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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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1381.  ゴジラVSビオランテ
確か、ネタを公募したんですよね、コレ。 で、これかいな、と。 何じゃこれと思ったし、今でもそう思うのですけど、その一方で、「vsシリーズ」の中では、いやそれこそゴジラシリーズを通じて、結構よくできた作品だった(ということになっちゃうな)とも思えてくる。 旧怪獣の蒸し返しみたいなのが多い中で、全く新しい形態の怪獣を創造しようとしているのが貴重です。それでいて、主役のゴジラは程よい場面で程よく登場し、勇姿をしっかりと拝める。逆に言うとビオランテはさほど活躍しないのですが。 怪獣の戦いの部分と人間のドラマ部分をどう絡めるか、怪獣映画のムズカシイところですが、三田村邦彦と峰岸徹とのコンビがいい味だして人間ドラマの部分も盛り上げてくれます。 ああ、これで面白ければ(笑)。 個人的に馴染みぶかいOBPが舞台というのも、親近感湧きますが、なんかこうやって見ると、このエリア、あの頃一気に発展して、その後あんまり変わってないんだなあ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-07-17 16:12:00)
1382.  長脇差忠臣蔵
キャストを見れば、雷蔵・本郷功次郎・勝新の若手三大スター共演、と誰しも思うところですが・・・雷蔵以外の二人、完全にチョイ役で、待てど暮らせど出てきません。しかし心配するなかれ。多彩な脇役たちが登場し、映画を盛り上げてくれます。 タイトルは「忠臣蔵」となっていて、また実際、忠臣蔵を元にした物語なのですが、時代は幕末に置き換えられ、任侠モノとして作られています。これが意外にピタリとはまってて、うまいんです。掛川の次郎吉親分が、老中にたて突いたばかりに、理不尽に処刑されてしまう。次郎吉一家は解散し、子分たちは身をひそめながら、復讐の機会を伺うのですが、その間、周囲の誤解をじっと耐え忍ぶ姿、確かに忠臣蔵テイストを堪能できます。しかもこの復讐劇、やくざ風情が老中に立ち向かおうってんだから、本家忠臣蔵以上に大それた無謀な計画、テンション上がりまくりなのです。しかしこの無謀さが無謀なだけに終わらないのが、やはりこの幕末という時代のなせるわざ。ここにさらに、清水の次郎長親分なども登場しちゃったりして、もう何でもアリアリのハイパー忠臣蔵。 敵役の配置も本作の面白いところで、「討ち入り」に向けてただ「浪士」が潜伏してるんじゃなく、敵方もその間、追及の手を緩めない。うん、この作品、スパイ映画でもあるのです。中でも光るのが、好敵手・天知茂。もちろん、上田吉二郎オヤブンの極悪ぶりがあってこそ、この知的なクールさが光るところでもあるのですが。 という訳で、これは、楽しめますよ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-17 15:37:05)
1383.  ミズーリ大平原
チャールトン・ヘストン演じる主人公が、オレはバッファロー・ビルだと名乗りつつ、やっていることはと言うと、シャーロック・ホームズみたいにちょっとした手がかりからズバズバと相手の素性を見抜いてしまう。なかなかの曲者、きっとニセモノだろうと思ってたら、本物のバッファロー・ビルことウィリアム・コディだったりする。せっかく冒頭で披露したホームズばりの推理の才能も、この後要所要所で見せてくれればよかったんだけど、後が続かない。三角関係でイチャイチャしたり、先住民とタイマン対決したりと、チャールトン・ヘストンらしい肉体系・体育会系路線に。 というこの主人公バッファロー・ビルに加え、彼の友人として、ビル・ヒコックも登場。この当時に二人がホントにすでに知り合いだったのかどうか、わたしゃ知らないし、どうでもいいけど、とりあえず豪華で賑やかで、いいじゃないですか。 