Menu
 > レビュワー
 > Yuki2Invy さんの口コミ一覧。59ページ目
Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1630
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
8182
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
8182
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
8182
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1161.  墓地裏の家 《ネタバレ》 
引っ越した先の家の地下に昔っから化物が居た、てだけの話で、色々と適当なのに加えてラストがまるで意味不明なのも相当に酷い。ごく終盤までショック描写も(フルチとしては)非常に地味で(コウモリ一匹であそこまで血みどろに大騒ぎしなくてもイイでしょ、なんて思ったり)、そこまでは質感としてはグロ映画というよりかつてのジャーロに近いサスペンス的な感じ(しかし、恐怖も謎解きのスリルもまるで盛り上がっていかないボンクラではあるが)。  最終盤、遂にお目見えした肝心の化物の造形はそこそこだし、得意のウジ虫シーンもあってそこはそんなに悪くない。あと男児の子役が可哀そうなくらいブチャイクだが、逆に女児の子役はエラい可愛い(まあこいつの正体もイマイチ謎なのだが)。しかし総じて、ちと見所が薄い完全な駄作。
[DVD(字幕)] 3点(2020-07-18 04:29:52)
1162.  ビヨンド 《ネタバレ》 
前作に引き続き、グロ描写単体の評価としては、有名な「蜘蛛が顔面を喰い散らす」は技術的限界もあってそこまでグロくも感じなかったが、決して悪くはない(まあ蜘蛛が嫌いな人なら阿鼻叫喚だろうが)。あと、フルチの特徴と言われる眼球破壊のシーンはふんだんだが(蜘蛛に喰わせるのも含めて)、特に「壁の釘に頭ぶっ刺して目玉貫通」は切れ味があって良かったし、目玉繋がりだと盲目女性の変なコンタクトもかなり気持ち悪かった。  しかし、ラストのゾンビ的展開部分については特殊メイク等が今作はやや手抜きだし、総じてグロ描写のクオリティはよく言って前作程度、にも関わらず、話の支離滅裂さだけが格段にパワーアップしている感が強く、全体として極度に意味不明でよくよく睡眠導入映画だとも言える(観終わるまでに2回に分けて計5時間も寝てしまった)。これも個人的にはかなりイマイチ。
[DVD(字幕)] 4点(2020-07-18 04:27:10)
1163.  地獄の門 《ネタバレ》 
フルチ全盛期と謂われる時期の作品をいくつか鑑賞してみたが、今作と『ビヨンド』はひたすらグロ描写の挿入のみに腐心し、率直に言って話に辻褄をつけるのをほぼ放棄している様にも感じられる。であるからして、観て面白いのかということは一旦置き、グロ描写のクオリティがどうであったか、にしか評価する価値のある観点は発生し得ない様に思われる。  その意味で言うと、まず「内臓を吐く女」と「ウジ虫の嵐」は(撮ってる俳優さんは正に阿鼻叫喚だったろうなあという意味でも)かなりグロテスクで見応えがあった。「ドリル貫通」のシーンもそこそこよく撮れていたと思う(皆さんご承知のとおり、本筋に全く関係が無いというアレなのはまた置いといて)。ただ「後頭部捻り潰し」は何度も何度も登場するので食傷するし、ゾンビの造形は『サンゲリア』ほどの衝撃度ではないし、幽霊なハズのラスボスが物理攻撃一発で呆気なく沈んだりと、流石にどーかと思われる部分も散見される。個人的にはややイマイチな出来。
[DVD(字幕)] 4点(2020-07-18 04:25:21)
1164.  サンゲリア 《ネタバレ》 
