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1.  ブルックリン 《ネタバレ》 
掛け値なし、満点。一般人には船便しかない時代のホームシック、姉の死により故郷に一旦戻ったときにあふれ出てしまう里心。最後の決断はカトリックゆえの葛藤の結果。なによりも画面にあふれる色彩の素晴らしさ。最初の航海での出来事が、ニューヨークに帰って行くとき経験者としてくり返される、このエピソードは原作にはないんだけど、ここがとりわけ素晴らしい。サーシャ・ローナン(たぶん発音どおりだとこう、もしくはショーシャかな)を愛でる作品としても秀逸でした。それから、同時代のアイルランドやカトリックを知る意味で「あなたを抱きしめる日まで」は必見。ほぼおなじ時のアイルランドでの状況を知ることができるし。また、「キャロル」は同時期のアメリカの状況を教えてくれるうえに、川向こうマンハッタンのデパート物語でもあるし。そして逆側のニュージャージーのイタリア系移民の実情を知ることのできる「ジャージャー・ボーイズ」もあわせてご覧になれば、この作品を立体的に捉えることができるでしょう。ついでに「雨に唄えば」もお忘れなく。そうそう、イーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」にもつながる話なのだよね、この物語は。
[映画館(字幕)] 10点(2016-07-18 14:52:53)(良:2票)
2.  スター・トレック/イントゥ・ダークネス 《ネタバレ》 
スポック“大使”に「カーン」と言わせてるだけで満点ですよ。しかもね、ここでのカークとカーンは初対面なわけだし。カーンの血清というオチで「カーク艦長を探さ」なくてよくなったし、金門橋バックの宇宙船降下までやってちゃんとカタつけてるし。ということは、次回作は「新・カーンの逆襲」で決まり。あ、案外ヴィジャーだったりして。
[映画館(字幕)] 10点(2013-08-21 10:15:48)
3.  レスラー 《ネタバレ》 
ラストのコーナーポストからのダイヴ、それにつづくBruce Springsteenの“The Wrestler”、なにも申し上げることはございません。オールタイム・ベストテンの作品です。ただ、観返すのにはかなりのパワーが必要で、残念ながら封切り時に観て以降再見してないんですよ。たとえば「八日目の蝉」読み返せないように。エヴァン・レイチェル・ウッド、素敵だった。「アクロス・ザ・ユニバース」観てすごく印象に残ってたのでビックリした記憶があります。
[映画館(字幕)] 10点(2013-02-17 03:14:47)
4.  踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル<TVM> 《ネタバレ》 
あ、こんな作品が入ってたなんて… これはシリーズ最高傑作です。ほどよい緩みと緊張、張った伏線はすべてきちんと回収されます。恩田すみれの相手役にブレイク前の伊藤英明だし、なんといって「刺客」で満開になる吾郎ちゃんの萌芽が見えて素晴らしい。未見のかたは、とりあえず借りてみてください。絶対に損はしません。レギュラーシリーズは別にして、MOVIEの1作目が2番手評価かな。あ、スピンオフだけど「逃亡者 木島丈一郎」も捨てがたい。ほかのMOVIEやスペシャルは、過剰だったり、テンポ悪かったり、牽強付会だったりするもんね。個人的に「交渉人 真下正義」は好きだけど。
[地上波(邦画)] 10点(2012-09-27 16:04:43)
5.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 
2度観ましたが、骨格はボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーだということを確信しました。ブルースの最初のシーンで出会い、最後フィレンツェでのシーンも2ショット、しかもどちらでも母のネックレスを装着。ベインに負けゴッサムを離れる闘いのときにそばにいたのはセリーナ。戻ってきて最初に会うのもセリーナ。2度目鑑賞のとき、2ショットシーンでの会話を細かくチェックしながら観てましたが、実はブルースとセリーナの互いの出自や生育環境に対する様々な想いが台詞上かなり交錯してるのね。ブルースは、バットマンとしてハーヴィー・デント殺害のこと、個人としてレイチェルとの関係とその死という「恋愛問題」をクリアする必要があるってのが、実はこの作品の骨子なんですよね。バットマンのお話だから観客の関心は恋愛に向いていないんだけど、レイチェルのことを乗り越える「恋」をちゃんと描いたからこそ、「バットマンという絵空事」をリアルに感じることができると気づきました。しかも不~二子ちゃんと見せかけといて実はクラリス、ということで、ウェルメイドなボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーに満点評価。作品内、シリーズ通しての伏線回収もほぼ完璧ですね。渡辺謙の取扱と、レイチェルのキャスト変更が残念ですけど。なお、pitと呼ばれる穴は、連れて行かれるときベインも一緒だったんだから、案外近所にあるんじゃないかな。ハリウッド的発想なら「必要なら完コピ作っちゃえば?」ですから、ストーリー上でもね。ミランダの財力を持ってすれば簡単でしょ。そうそう、穴の中でトム “Mr. Lawrence” コンティにまた会えるとは!
