分からない描写で、恐らく「ローズの蔑みの対象→自らも蔑まれる経験をして理解をする」というプロセスにおいて必要だったのだろうが、そうだとしてもこの配置と人物設定では何が何だか状態である。
[DVD(字幕)] 6点(2011-09-01 01:01:58)
98.  黄昏(1981) 《ネタバレ》 
なるほど、「老いる」とはこういうことなのかなぁ、と20代になって少しの自分にさえも感じさせてくれた映画。少しずつずれていく人間関係と互いの心、以前とは違う勝手、そういう中でどういう風に生きるのか、それを決して過剰な演出ではなく、静かに見せてくれる  ■ただ、途中でジェーン・フォンダがいなくなってしまったのはいただけない。ヘンリー・フォンダだけの話ならビリーとの関係で考え方が次第に変わっていくという話でよかったのだが、そうではない以上、やはりジェーンはずっと居続けて、対立を繰り返しながらも溝を埋めていく、という感じの展開にしないと、あれだと最後の仲直りが唐突にすぎるように思えた。
[DVD(字幕)] 7点(2011-08-29 00:29:16)
99.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
名前だけはさんざん聞いていながらなかなか見れていなくて、やっと鑑賞。うむ、なるほど、こういう映画なのか。確かに三時間の尺に見合う重厚さ。諸々のシーンは一つずつもう少し短くしていけるんだろうなぁと思いつつ(特に最初の結婚式と途中の海外逃避行のところ)も飽きずに見られた。  ■「マフィアもの」でイメージしていたような派手なシーンはあるけどそんなに多いわけではなくそこがメインでもない。人間関係の微妙な動きやずれが本作のメインであろう。じりじりとした人間関係、対立は起きていても表面上はそうでないようにふるまう。そして突然起こる殺人。一瞬でそれは終わり、再び何事もなかったかのように時間は進んでいく。  ■ただ、マイケルの変化が「変化していく」というよりも突然切り替わるという感じが強かったのが残念。具体的には、清廉潔白な生き方から復習を遂行するまでがまず最初のステップ、次にファミリーと距離を置いて生きるはずのところから、ファミリーのボスになるところがもう一つのステップ、そして汚い方法は使わないはずのところから血にまみれた方法を平気で使っていくようになるまでが最後のステップ。このステップの間にはいろいろな心境変化があるはずなのだが、そこはあまり見えてこず、いきなりマイケルが変化してしまうかのような描き方はせっかくの長さを生かせてない印象で残念なところだった。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-28 00:25:05)
100.  誰も知らない(2004) 《ネタバレ》 
実際の事件(参考:http://ifinder.jugem.cc/?eid=190)とは大分違うが、この事件をそのまま描いたらすさまじく陰惨な映画にしかならないことは想像に難くないので、この程度の描写が限界だっただろう。そうであっても、この映画が描き出している事柄は重い。  ■この映画での長男は、並大抵の大学生よりはきっと「大人」だろう。誰かにやさしくしてもらいたいくらいの年頃で、誰にも頼ることもできず、一人で3人の弟・妹の面倒を見続けてきた。(頼ってくる人はいても)頼れる相手がいないという意味では「孤独」だったのだろう。一方の弟・妹も、(恐らく)生まれてから一回も外に出たことがないような生活を強いられるというのは想像を絶する。  ■子供を産むということは、それだけ責任を伴うということだ。それまでは自分の好き勝手に生きることを許されていただろうが、親になってしまえば自分を頼ってくる子供がいるのであり、それに答えられる人間に親はならなければいけない。この映画の母親は、そのステップを踏みそびれてしまい、「のんきに遊んでいられる一若者」の精神で子供を次々作ってしまったのだろう。  ■ただ、映画の展開としていくつか気になるところもあった。例えば、途中からかなり尽力してくれる紗希が中学で激しいいじめを受けているという設定があまり生かされていないように感じた。彼女は数少ない外側の世界との接点なのだから、そこはもっと踏み込んでもよかったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2011-08-27 01:34:12)(良:2票)
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