1221. 閉ざされた森
予備知識なしで観たのですが、冒頭の緊迫感あふれる画面と謎解きへのワクワク感が、中盤で一気に崩れてしまいました。観る者を騙そう騙そうとしているのが、ひしひしと感じられて、素直に推理する気になれない展開でしたね。そしてエンディングを迎えた時には、なんだかTVの刑事ドラマで事件が一件落着した後のデカ部屋の風景みたいで、ガックリ疲れてしまいました。連続ドラマの一話としてなら結構楽しめそうですけどね。それと、トラボルタのキャラクターが生かされていないようで残念。 4点(2004-06-12 23:49:41) |
1222. ゴースト・シャーク<TVM>
《ネタバレ》 これぞ個人的に好むところの「サメ映画」です。勿論、万人受け或いは玄人受けする傑作・良作とは言いません。 襲われるビキニ美女、いわくありげな人物、登場時点で死亡フラグ乱立の出演者たち、とお約束感満載のところに、あたかも一発屋の如くアイディア投入。本作の場合、サメが幽霊だから透けていて神出鬼没と言う点ですね。その理由付けに、出没するには水場が必要だとか、魔術書を持ち出したり呪いの洞窟を設定したりと、製作者なりの低予算下での努力のあとが滲む感じです。努力じゃなくて楽しんでただけかも知れませんが。 とりわけ秀逸な物語と言う訳でもなく、なんだかどこかで見たか聞いたかしたような物語ですが、コメディじゃないのにクスっと笑える「サメ映画」に、好意的な意味をもって3点献上します。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-12-22 12:22:49) |
1223. ウィジャ・シャーク2
《ネタバレ》 前作の激しいB級(Z級)感も記憶に新しい「幽霊ザメ」。本作では前作のヒーロー、アンソニーが愛妻クレシーダの「愛の力」によって地獄から蘇り、再び超能力を駆使して「幽霊ザメ」と激闘?!かと思いきや、ビル街で「幽霊ワニ」との肉弾戦! 若干前作よりクオリティが高くなった?と言いたいところですが、むしろパペット鮫はチャーミングになりつつあるようで、対するパペット鰐も決して恐くないです。超能力パワーも前作どおりで特に進歩なし。さりとてコメディとも言い切れず、作り手は低予算に苦しみつつも結構大真面目に作っているようにも思えたりして。 そんな不安定感極まりない印象の際立つ作品なのでまともにレビューも書けず、かと言って○ソ映画と切って捨てることも出来ず、結局振り返ってみれば思いのほか楽しんでいる自分が居た、と言う次第です。 極めて個人的な感想としては、愛すべき「サメ映画」(今回は「サメ映画」とカテゴライズするのもどうかとは思いますが)ですが、少しでも客観的に評価しようとすれば、3点献上が妥当或いは限度かなと思うところです。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-12-22 11:30:52) |
1224. ショートウェーブ
《ネタバレ》 始まりはサスペンス或いはミステリー。画面が変わればヒューマンドラマ。それに続くはSFホラー。そして〆はスプラッター風味で。といった具合に、テイストと言うかコンセプトと言うか二転三転する、ストレートに言えば纏まりにイマイチ欠けるドラマですね。 全体的に多出する草原や森や海を舞台にヒロインが駆け巡るカットは、美しいと言えば美しいのですがファンタジ―感の中にどことなくエロティックでもあって、あたかもヒロイン役の女優さんのPVのようでもあり、「だから何なの?」と言いたくなってしまいます。これもまた纏まりのなさを感じさせる理由のひとつ。 全体的に終盤のスプラッター色が登場するまで何とも言えないエロティシズムを感じてしまうのです。否、血まみれになった後でさえ。主演女優さんはプロポ―ションも良く、何気に露出も多めだったりするので尚更なのかも知れません。作品テーマをボカシてしまっている一つの要因かも。 結局、種明かしのようで種明かしになっていないエンディングが纏まりのなさに止めを刺した感じです。一体何が言いたかったのか。謎の電波は実はその家から出てました。だって異星人は一瞬しか留まれないから。ですか? 様々な映画祭で高評価だったとの触れ込みですが、私には残念ながら刺さりませんでした。限りなく2点寄りの3点献上です。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-12-18 14:58:41) |