[映画館(字幕)] 10点(2012-08-02 19:25:26)(良:3票)
6.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
素晴らしい!!! ロバート・ロドリゲスが褒めたっていう以外予備知識まったくなしで観ました。制作会社がワーキング・タイトルだったので、基本的に自分の趣味に合う可能性高しと思ったのですが大正解。細かいくすぐり満載、蒔いた種はたんねんに刈り取ってくれて言うことなし。すでにレビューなさってるかたがたが多くを語ってくださってますので、その部分はスルーして選曲の良さのみ書き込みます。基本的にイギリスのロックの名曲が使われてるんですが、ちょっとマニアックなものがベースですね、たとえばキンクスの「ヴィレッジ・グリーン」や T レックスの「イージー・アクション」など。極めつけはクレージー・ワールド・オブ・アーサー・ブラウンの「ファイア」でした。この曲、発表時には日本でもけっこうAMラジオでかかってたんですが、今となってはとてつもなくマニアック。やはりワーキング・タイトルは選曲の趣味がよいことを再確認させていただきました。DVD 出たらまちがいなく買いますね。
[映画館(字幕)] 10点(2008-09-01 17:37:11)
7.  天然コケッコー 《ネタバレ》 
はーわしゃーこの映画好きじゃ、DVD出たら買うけーの。しかし山脈の北側でも言葉ほとんどおんなじじゃのー、瀬戸内側じゃ女子は「わし」言わんけど。方言の致命的な綻びがないのは見事でした。最近この分野いい加減な作品が多すぎたからね。監督はこのくらいの年代の描きかた素晴らしい、リンダリンダリンダのときもうまいなと思ったけど今回は本当に素晴らしかった。見終わった後、冷静に考えるとこの先結構不安定な日常が待ち受けてるって気付くんだけど、見ているあいだは幸せな気分だった。田舎の濃密いや稠密ともいえる人間関係をサラッと記述してるし… 東京を表すのがLOFTの袋、スニーカーがALL STARのハイカットから東京行きでSTAN SMITHに変化するところ、本当に約2年間かけて撮影したってことが子供の成長でよくわかるところ、ディテールも見事でしたね。鱗雲の美しさ観るためにもスクリーンがおすすめです。
[映画館(邦画)] 10点(2007-08-31 18:40:06)(良:3票)
8.  フラガール 《ネタバレ》 
100点、パッチギに10点つけた以上120点でもいい。思いっきりベタなんですけど、映画の感動ってこれですよね、ドラマ観てこんなに興奮したの何年ぶりだろ? おなじ振り付けで、松雪泰子のソロ→蒼井優の練習→本番の舞台、3回重ねることで「これでもか」って迫ってきます。駅のホームの向こうとこっちなんて絵に描いたような青春ドラマなんですけど、昭和40年に日テレ青春ドラマ第1号「青春とはなんだ」がスタートしたことを思えば、ありというかこれでなくっちゃ。カメラ先生側も常道です。今はなき夕張映画祭で上映してたら、とてつもない皮肉になってたかも知れませんね。活性化の起爆剤がことごとく失敗したのに、昭和50年代には「ダサい」の代表選手だった常磐ハワイアンセンターが現在もスパリゾートハワイアンズとして繁盛していてることは。松雪泰子の登場シーンから、細かいところに気を配ってるのがわかりました。あの眉で、時代のディテールが完璧なのは証明済み。惜しむらくは、ストーブのくだりです。石油ストーブで時代の流れを表現したいのはわかりますが(本来なら石炭ダルマストーブしかないでしょ)Araddinは炭住にはありえないはず、高価すぎます。同時代に炭住のある街で暮らしてましたから。それから細かいことですが、食堂のメニュー高すぎじゃない?イカの一夜干しが300円はあんまりのような… その頃かけうどんは30円前後。あ、そんなことはどうでもよろしい、より多くの人々の眼に触れることを願っております。