で、原題にもあるポニー・エクスプレス、つまり西の最果ての地カリフォルニアへの超特急飛脚便、コレを実現させようというオハナシなのですが、そこに至るまでに陰謀劇めいたエピソードが絡んできたりして、正直、ゴチャゴチャしてます。良く言えば盛り沢山。 でいよいよポニー・エクスプレスが走る、走る。駅伝方式で郵便が次々に受け渡される描写がしつこいほど繰り返されて、これがやけに盛り上がるんですね。もちろんバッファロー・ビルも走ります、盛り上がりは最高潮。 ラストも、ベタだけど余韻があり、結構、おなか一杯になります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-07-14 21:05:25)
1384.  キック・アス 《ネタバレ》 
この主演のお兄さんって、『トムとトーマス』のあの少年だったんですね。そりゃ気づかんぜ。そんでもって、『GODZILLA』。この変わりよう、もう誰も信用できん(笑)。 本作にも『キングスマン』にも言えることだろうけど、主人公の「自意識」ってのが強く有って、でもそれをイジイジダラダラと描くのではなく、ぶっ飛んだ劇画の世界の中に、それをハメ込んでサラリと見せてくれる。本作の場合、オタクな主人公とそれを強調するオタク友人、一方では絵に描いたような美少女がいて、その友人もやたらに美少女で。はたまた現実離れしたスーパーヒーローが登場したかと思えば、それも将来の美少女候補だったりする。もうこの時点で、観てる我々も自虐的にならざるを得ません、ハイ。 劣等感は誰しもあるだろう、だけどだからと言って、いつまでも傍観者でいる訳にはいかない。バカバカしくって、説教臭く無くって、そして感動的な、成長物語。 ニコラス・ケイジの最期のシーン、映画史に残る、いや、何とか残したい、名場面ですな。しかし映画はそこで終わらず、むしろそこからすさまじい加速を見せる。いや、お見事。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2016-07-11 12:14:18)
1385.  インデペンデンス・デイ: リサージェンス
エメリッヒの、「みんなでオレのゴジラをバカにしやがって」「怪獣が走って、何が悪いねん」という心の叫びが聞こえるような。 それはともかく、前作よりデカい宇宙船を出しゃあ、いいってもんちゃうやろ、と誰しもが当然思うところ、それでもなお、それ「だけ」を堂々とやってしまうのは、もう、エメリッヒ大将を他において、いないでしょう。 大風呂敷をひろげにひろげまくってナンボの世界、普通なら2時間ほどに収まる訳もなく、「次回に続く」と終わって「3部作の予定」とかいうのが昨今アリガチなパターンですが、大将はそんなセコいことはしない。ちゃんと2時間で完結させてくれます。こんな内容で我々が納得できるかは、また別ですが。 ラストは一応、今後の展望を語って見せ、さらなる続編を匂わせるんですが、「こんな内容の続編、もはや誰も作らせてはくれるまい、はっはっは」という高笑いが聞こえてきそうな。 要するに、むちゃくちゃですわな。 第1作の特殊効果って、結構、ローテクが使われてたんですよね。新旧混合の特撮が、楽しかったんですが。あれから20年経ち、CGで何でもできるようになっちゃって、逆にやることが無くなっちゃった。ハチャメチャ路線だったらマイケル・ベイにお任せあれ。 でもまあそんな中で、第一作にあったような、あちこちに散った人々の姿を並行して描きながら互いに繋がっていく流れ、ってのは今回も踏襲されていて、そういうところは悪くないですね。設定の諸々に魅力が乏しい点とか、(文明が進みすぎたせいで)地球と月との間の行き来があまりに簡単に描かれてあっけなさすぎる点とか、いろいろと大味な印象は否めませんが。
[映画館(吹替)] 5点(2016-07-11 11:32:11)
1386.  アイアンマン2