昨今のヴァイタリティ溢れるゾンビを見慣れた身からすると、フルチのゾンビというのはやはり少し方向性が違う、という風に思う。結果的にゾンビ映画というのは「人が人を喰らう恐怖」「その属性が感染していく恐怖」を尖鋭化する方向に進化していった様に思われるが、フルチのゾンビは単純に「死んだ人間が動く」ということの恐怖を最前面に押し出している。要は、死体って気持ち悪いし、それが動いたら尚更気持ち悪いでしょ、ということだが、その分、グログロに腐り果てたフルチのゾンビはもはや動くのもやっと、というモタモタ加減で、その意味でも今現在これを鑑賞すると、ある種の「オツ」な味わいを感じ取れるとも言える(偶にはこういうのもイイかも、的な)。ただ、結局のところそれは恐怖描写の中でも最も低級というか、本質的にはただ「見た目が気持ち悪い」ということに留まるものであり、進化の方向性としては底が浅く、あまり後続が続かなかったのも然もありなんと言えるのだろう。  とは言え、目に一杯にミミズを湛えた腐敗ゾンビのインパクトなどは確かに凄まじく、その他のグロテスク描写の切れ味も中々で、本作がかつてヒットしたのは重々納得できるクオリティだと言える。加えて、後続のフルチ作品に比べれば展開運びも(極めて陳腐ながら)ある程度筋の通ったものであり、観易いか観易くないかで言えば確実に観易い。フルチ入門としてはある意味完璧な作品だと思う。
[DVD(字幕)] 5点(2020-07-17 00:42:46)
1165.  ミュリエルの結婚 《ネタバレ》 
映画のテーマとしてはよくある、主人公がいったんどん底まで落ちた後で一皮剥ける「人間の成長」を見守る作品、と言えるのですが、本作の主人公は最初から完全に「負け組」で、その描かれ方も木っ端微塵と言える程に残念な方面に振り切れています。トニ・コレット、若いこともあり、本来は決して見た目に全く華が無いという様な女優でもないと思うのですが、通常の役づくりのレベルを完全に凌駕する凄まじいウェイトアップの結果、本作では完全にブヨブヨの肉塊と化しています。やや欧米辺境と言える(田舎)オーストラリアの90年代作品ということもあり、映画の質感が似通ったものとして私が思い起こしたのは『ナポレオン・ダイナマイト』でした。  この残念な主人公が加速度的に残念な行為を積み重ね、最初はまあ笑えるものの、次第次第に残念で片づけるには悲惨すぎる状況に陥ってゆき、周囲の人間も悉く不幸にしつつ終盤は完全にコメディではなくなっています。正直、そこから少しだけ真人間になって再出発していくというラスト付近のシークエンスは、ご都合主義でもあり、必ずしも素直に主人公に共感できるかと言えばそんなん出来っこないという人も多々いるだろうと率直に感じました(主人公の分別の無さは、これも率直に他作品と比べても相当酷いレベルですので)。  ただ個人的には私、単純にこういう話が結構好きだというのと、あと主演と助演の女優2人の演技自体はとても素晴らしかったということが大きいのです(コレットは役づくりは無論、変人ぶりも神妙になった時の演技も抜群でしたし、もう一人、レイチェル・グリフィスの実にキレの有る演技・見た目・キャラ造形は、本作に必要不可欠なアクセントとなっていましたし)。結論、個人的には十分に楽しめました。
[DVD(字幕)] 7点(2020-07-15 21:59:02)
1166.  ドリアン・グレイ 美しき肖像 《ネタバレ》 
あのヘルムート・バーガーがドリアン・グレイを演じた作品、と聞きつけ、勇んで鑑賞。結論から先に言うと、そこまで悪くはない…よーにも思うのだ、ケド……  舞台は(製作当時の)現代に翻案されており、ゴシック・ホラーとしての雰囲気は(あくまで当時の)モダンなものに置き換わってしまっている。筋書きもほぼ原作踏襲だが、あまり製作費が無いのかも知れないけど演出はどれも安上がり(例えば、肝心の肖像画なんかも相当に適当なクオリティの代物だったり)、かつ、特に心情表現の部分などには深みも感じられない(とりわけ、ドリアンの心情表現とかがかなり適当で、殊に肖像画が次第に醜くなっていくことへの畏怖であるとかは殆ど伝わってこない)。  