1225. 7500(2014)
《ネタバレ》 かなりいろいろな作品との共通点、否ハッキリ言わせていただけば類似点が感じられるゴチャマゼ感溢れる作品。 ホラーのつもりで観始めたものの中盤まではフライト・パニック・サスペンス。人生模様を絡めながら飛行機内で様々な事故や事件が起きるのかしら?みたいな展開。 ところがパニック起こして絶命した謎めいた成金趣味の一見極悪セールスマン風の男の死体から、コソ泥軽口ナンパ兄さんがロレックスを盗むところ(付着した皮膚を手で拭うなって)が転換点。手以外は正体を現さない怪物なのか亡霊なのかが暗躍して乗員乗客全員お亡くなり。燃料切れを待つばかりの自動操縦ジャンボの悲劇という顛末。終盤、何人かの乗員乗客が見た他の乗客の変わり果てた姿は「実は死んでました系」のオチなのかも。 客席のディスプレイに名作「2万フィートの戦慄」が映し出されていますが、そこで引用して欲しくなかった。CAが窓から見たものが同作のアレなの?かと思いきやF16だったとは。なんで引用?この作品はホラーですよ!という強調? 結局、ゾンビでもクリーチャーでもなく死神のせいだったようですね。やたらキュートにカタカタ動く死神人形に死神が潜んでいたのでしょうか?それもまた某有名ホラーを思わせられたりして。 「ウォーキングデッド」のロジータことクリスチャン・セラトスさんが出演していたのが個人的には一番の収穫。でも、2回もトイレで酷い目に遭うとは…。しかも検査薬片手に…。悲し過ぎました。 死神の存在を匂わす程度で語るべきことを何も語らないままに終わってしまった感が強く、超不完全燃焼の3点献上です。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-12-12 11:11:57) |
1226. ビフォア・マイ・アイズ
《ネタバレ》 タイムパラドクスもののショ-トフィルム。正直なところ、過去を変えることで最悪の事態を回避しようとする物語は既に数多製作されて来ており、何故今更これを、しかもショートフィルムという方法を選択して撮ったのだろうと思えてしまう作品。 ちなみに、縫いぐるみと着ぐるみで登場するキャラに随分と時間を割いていますが、このキャラは知りません。何か作品のテーマに通じる特別なニュアンスがあるのでしょうか?ただ、それがあったとしてもこの16分という限られた尺に差し込む意味があるのかどうか? 人生の最期の瞬間に人は走馬灯の如く人生を振り返ると言われているように、ヒロインもまた死の瞬間に人生を振り返る訳ですが、その走馬灯の一部にピンポイントで入り込んで時間を遡るという点が本作としてのアイディアなのかなとは思います。しかしながら、やはり敢えて製作した意味としては弱い上に、少々強引かなと思えてしまい、3点献上とさせていただきます。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-11-09 16:16:16) |
1227. アンビュランス911
《ネタバレ》 何となくレトロで不気味な雰囲気で始まる冒頭から、いきなりのスプラッターテイスト。そっち方面が若干苦手な私としては引き気味でしたが、中盤は暴走する青春群像劇みたいになってしまい、典型的な中だるみ、というかテーマ迷走状態に。 そのイカレタ自称救急隊員はどうなったの?一緒に救急車に乗ってた幼い兄弟が引き継いだんでしょ?などと想像するも、スクリーンでは訳の分からないドラッグレース?やら恋バナやら豊胸手術やら、恐怖の偽救急隊員による連続殺人ホラーと思って見ていると中盤あたりまでは肩透かしを食ってしまいます。 そして終盤は一気に軌道修正。良く言えば伏線回収的に、正直言えば力技的にバラバラのエピソードが繋がって行き、本来の?スプラッター路線に戻ります。つまみ食い的に見ていれば気にならないかも知れませんが、普通に通しで見ていると何とも纏まり感に欠けます。弟の裏切りがあったかと思えば、その弟による唐突なバッドエンド。弟の複雑な心理を背景にした作品?一体何をどうしたかったのか今ひとつ解りかねます。 監督さんはどこがどうご不満でアラン・スミシーになってしまったのか?殺人鬼俳優のお二人は本作の出来栄えをどう思っているのか?作品内容よりそんなところが気になってしまう迷走作品に3点献上します。 ちなみに、タイトルは取って付けたような邦題よりは、一応1977年が始まりの年だと言わんとしているらしき原題の方が良いような気がします。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-10-31 11:58:20) |