[映画館(邦画)] 10点(2006-09-26 20:00:28)(笑:1票) (良:2票)
9.  カナリア 《ネタバレ》 
ロードムービーとしてよい映画だったと思うし、疎外された子供の気持ちをストレートに出したところが気持ちよかったと思います。たしかに10年前の事件をふまえてるわけですから、見る側がそれに引きずられるのはしょうがないでしょうけど、後の世に残った場合それはエピソードとしか認識されないわけですから、ドラマとして訴えるものがあるかってことだと思います。そういった意味で「子供と肉親」「子供と世間」という普遍的な命題を正面に見据えた作品だと私は感じましたね。特に由希役の谷村美月はすばらしかった。身近にそんな過去を持ってる人がいますから、実感として彼女のすばらしさが伝わってきました。母親の自殺を知ってからの展開をどうとらえるかが子供の心をいまだに有しているかどうかの分岐点ではないでしょうか? 個人的にあのラストとエンディングは支持します。一瞬で白髪になるというあざとさも「あり」だと感じますけど… ヘタクソな「銀色の道」も素敵だったし。観終わったあと幸せな気持ちでした、パッチギにつづいて10点。最近の日本映画、侮れなくなってきたと感じております。
[映画館(字幕)] 10点(2005-04-01 23:38:51)
10.  パッチギ! 《ネタバレ》 
近年の日本映画、いやこの10年に観た映画の中でもっとも心を温かくしてくれた作品です。映画って本当はこんなものだったなぁと思わせて頂きました。たとえて言うなら、NUOVO CINEMA PARADISOで上映されるべき作品。私のいる地方では「自腹じゃ」オンエアされてないけど、井筒監督、他作品の悪口なんぼ言っても許す。あの時代をちょうど中学校入ったときに過ごしましたが、あの空気感が見事に表現されてました。イムジン河に対するこだわりで観に行ったわけですけど、それはきっかけにすぎなかった。青春群像劇撮らせたらピカイチの人ですね。シナリオ、カメラワーク、編集、きれいにはまってます。特にラスト近くのラジオ生放送、葬式、ケンカ、出産をイムジン河でまとめるところ、あふれる涙で画面がぼやけまくってもう一回観ないと… 戸口を壊すシーンで爆発した涙腺を、ラストまでキープさせて頂きました。赤・青・黄の3色もきれいだった。芸術新潮2月号に監督のインタビュー載ってますが必見です。桃子の妊娠・出産までの10ヶ月を描いてたとは気づかなかった。最後に細かいツッコミ。康介のFGが72年以降のモデルだったのは惜しい、言ってくれたら貸したのに。1ドル=360円時代なので、酒屋の息子にとってC.F.Martinは高嶺の花。本当の野口ヒデトは唄とてもうまかった。でもそんなの全部取っ払ってくれます。あ、ディテールがわからないあなた、パンフ買えばちゃんと説明してくれてますよ。
10点(2005-02-06 09:11:19)(良:1票)
11.  歌追い人 《ネタバレ》 