あと、最も重要なヘルムート・バーガーの出来だが、これもかつてのヴィスコンティ作品で魅せた芸術とも呼べる様な美貌、とまでは言えない、と率直に感じる。特に序盤、正直言ってあまり何も考えずに演技している場面とかが中々に残念な出来に思えた。ただ、中盤以降のシリアスなシーンで傍目にも気合が入ってくると、途端に素晴らしい容貌になるのは流石と言える。監督に言いたい。ヘルムート・バーガーを起用すればそれで良いのではない。ヘルムート・バーガーにも常にヘルムート・バーガーを演じさせるようにしなければならないのだ、と。
[DVD(字幕)] 5点(2020-07-14 23:23:59)
1167.  美しいひと(2008) 《ネタバレ》 
17世紀末のフランスの傑作恋愛小説『クレーヴの奥方』を、現代の高校を舞台に翻案した映画化。設定・内容は少しだけ漱石の『こころ』に似ている様にも思われますが、本作の主人公は女性の方であり、彼女がやや能動的に恋愛事象に関与していく中で結果として罪の意識に呑まれていく、その主人公を、23歳の若いレア・セドゥが演じています。抜群の美人ですよね。今作では美しい黒髪姿に加えて、実に見事な美巨乳もチラリと披露したりしています(『アデル、ブルーは熱い色』でも観たハズですが、こんなに大きかったですかね?)。  どーでもよいことはさておき、もっとシンプルな話を想像していたのですが、展開運びや人物造形・心情表現はやや複雑、かつトリッキーで(原作が超有名な古典なので、少しばかり捻りを加えているのかも知れません)、演出もちょっと気取った様な風変わりさを纏っているので、若干ながら付いて行けない部分がありました(あと『ジョルジュ・バタイユ/ママン』でも思ったことですが、音楽の使い方・選曲センスとかも微妙に独特な監督だと思います)。ただ、肝心のレア・セドゥの若いながらも毅然と芯の通ったサマは中々でしたし、相手役のルイ・ガレルも割と良かったよーに思います。まあ、そんなに悪い映画でもないかと。
[DVD(字幕)] 5点(2020-07-14 23:22:02)
1168.  鉄男 TETSUO 《ネタバレ》 
低予算ながら、随所に工夫された非常に独特な表現が見て取れるのも確かなのだが、とにかくこの作品、撮り方から何から色々とメチャクチャで全編非常に「見にくい」のだよね。加えて、音響も終始かなり耳障りで、観てる聴いてるだけで凄く体力を削られるのですよ。更には、話の方も正直サッパリ訳が分からない上に、基本的に妙なハイ?テンションがずーっと続いていくのでメリハリを欠いていて、その意味でも気が休まる隙が無いつーか(数少ない台詞主体のシーンが来るとややホッとする、というくらいで)。  正直、最初観たときも率直に「合わないなあ」と思ったのですが、再見してもそれは変わりませんでした。ごめんなさい。
[DVD(邦画)] 4点(2020-07-12 20:51:41)
1169.  ゲームの規則 《ネタバレ》 
描かれる上流階級の生活は、正に虚構に満ちている。愛の無い結婚、ただ続く怠惰な娯楽、表層的な煌びやかさと上っ面の感情を取り繕うことに無駄骨を折り尽し、人生に真なる目的というものがある様には到底見えない虚ろな彼らは、少しでも真実味を帯びた感情に直面すればたちまち戸惑い、いわゆる「間違い」を犯してゆく。この映画において候爵夫人と関係しようとするアンドレやオクターブが少なからず「マトモ」に見えること自体が、集合全体としての彼らの深刻な倫理観の欠落を逆説的に表わしている様にも思われる。ゲームのルールを破ったのがどの個人か、が問題なのではない。そんなルールがルールとして社会的規範になっていること自体が、最も愚かしい過ちなのである。  終盤はかなり派手に喜劇的かつ悲劇的に描かれる物語ではあるが、彼らに救いの無いことはこれを喜劇と見るには悲惨すぎるし、また感情移入が困難なことでこれまた悲劇というには滑稽すぎる。確実にユーモアとペーソスを両構えで備える作品ではあるが、感じられるのはやはり根の深いシニカルな成分、そしてそれは、結局彼らがその後の歴史の中でその社会構造もろともに滅んでいったという厳然たる事実をもって、一つの大いなる真実と類稀な先見性を本作に埋め込んでいる。色々と、実に含蓄の深い映画だと思う。
