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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1181.  日本一の色男 《ネタバレ》 
「無責任男」シリーズの進化系と言われる「日本一の男」シリーズ第1作。「無責任男」シリーズ2本同様に植木等演じる主人公のパワーあふれるサラリーマンの活躍が見ていて楽しいし、冒頭から卒業式で歌われる「蛍の光」から突然、植木等がコミカルな曲を歌いはじめる導入部から笑えて、タイトルの出るタイミングも古澤憲吾監督らしい演出で引き込まれた。植木等演じる主人公はとにかく女にモテまくり、仕事も出来るという男にとってまさに理想ともいうべき存在で、本当にこの頃の植木等の姿を見ると元気が出る。ただ、ラストシーンはあれだけモテていた主人公が本命の恋人(藤山陽子)に振られるというもので、どこか「男はつらいよ」シリーズのような感じで少し切なかった。こういうのは植木等主演の喜劇映画ではかなり異色な感じで、このシリーズの雰囲気にややそぐわない気もするが、個人的にはこういうのもアリだと思う。クレージーキャッツのほかのメンバーも出演していて楽しいが、先日谷啓が亡くなったこともあり、もうメンバーの中で生きているのは二人だけなんだなと思うとやっぱりさびしい気がした。犬塚弘と桜井センリにはほかのメンバーの分まで生きていてほしいと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2010-10-06 18:25:17)(良:1票)
1182.  ゴジラ(1954)
ゴジラ映画は小学生時代にハマッていて、ほとんどの映画を見ていたが、この1作目だけは白黒(2作目もだけど。)ということで見てなくてずっと後になってから見たのだが、怪獣映画というよりは普通の映画として非常に完成度が高く、脚本もよく出来ている。昭和29年という時代性もあり、映画には戦争未亡人が出てきたり、ゴジラが去った後の被害者が運ばれる病院が野戦病院さながらの雰囲気でリアルであり、長崎の原爆から命拾いしたというセリフもあり、当時はまだ戦争が人々に暗いかげを落としていたことが想像できる。この映画は大人の方にこそ是非見ていただきたい怪獣映画の傑作である。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2010-09-29 01:20:40)(良:1票)
1183.  夜叉 《ネタバレ》 
高倉健のヤクザ映画を見るのは「冬の華」に続いて2本目だと思うが、ひょっとしたら刺青を入れている健さんを見るのははじめてかもしれない。ヤクザ稼業から足を洗い、刺青を隠して妻のふるさとで漁師として生きる男を演じているのだが、なかなか味があってカッコイイし、ビートたけしとの共演は当時かなり話題になったんじゃないかな。この頃の健さんの妻役と言えばいしだあゆみという印象が強いが、本作でもやはりいしだあゆみで、それに飲み屋の女主人である田中裕子が絡むという微妙な三角関係が見ごたえあるし、包丁を振りかざして田中裕子を追いかけ回すたけしの演技もいかにもこの人のキャラに合っていて良かったし、なにより、音楽の使い方や美しい海の映像が見事にマッチしていて雰囲気的にはかなりいい。でもちょっと演出や脚本に難があるのが惜しいかな。とくに最後、田中裕子が妊娠したことをにおわすシーンはやや不要だった気がして後味が少し悪い。(このシーンの田中裕子の笑顔はなんかこわかった。)田中裕子はのちに「ホタル」で健さんと夫婦役を演じてるが、本作を見た上であの映画で夫婦役をやったことを思うと何か妙な気持ちになる。(それを考えれば本作で田中裕子がやっている飲み屋の名前が「蛍」というのが興味深く思えるけど。)いしだあゆみは抑えた演技でなかなか良く、とくに健さんが大阪へ旅立つ前の夜の健さんとのやりとりが印象的だった。
[DVD(邦画)] 6点(2010-09-21 14:34:14)(良:1票)
1184.  江分利満氏の優雅な生活
岡本喜八監督を偲んで借りて来て見た。履物だけが動いている会話のシーンなど、シュールなシーンも多くて笑える。でも一番印象的だったのは主人公が家族の前でお茶漬けを食べながら泣くシーン。ちょっと感情移入してしまった。出演者では主人公を演じた小林桂樹が異様なハマリぶりを見せ、妻役の新珠三千代など脇役も名優ばかり。中でも戦争成金の父親役の東野英治郎が良かった。笑えて泣ける喜劇映画の傑作。2010年9月18日追記:小林桂樹さんの訃報・・・。東宝の俳優陣の中でも地味で控えめな印象のある人なのだが、演技には味があり、この「江分利満氏の優雅な生活」をはじめ、「黒い画集 あるサラリーマンの証言」、「女の中にいる他人」などはこの人でなければというほど小市民のサラリーマン役がピタリとはまる人で、もちろん「社長シリーズ」の秘書役も彼でなければという思いがある。去年森繁久弥さんが亡くなったときにこの人だけはもう少し長く生きていて欲しいと思っていただけに非常に残念に思う。心よりご冥福をお祈りします。
