101. アンドリューNDR114
「汝、生きる意味とは、何ぞや?」という人間の永遠のテーマともいえる御題目を、アンドロイドも一緒になって考えてしまったっていう作品。ついでに私も一緒に考えてみた。永遠や完全なるモノは、なんて陳腐なんだろう。不完全である事の素晴らしさが人間の価値なんだろうよ!ビバ人生!と、ついついエセくさいモラトリアム賛美な発言を。なかなか、やられたーってな感じに襲われました。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-09-08 16:19:49) |
102. マイ・ネーム・イズ・ジョー
誠実に生きたい。立派じゃないし、ちょっと貧乏だけど、掌中の小さな幸せを糧に心豊かに過ごしたい。でも、悲劇って容赦ない。うまくいかない。上手に立ち回れずに、誰かが傷つき、誰かを傷つけ、大事なものが褪せていくし、消えてもいく。緩やかな毎日は、小さな満足と悲しい後悔の繰り返し。だけど、人生って、やっぱり、言葉にできない、醜く美しく、大事な何かだ。何と愛しいのか。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-09-04 07:23:46)(良:1票) |
103. ラ★バンバ
「ロックンロール。こいつに当てはまる日本語がない」と、甲本ヒロトは言った。確かに俺もそう思う。でも、この作品を観ればいい。観た後にスピリチュアルな何かを受け取れれば、そいつがおそらく「ロックンロール」なんだ。トレンドなんて後からついて来りゃいいんだ。時代の徒花には、成り下がらないスピリッツ。グレイト。グレイトフル。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-09-04 04:27:17) |
104. 座頭市(1989)
勝新太郎の自身の欲求を完全に満たすために作られたかのよーな作品なのに、出鱈目に格好いい。三木のり平との掛け合いが、何か可愛いですよ?勝新め! [ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-15 13:46:55) |
105. エリン・ブロコビッチ
なんともアメリカ的でベタ~な話なんですが、格好良過ぎですJ・ロバーツ。実話を基にした作品にゃ、私、弱いのでしょうか。しかしこんな格好イイ話が実際にあったっていうのならば、もしかしてヤッパリ格好イイ国だったりするのかアメリカ。二人の子持ちのヒップなセクシー母が、ビックなドリームを手に入れたりする国なのかアメリカ。アメリカめ! [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-10 06:11:09)(笑:1票) |
106. デッドマン・ウォーキング
私は、死刑制度には反対派の人間だ。 そして親兄弟、友人、恋人、みな殺人の被害者にも加害者にもならずに平和に暮らしている。しかし、イザ当事者になってみたらどうなるのだろう。 私の乏しい想像力では、どうもピンとこない。現実にそういう被害には決して合いたくないが、想像の域を出ないまま、答えの出ないままだ。 長くなったが、そういう私にとって、ひとつの指針となりうるかも知れない作品が、コレだった。 観た後もやはり答えなどはでてこないのだが、誰も死なないで、誰も悲しまない方法についてもっと悩んでみてもいいんじゃないかな、と思う。そういう作品。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-10 05:57:56) |
107. 東京ゴッドファーザーズ
「オタクに頼らない・萌えに依存しない・固定層を狙わない」で、面白いアニメが出来たので、他のアニメ製作関係者は辛いだろう。アニメはガキだけのモノでもないし、オタクの手慰みになっちゃうのも勿体無い。アニメは、もっともっとエンターテイメントであってほしいと、この作品を見て感じました。ま、ちょっとくらいの奇跡の特盛りは、ご愛嬌じゃない? [DVD(字幕)] 9点(2005-06-02 11:11:46) |
108. キャリー(1976)
《ネタバレ》 まさに、天国から、地獄。無事に卒業パーティが済んで夜が明ければ、明日は良い日になったのになぁ。寸での処でささやかなる幸せを逸してしまったキャリーの暴走には、同情してあげましょうよ。しかし、血塗れキャリーの演技は、凄かった。「おぉキャリー…血塗れのお前も、美しい・・・」って、永井豪みたいな台詞も、ついつい。浴室で一人で泣いているシーンなんかは、ホラーなのにもらい泣きでした。母親役も、非の打ち所がない怪演ぶり。アカデミー助演賞ノミネートも、納得。切なくも悲しい上質ホラーでした。ラストの二重に仕組まれたオチも、スゴく良い。 9点(2005-02-28 23:26:38)(良:1票) |