[DVD(字幕)] 9点(2020-07-12 16:56:31)
1170.  新・夕陽のガンマン/復讐の旅 《ネタバレ》 
『新』と銘打ちつつも肝心な部分、まず監督はレオーネではないですし、イーストウッドもキャストから外れています。しかし、リー・ヴァン・クリーフは続投、脚本はヴィンチェンツォーニ、そして音楽はモリコーネと、確かに『夕陽のガンマン』のネームバリューに肖りたくなる様な面々だとも言えます。内容も、特に主役2人の関係性などは前々作に近い様にも思えますが、ジョン・フィリップ・ローは腕前はともかくイーストウッドのモンコに比べればだいぶ「若輩者」で(見た目もそこまでカッコ好くはないですかね)、ここはトップクレジットに昇格したクリーフが彼を手玉に取りつつ引っ張っていく構図がより強まっているとも言えます(2人ともまた中盤はとっ捕まってボッコボコにされてたりしますけど)。かつ、今作はまた割と単純な話ではありますが、ガンアクションがまずまず豊富にちょこちょこ入り続けるのと、終盤は結構派手に撃ちまくっており(プチ『荒野の七人』ばりに)、見せ場のボリューム的には決して悪くもない様に思います。  悪者はより悪く、主人公の善玉はより強く、物語は簡潔に、総じてより単純で娯楽に徹した作品だと感じます。イーストウッドが10才若くて本作でも主役を張っていたら、もっと有名になっていた作品でしょう。加えて、モリコーネの音楽は率直に今回も非常に素晴らしいです(ややおどろおどろしいメインテーマはタランティーノが『キル・ビル』でも使ってたそうですね)。西部劇としては確実に合格点以上な作品だと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2020-07-12 01:15:44)
1171.  ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 《ネタバレ》 
かなり酷評されている作品なので観るのが遅くなったのだが、観た感想は率直にそこまで酷くもないかも?という感じ。そもそもこのネタ、ホラーになるのかかなり疑問だったのだが、いくつかの工夫(精神鑑定だの悪霊が子供に憑依するだの実はお化けな召使だの)を織り交ぜたシナリオはそこそこちゃんとしたホラーになっているし、役者の仕事も決して悪くないし、セットや小道具なんかもまずまずキッチリつくってあって、普通にB級以上と言ってよい質感に纏まっていると思う。  しかし、言うてシナリオも結局は月並、恐怖描写も単なる驚かし系の平凡、それに加え、個人的に以下の2点がかなり致命的だと思われる。  ・「銃に殺された者たちの怨霊が屋敷を呪っている」というそもそものコンセプトは偏執狂の戯言としては面白いが、これを本気で真面目なホラーに仕立てるのはちょっと勘違いなよーに思う(普通に考えて、そんなことあるワケねーじゃん、としか思えない)。 ・この話、どー考えても「屋敷」が主役のハズで、だから一番の勘所はその広大さ&異様さの演出にあるのは明白なのだが、惜しむらくその部分のつくり込みがこれまた非常に平凡で、とどのつまり少しだけ奇妙な普通の豪邸にしか見えないのだ(これは予算的な問題である気もするケド)。  前述どおり、別にホラーとしては可も無く不可も無い程度の作品にも思えるが、実話であることを含めての「コンセプト」に対しての実際につくり込めたクオリティ、と言う意味では、だいぶんやり残し・手抜かりが多い作品にも思われる。その意味では、確かにこれもまた残念作の範疇にある一品だと言えるだろう。
[DVD(字幕)] 4点(2020-07-09 22:32:02)