こっそりと単館上映、しかも大都市のみでしたから観た人は少ないと思います。作品の存在はミュージックマガジン誌で知りました。アメリカの様々な音楽と音楽史に興味のあるかたにはたまらない作品だと思います。ブリティッシュトラッドのお好きなかたにもお薦め。逆にこれらに関心・知識がないと「よ~わからん」結果になってしまうかも。プロットは単純なボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー、初対面で反発しあうのもお約束通り。主演のジャネット・マクティアってイギリスの人らしいですが知りませんでした。背がとても高いことと役柄もあってキツい印象だったのですが、髪を下ろしたシーンがあってストーリー上そのあたりから心境変化となるのですが、すごく色っぽくなるのです。音楽を抜いた評価だと6点が妥当でしょう。題材となっている音楽に興味があれば必ず失望しません。エジソン・シリンダーや楽譜出版のこともとてもよくわかります。特筆すべきはエミィ・ロッサムの演技と歌唱。たぶん彼女がミスティック・リバー、デイ・アフター・トゥモローで注目されはじめたのでDVDが発売されることになったのでしょうが、ここでの彼女は絶品です。なおレンタル禁止指定です。
10点(2004-09-30 18:46:17)
12.  6才のボクが、大人になるまで。 《ネタバレ》 
全体的な感想はみなさんがお書きになってるので省略します。上映時間はぜんぜん長くない、むしろディレクターズカット版としてもっと長尺な形でも観てみたいですな。あとはディテールについてのみ。初代iMacにはじまるジョブズ復帰後のApple製品(含むOS)が、合衆国でどのように使われていたかがつぶさに判って興味深いですね。よく映画の舞台になるテキサス州(州旗というかテキサス共和国旗がやたら出てきます)のことも細かく知ることができて、アメリカ映画を観る上での基礎知識が増えます。アメリカ、特にテキサスは父権がやたら強いのもよくわかりました。しっかしWASPはろくな食事してませんな、どれひとつとして食ってみたいと思えなかったもん。「トワイライト」バカにしたり「ブッシュ以外」などの台詞はリンクレイターの思想なんでしょうね。“Band on the Run”がイントロだけなのは使用フィーが高いからだと思いますけどそれを含む使用曲、そしてイーサン・ホークが歌う楽曲が素晴らしいのひとこと。
[映画館(字幕)] 9点(2015-02-26 06:30:52)
13.  さよなら歌舞伎町 《ネタバレ》 
あんまり期待しないで観に行ったんだけど、これは大収穫。ものすごくチープな「グランド・ホテル」でした。チープは設定が、ってことで貶してるんじゃないよ。前田敦子、ちゃんとギター弾いてたのはエラい!ギブソンはもったいなかったけどね。イ・ウナのデリヘル嬢の源氏名がどうしてイリヤになったかを、田口トモロヲが解説するシーンが個人的にツボ、元はイリヤマさん(これ判るのは近田春夫のオールナイトニッポンファンだけだと思うけど)だったのね。しかしこんなやさしいデリヘル嬢がいたら、みんなリピーターになっちゃうだろうね。河井青葉(私の男にも出てたよね)のおっぱいも一見の価値ありです。最終的にみんながちょっとだけしあわせになって終わるので気持ちよく席を立てました。あ、逃亡犯は大ハッピーエンドか。ちょっと注文つけるなら、もっと短く出来たってことでしょうね。最近の日本映画、むだに長くしすぎ。
[映画館(邦画)] 9点(2015-02-07 06:42:58)
14.  チョコレートドーナツ 《ネタバレ》 