1228. カエル女
《ネタバレ》 既視感は否めないし相当チープではあるものの、プロット自体は決して悪くはないように思えましたが、マッドサイエンティストが究極の生命体の開発に執心した過程で生み出された感染症による怪物出現?いや、もしかしたら罹患すると怪物に変身してしまう謎の感染症の治療薬を開発していたマッドサイエンティストの暴走?その辺が良く解らないのが一番の問題でしょうか。 低予算作品ならではの悲しさと言うか、怪物の造形(古の「アマゾンの半魚人」を思い出します)に相当ボリュームを割いた結果、大道具小道具その他諸々はチープそのもの。結構グロ描写が多いのですが、モロに作り物のグロさなので恐さや不快感には繋がらないです。カエルの解剖だけは本物?だとするとカエルが不憫です。 何故かコメディ要素を入れてしまったというのもどうなんでしょうか?義父の雇った元警官の私立探偵の行動と言動は悉くスベリます。挙句最後にはお約束的に犠牲者に。ヒロインや義父の台詞にも場違いと言うか見当外れなものが多々登場します。 結果、あーだこーだ文句言いながら観るには良いかも知れませんが、中途半端感を相当感じてしまい限りなく2点に近い3点献上です。 それにしても何故満月の夜にカエル(どう見てもカエルに見えませんが)に変身?どこかの国にそんな伝説あるのでしょうか?謎です。 そして邦題。ヒロインが可哀そうかも的な命名ですが、何故か惹かれる邦題です。ちなみに、原題は何で「The Movie」なのか良く解りませんでした。TVMにいろいろある「Bad Blood」のどれかと関係あるのでしょうか? [インターネット(字幕)] 3点(2023-08-28 11:40:17) |
1229. ゾンビネーター
《ネタバレ》 ストーリー的には典型的なゾンビもの。ある町でゾンビが大量発生。その町を偶然訪れていた若者たちが襲われ逃げ惑う。そして、一行は、まさに絶体絶命に。しかし、そこに現れた謎の男。無口で愛想もイマイチだけれど戦闘能力は高そう。 そうです、彼こそがゾンビネーター。ゾンビたちをバッタバッタとやっつける様はさながらターミネーター。原題も邦題も「ゾンビネーター」である所以が漸くここで明らかになります。 DVDのジャケットを見て頂ければお判りのとおり、衣装(所謂コスプレ)と言い、ショットガンを担いだ立ち姿と言い、まさにターミネーターを髣髴とさせる雰囲気です。ちなみにジャケット(ポスター?)の中には、本編にまるで登場しない半分機械仕掛けの頭部のアップがデザインされているものがありますが、それはいくらなんでも酷過ぎです。それを見てしまったら、ゾンビネーターとはゾンビの群れの中にあって人間に味方する救世主ゾンビ?みたく勘違いしてしまいます。と言うか、その方が面白かったような気もしますが。 低予算の作品のようですが、ビジュアル的には結構頑張って仕上げてます。それだけに、タイトルとコスプレ衣装だけで戦ってしまわず、何か本作ならではといったアイディアが欲しかったところです。 ちなみに、ゾンビネーター役のジョセフ・アヴィエルさんは筋骨隆々のムキムキボディなのに、とうとう一度もその肉体を披露されませんでした。せっかくのキャスティングなのに何故? [インターネット(字幕)] 3点(2023-08-14 00:03:56) |
1230. アン・ハサウェイ/裸の天使