1172.  続・夕陽のガンマン/地獄の決斗 《ネタバレ》 
言うて全員悪党だが、トゥーコの卑劣漢(小悪党)ぶりと、今作ではかなりなチョイ悪親父(つーか極悪親父)なクリーフおじ様はどちらも秀逸(これに加えてイーストウッドも平常運転なセクシーニヒル)。話の方はかな~り長ったるい、が、一貫性は十分なストーリー運びで(レオーネとしては)観易くないとも言い切れない(ここまで来ると好みの問題だが)。単純な西部劇的決闘シーンはやや少なめにも思うが、その代わりに南北戦争シーンがあったり(ここの物量は正直ちょっとビビるレベル)、何と言ってもラストは西部劇史上屈指と言うべきスーパージックリ撮って緊迫感もモノ凄い三竦み大決闘を存分に楽しめる。個人的にはこっちも大分お気に入り。
[DVD(字幕)] 8点(2020-07-09 01:16:16)
1173.  ポセイドン(2006) 《ネタバレ》 
スペクタクルにして、それ以上に重厚な人間ドラマだったリメイク元に比べて、今作は極めて単純なパニック・アクションとなっているのは確かにそうだが、その意味では別に全然出来が悪い訳でも無く、ややコンパクトであることも相まってテンポ良く観終われるアトラクション映画に仕上がっていると言える。話の大枠こそリメイク元と全く同じながら、完全に別種の映画として評価すべきなのだろう。  私の好みも確実にリメイク元の方だし、あっちがあれば今作が無くても全く困らないが、別に今作があっても困る訳が無いのもまた事実である。パニックのもたらすスリル的な部分については、今作の方が部分的には優れている様にも思う(襲いかかる水だ炎だ爆風だ電撃だといったバリエーションの多彩さに加え、ダクトの中ですし詰めで水が迫ってくるシーンなどは観ているだけで息苦しくなったりと)。
[DVD(字幕)] 7点(2020-07-09 00:15:58)
1174.  キャッスル・フリーク 《ネタバレ》 
スチュアート・ゴードン'sラヴクラフト第三弾は、タイトル通り「古城の異形」の物語。夫に捨てられた公爵夫人は、復讐心から自分の子でもある息子を40年に渡り監禁し虐待し抜いた。そんな彼女が急死して城を相続したのが、我らがコムズ兄さんとバーバラ姐さんの夫婦、というワケ。親指を切り落として手枷を外し自由になった異形は、溜りに溜まった肉欲を発散すべく夜陰に乗じて蠢き始めるのであった…  と、かなり古典的な怪物ものと言える本作だが、前2作(『死霊のしたたり』+『フロム・ビヨンド』)と比べると前半60分が格段に地味なのが個人的には少々マイナス(この前半も、相続した家族が訳アリだったりする部分は映画として結構ちゃんとつくり込まれてるとも思えるのだけど)。あと、肝心の古城というのが、ただ古い建物を利用してる、というか、あまり雰囲気のよい場所が出てくるという訳でもない様に思われる。後半も前2作に比べればある意味「普通」だが、流石に終盤になると思ったより盛り上がるので、ここはまあまあ楽しめる。頭オカシかった前2作よりもより一般向けで、かつ往年のB級ホラーとしての質感を楽しめる作品、という感じかと。個人的には、暇潰しには十分なるかと思った。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2020-07-07 23:17:07)
1175.  フロム・ビヨンド 《ネタバレ》 
この映画、やりたいことは分かるのですが、改めて観るとお話の方はちとメチャクチャ過ぎますね(やりたいことの方が更にメチャクチャだ、とゆーのは一旦置いといて)。ここまで来ると物語としてはちょっと訳分からんし、種々の描写も奇ッ怪過ぎて『死霊のしたたり』の様にコミカルさを目当てに観れる、というレベルに在るワケでもないかと思います。  なので本作、ただ奇ッ怪な映画が観たい!という完全なるマニア向け作品にも思います。デロデロドロドロのクリーチャーは『物体X』をどこか彷彿とさせますが、気持ち悪さと人体破壊描写のグロさ加減は彼の名作にも優るとも劣りません。