いくつかの映画館で予告編観てたわけですよ。で、“I shall be released”が圧倒的にフィーチャーされてるし、うかがい知れる気配から絶対泣くだろうなと思いながら観に行きました。結果、それほど泣かなかった。マルコが死んだのは(実話とは関係なく)悲しい結末なんだけど、検察局の上司の行動が予想の範疇だったので、当時だったらよくある話と腑に落ちてしまったから。ということで音楽面のみコメントを。まずラストに歌われて、全体を貫くテーマになっている“I shall be released”ですが、60年代ディランの「隠れ名曲」として有名です。原題“Any Day Now”はこの曲の一節。ルディというキャラクターはどことなくルーファス・ウェインライトを彷彿させるなあと思ってたら、エンドテーマは彼の作品でビックリ。ルディが歌ってるシーン=Show Bizへの強い憧れが、ものすごくルーファスとシンクしててよかった。ただ、背景知らないと全然わからないよね。そうそう、自分勝手な母親のテーマのようにT.Rexが使われてたのが心外。「ダラス・バイヤーズ・クラブ」ではゲイ・サイドのアーティスト扱いだったのに。T.Rexファンとして残念でした。 ポール役のギャレット・ディラハントって、なんかクリストファー・リーブをグーで殴ったみたいな顔だなぁと思ってたら、ちゃんとスーパーマン・ギャグ入れててくれたので1点加点。
[映画館(字幕)] 9点(2014-06-07 04:03:24)
15.  ダラス・バイヤーズクラブ 《ネタバレ》 
この作品のキモって、女性のエイズ発症者がやって来て、そのことを知ったロンが次のシーンで「やっちゃって」るとこ、スーパーでのシーンの最後でレイヨンの眼が訴えてるとこに集約されてます。わたしはそう感じました。前者は、ストレートのエイズ発症者が「デキ」る環境ってそれしかないわけだし、そう、相手にとってもね。後者はロンを愛してしまう瞬間を見事にとらえたってことで。おめかしするシーンの台詞にそれが顕れてるよね。マーク・ボランの使いかたが美しいし、一発屋 Animotion の “Obsession” をうまくはめこんだとこも音楽的には賛辞。そうそう、渋谷見せるシーンだけは勘弁、右の角に“TSUTAYA”あっちゃダメでしょ、80年代ってことになってるんだから。 減点1はそこ、ということはほとんど満点ということ。
[映画館(字幕)] 9点(2014-03-17 20:34:22)
16.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
1作目公開時はほぼ単館上映と言える状態で、行ったホールで同時公開されてた「冷たい熱帯魚」を続けて観ちゃたので頭の中グチョグチョになってしまい、1年くらい前にDVDで再見して前作の立ち位置がわかった、という経緯があります。今作はとても勧善懲悪でしたね。ただ、エンドロール後の短いシークエンスで次作がほのめかされてたので、公開するなら「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」程度にはちゃんとしてください。デイヴは、ストーリー的に親父生きてて→死んでしまって、ジョンソン個人としてミドルネームなしだった→すごい年上のおばさんに捕まっちゃってテイラーが足されて、結果として主要構成役の3人が結果おなじ列びになってちょっと笑った。そう、ジョンソンくんは歳食ったせいもあって高校生には見えなくなったけど、相変わらず「ジョン」に見えるのはすごい、声もちゃんとジョンだし。「トワイライト」シリーズに代表される、現在のアメリカのティーンエイジャー文化を馬鹿にしたところ、オチに至る前の森のシーンが「キャリー」につながるように作られてたのは意図的なんでしょうかね?