[ビデオ(邦画)] 9点(2010-09-18 22:55:48)(良:2票)
1185.  単騎、千里を走る。
チャン・イーモウ監督が若い頃からファンだった高倉健を主演に迎えて手がけたロードムービー。イーモウ監督は「あの子を探して」でも演技未経験の素人を俳優として起用し、名作に仕上げていたが、この映画でも中国の部分に登場する俳優は健さん以外はオール素人で、やはり素人ならではの素朴な演技がいい味出しているし、健さんも実に自然に溶け込んでいて、きっと撮影以外でもこんな雰囲気だったんだろうなあと感じられ、映画自体もとても心温まるもので、イーモウ監督の持ち味がじゅうぶん発揮されている映画だと思う。中国に到着したばかりの健さんが言葉が通じない異国で孤独感に苛まれるシーンなどは思わず感情移入してしまった。しかし、そんな健さんが中国の田舎で携帯電話やデジカメを使っているのを見ると、なにかそこだけ浮いて見えるし、中国到着後も息子(中井貴一)の妻(寺島しのぶ)と携帯電話で話をするシーンが多く、画面に寺島しのぶが登場するととたんに違和感を感じてしまうのは残念。日本のシーンはイーモウ監督の希望で降旗康男監督以下日本人スタッフによるもので、外国映画特有の日本描写ではないので安心感があるが、中国に舞台が移ってからの日本のシーンも浮いて見え、物語に対する観客の集中力をそいでいるのではないか。とくに、ラスト近くで電話越しに手紙を読むくだりなどは感動を狙っているのだろうけど、やりすぎかな。はっきり言ってもっと日本のシーンは短くても良かったような気がする。最初に書いたようにとても心温まる映画ではある。けれど、やはり健さんが中国に行ってからはその後の日本のシーンが邪魔に思えて全体的に見ると正直そこまで入り込めなかったなあ。あと、通訳を介してのやりとりのシーンで、これから通訳が訳す中国人キャストのセリフに日本語字幕がつくシーンがいくつかあるが、少々くどい気がする。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-15 20:31:12)
1186.  パコと魔法の絵本
見る前の予想よりは面白かったし、ストーリー自体はそんなに悪くないと思うのだが、「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」と比べるとどうしても落ちる感じがする。前の2本では予告編では一見、CGなど見た目の派手さが売りの映画に見えて、実際はドラマとしてのみごたえがそれ以上にある映画になっていたが、本作はCGを多用した中島哲也監督の絵作りのうまさは相変わらずだが、ドラマとしての作り込みが弱いので本当にCGだけが見どころの映画に見えてしまい、失敗作のように思えてしまう。前の2本が良かったのはちゃんと登場人物(主人公)に感情移入できるような脚本になっていたからだと思うのだが、この映画ではときおりグッと来るような場面はあるが、登場人物にイマイチ感情移入できず、見ている側(自分)はひたすら傍観者状態。(「嫌われ松子の一生」で序盤から川尻松子に感情移入してたのとは正反対。)演じている俳優陣は楽しそうに演じていて演技も安心して見ていられるが、メイクが凄すぎるせいか、竜ヶ崎桃子は深田恭子でなければ、川尻松子は中谷美紀でなければというような絶対この役はこの人でなければというのが無く、その上、俳優の個性というものが死んでる(全員とは言わないが。)気がして、なんか勿体無く、それが登場人物への感情移入を妨げる要因になっているのではないか。「下妻物語」なんかは出演者全員がはまり役で、それぞれの個性をよく活かしていただけにこのあたりは残念。ラストもなにか強引に感じる。中島監督はこの映画を息抜きのつもりで作ったのかもしれないが、この監督にはもっと中身で勝負する映画を作ってもらいたい。
[DVD(邦画)] 6点(2010-09-14 21:47:33)(良:4票)
1187.  下妻物語 《ネタバレ》 