個人的には、ややチープなのも逆に味が有る様にも思えます。加えて、今作にはエログロ系の要素もタップリ加味されており、バーバラ嬢の正に体当たりなお色気シーンは、ここだけは誰もが大喜びで観れるだろう大きな見所となっています(殆ど紐でケツ丸出しのボンテージ衣装には大いにゾクっとしました)。  ユズナ&ゴードン、コムズ兄さん&バーバラ嬢、加えてケン・フォリーの旦那という、往年のB級ホラーファン垂涎のキャスト・スタッフを擁することを含め、前述どおりマニアなら必見の大怪作と言えるでしょう。オススメかと言われれば普通にオススメであります。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-07-06 22:59:26)
1176.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
正直、残り40分くらいまでは、J・クルーニー演じるライアンがあまりに人物として完成され過ぎていて、これは物語にはなっていない、と感じていたのですね(主人公がナタリーならまだ話は分かるのだけど、くらいに)。しかし、残り30分はある意味怒涛の展開で、ライアンの人生に転機が訪れ?ます。普通に考えれば、1000万マイルを達成することにも、それを達成する程に飛び回ってする人切りの仕事にだって、人生を託すに足る意味があるとは思えません。それに気づいたナタリーは、さっさと仕事を辞めて人生を変えにゆくのです。  しかし、それはナタリーが若いから意味のあることで、50絡みのライアンに可能なこととも思えません。人生の何に意味を見出すか、なんて宗教みたいなもので、万人が共有できる答えなんて無い、とも言えます。ここまで来てしまったら、もはやそこは今までのそれを貫き通してゆくしかないのだ、という様なラストは、悲喜劇的でもあり、教訓である様にも思えます(もちろん、私がライアンよりもまだ多少若いからこの話を教訓と出来る、ということだとは思いますが)。  映画としては一点、ライアンの心変わりにあまり説得力のある必然性が感じられないのが少し痛い所だと思います(まあアレックスがイイ女過ぎた、ということかも知れませんが)。ただ、ラストのほろ苦い感じと、それでいて肝心な所は人・世代によって受け止め方が変わるだろう玉虫の色合いには、中々悪くない旨味がある、とも思いましたが。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-07-05 04:12:45)
1177.  SOULS 死魂 《ネタバレ》 
あのウェス・クレイヴンがかのカルト『恐怖の足跡』をリメイクしたよ!というヤツだが、どうでもいい出来だとも聞いていた。まあタダ同然でDVDが手に入ったので観てみたのだが…  元ネタは、オチにアイデアこそあれ、全体としては雰囲気系のホラーだったと思っている。今作、オチは丸パクリしているのだけど、元ネタのその幻想的で不穏な雰囲気というのがまるで再現できていない。それはモノクロと色付きの差、とも言えるのかも知れないが、とにかく種々のパラノーマルな現象をなんの工夫も無くただ撮っただけなので、それが異世界からの超越的事象だという感じが全く無く、現世が幽世に徐々に侵蝕されていく、という点の醍醐味が皆無なのだ(逆に言えば、モノクロ映像と白塗りメイクの亡者だけでそれを表現し切っていた元ネタとゆーのが、実は中々に優秀なのだということかも知れない)。偶に写り込む白い異形なんかも、どっちかちゅうとX-ファイルのフルークマンに見えなくもないし。  もう一点だけ、DVDの煽り文句「ウェス・クレイヴンが新たに創造した恐怖の領域―!!」て。リメイクだっつーの。
[DVD(字幕)] 3点(2020-07-04 15:57:01)
1178.  ひとよ 《ネタバレ》 
