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1.  梟の城
ひとことで言って、正直キツイ。セリフ回しやカットの切り替えが見てる側の感覚と 少しずつずれている感じ。妙に冗長だったり、早かったりと落ち着きがない。 これは見ていてかなり苦痛だった。
2点(2004-05-02 15:00:20)
2.  地球最後の日
宇宙戦争、宇宙水爆戦など、この頃の初期SF映画は結構面白い。今作もロケットのデザイン、その発進方法、また津波に襲われる都市などかなり良い出来で、見ていて楽しい。しかし、やはり見落とすことができないのは、ロケット搭乗員にマイノリティが一人もいないという、当時のアメリカ社会の持つ閉鎖性である。後世の人間が何を言っても仕方のないことかもしれないが、1951年にこのような映画を作ることができたアメリカの豊かさの裏には、そのような当時の社会が厳然と存在していたことを、忘れてはならないと思う。
3点(2004-02-04 05:10:02)
3.  裏窓(1954)
点数のほとんどはグレース・ケリーの美貌に。彼女が最初に登場する場面、カメラがJ.スチュワートの目となり、ぼやけた画像から次第にピントが合い、彼女の顔が大写しでスクリーンにあらわれる。初めて見てから早十数年、あの衝撃は未だに忘れることができない。
7点(2004-02-04 04:41:13)
4.  県警対組織暴力
これは面白い。役者、脚本、そして深作、すべて脂がのりきってる時期だからこそ生み出されたと言えるのかもしれない。そういった意味では幸せな作品。脇役好きとしては成田三樹夫、佐野浅夫、金子信雄といったところがいい味出しているのも嬉しい。
8点(2004-01-17 04:00:04)
5.  リオ・ブラボー
ハッキリ言って「バカ西部劇」。もちろん誉め言葉である。砂塵、馬、拳銃、ライフル、テンガロンハットに保安官バッチ、そして酒場といい女。これしかない。荒野も真昼もシェーンもいいが、まじめすぎる。そんなバカ映画の中でも、一押しのお笑いシーン、二階から階段を駆け下りる途中、ロープに引っ掛かってコケるジョン・ウェイン保安官。まさにバカである。
8点(2003-10-21 22:48:42)(笑:2票)
6.  ドイツ零年
敗戦直後のドイツだけでも見る価値はあるが、やはり言うまでもなく中心は、あの少年である。近年ややもすれば、プラスの意味を持って語られがちの無垢性といったものの裏には、あのような残酷さ、残忍さ、悲劇性が存在している。そしてその無垢性を利用したのが、まさにナチスであった。目に見える戦争は終わった。しかし、ナチという目に見えぬ亡霊が、この悲劇を生み出したのである。
9点(2003-10-21 22:36:47)
7.  ニュールンベルグ裁判
一言で表現すれば、重く、鋭い。裁判官、被告、検察官、弁護人、証人、そして市井の人々、彼らのセリフ一つ一つが見る側に重くのし掛かり、鋭くえぐる。たしかに今作の表現、考え方を古くさいと見ることもできる。しかし、ナチズムというものが近代の一つの帰結であったとすれば、この映画は現在の私たちにも、その鋭い切っ先を突きつけているといえよう。
9点(2003-10-20 01:10:18)(良:1票)
8.  あぶない刑事
あぶ刑事とはまさにバブルそのものである。中でも、今作そして二作目は、事件の内容、風俗、雰囲気、すべてがバブルを体現しているといっても過言ではない。実のところ、自分自身テレビ時代からファンだったので、はっきり言って今作も二作目も三作目も大好きである。しかし、やはりその背景に透けて見えるあの狂騒時代を思い起こすと、どうしても手放しで礼賛する気にはなれない。懐かしいという郷愁は憶えても、戻りたくはないというところか。そんな気持ちにさせてくれる、自分にとってはほろ苦い作品。
5点(2003-10-18 01:42:06)
9.  復活の日
たしかに、よく撮ったと思う。前半部分は原作好きから見てもなかなか巧くまとめている。しかしなぁ、なぜオリビアハッセーなのか。吉住たちがワシントンに行く前、夜中あのおばちゃんと話す場面が最高にいいところじゃないか。たしかに見栄えは落ちるかもしれないがあの場面における叙情、余韻、あれこそ悲惨で非情な世界の中で唯一救いといえる見せ場。あれを描かなきゃこの映画を作る意味はないよ。
3点(2003-04-03 00:16:13)(良:1票)
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