深田恭子、土屋アンナという主演の役者に興味がない上、ロリータファッションには嫌悪感を覚えるし、ヤンキーにも抵抗感がある。つまりこの映画を見たいと思う要素が自分には皆無である。なので見る前はたぶん自分には合わないだろう、つまらないだろうと思って全く期待していなかったが、それなのにいざ見始めると気がついたらのめりこんでいる自分がいたことにビックリ。中島哲也監督の映画を見たのはこれが初めてだったのだが、アニメやCGを多用していたりして映像にかなり凝っていて、しかも大林宣彦監督なんかと同じでCM演出家出身ということもあってか、その絵作りがとてもうまく、また演出もよかった。登場人物とキャスティングに関してもミスキャストが一人もおらず、みんなはまっている。特に主演の二人のはまり具合が絶妙で、中でも桃子役の深田恭子は今まで何本か見てるけど、はまり役と言えるものを見たのはおそらくこれが初めてだろう。クライマックスで別人の如くキレるシーンは痛快。ハイテンションでバカバカしく笑える前半から女同士の友情ものへと転換する後半、この後半に持っていくところまでにドラマ的にもう一山欲しかったところだが、それでもこれがなかなか良くてほろっとさせられる。挿入歌として流れる「美しく青きドナウ」などのクラシック音楽や尾崎豊の楽曲の使い方もうまい。とにかく今まで食わず嫌いだったのがウソのように面白い映画だった。最近の日本映画では間違いなくエンターテイメント映画として成功している一本だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2010-09-14 21:46:28)(良:2票)
1188.  交渉人 真下正義
今頃になって初めて見たが、なんというか「機動警察パトレイバー」の映画1作目を見てれば見なくてもいいような内容で、カラスの出し方など押井守監督を意識した演出も多く、本広克行監督がいかに押井監督のファンかというのが伝わってくるただそれだけの映画だった。地下鉄暴走シーンが目玉なのかと思ったらそうでもなく、中途半端に笑いをとろうとするシーンが多くあったり、役者の芝居を含め全体的に緊張感がない。真下が犯人と交渉するシーンもなんか本当にこんな交渉術あるのといった感じでつい突っ込んでしまった。「踊る大捜査線」の映画シリーズは2作ともまあこんなもんだろうという感じで可もなく不可もなくという感想だったが、これはさすがに駄作だろう。あと西村雅彦がクラシックコンサートの指揮者というのは違和感ありすぎで笑った。全体的に見てこの後のテレビスペシャル「逃亡者 木島丈一郎」のほうが面白かった本作だが、国村準と石井正則の「大京映画」コンビ(2000年下半期朝ドラ「オードリー」より)のかけあいに懐かしさを感じたのでそこにプラス1点。金田龍之介を見ると、錦之介の「子連れ狼」で演じていた阿部頼母をつい思い浮かべてしまう。そりゃ、インパクトありすぎる役だったもんなあ。
[DVD(邦画)] 4点(2010-09-14 21:40:59)
1189.  キサラギ
まあ想像していたよりは面白かったし、ところどころに笑える箇所とかもあって楽しく見たんだが、正直そこまで絶賛されるほどの映画だとは思えなかった。あと、ちょっと騒ぎすぎで役者の芝居に落ちつきがないように感じられるのも個人的にはちょっとね。ユースケ・サンタマリアを俳優として「踊る大捜査線」関連以外ではじめて見た気がするが、オダ・ユージという役名で「踊る大捜査線」に出てきたようなセリフを言っているのが笑えた。でも、演技は真下をやっている時とそう変わらないなあ。
[地上波(邦画)] 6点(2010-09-14 21:39:57)
1190.  ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
ガメラの金子修介が満を持して念願だったゴジラを監督ということで期待して見た。ゴジラが初代に近い感じでとても良かった。だけどやっぱり初代を超えてはいないと思うし、金子作品としてもガメラのほうが面白いと思う。でも、天本英世をまた特撮映画で見られたことに感動。これだけでもこの映画に10点つける価値はじゅうぶんにある。
[ビデオ(邦画)] 10点(2010-09-14 21:34:17)(良:1票)
1191.  釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束