《ネタバレ》 邦題の副題に惹かれて観てしまいました。が、裸がどうだこうだということよりも、2005年という時期に何故彼女はこの作品に出なければならなかったのか?観始めて少しして、まずそんな疑問が脳内を過ぎりました。企画に惹かれたのか、大人の都合なのか、何なのかは知りませんが、当時既に鳴かず飛ばずの新人女優でもなかった彼女にとって、あたかも起死回生の一打とでも言いたくなるような本作への出演は必要だったのでしょうか? 物語としては、まさに絵に描いたような青春暴走劇。原題どおりの無茶苦茶ぶりです。ヒロインは、ラストには何かを悟ったかのような雰囲気・表情で描かれてはいるものの、よくよく考えれば周囲の友人や大人たちを傷付けるだけ傷付けておいて結局自分は何一つ失っていない。勿論本人は激しく傷付いたと(恐らくは本気で)思っているのでしょうが、それでは一体何を失ったの?と問われれば、傷付いた少女を演じることぐらいしか出来ないのでは? 特に誰にも感情移入も出来ず(強いて言うならカメラマン少年には出来るかも)、エンディングの思わせぶりカットはあるにしても、あんな無茶しても基本誰も撃たれも刺されもしていない展開は、特に現実味もなく冷静に観てしまいました。 有名女優が出演した過去作に時折りみられるタイプの作品。残念な作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-08-07 13:06:20) |
1231. サメデター
《ネタバレ》 原題のひとつ「頂点捕食者」というのが本作のテーマに通じるようです。捕食行動をサメ目線で表現したかったのじゃないかと。あくまでも海の頂点捕食者はサメ。人間はそれを理解していない、みたいな。(この後は批判的に書きますが、基本的に本作のような作品を支持していますので誤解なきようお願いします) けれども、観終わってみれば何とも意味不明な作品。冒頭の妙に長い、と言うか長すぎるダイビングシーンから嫌な予感が…。さりとて、続くビーチではいきなりのサービスカットでそれを忘れさせ、タイトルバックのヘビメタが「お、これは期待していいのか?」と思わせてくれたものの、そこまででした。 75分という短かめの尺なのに、つなぎ的なカットが長いことしきり。それで押されてしまったのか肝心のサメシーンはかなり少な目。登場しても泳ぐばかりで大口開けた捕食シーンは2カットぐらいかな、いやそのうち一つは魚を捕食してるし。 サイドストーリー的に進行するレジャー施設オープニングセレモニーは、机上論ばかりでパーティも施設も登場することなし。強気の腹黒そうな経営者はいきなりお亡くなり。男コンビと女コンビの二組の賑やかし出演者は只管滑り続ける。 極めつけはラストシーン。謎の爆発、大怪獣出現?そして出演者のお顔付きの長~いエンドロール。最後の最後に監督?の口元の大アップ。意味不明のまま忽然と終了してしまいました。ただただ唖然です。 この作品、クラファンで資金を募っていたということですが、もしかしたら資金の枯渇で終了?的なエンディングだったのかも。 ただその結果、よくよく考えてみればサメ映画の王道的な作品に落ち着いたのかも知れません。ある意味、オーソドックスな古典的サメ映画の雰囲気が感じられないこともありません。やっぱサメは海でしょ!みたいな。 ちなみに邦題は原題のダジャレアレンジ?それとも単純に「サメ出たー」というオヤジギャグ?ポスターのカタカナ文字に至っては最早私の理解を超えていて全く解りませんでした。 これぞサメ映画?だとしたら楽しみはまだまだ尽きない予感がします。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-07-05 22:40:08) |
1232. シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫
《ネタバレ》 冒頭いきなり「実話を元にしている」との文字が…んな訳ないだろ!と思いつつも、いや待て、もしかしたら予想外の猟奇的犯罪をモデルにした作品かも、と思い直して鑑賞。 いきなりのサービスカット(サービスになっているのかいないのかは好みが分かれるところかも)で始まる本作品。畑を泳ぐサメ、謎の邪教集団の暗躍、さらに犯罪組織とCIAエージェントまで加わり、盛沢山過ぎて物語は混沌の極みへ。 主たるテーマは何なのでしょう?普通に考えればサメの神様の復活により最終戦争(サメマゲドン?)に臨むべく活動する邪教集団の物語なのかも知れませんが、何にしてもタイトルは原題も邦題も早い話が「トウモロコシ畑のサメ」。やっぱり主役はトウモロコシ畑を悠然と泳ぐサメなのか?でも、そのことについては殆ど語られない。ただ単にトウモロコシ畑をサメが泳ぐだけ。たまに人を喰うだけ。それも完食せずに噛むだけだったりもする。微妙なコメディ要素も判断を鈍らせられます。 兎にも角にも(「良くも悪くも」ではありません)とっ散らかった作品。この監督がプロデュースした「ハウスシャーク」は未見ですが、恐いもの見たさの欲求にかられるようなかられないような…。それを観ても本作のモヤモヤが晴れるとは思いませんけれど。 それにしても「実話」って? [インターネット(字幕)] 3点(2023-06-28 14:17:20) |