「最近、体調がもうひとつやったんですが、薬をかえてみたら、ちょっと良うなりましたわ」という程度の内容を、SFスペクタクル超大作で延々と見せてくれるというのも、貴重と言えば貴重ですが、どうでもいいわいという気持ちが正直なところ。血液検査の数値を出してみる、体表に斑紋を浮かび上がらせる、酔っぱらって無茶をする。その程度の病状の描写では、到底、同情できません。 どっちかっていうと、すっかり小汚くなってしまったミッキー・ロークの体調の方が、何となく心配になるなあ。大きなお世話か。 という、どうでもいい内容を中心にして、合間に少しだけ敵との戦いが描かれるんですけど、もうちょっと強い敵と戦ってもらえれば。 特にあの、ドローン軍団の弱さ。アイアンマンと比較にならないあの脆さ、何とかなりませんか。
[DVD(字幕)] 4点(2016-07-10 08:56:43)(笑:1票) (良:1票)
1387.  ゴジラVSスペースゴジラ
2014年のゴジラ映画に出てきたムートーってのには、当然、賛否両論あるのだけど、しっかり意表を突きつつも、ちゃんと「らしい」造形の怪獣を出して見せたのは、やっぱり志が高いよな~、と思う訳で。いくら何でも、ゴジラの敵として別のゴジラをもう一匹出す、しかもその造形たるや、氷砂糖漬けにされたゴジラ、というのでは、さすがにお手軽過ぎますわな(ある意味、意表は突かれましたが)。 さらに、『地球防衛軍』から怪獣を召喚し、メカゴジラと何となく掛け合わせて、新生モゲラだってさ。あんまりだ。 とかいうことはすべて、実は些細なことかも知れなくって、そもそもここでは、「ゴジラvs柄本明」の構図さえしっかりしていればよかったはず。柄本明もこの人物を一本筋の通った魅力的な変人として演じようとしているのだけど、いかんせん、脚本に描かれた人物像自体があまりに中途半端。え~まさかそこで気絶するか。 108分と、決して長くは無い映画だけど、それでもダレてしまう。中途半端は罪です。
[DVD(邦画)] 4点(2016-07-07 23:43:09)
1388.  アイガー・サンクション
実際の山で撮影を行い、スタッフとして参加していた登山家の一人がロケ中の事故で亡くなったという、いわくつきの作品。というだけあって、まあそれはそれは、過酷な様子が伝わってきます。場面によっては、カメラマンらしい人影が映ってしまうのも、撮影スペースが極めて限られていた所以か。 もちろん、単に「頑張って撮影してきました」というだけの作品ではなくって、物語の面白さ、登場人物のユニークさがあってこそ、なんですが、それにしたって圧倒されるのはやはりこの、緊迫感と臨場感あふれる映像。わざわざ顔がしっかり映るようにして、代役ではなく本人であることをアピールして見せたり。 ただ、「物語の面白さ」とは言っても、後半はひたすら登攀が描かれることの面白さであって、陰謀劇という要素はだんだん薄れていき、いわば、目的そのものが欠落した、描写の面白さに変貌していく。目的の無さ。登山ってのは、そういうものかも。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-07-07 23:24:42)
1389.  あぶない刑事
テレビシリーズやってた頃、こういうケーハクなノリが嫌いで嫌いで。きっと心が狭かったんですね。いや今でも大して広くはないけど。 ここには、リアリティなんてものはカケラもなくって、ストーリーも有って無いようなもの。だからこその、何にも縛られない自由。もう、好き勝手に、自分達の世界を作り上げる。 バカバカしい世界。それを、柴田恭兵と舘ひろしが、体を張り、いちいちポーズをキメてみせる。ならばカメラだってしっかりキメてみせ、スーパーマーケットに入ってくるシーンなんて、なかなかのカッコよさではないですか。 という訳で、何かと愉快ではあるのですが、すみません、やっぱり若干、胃もたれが。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-06-30 21:03:22)
1390.  神戸国際ギャング