シリーズ第20作。わが地元である岡山でロケをしたということで公開時地元テレビのローカル番組でやたらと宣伝されてた。だからというわけでもないが、今回はテレビ放送を待たずしてDVDでの鑑賞。前作がかなりつまらなかったので全くと言っていいほど期待していなかったが、ここ最近あまり見られなかった浜ちゃんとスーさんの絡みが今回は多く、またここ最近の定番であった男女ゲスト二人の恋愛劇も今回はいつもより控えめだったので久しぶりにこのシリーズらしい作品になっていて(前作では守られていなかったシリーズのいわゆる「お約束」も今回はきちんとあって○。)楽しめた。浜ちゃんが自分の会社が進める建設事業の反対運動に加わるという話は初期の作品でもあった気がするけどまあいいか。ワンシーンだけ出てきてセリフも一言だけの小沢昭一がさすがに若い頃に出演していた川島雄三監督作ほどではないもののそれでもやっぱりどこか怪しさのただようインパクトのある役柄ですごく印象的。しかし同時にやはりどこか川島作品に出ていた当時と比べて物足りなさも感じる。ところで、星由里子が岡山弁しゃべってると10年ほど前のNHK朝ドラ「あぐり」での野村萬斎の母親役を思い浮かべてしまう。そういえばあのドラマ、高嶋政伸も出てたなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2010-09-14 21:15:24)(良:1票)
1192.  修羅雪姫 怨み恋歌
「修羅雪姫」シリーズ第2作。というか前回のあのラストシーンからどうやって続編につなぐのかと思ったら、前回のラストは無視しているみたい。前回は雪は復讐のためだけに生きていて、かなり気迫があり、演じる梶芽衣子からも得体の知れない凄さを感じたのだが、今回の雪は前回に比べておとなしく、凄みも感じないし、前回印象的だった主題歌が流れないのは残念(なぜだ。)だし、映像の美しさも前回のほうが勝ってた。でも今回は梶芽衣子のまわりにいる出演者が曲者ぞろいで、原田芳雄と伊丹十三の兄弟や、伊丹の妻を演じる吉行和子の濃い熱演はもちろん、悪役の岸田森がなんとも怪しい存在感で演じていて、はっきり言って雪よりまわりにいる登場人物たちのほうがインパクトがある。(岸田森、やっぱりカッコイイなあ。)これはこれでいいのだが、やはり前回に比べると雪の存在感が薄くなってしまった感じでやっぱり残念。ただ映画自体は思ったより面白かったかな。藤田敏八監督の映画を見るのは2本目だが、のちに監督となった伊丹十三が藤田監督を俳優として「タンポポ」に起用しているのを思い出し、ここでは藤田監督が俳優として伊丹十三を起用していることに一種の感慨深さというか、そういうのを覚える。ところで鈴木瑞穂のナレーションを聴くとこんなはちゃめちゃな映画でも硬派な社会派ドラマのように見えてしまうから不思議。
[DVD(邦画)] 6点(2010-09-09 12:03:03)
1193.  (ハル)(1996) 《ネタバレ》 
森田芳光監督の映画を初めて見たのは「家族ゲーム」で、その次が「模倣犯」。以降、森田監督の映画を見る際には「家族ゲーム」を超えるような傑作ではないかもしれないが、「模倣犯」を超えるような駄作でもないだろうという感じであまり期待していない。本作「(ハル)」は、パソコン通信を通して知り合った男女の恋愛ものだが、セリフを抑え、パソコン画面上のメールを直接字幕として映画の画面上に表示し、登場人物たちのメールでのやりとりを映画を見ている者に「読ませる」ことで展開していく構成はかなり実験的。その分、映画としては非常に淡々としていて静かである。ひょっとしたらこの淡々とした雰囲気に退屈するのではと思って心配だったが、互いに惹かれあっていく(ハル)と(ほし)に見ていくうちに徐々に感情移入していく自分がいた。確かに今見るとやや時代を感じる部分が多いのだが、森田監督の映画の中では佳作の部類に入るのではと思う。これが初主演となった(ほし)役の深津絵里、「踊る大捜査線」以外の出演作をあまり見ていないので恩田すみれの印象が強く、ちゃきちゃきした男勝りなイメージがあるのだが、この映画では寡黙な女性を演じていて、すみれとは全く印象は異なるのだが、はっきり言って深津絵里の魅力をこんなに感じられる作品を今まで見たことがあるだろうかと思うくらいにすごく魅力的だった。(ハル)役の内野聖陽も「黒い家」での異様にオドオドした主人公とは違ってとても誠実な印象で良かった。二人が初めてお互いの姿を確認する新幹線のシーンも印象的だったが、やはり二人が初めて出会うラストシーンの余韻の残し方が素晴らしく、今まで見た森田監督の映画の中では後味もよく最高のラストシーンだと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2010-09-07 22:35:19)(良:3票)
1194.  修羅雪姫(1973) 《ネタバレ》 