1233. エイリアンVSジョーズ
《ネタバレ》 「もう結果だけ教えろ!」配給元のひねり出したコピーはどう受け取っていいものやら。いや、これ結果だけ聞いても面白くも何ともありませんから。 毎度のことながらのサメのチープさ、謎のマントに身を包んだゴムマスクのエイリアン、お約束とばかりに登場するビキニ美女と悩殺?ヒロイン、「AKIRA」のポスターとか見たことのないデカいサイズのエナジードリンクとかさり気なく目に入るマニアックな小道具等々、じっくり見るとなかなか味わい深い仕上がりの作品です。 マーク・ポロニア監督作品は、ありがちなB級ホラーのように「結局どれも同じじゃん!」みたいなことにはならないところが良いです。勿論、だからといって何でもかんでも諸手を挙げて受け入れられるわけではありませんが、これもひとつの「味わい」と思えば結構楽しみになったりもします。 毎回「え?!」という仕掛けがあるのも楽しいですね。今回は何とサメがしゃべりました。否、正確に言うと心の声なんでしょうけれど、感情表現をしたことには真違いない訳で、意志疎通が出来るサメの登場となると一体次はどんな驚きを放ってくれるのか?まだまだ楽しみなサメワールドであります。 ちなみにタイトルは間違いなく原題の方が良いです。お洒落です。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-06-14 21:02:52)(良:1票) |
1234. シャーキュラ/吸血鮫
《ネタバレ》 マーク・ポロニア監督によるサメと古典的ホラーのコラボ作品。第二弾は「吸血鬼ドラキュラ」とのコラボで、その名も「シャーキュラ」!「シャーケンシュタイン」のときも思いましたが、これが邦題ならぬ原題というところが面白い。 そしてオープニングのタイトルバックに流れる「シャーキュラ…シャーキュラ…」というどこか懐かしいエレキサウンドでアレンジされた主題歌が耳に残ります。残るというより離れません。あ、エンドロールにも流れます。映像ごと使い回しですから。(このアレンジ結構好きです) ポスターも良いですね。「シャーケン…」の時は古の活劇映画っぽくアレンジされたデザインが素敵でしたが、今回も全く登場しないシーンが描かれ、「空も飛べるはず」という有名楽曲ぽいコピーが躍っています。いやサメ飛びませんから。飛ぶのは伯爵コーモリだけですから。羽根は生えてるように見えますけれど。 で、肝心の中身なんですが…もうこの路線で行くことに決めたのだ!という監督の強い意志を感じます。演出は徹底的にチープに、台詞は徹底的に棒読みに、血のりは飛び散らせず飛び散る時にはアニメーションで、サメは限りなく手造り感に溢れつつスケール感は無視などなど。書き連ねればキリがないです。これは最早潔い、いや信念と言うべき徹底さですね。 客観的に観れば所謂トンデモ映画。Z級作品。それでも楽しめる要素に溢れた、ある意味貴重な愛すべきサメ映画なのかなと個人的には思うところです。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-05-08 11:11:13) |
1235. パペット・キラー
《ネタバレ》 幼い頃から日々ホラーばかり見せられてれば(それもスプラッター系)、そりゃ心の発達に影響が出ますよ。ジェイミーが挙動・言動不審な高校生になっていても何ら不思議はありません。彼女(唯一の理解者?)がいるというのが奇跡かも。 そして、たった一人?の親友がパペットのサイモンで、幼少時のジェイミーなりの願いから我が血によって命を与えたくなってしまったというのも理解出来ます。 それ故、嫌いだった継母が行方不明になったのは、自分が命を与えた親友のサイモンが殺してしまったから、と今に至るまでずっと信じているというのも頷けます。 更に、思い出の?別荘に恋人や友だち(本当の友だちなのかは判りませんが)と連れ立って夏休みを謳歌したいという気持ちも解ります。僕にはこんなに仲良しがいるんだ。どうだい、サイモン?みたいに。 つまりは、決して目新しいものではないにせよ物語の筋としては真向批判したくなるような作品ではないのです。 何が問題かって一番の問題はキャスティングじゃないでしょうか?主人公も彼女も友人たちも、どう見ても高校生じゃありません。保護者会とまではいかないまでも大学生にだって見えないです。見始めて何よりもこのキャスティングに唖然としてしまい、その後は作品世界に入れず、出演者の演技やら各シーンの演出やらストーリーの展開やら、何かにつけて???だらけ。 サイモンを某有名狂暴呪いの人形の真逆をいくようなオトボケハンドパペットにすることでひと味違うコミカルなホラーに出来そうなのに、はたまたセクシーなダイナマイトバディのお姉さん方が活躍してエロティックなホラーにも出来そうなのに、すべて空振りといった感となってしまうのは、個人的にはひとえにキャスティング故です。 結果、どこに寄せて作り上げたらいいものか方針決定しないままに製作してしまったような不完全燃焼感溢れる作品に思えました。なので辛めの評価です。 ちなみに、ジェレミーのお父さんは何でラストに登場したのでしょう?何しに来たの?ほぼ存在感なし。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-05-01 13:14:59) |
1236. ディサピアランス 消えた姉
《ネタバレ》 冒頭でなりすましの種明かしをしているのだから、この後どんな驚愕の展開が待っているのか?!と思いきや、当たり前のようにオーソドックスに進んでいく物語。一体どこでどんでん返しがあるの?との期待も虚しく思いっ切りアッサリと終幕。今の85分は何だったんだろうと狐につままれたような気分でした。 なぜ免許の再交付申請書類に同姓同名が記されていただけで姉と断定出来たのか?(ちなみに生年月日に矛盾?) なぜ刑事が関わって捜しておきながら指名手配犯だと言うことが分からなかったのか? 何のトリックもない行き当たりばったりのなりすましで、どうやって財産や寄付金を奪おうとしていたのか?(特に寄付金はどうにもならんでしょ?) なぜデヴは危険を察していながら偽姉を単独丸腰で自宅に招き入れたのか?しかも拳銃を蹴り飛ばしておきながら背中を見せて逃げるとは… デイヴンは瀕死の状態でどうやって逃げ延びたのか?コレットもなぜ追わないで日記を埋めて気が済んだのか? などなど 肝心のストーリーより細かな部分(細かくもないですね)ばかりが気になる作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-04-04 10:32:36) |
1237. アフリカン・カンフー・ナチス
《ネタバレ》 基本構想の奇抜さまでは良かった?かも知れませんが、そこで終わってしまった典型と言って良いのかも知れません。 なぜガーナなのか? なぜカンフーなのか? なぜハーケンクロイツじゃなくて卍なのか? なぜ関西弁の字幕、吹替えなのか? そもそもなぜヒトラーと東条英機なのか? 謎が謎呼びまるで意味不明。 主演の彼はガーナの俳優さんなのでしょうか?彼だけは演技がしっかりしているように思えます。 カンフーアクションも(主なキャストは)意外な程ちゃんとしているように見えます。 出来栄えはともかくとしてグロネタ、小ネタも適度に差し込まれてて退屈しそうでしません。尺もちょうど良いですし。 罪もない犠牲者多数の結構悲惨な物語なのに、観終わってみれば妙にほのぼのしてます。おおらかこの上ない。 いや~、製作者さんに失礼承知で言わせていただければ「これぞ珍品!」 個人的にはヒトラー&東条という基本設定がなければそこそこ楽しめたと思います。が、その設定はどうにも受け入れられませんでした。なので2点献上です。 (追記)ガジェット通信さんの監督インタビューを読み、少し謎部分が理解出来ました。+1点献上します。 https://getnews.jp/archives/3033160/gate [インターネット(字幕)] 3点(2023-03-23 15:28:10) |
1238. ミッドナイト・アフター
《ネタバレ》 兎にも角にも散らかった印象を残す作品。SFなのか違うのか?コメディなのか違うのか?社会派作品なのか違うのか?エッセンスを詰め込み過ぎと思います。 具体的には、原発事故で激しい爆発が起きたもののトンネル内を走行中だったため直接的被害を受けなかった1台のミニバスと17人の乗客がタイムスリップもしくはパラレルワールドに入り込んでしまうお話。と思いきや、都市のゴーストタウン化は謎の疫病の蔓延によるものという含みもあり、更には乗り合わせた17人についての運命論的な解釈も登場。 大筋を離れた部分でも、集団を離れて行動した若者たちが爆発するが如く消滅していったり、性暴力シーンが矢鱈生々しかったり、私刑シーンに多めの尺を使ったり、政府組織と思しきガスマスク男が日本人だったり、一人の若い女性(可愛いですね)が何かに憑依されている様子だったり、その他にも数えきれないぐらいに大いに散らかしてくれています。 そしてラストシーン。え?これでTHE END?なにが言いたかったのか?テーマは何だったのか?謎だけが残る作品でした。 ちなみに、仮にもう少しプロットがきちんとしていても、登場人物の殆どのキャラが濃すぎて全く感情移入出来ず、やはり低評価に留まっていたと思います。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-03-12 16:07:31) |
1239. イグジット14
《ネタバレ》 長きに亘り生贄によって命を繋いできた母親と、母親のために生贄を求め続ける息子。生贄の犠牲者は、ある者は命を奪われ、また、ある者は生きたまま鏡の中に閉じ込められる。そして、息子は新たな生贄を誘い込むために架空の14番出口の標識を置く。 都市伝説的なストーリーですね。特に斬新とも言えない内容ですし、恐さも今一つといったところか。主役の4人の大学生は、男子はありがちなお馬鹿キャラ。到底感情移入出来ません。それどころか、初っ端から死亡フラグが高々と掲げられていて全滅を予感してしまいます。 また、サイドストーリー的に三角関係的な男女関係を挿し込んでいますが、そのエピソードが本筋に絡んで来ない。それを語るのだったら、もう少し怖さの演出の方に力を注いで欲しかったところです。 そして、最後に登場してあっさり退場する父親キャスト。我が子からSOSの電話を受けて急行したものの、着いた時には時既に遅し。それどころか自分まで犠牲に。この父親キャストって必要だったんでしょうか? いずれにしても、登場人物にイラつかされるばかりで全く恐くないホラーには辛めの3点献上です。 [インターネット(字幕)] 3点(2022-12-12 23:48:17) |
1240. シャークトパス VS 狼鯨
《ネタバレ》 サメとタコの合体と言う恐ろしいアイディアもさることながら、今回は狼とシャチを人間とブレンドと言う神をも恐れぬ変化球!ここまで行くとほぼ理解不能です。 そもそもサメの上半身にタコの下半身というのだって、足があればいろいろ便利かもしれませんが、泳ぎにおいてはマイナス面が多いような気がします。 そこに持って来て今回の合体。最強を求めて陸の猛獣と海の猛獣を掛け合わせたくなるのであれば理解出来そうなもんですけれど、何故それを人間に植え付けるのか。知性を求めて?だったら実験台を考えましょうよ。よりによって、その人使わなくてもいいのでは?しかも何故か出来上がりはシャチじゃなくてクジラだし。てか、人間どっか行っちゃってるし。 でもってこの狼鯨、黙って普通の餌を食べて、飼い主の命令に従順であり続ければ良かったりもするんですが、この肉食系食いしん坊は決して黙っていられない。シャークトパスが食えなきゃ人間でも食っとくか的に人間を襲いまくる。 どっちの怪物も安っぽいCGって言ってしまえばそれまでなんですが、その安っぽさが功を奏したと言いますか、何とも言えない愛くるしさを身に着けてますね。だから、そこそこグロくてもグロさなんてどこ吹く風。 そして、忘れちゃいけないヒロインというか女警部補のニータさんのナチュラル可愛いさが花を添えてて良いです。 という訳で、休日の昼下がりにでも何も考えずにボーっと楽しめるトンデモ映画に3点献上です。 [インターネット(吹替)] 3点(2022-12-01 22:38:13) |