「国際ギャング」と言っても、戦後の闇市を舞台に、愚連隊の一味が中国人のチンピラグループと小競り合いやってる程度のもんなんですけどね。でもそこには、組織として完成されていないが故の生々しさがあります。戦後の混乱を示す背景の、闇市の雑然とした雰囲気も、作品によく出ておりました。 ただ、残念ながら、もうひとつ面白くない。いや確かに、面白おかしい映画を作ろうとは思っていないんでしょう、ここにはただ、容赦のない過激なまでの暴力があり、やけっぱちで無軌道なエネルギーがひたすら渦巻いている。でも一方でその中には、ギャング団の各メンツそれぞれの生き様が織り込まれていて、一種の群像劇にもなっています。登場人物たちそれぞれがキラリと光って見せ、そして次から次へと死んでいってみせる。 だけど、それがもうひとつなのは、「高倉健&菅原文太2大スター共演」というスター映画としての側面との、相性の悪さ。高倉健は関西弁を早口でまくしたて、演技の幅の広さを見せてくれるけど、でもやっぱり健さんは健さん、どうしても「自分不器用ですから」っぽいオーラが出てしまう。そしてそこに食いつきまくる菅原文太。この二人の対立が目立ちに目立って、せっかくの群像劇がかすんでしまったかな、と。
[DVD(邦画)] 6点(2016-06-27 23:11:52)
1391.  第九軍団のワシ 《ネタバレ》 
どうせなら、こういう戦闘シーンはもう少し引いた映像で観たい、というのはあるのですが。 その分、と言っていのかどうかわからないけど、主人公の旅の道程には、見事に雄大な光景が広がって、イイなあ、と思わせられます。 ただ、あの肝心のワシの像、ローマ帝国にとって、第九軍団にとって、大事なものだということはわかるけれど、主人公にとって何なのか、この映画において何を象徴させようとしているのか。父の名誉挽回もいい、かつての兵士たちの想いもいい。だけど物語の中心は、明らかに二人の友情の方にあって、なんとなーく宙ぶらりんになってしまったワシの像、何だか少し寂しそうなのでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-27 22:19:55)
1392.  里見八犬伝(1983)
いや懐かしい・・・。 八人の剣士がそろうまで、やたらと時間がかかり、もう「五犬伝」くらいで十分だから先に進めようよ~と思ってたら、貯めに貯めた分、クライマックスは怒涛のように展開していきます。 「ここはオレに任せて先に行け~」と、仲間がひとりひとり身を犠牲にしていく、ってのはつまり、キン肉マン映画と同じシステムでして、要するに、本作がキン肉マン映画の原点だったんですね。ほんまかいな。 そりゃまあ、昨今のCGを見慣れた目で見ると、いささか安っぽい特撮にも見えますが、これも特撮の歴史のヒトコマ。これだけふんだんに取り入れらたのも画期的だし、セットもなかなか大がかり。特撮と時代劇との組み合わせというのもユニークだし、さらにクライマックスのスピード感も加わって、この楽しさ。 薬師丸と真田サンだけが、これは青春ドラマなのよ、とやや浮いた演技、この異物感がまた、深作演出の妙味とでも言いますか。   ・・・それにしても、駒込ピペットとは(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-06-26 09:44:06)
1393.  夜叉
ええと、テーマは薬物汚染ですか。いやあ、邦衛さん、どの映画観ても言動がちょっとおかしいと思ってたんですが、やっぱりヤッてましたか(笑)。ってのはどうでもよくって。 みんな、過去から逃れられないんですね。過去がもたらす、シガラミから。 高倉健は、拭うに拭い切れない「夜叉」の過去を背負って生きている。田中裕子も、ビートたけしへの気持ちからは逃れることができない。逃れることのできない2人の間に、さらに逃れきれないシガラミが生まれる。そりゃ、田中裕子が美人かどうかはともかく(ゴメン)、いしだあゆみよりはイイだろう(さらにゴメン)、だけど、いしだあゆみの眼力が、決して高倉健を自分から逃れさせない。 過去のシガラミを、「現在」が乗り越えていく。 夜汽車の中での、田中裕子のニタリという笑顔がコワイ(笑)。人はそうやって、わざわざ好きこのんでシガラミを作っていくのか。 それにしてもラストの、青年からのあの寝ぼけた手紙は、一体何なんでしょうね、毎日が楽しい、青春はスバラシイ、だってさ。ああこれはきっと、離れて暮らすオヤジを安心させるために、ツラい毎日を隠して書いたんでしょうね。それだけ大人になったということ。と思うことにしましょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-06-26 09:42:03)
1394.  寒い国から帰ったスパイ
ル・カレの代表作である原作、むかし読み始めた時にはサッパリ気が乗らなくって、もうちょっと読んでダメならやめちまおう、と思ってたら、ハイ、さすがは評判の作品、ドはまりにはまってしまいました、面白いのなんの。通常のミステリなら「犯人は誰だろう」とか「どんなトリックなんだろう」という謎が眼目なんでしょうが、本作の場合、真相云々以前に「はたして、自分は、捨て駒なのか?」っていう切実極まりない謎が背景にあって、これが絶大な緊迫感を作品に与えています。 映画化作である本作でも、このあたりがうまく演出できていたら、さらに盛り上がったんでしょうが・・・。 なにせシブいスパイ映画。ハードボイルドな描写が、これはこれで原作の魅力を伝えるとともに、うまく端折ったことによる「冷たい感じ」がかえってよく出てもおります。 それにしても、小説が「帰ってきた」で、映画が「帰った」、ややこしくて言い間違えちゃうんです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-19 09:23:07)
1395.  センチメンタル・アドベンチャー 《ネタバレ》 
自分の作る映画の中で、自分の息子と共演し、自分の好きな歌を歌う。いい気なもんだ。 とは言え、息子をここに登場させたのも、何となく意味深ではあります。 この映画には、去っていくものと、後に残るものが、描かれてます。 漂浪の主人公は歌を残し、漂浪の身のまま、死んでいく。埋葬されたそこには、墓石すらも無い。 しかし、彼の残した歌は人々の間に残り、また彼の甥っ子と少女も、彼の魂を心に抱えながら、この世にとどまり新しい人生を刻んでいく。 彼が残したものは、「歌」であるとともに、「人と人との繋がり」でもあるんだね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-19 08:47:03)
1396.  パリ、テキサス 《ネタバレ》 
ひと続きの物語ではありますが、何となくオムニバスのようにいくつかのオハナシから成っていて、緩やかながらも構成のまとまりを見せています。 まず最初に、行方不明の4年の間に心を閉ざしてしまった男に対し、彼の弟が何とか心を開かせようとする話。それから、自分が行方不明の間、弟に育てられたわが息子と久しぶりに対面し、何とか親子の関係を修復しようとする男の話。そして最後に、男が、別れた妻の姿を追い求め、接点を持とうとする話。この漂浪の男を中心にこれらの物語が展開した後、最後に妻の方へスポットライトが移り、男は再び漂泊の身として消えていく。 この物語の移ろいそのものが、いかにも寂しい孤独感を出しているのですが、実際、ここで語られているのも、孤独な人たちが、他者とのかすかな絆に何とか縋り付こうとする物語であったりします。 男と妻を描く場面では、二人の間はガラスで隔てられており、それでもなお、二人は何とかこの映画の中で、同じショットの中に二人の姿を収めようと、さまざまなポーズをとる。この場面における抑制された情熱、静かでありながら深く印象に残るクライマックスです。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-06-18 08:15:35)(良:2票)
1397.  SUPER8/スーパーエイト(2011)
いや、何も知らなかったもんで、まさかこんな映画だとは思いませんでした。まさかこんな面白い映画だとは。 『E.T.』の系譜に繋がるような、少年少女たちが、大人の向こうを張って、未知の「何か」に遭遇するオハナシで、冒険テイストは『グーニーズ』なんかも思いこさせつつ、デブ繋がりでついでに『スタンド・バイ・ミー』をホンの少し思い出させて、なんとなく『パラサイト』を経由しつつ、最後は大人も子供も関係なく『未知との遭遇』へと回帰していく。 次から次へ、うち続く奇怪な事件の数々。真相そっちのけでどこまでも引っ張っていき、ワクワクさせてくれます。 で、色々と取返しのつかないこともあるのだけど、それを乗り越えて最後には何となく(親同士の仲直りも含め)融和に向かって行く感じ。ムチャクチャではありますが後味のいいラストでした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-06-18 07:44:18)