主演の梶芽衣子の存在感が圧倒的で、美しく、激しく、強く、そして悲しみを秘めたヒロインをクールに演じていて、文句なしにカッコイイ。(眼力鋭いところはなんか柴咲コウみたい。)今ならR15指定は免れないだろうと思われるほど血の多い映画で、おそらく万人には受けないであろう映画だと思うのだが、それでも、映像は美しく、冒頭、梶芽衣子演じる鹿島雪が雪の中で大立ち回りを繰り広げ、倒した相手の血で赤く染まっていく白い雪や、返り血で赤く染まった白い着物など、白と赤のコントラストが絶妙で思わず美しいと唸ってしまう。冒頭の牢屋のシーンで白から赤に変わる外に降っている雪なども美しく、とにかく赤と白が最初から最後まで強烈に印象に残る。主題歌である「修羅の花」もよく、冒頭で流れてきたときにあまりの歌詞のインパクトにおどろいたのだが、これが血まみれの鹿島雪が白い雪の上に倒れるラストシーンでかかるともうやられたという感じで、このラストシーンのためにこの主題歌があるようなそんな気持ちにさせられるほど、映像によく合っていて、またシーン自体も非常に美しく、主題歌の歌詞と映像の美しさが見事に調和した名シーンだと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2010-08-31 18:26:24)(良:1票)
1195.  銀河鉄道999
テレビシリーズは小学生の頃に再放送をなんとなく見てた程度(たぶんその後にある特撮ヒーロー番組の再放送が目当てでそのついでにときどき見てたんだと思う。)で、作品自体にそれほど思い入れがあるわけでないのだが、とりあえずBSでやっていた本作を見た。うーん、全体的なストーリーをよく知らないので、だいたいこんな話だというのは分かったが、話が駆け足気味に進むので、ドラマとして深みを感じられず、詰め込みすぎという印象。それに鉄郎ってテレビシリーズでは10歳くらいの子供だったのに年齢を少し引き上げているのは多分青春映画という線で本作を仕上げたかったんじゃないかな。さっき書いたようにテレビシリーズに思い入れはないのだが、はっきり言ってテレビシリーズと同じのほうが良かったような気がする。キャプテンハーロックなどの登場はファン向けのサービスかも知れないが、松本零士作品にそれほどなじみもないのでなんの感慨もない。ラストは感動的だけど、やっぱりテレビシリーズを毎回見た上で最終回のラストシーンを見たほうが感動できるだろう。そんなにつまらない映画でもなかったが、やはりテレビシリーズの方がもっと内容が濃いのだろうなあと思う。余談だが、メーテルを演じる池田昌子に加えてナレーションが城達也なので、見終わってなんだか「ローマの休日」の日本語吹き替え版が見たくなってしまった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-14 13:29:10)(良:2票)
1196.  旅の重さ
見る前はちょっとだるい映画かもと思っていたが、美しい四国の風景や主演の高橋洋子の若々しさがすごく印象的で、それからなにより70年代の独特の空気感が全編に渡ってとてもよく出ていて、全体的な雰囲気がとても良い。ストーリー的には「十五才 学校Ⅳ」を思わせるが、現代とは違うこの時代の空気感と内容がマッチしており、70年代ならではの佳作と言える映画だと思う。(「十五才 学校Ⅳ」もいい映画だけどね。)そして忘れてはいけない、この映画を盛り上げているのはメインテーマになっている吉田拓郎の「今日までそして明日から」。名作と名高い「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」の中でも印象的に使われていた曲だったが、この映画でもやはり印象に残る。とくにエンディングで流れてくるとこの「旅の重さ」という映画の全てをこの一曲が表しているようだ。改めて名曲中の名曲だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2010-08-14 02:59:10)(良:2票)
1197.  レッド・サン 《ネタバレ》 
外国映画における日本の描写というのは極端にデフォルメされているというイメージが強く、本作も西部劇に侍ということで見る前はかなり不安だったが、確かに昔の日本映画の時代劇に比べれば違和感があるものの、比較的まともな描写で演じる三船にも充分存在感があって不満は特にない。日米仏の三大スター共演が最大のウリだと思うが、アラン・ドロンに奪われた宝刀を奪還するために渋々行動を共にすることになった三船とチャールズ・ブロンソンの二人が徐々にお互いを認め合っていくというドラマ展開も面白く、この手のスター共演ものの中ではなかなか楽しめるし、「ラストサムライ」なんかよりこっちのほうが武士道精神を描いた外国映画としてはよく出来ていると思う。外国映画で三船を見るのは「1941」に続いて2本目だが、さっきも書いたように存在感があり、外国映画でも堂々と侍を演じていてカッコイイ。アラン・ドロン悪役なのかと思って見てたらクライマックスの展開で共通の敵を出して三船やブロンソンと共闘させる。これはやはりアラン・ドロンに気を使っているのが見えてしまい、少々強引な感じがする。でも、それを差し引いても文化のそれぞれ違う男と男のドラマとして秀逸な映画だと思うし、ラストは三船に対するブロンソンの思いのようなものが感じ取れて感動的だった。今まで見た日本人がメインで登場する外国映画(そんなに多くは見ていないが。)の中でも傑作の一本だと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-08-10 16:13:51)(良:1票)
1198.  エレキの若大将 《ネタバレ》 
加山雄三の代表曲である「君といつまでも」が初めて登場した映画で、シリーズの中でも有名な作品。今回も若大将はスポーツ(アメラグ部に所属。)をやっているが、それよりも今回のメインは音楽。加山雄三やバンドに参加する出前持ち役の寺内タケシ(←あまりよくは知らないのだが・・・。)が素晴らしいギター演奏を披露していて、これだけでバンドの演奏シーンは見ごたえ充分。後半は「田能久」が倒産してしまうという展開だが、これが原因で若大将が学校を辞めてしまうというのも含めて少しさびしい感じがする。「君といつまでも」は既に劇中で若大将がうたうこれ以降の回を何本か見ているが、初披露となる本作で若大将が初めて(澄子の前で)うたうシーンはムードがすごくよくて、このシリーズで今まで見た「君といつまでも」をうたうシーンの中ではいちばん好きかもしれない。青大将がシェーをしているが、これの同時上映は「怪獣大戦争」というので納得。バンドコンクールの司会者を演じる内田裕也は面影がぜんぜんなく最初は気づかなかったが、「マイネームイズ、ショーン・コネリー」とかいっておどけている姿がけっこう笑える。
[DVD(邦画)] 6点(2010-08-03 16:13:46)
1199.  砂漠は生きている
砂漠の動物たちの日常を描いたディズニーのドキュメンタリー。見たのは今回が全く初めてだったのだが、今になって見てみると、動物がストップモーションアニメのような動きをしていたりするなどドキュメンタリーとしては違和感を感じる部分が多く、本格的なドキュメンタリーとしてはテレビの同様の番組のほうが面白いと思う。しかし、動物たちのユーモラスな動きは見ていて楽しいし、作為的な部分もあまり気にならない(そりゃあ「子猫物語」なんかと比べたら、天地の差を感じる。)し、全体的にディズニーらしい映画で最後まで楽しめた。石田太郎の日本語版ナレーションもどこかユーモラス。それにしても、もしこの映画を子供のころに見ていたらどう感じただろう。「メリー・ポピンズ」のように子供の頃に見ておきたかったとまでは思わないが、そんなことをつい思ってしまった。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-07-29 22:20:24)
1200.  野獣死すべし(1980/日本)
「蘇える金狼」に続く村川透監督、松田優作主演の角川映画で、村川監督の映画では最後の松田優作主演作になるのかな。原作(未読)とはだいぶ違う設定らしいが、このコンビの映画では雰囲気的にはいちばん良かった。しかし、前半部分は大して面白くもなく、2時間越えないのに少し冗長な印象があり、村川監督の演出も雑なので退屈に感じた部分も多い。クライマックスの深夜地下鉄の中で繰り広げられる松田優作と室田日出男のやりとりはかなりの緊迫感があり、ここがこの映画のいちばんのみどころのように思う。鹿賀丈史も若くておそらくまだあまり知られていないころなんじゃないかと思うが、存在感のある演技を見せていて印象的。(出演者のクレジットが彼がトメだったのには少々驚いた。)劇中に流れるクラシック音楽に雰囲気作りがだいぶ助けられているような印象もなくはないのだが、まあいいだろう。同じ原作はこれ以前にも東宝が仲代達矢主演で映画化しているが、そっちのほうも見てみたいと思った。たぶん本作とはだいぶ違うんだろうなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2010-07-27 02:58:05)
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