109. 椿三十郎(1962)
「余計な殺生しちまったじゃねぇか!」のビンタシーンは、痺れますね。どうやらマジのビンタ張りのようです。もう言い飽きたが、三船敏郎は格好イイです。現れませんね。こういう骨太とセクシーさと愛嬌が滲み出てる俳優は。ラブ! 9点(2005-02-09 00:11:58) |
110. 戦艦ポチョムキン
イデオロギー云々が、観る目を邪魔をしてしまうと、只の国民意識を鋳鉄する映画と、感じてしまう、かも。でも、確かに、そういう物議は然るべき場所で、インテリ振りながら勝手にやって欲しい。甲板上の蜂起シーンで興奮、オデッサ階段で衝撃、ラストシーンで感動。これらは、ミッチリ熱い。もっさり熱い。政策じみた観点だけで撮った映画(かと言って純粋に撮られた娯楽映画とは、言い難いが)なら、こうも面白くはならないと、おもう。1925年作。昭和ですら無いじゃん。凄い。古いから名作って、言うわけでは、無いが。 9点(2005-01-16 00:31:02) |
111. 太陽がいっぱい
《ネタバレ》 ラストシーンの「天網恢々租にして洩らさず」みたいなバッサリ感は、かくや名刀の如く。すんごい切れ味。「悪い事はなぁ~でけへんよぉになっとるんやぁ!」と、何でか親と一緒に観てて、説教めいた一言を戴いてしまった記憶が。しかしハイスミス原作って、映画に外れが無いですよ。原作も一回読まなきゃなぁ~…。 9点(2004-10-10 00:32:33) |
112. ロザンナのために
《ネタバレ》 こんな聡明で、余命幾許も無いのに何でか元気一杯の美しい嫁をもらったら、何でもするだろうよ。交通整理だろうが、死体遺棄だろうが、無神論者でも神様に祈るだろう。マルチェロが、村に残された墓を妻のために死守する(笑)為に奔走する姿が、痛々しくも滑稽で、そのバランスも見事でイイ。ラストもオチも、御見事。爽快に泣き笑い。 9点(2004-07-20 23:38:11) |
113. グリーンマイル
残酷なファンタジー。当ても果ても無い看守の贖罪の人生に、身震いを覚える。奇跡の代償にしては重過ぎる。でも、神様ってケチだからなぁ。 9点(2004-06-09 22:36:09)(良:2票) |
114. アメリカの友人
《ネタバレ》 P・ハイスミスの原作は未読だが、「太陽がいっぱい」「リプリー」等といい、映画化にハズレが無いなぁ。グッときた。監督のセンスも、非凡。映像美だけの薄っぺらな映画とは、明らかに一線を画す。他の作品、見たこと無いんで是非にも観てみたい。しっかし、余命が幾許も無い友人とドイツの海を見に行くとロクな事、無いね。「ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア」も、片っ方死んじゃうし、な。 9点(2004-05-19 23:57:43) |
115. 七人の侍
村の中、侍と百姓の視点のズレが凄い隠し味。 9点(2004-04-28 01:43:15) |
116. ジェイコブス・ラダー(1990)
《ネタバレ》 現実感を失なった主人公と一緒に「非現実感」を共有でき、ラストでは階段をゆっくりと上っていく主人公に涙する。傑作。あ、ERのドクター・ベントンがコッソリ(でもない)出演。!ラブ!笑。 9点(2004-03-11 01:08:03) |
117. カッコーの巣の上で
「僕の犬はとても臆病で、一人では街を歩けない。首輪をはめると、とても自由だ」と歌ったのは故川島英吾だったか。僕にも、ラストの自由への疾走はポジティブに受け止めることが出来た。感動した。が、如何しても消化仕切れない「悲しみ」が、少し重い。修行不足で、すいません。しかしこの作品のテーマの圧巻さは、例を見ない。傑作。 [映画館(字幕)] 9点(2003-12-09 00:21:17) |
118. アモーレス・ペロス
《ネタバレ》 テーマは「失ってしまった」モノ。帰ってこない「失せ物」に対して、各々が苦悩し、前進するしかないと悟る視線が清々しい。切なくも力強い作品。凡百のジェットコースタームービーとは一線を画す秀作。 9点(2003-11-20 01:46:11) |
119. 情婦
ラストの畳掛けの見事さは、他の例を見ない。薄っぺらくなっちゃいそうな展開なのにね。そして主役の太った老弁護士の悪態ぶりは、なんと言うか格好良い。ビバ頑固者。 9点(2003-11-20 01:19:38) |
120. コンタクト
トンネル(?)を抜けていくJ・フォスターの台詞(すんごい名台詞・シーン)を聞いて、「宇宙飛行士は、詩を学ぶべきかもなぁ」と、同感した。詩人を連れて行く訳にはいかないしね。日本の描写の可笑しさはは、もう慣れた。突っ込む所とも思えないので減点対象とはしません~。傑作。 9点(2003-10-19 12:12:02) |