1398.  バケモノの子
人間の世界に居場所を失った少年と、バケモノとの交流を描くのだけど、その二人のやりとりを描いていればよいものを、さらに同居人を二人配置し、こやつらに何かと説明をさせる。そりゃ、説明すれば映画はわかりやすくなるでしょう。いやそれよりも、主人公たちの内面を、陰ながらもちゃんと把握して理解してくれている人たちがいる、ということ。誰かが逐一、自分のことを理解してくれている、という安心感。それは何とも居心地がよく、居心地が良すぎるが故に、観ててかえって居心地の悪い思いをしてしまう。軟弱過ぎるではないか・・・。 実際のところ、子供とこの作品を観ていても、画面に対してまず子供の反応があり、遅れて説明ゼリフがやってくる。明らかに余計なんですね。もうちょっとくらい、観る側を信用してもいいのでは。 逆に言えばそれだけ素晴らしい、人を引き付けるに充分のアニメーションでもある訳で。丹念に描かれる前半に、暴走気味の後半。目が離せません。
[DVD(邦画)] 7点(2016-06-17 21:02:06)
1399.  トラック野郎 度胸一番星
本作における桃次郎とマドンナの関係、一種の変化球なんでしょうけど、正直、暴投気味ですね。なるほど、この出会いに対してこの別れか、とは思うけど、やっぱり無理やり感が。サブストーリーとしてジョナサンが重要な役割となっていますが、これも何だか無理やりというか、キンキンが熱演すればするほど、セリフがキンキン声になって聞き取りにくかったり。 むしろ、物語だけ見ると結構暗い話の寄せ集めなのに、荒唐無稽なバカバカしさを連発して、暗いのやら明るいのやらさっぱりわからないこのデタラメさ。何せ恐るべきバイタリティですな。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-06-15 22:30:42)
1400.  空の大怪獣ラドン 《ネタバレ》 
あの焼け死んでいくラドンの最期は、子どもの頃に観たときの印象としても、鮮烈なものがありました。でもこの映画、作品全体で言うとやっぱり苦しいのが、物語性の乏しさ。主人公らしい主人公を立てるなり何なり、どうにかならなかったんでしょうか。 肝心のラドンはなかなか登場せず、前半は巨大なヤゴが登場して人間に襲いかかる。だけどこれがちぃともコワくないので盛り上がらない(怖くない代わり、不快ではある)。もうちょっと神出鬼没な存在であればよいのだけど、そういう部分の工夫はあまり無くって、オハナシは先に進む。先に進んでどうなるか。いよいよラドンが登場し、人間にとって脅威であった巨大ヤゴを、パクパクと食べてしまう、という展開。なるほど、巨大ヤゴのさらにさらに上をいくラドンのスケール感を表している場面なんだろうけど・・・ちょっと図式的に過ぎませんかねえ。ここも、巨大ヤゴの恐怖がきちんと描けてこそ、だと思うんですが。 で、いよいよラドンが登場すると、特撮の芸がやたら細かくなり、ここは確かに盛り上がります(ただし、どう見てもミニチュアであることを前提にした、芸の細かさですが)。どうもラドンにはさほど悪意は無いらしいのだけど、図体がデカい故に、羽ばたくだけで街を破壊してしまう。そんなラドンたち(気がついたら何の説明もなく2匹になっている、というのは、今見ても斬新過ぎますね、ははは)も、自衛隊の攻撃を一方的に受けた挙句、阿蘇山の噴火の中で焼け死んでいく。いやあ、このラドンという怪獣の、スター性の無さよ。死にっぷりは、見事でしたが。 伊福部センセイ、ここでは意外にモダンな音楽を書いてますね。
[DVD(邦画)] 5点(2016-06-15 21:55:11)
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