全く見たことの無い話だ、という訳では決して無いし、結末も予想の範囲から大きく外れるというものでもない。多少の物珍しさが在るとしたら、罪を犯した母親というのが(良くある優しい賢母とゆーよりは)いくぶんおバカでだいぶファンキーな性格だという点くらいか。内容は決して悪くないと思うが、終盤の立ち回りの派手さと、その後、佐々木蔵之介が結局どうなったのかを描かない点には、正直に言うと少しだけ不満がある。  ただ、まず本作、大勢集めた豪華俳優陣が揃いも揃って実に素晴らしい出来だったというのが非常に印象に残る。最初「このドモリは無いだろ」と思った鈴木亮平も肝心のブチ切れるシーンは凄く良かったし(そこで効かせるためのドモリだ)、一番迷ってる佐藤健も、どこか腹黒さを含ませる筒井真理子も、唐突に元極道な佐々木蔵之介も、この人たちの中では割とマトモでホッとできる韓英恵も、母親役の田中裕子もモチロン、MEGUMIもかなり本格的な演技が率直に見事だし、チョイ役の千鳥大吾と斉藤洋介でさえ、いずれも奥行きの有る非常に味わい深い演技だった。  中でも私が一番印象に残ったのは松岡茉優。本作、決してシリアスなだけではなく、確かに随所に笑えるシーンも挿し込んであまり暗くなり過ぎずに(とは言え本質的にはごくマジメに)仕上がっているが、この質感の醸成に、松岡茉優の優しさ・明るさ・コミカルさの部分が非常に効いていた様に思われる(無論、シリアス面も決して悪くなかったし)。  笑えるシーン、と言う意味では、万引きされるためだけにワザワザ「復刻」したデラべっぴんがかなりツボだった(私、ギリギリ「世代」と言えなくもない年回りなのですよね)。
[インターネット(邦画)] 8点(2020-07-03 22:12:13)(良:1票)
1179.  ライムライト 《ネタバレ》 
この映画に描かれる「愛」は、男女のどちらの側からも、通常のそれよりも少しばかり崇高で純粋なものに、ただひたすらに美しいものの様に感じられる。残酷なのは、それほどに美しい二人の愛が、必ずしも互いを幸せにしていると言えない、ということか。否、幸せにしていると言えない様に「見える」ということか、とも思う。  二人は、限りなく幸福だった筈だ。互いに与え得る全ての献身を共有し分かち合うこと以上に、人が人を幸せに出来ることなどがあるだろうか。私が観た中で、最も美しく、最も幸福な映画だ。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2020-06-30 00:53:55)(良:1票)
1180.  ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ 《ネタバレ》 
安直な便乗作品かと思いきや、公開自体はアレよりコッチの方が先。しかし、これは完全にタイトル通りの「そーいう」映画ですね(もはやオーストラリアの専売特許と化している気がしますが)。ジャギ様ばりの(見た目が)ヒャッハーな3人組に、ヒャッハーなイカした改造車、ソッチ方面のクレイジーな世界観は大好物です(何故今まで誰もこのコラボレーションをつくらなかったのか)。  内容自体は比較的オーソドックスですが、前述の他にもかなりユニークかつ飛んでる設定上のアイデアが複数盛り込まれているのと、戦闘シーンをはじめ、愛する家族・仲間に手をかけざるを得ない場面やゾンビに咬まれた手を切り落とすシーンなど、オーソドックスなシーンも総じて迫力がかなり高レベルで、とても面白く観れました。ヴァイオレンス面を重視したゾンビものとしては、かなり優秀な作品だと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-28 23:03:49)
040.25%
1120.74%
2191.17%
3905.52%
420412.52%
528417.42%
637923.25%
732519.94%
823614.48%
9704.29%
1070.43%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS