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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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101.  スモーク(1995)
タバコ呑みのタバコ呑みによるタバコ呑みのためにあるような映画。名作です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-19 21:42:27)
102.  GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 《ネタバレ》 
押井の「パトレイバー2」は大嫌いだが「攻殻機動隊」は別腹大好き。 士郎正宗のエロいイラストじゃなくなった事だけは残念だが、無機質なオーバーテクノロジーの集合体みたいな動きには圧倒される。 人間が「義体」に体を入れ替えていく様子が怖かった。人間何処まで機械化されてしまうのか。 トグサには人間でいて欲しい。 巨大なタチコマみたいな戦車との戦いが凄い。少佐がメスゴリ(ry 少佐もそうだがバトーも無茶しすぎて毎度ジャムッてます。押井流「ジャムおじさん」? 「素子、新しい体(義体)よ!」(嘘)  つうかラストの素子が原作じゃマイケル・ジャクソンもどきだったのがコッチじゃゴスロリ少女ときたもんだ。何でコッチの方が可愛いいんだよっ! いや、市街地の戦闘直後にバトーが素子に「ファサアッ・・・」ってやるシーンのバイザー素子も可愛いと思うんだ(´・ω・`)  戦う女はどうしてこうカッコ良いのだろうか。  所長は人間なのか機械なのかヤクザなのか一番謎だ。  まったく、「ネットは広大だわ(ネットの海は広大だわ)」。
[DVD(邦画)] 9点(2014-03-13 18:12:34)(良:1票)
103.  機動警察パトレイバー2 the Movie
うわ何だコレ・・・みんな眼が死んでる! まさか全員「義体」か!? 良かった太田だけバカのままで(褒めてる)。 太田が死んだらパトレイバーもお終いです。 竹中直人ウメーなー・・・戦闘機の棒読みいいと思うんだけど。雰囲気出るじゃんか。  でも空気が重すぎる・・・パトレイバーの戦いも暗いよ・・・戦争のお説教もうんざり。 この作品はあんまり好きじゃない。このノリならどう考えたって「攻殻機動隊」の方が良い映画だろうに。
[DVD(邦画)] 8点(2014-03-13 18:08:28)
104.  ザ・ロック 《ネタバレ》 
中学生の頃初めて見た時は素直に感動したさ。 でもこの映画がこれだけ高評価なら、同年代の他の映画ももう少し点があっても良いんじゃないかなと思ってしまう。 おまえらの脳味噌は火薬しか詰まっていないのか? そんなにVシネマが好きなのか? いや、それくらいベイはマジで本当に頭の中に火薬しか無さそうなんだけど。 最近「アルマゲドン」を見て悪い予感はしていたんだ。 まさかこんなにも「コマンドー」並にシリアスな笑いを提供してくれる映画だったとは。 「パール・ハーバー」も「アルマゲドン」もベイをブッ殺してやると発狂していたんだが、この映画はうんざりを追求しすぎて「もう褒めるしかないな」という領域だ。 正直完成度はガタガタ、でもこれほどパワーで押し切り「細かい事は気にするな」と言われているような作品は他に無い。  カーチェイスがくどすぎて笑うしかないとか(親バカが大惨事を引き起こす好例)、 アルカトラズでのやり取りが長すぎてうんざりするとか(味方使えねー)、 アクションがゴリ押しすぎるとか、 音楽が五月蝿いとか、 スローモーションが過剰でウザいとか(「ワイルドバンチ」やジョン・ウー映画並の反吐が出るウザさ(褒め言葉)、 その他にもツッ込みどころが多すぎて諦めるレベル。 セリフの量も尋常じゃない。 「パルプ・フィクション」とか「ヒズ・ガール・フライデー」みたいな映画が好きな人はこういうのどうなんでしょうね・・・って誰かと思ったらやっぱりおまえの仕業かクエンティン・タランティーノ(脚本の一人として参加・クレジットなし)!  登場人物にしたってニコラス・ケイジなら「フェイス/オフ」の方が狂気地味てて面白かったし、 ショーン・コネリーも「アンタッチャブル」「最後の聖戦」の方が好きかな。 ・・・しかし、そんな事を気にしなければアクション映画としては申し分ない。 「007」がそのまま豪快かつパワフルになった感じの頭空っぽにして楽しめるアクション!ニコラス・ケイジの場違い振りが良い意味で発揮されていたと思う。 ラストシーンの“死ぬ”場面は印象的。 今頃は農夫か詩人にでもなってこっそり娘に会ってたりすんじゃねえの。
[DVD(字幕)] 8点(2014-03-02 18:40:40)
105.  レオン/完全版 《ネタバレ》 
この系統は「シベールの日曜日」や「グロリア」とあるが、この作品もまた傑作! 物語は殺し屋であるレオンが一人の少女と交流していくという筋だが、殺し屋に相応しい血生臭い日々から幕が上がる。殺しの依頼、幽霊のように一人一人確実に殺していくレオンの得体の知れない恐怖。まるで殺戮マシーンさながらの活躍だが、そんな恐怖はどんどん無くなっていく(良い意味で) 日常では植木鉢を日光に当て、腕が鈍るので酒はやらず牛乳オンリー、後は銃の手入れと肉体強化という単調な日々を過ごした。一人孤独に。 そこにもう一人孤独な少女が“家族”として同居する事になる。 マチルダは腹違いの両親や姉から疎ましく思われ、唯一泣きついて来る弟だけが彼女に優しかった。 家に居る場所が無い彼女は学校にも行かず、孤独な生活を送っていた。 二人はある事件をキッカケに“家族”となった。 利発な少女と、野暮ったいおじさん。 まるで本当の親子のように学び、食べ、心を通わせていく。 少女は大人になりたいと背伸びし、男もまた一人前の人間になりたいと強く願う。 殺し屋に憧れる少女の夢、殺し屋になってしまった男の苦悩・・・この娘を自分のようにはしたくない。 二人はコンビとして数々の“仕事”を手掛けていく。 この映画の殺しは何処までも上品。飛び散る血痕、冷え切った後ろ姿のみで語るのみ。 銃声も無駄に大きくないのが良い。フランス人気質が超プラスで出た良い例だね。 しかし運命は二人を引き裂きにかかる。 復讐の“標的”はレオンの“依頼主”という皮肉。 囚われる少女、どんな状況でも助けに来る男。もうレオンはただの殺し屋では無くない。家族を守る一人の人間になっていたのだから。二人は互いを刺激する事で成長を遂げていく。 標的の最大のミスは“公職”に着いてしまった事。自分のテリトリーで人質を殺す事も、盾にする事もできないというのもまた皮肉なものだ。 ラストの戦いは完全に別の映画。冒頭との温度差が酷すぎる(大絶賛) ただこのレオンの熱さ。もうレオンは殺戮マシンじゃない。熱い一人の父親だ。 彼は運命からは逃げられなかったが、キッチリ掃除屋としての“仕事”をやり遂げて旅立ったのだろう。 ボロボロになりながらも諦めずに。レオンの魂は、少女の心の中で生き続けるだろう・・・良い映画だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-02 02:02:48)(良:1票)
106.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
個人的には「ザ・パシフィック」や「バンド・オブ・ブラザーズ」「シンドラーのリスト」の方が好きだが、この作品も戦闘シーンが圧巻。 ただちょっと待って欲しい。腸が飛び出ただって? 「炎628」とか「夜と霧」とか「最前線物語」とか、この映画より強烈な戦争映画はいくらでもある。 だがこの映画の戦闘描写も凄い。水中でも容赦なく飛び交う銃弾、水没する戦車、腸をぶちまけ積み上げられる死体、銃弾が飛び交う中で自分の腕を探す兵士、治療しても別の流れ弾で死ぬ兵士、戦車や揚陸舟艇の上陸を阻むべく置かれた障害物が皮肉にも盾となって銃弾から守ってくれる、火炎放射器、降伏しても撃ち殺してしまう狂気、甲子園の砂ならぬフランスの砂、銃剣とガムで作る鏡、魚まで打ち上げられる浜辺。 カメラの揺れ具合や音が消える演出も、戦場で直接戦う兵士の視点で撮られているためであろうか。だからってカメラに血潮を付ける馬鹿がいるか。 映像の生々しさは凄い部類には入るが、ストーリーのムチャクチャさはどうだろうか。 いくら愛する我が子が3人も死んでしまい、せめて末の息子だけでも助けて欲しい。母親の切なる願いは解る。  解るが1人の軍人を救うために1部隊の兵士をむざむざ死にに行かせるような作戦を認証した軍部は異常としか思えない。 今まで10人、100人、1000人以上の味方ために死ぬのがせめてもの救いだったのに、それが今度はたった1人のために1部隊みんな死んで来いときたもんだ。 観客にとっても冒頭から墓参り→20分以上も地獄を見せられた上にそれ。 罰を受けた兵士なら解るが、何もミスをしていないバリバリに動ける兵士にそのような任務を課す。こっちの方がよっぽど残酷極まりない。 まして探す対象は士官や重罪人ならともかく名も無いに等しいたった1人の雑兵。 自分の吹っ飛んだ腕や飛び出た腸を探している兵士はまだ幸せだ。 ミラー大尉たちは、ジェームズ・フランシス・ライアンを見つけるまで四肢が吹き飛ぼうが肉体が木端微塵になろうが任務を続けなければならないのだから。 ライアンは悪くない。こんな作戦を指示できる上層部がクソなんだ。それに逆らえず選ばれた以上、戦うしかない兵士たちのやり場のない怒り。 その鬱憤をライアンにぶちまけるまでは死ねるかよと、死力を尽くしてノルマンディーの戦場を突き進む。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-31 10:50:24)(良:1票)
107.  許されざる者(1992) 《ネタバレ》 
再見。 イーストウッドが到達したリアリズム、反西部劇、アンチ・ウエスタンの最高峰。  個人的には「アウトロー」の方が痛快で好きだが、この作品を最初見た時の戸惑いと衝撃、そして再見すればするほどその凄味に惹かれた作品でもある。  夕暮れで土を耕す孤影、一軒家と一本の木の影。この強烈な黒のコントラストが本作の恐怖と緊張をより盛り上げる。 雷鳴と土砂降り、情事を語る影の蠢き、ベッド上のギシアンを止める怒声、身を守るために水を浴びせる者、凶刃を振り回され傷つく者、凶行を止める背後の気配と撃鉄の音。 柱に縛り付けられた罪人を解放してしまう汚職、悪徳保安官の不気味な笑み。初っ端から恐怖と暴力が支配する世界を叩きつけられる。  生々しいを傷を癒し、苦笑いし、黙って耐えるしかない者たちが託す「依頼」。ただただ引き受けてくれる者が現れるのを待つことしか出来ない無力さ。  一方、農場で泥にまみれ豚を追い回すヨレヨレの農夫、回りを無邪気に走る幼い兄妹の微笑ましさ、それを鼻で笑う馬に乗り訪れる若きカウボーイ。彼は銃を手放した者を再び殺しの世界に引き戻すために現れる。  主人公のマニーは若い頃、女子供を問わずに手をかけた極悪非道のアウトローだった“らしい”。マニー本人はそう語りますが、劇中のマニーは年老いた父親でしかありません。妻に先立たれ、残った幼い子供たちを養うために精を出し、何十年も銃の代わりに家族の手を握りながら生活してきた。そんな男が再び銃を握るという。家族のために。 昔のカンを取り戻そうと射撃訓練、それを心配そうに見守る子供たち。リボルバーからショットガンに変える一連のアクションが後の布石として生きてくる。  髭を剃り、窓の向こう、木の根元に眠る者に別れを済ませ、馬に乗るのも一苦労の男が覚悟を決めて旅立っていく。  「アウトロー」における農夫がガンマンへと変わる物語が繰り返され、より突き詰められる。 イーストウッドにとってはシーゲルとレオーネに捧げた作品だそうだが、この映画には全ての西部劇に対する望郷とアンチテーゼのメッセージが入っている。 人一人を死に追いやってしまう集団心理の恐怖は「オックス・ボウ・インシデント(牛泥棒)」の流れも感じさせる。   大自然の中を旅する平和な一時。それが人間の支配する魔窟に入れば空気は一変する。   この映画の保安官が振るう正義は法の執行ではなく独裁者の暴力でしかない。 法を取り締まる者がみずから法を乱す。法を乱した犯罪者を見せしめにするために制裁を加えるのは当然ですが、いきすぎた制裁は単なる暴力となり、やがて失望へと変わる。  復讐者からの「依頼」でもある賞金首探しは、腐りきった法との戦いでもある。それを受け取ってしまった男たちに待ち受ける死、死、死。  この映画にはカッコいいカウボーイなんざ一人も出てこない。 気取った老体、銃から何十年も遠ざかっていた中年、本当は人を殺すことをためらう猟師、近眼の若造、狂った保安官…往年の西部劇に溢れていた夢と希望、活気とヒーローがこの映画にはいないのさ。彼等を彩る風景だけがその美しさを失わずにいるだけで。  人を撃てば撃つほど虚しさや罪悪感が重くのしかかり、ガンマンに憧れていた青年でさえ初めて人を撃った後に恐怖で震えてしまう。「命を奪う」ということの重さ。  「いくら古い時代に夢を追い求めても、現実はこうだ」と言わんばかりの雨粒と泥にまみれた世界。 人を殺した者は当然「自分が殺されても文句なし」という覚悟が必要だし、事情を知らない者が殺しの現場を見れば「人殺し」と罵られても仕方がない。  ただ、ラストの決戦まで“おのれ”を取り戻していくマニー。  彼が一発一発放つ弾丸は、今は亡きフロンティア精神への鎮魂か、イーストウッドなりのケジメか。密室にショットガンを突きつけながら乗り込み、“投げる”ことによって緊張が跳ね上がる瞬間!  たった1人の男を集団で嬲り者にするような連中だ。そんな奴らに、卑怯だの何だの言う権利も資格もあるものかっ!!  イーストウッドは、いつも他人のために怒る男だ。自分は殴られても殴り返さない。ただ、仲間や知人を傷つける奴は絶対許さねえ。名誉なんてクソ喰らえ、「殺る時は殺る」漢なわけよ。ガンマンではなく、一人の人間としてカッコイイ。イーストウッド主演の西部劇群を見た後だと余計に感慨深い。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-30 10:29:38)(良:1票)
108.  L.A.コンフィデンシャル 《ネタバレ》 
「新しいフィルム・ノワールの傑作」と聞いて飛びついたが、まさかこんなキャラ映画だとは思わなんだ。 うーん、ヒロインに魅力が感じられない。元ネタの一つとされるフリッツ・ラングの「ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ」を見れば一目瞭然だ。この映画のヒロインに「ビッグ・ヒート」のグロリア・グレアムのようなファム・ファタールとしての魅力は皆無。女がほとんど出ないフレンチ・ノワールならともかく、こう女ばかり出てくるのに女に魅力が無いだなんて致命的だぜ。フィルム・ノワールとしては0点。でも、普通の犯罪映画として見れば充分すぎるほど良い映画だと思う。 でも登場人物が多すぎんだよ!誰が誰だが解んねえよ!!整理するか大量に間引く(ログアウトさせる)かどっちかにしろや!!! 余計な奴が多すぎる。モブでいいだろあんなの・・・エドにバドにバズっざけんなゴラアアアッ!!!!・・・・・・・・なんて思いながら楽しんで見てしまおう。 姿形は似ていようとも、奴らの見せる表情と魂はまったく違う。 かつてフィルム・ノワールの祖となった偉大なる作品「暗黒街の顔役」やフィルム・ノワール「三つ数えろ」においてもそれは言える。 同じようなスーツに身を包んだ悪党ども、 「偽善」を吐くゴミ野郎どもを次々から次へと地獄に送りまくる最高の“悪”アンチ・ヒーローたち、 記憶に焼き付ける間もなく忘れ去られ散っていく人々の残像。それは群像劇として一瞬の輝きを帯び、とても魅力的に思えてくる。 次から次へとスリリングな展開が続くハラハラドキドキなストーリー。 生と死は光と闇。ケビンの壮絶な生き様と死に様は正に光と闇だ。  ただ、話が余りに複雑すぎる。これはもう一度見ないと真の面白さは味わえないだろう。みれば見るほど病み付きになるタイプだとは思うが。 それに「フィルム・ノワール」ってほど曖昧な感じはしない。でも、俺にはかなり面白かった。「パルプ・フィクション」みたいな映画が好きな人にはオススメ。 
[DVD(字幕)] 8点(2014-01-29 23:17:47)
109.  ショーシャンクの空に
スティーヴン・キングの小説「恐怖の四季」に収録された「刑務所のリタ・ヘイワース」が原作。 スティーヴン・キングらしい「人間賛歌」と「不気味な宝探し」に溢れる。 原作のタイトル通り、リタ・ヘイワースやマリリン・モンロー、ラクウェル・ウェルチのポスターの使い方の巧さ。 その時代時代を代表する女優であり、世間から断絶された刑務所の時間経過をより解りやすくしている。 彼女たちが隠す「秘密」も大きな伏線となってくる。 所々に散らばった伏線、人間賛歌のヒューマンドラマから巌窟王になっていく切り替えの面白さ。 憎悪を超えた「理解」と「反撃」の数々。 冤罪によって収監された主人公のアンディ。 博愛主義でも偽善で物を言う男でもない。 いつも他人のために悩み、怒り、戦った。 ただ単に安らぎを求めていたのだから。 どんな暴力にも屈せず、望みを捨てずに懸命に生きる姿、古株のレッドやブルックスといった個性豊かな囚人たちとの心の交流。 最後の最後まで生きる事に執着した人々の人間賛歌も心地良い。  ティム・ロビンスの野心が見え隠れする奇妙で魅力な人物像、 モーガン・フリーマンの温かみのある演技。  同時期に「フォレスト・ガンプ/一期一会」、「パルプ・フィクション」、「スピード」といったキワモノ映画(大賛辞)のオンパレードに飲まれた不遇。 その中でもこの映画は最もおとなしく、最もパワーを爆発させた映画では無かろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-20 16:19:49)(良:2票)
110.  もののけ姫 《ネタバレ》 
アニメ版「ナウシカ」の補完とも言うべき本作。実在したであろう日本古来の世界観の再現、それを取り巻く神々の幻想的な存在・・・。自然の呪いに蝕まれつつも最後まで人間として生きようとしたアシタカ、自然で育ち人間と自然の狭間で苦しむサン。そんな彼女もアシタカに惹かれて少しずつ変わってく。「自然」のサンに惚れてしまったアシタカ、「人間」のアシタカに惚れてしまったサン。どんな映画でも淡い恋心を匂わせる。けれども一線は超えない。それがジブリ映画の良さかも知れません。「共に生きよう」と二人は苦難に立ち向かっていく二人・・・「ナウシカ」のアスベルとナウシカを思い出しますね。
[地上波(邦画)] 9点(2014-01-03 17:16:01)
111.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 
タランティーノ最初の傑作映画。 シンプルなストーリーを複雑に混ぜ合わせ、パズルを組むように謎が解けてくる面白さがストレートに伝わってきた。 ファーストシーンのタランティーノ特有の長回し。 ウィットに富んだセリフで始まり、黒服の男たちが勇み足で出て行く魅せるオープニングに繋がる。 その後は無意味な会話が長すぎたりしてダレる箇所も幾つかあるが、要所要所で強烈に魅せつける場面も多かった。 それがかったるい字幕なしで再見したら、不思議と退屈せずに楽しむ事ができた。やはりこの手の映画は字幕なしに限る。ハワード・ホークスの傑作「ヒズ・ガール・フライデー」とか。 さらには犯罪者と警察、強盗の犬と警察の犬たちの会話を挿入していく話の厚み。 初期のタランティーノはこんなに情があったのかと改めて感心した。 会話で説明しすぎな場面も多かったが、想像力が膨らむ巧みな長回しはグッド。 刑事としての使命感を背負いつつ、犯罪者として容赦なく「役」を演じなければならない葛藤・・・ラストシーンの壮絶さも手伝い、中々見応えのある作品となった。キューブリックの「現金に体を張れ」を思い出す見事なジグソーパズル。 俺としては後年の「ジャンゴ-繋がれざる者」や「トゥルー・ロマンス(トニー・スコット監督)」「イングロリアス・バスターズ」の方が好みだが、やはり完成度ではこの映画が一番だろう。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-24 13:14:34)
112.  パルプ・フィクション 《ネタバレ》 
前作「レザボア・ドックス」も長ったらしい言い回しで眠りかけたが、眠気を吹き飛ばすような映像、強盗団に感情移入してしまった捜査官の苦悩や孤独との戦いといったシンプルかつ一貫したストーリーがあって面白かった。 スタンリー・ドーネンの「いつも2人で」やキューブリックの「現金に体を張れ」からの流れを組むジグソーパズル感覚。 他にもトニー・スコットと組んだ「トゥルー・ロマンス」は最高にクレージーで面白かったし、00年代のタランティーノは最高だね。  が、俺にとってこの作品は退屈さを吹き払うような破壊力を最初感じられなかった。 最初20分は最悪だったぜ。せっかく喫茶店のダルい会話から一転、けたたましいオープニングで何をしてくれるのか・・・そしたらまたチンピラのクソッたれな会話を始めやがった! 他のタランティーノ映画ならハワード・ホークスのコメディ映画みたいに会話でゲラゲラ笑わせてもらったが、どうもこの作品はゴダール映画の退屈で無意味な会話を聞かされているような気だるさを感じた(「はなればなれに」や「女は女である」のような無邪気でハッピーで楽しい会話じゃなくて)。 Fu●k youはコッチのセリフだっつーの。子守唄みたいにダラダラダラダラ喋りやがって。Fuc● YOUの子守唄。 戸田奈津子のファッキ●クライストな字幕もうんざり。おかげで字幕なしで映画を楽しめるようになったよありがとうよ。 俺は沈黙を余儀なくされた。1時間の仮眠を経て、リベンジ。  そしたらどうよ? ブッチが出る辺りから少し会話に弾みが出るし、ミアとヴィンセントの軽快なダンスや洒落たやり取り、生きるか死ぬかという瀬戸際で繰り広げられるギャグのリバーブロー(酷い人体蘇生を見た)、それに何といってもブッチのエピソード! 彼女と脱出しようとして思い出して遭遇してマジでダイ・ハードで日本刀でチェストオオオッ! 敵対した筈のウィリスとアッー!されちまったヴィング・レイムスの眼と眼が逢う~瞬間~利害一致で意気投合して俺の腹筋は木っ端微塵に吹き飛んでいた。 無粋なセリフの無い、コミカルで爽快な暴力とアクション。やっりぱタランティーノは口より手を動かしている方が面白い。 そしてラスト、聖書の文句をもう一度垂れるセリフが良い。無意味な言葉が、回を重ねる事でようやく意味を持つ瞬間。 きっともう一度見たら、そこに退屈さは感じないだろう。だってタランティーノですし。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-24 13:10:05)
113.  ターミネーター2 《ネタバレ》 
前作の「ターミーネーター」は殺戮マシーンという恐怖に徹した恐ろしさがあったけど、本作はその殺戮マシーンが「心強い仲間」になってくれる。  オマケに襲い来る敵は前作より最強凶悪の敵だとさ。  最高の常軌の逸し方じゃないか。  スピルバーグの「ジョーズ」を2部作にしてより濃くしたような面白さ。  「ジョーズ」は鮫に怯えるパニック映画から鮫の恐怖に打ち勝つヒーローものになるが、 「ターミネーター」シリーズは襲い来る恐怖と殺し合うだけじゃなく、恐怖を味方に付けお互いの立場を理解し、絆を結んでいくという力強い内容が醍醐味でもある。昨日の敵は今日の味方。   昨日の敵は今日の味方。  襲い来る暗殺者、 頼りになるスーパーマン、 そんなスーパーマンがピンチだ! 今度は守られる側がスーパーマンを助ける番だ! それに応えてスーパーマンは必ず戻ってくる! 何度でも。 このシンプルを極めた面白さ。  きめ細かなメカニカル描写、 質感のある映像美、 そして人間とロボットの立場を超えた絆・・・最高じゃないか。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-17 11:44:23)(良:1票)
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