[映画館(字幕)] 9点(2014-02-27 20:38:08)
17.  リンカーン 《ネタバレ》 
う~ん、以下のことしか言えません。憲法96条改正を声高に叫んでる人たちは、この作品観てからにしてね。安直に自分たちの主張を通す方法に邁進するより、出来るだけ多くの人の納得の上に立つ合意が必要だと150年前の米国人は言ってるわけですよ。その後時間的余裕があったら「声をかくす人」観てね、青臭い物語だけど正論だから。そうそうトミー・リー・ジョーンズが演じたスティーヴン、もうけ役だよね。でもよかった。
[映画館(字幕)] 9点(2013-04-22 20:47:03)
18.  スリーデイズ 《ネタバレ》 
ちゃんと評価するためオリジナルも観てみました。ポール・ハギス、すごいね。骨格はそのままに、フランス(含むEU)と合衆国(とはいっても州ごとに違うしカナダも含む)の国情、制度、法律の違いなんかもうまく利用吸収して作り直してます。プリウスを妻ララの所有に変化させてるとこなんかうまい。エピソードを膨らませたり、萎ませたり、省いたり。そしてなんといっても、遊び場で出会う母娘との絡みを利用したシチュエーションの追加、ゴミ袋のくだりの足しかた→自宅前に捨てた分でミスリードさせ、それによる飛行場でのサスペンスネタ挿入は思い返しても素晴らしかった。両方ご覧になったかたはわかると思います。さてこの物語は、主人公のかかえる「パートナーの無実を完全に信じる」「愛するものと一緒に暮らしたい」を解決する手段として脱獄以外方法がないこと、を受け入れることが出来るかどうかで感じ方が違ってくると思います。そのためには何でもするというのが主人公の行動原理となっているわけで、それを理解できなければ感情移入できなくてもしかたないでしょうね。私には受け入れられない人のことは判らない。満点じゃないのは、ちょっと長い、冒頭の口喧嘩みたいなシーンはいらないんじゃないか?、それとラッセル・クロウはちょっと暑苦しいという理由ですね。
[DVD(字幕)] 9点(2013-03-19 17:10:49)(良:1票)
19.  人生の特等席 《ネタバレ》 
もともとアメリカ映画というのはこういうものです。例によってボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーを骨格に、今回はベースボール(野球に非ず)と父娘関係、「老い」をスパイスとして作り上げられてます。ジジイの戯言、毒づきがまんべんなく振りかけられてて至るところで笑わせてもらいました。たぶん「マネーボール」へ痛烈な皮肉を浴びせたいという思いが、製作の原動力だろうね。冒頭の「馬の夢」がガスのトラウマとして見事語られるし、ミッキーが弁護士になり寸暇を惜しんで経営陣入りを狙ってる理由もちゃんと腑に落ちるし、色んな伏線が細かく回収されてるし、ウェルメイドな作品だと思います。このウェルメイドってのが最近はありそうでなかったのよね~。「がんばれベアーズ」とかさ。原題の“Trouble with the Curve” が色々な箇所(たとえば事故)、そしてオチを言い表してるんだけど、そのまま「トラブル・ウィズ・カーブ」じゃ意味わかんないだろうし、そこから邦題つけてもねってことで、台詞の中にある「人生の特等席」というタイトルになったんだろうけど惜しいっ!!! “You're My Sunshine”がうまく使われてて好感を持ちました。墓の前でガスが歌い、ミッキーがジョニーに歌って聴かせ、BGMとしてカーリー・サイモン、エンドロールでレイ・チャールズと4回も登場。ただ、テストシーンでストレートの1球目は空振りでいいけれど、2, 3球目もってのはやり過ぎ。ストレートには強いってことになってるんだから、木製バットになったということでシングルヒット程度の当たりにすべきでしたね。それと残念なのは字幕。ストライクゾーンの端っこを表す「コーナー」が「角」って表記されたのにはガックリ。野球に馴染みない人がやったのかね?
[映画館(字幕)] 9点(2012-11-24 19:05:28)(良:2票)
20.  アルゴ 《ネタバレ》 
イラン・イスラム革命とはなんだったのか?が2時間で分かる作品。この頃のアメリカはまだ「いい国」ですね。となりのアフガンにソ連がやって来て、モスクワ五輪ボイコットのニュースが流れてて、この翌年にようやく大使館の人質たちが解放されて、そしてそして私たちの知らないあいだにカナダ大使館に逃げてたアメリカ大使館員がこっそり救出されてたなんて。シャー・パーレビのやってたことは当時から極悪非道と報道されてたけど、それに対する革命だということが映像としてきちんと伝えられてて、アメリカ=正義という硬直した思想に囚われていない描きかたは好感が持てます。ブッシュなアメリカを賛美する人たちだったら、こういう作りにはならないもん。とにかくシナリオが半端なく素晴らしい。エンディング近くで「マルクス」というと「グルーチョ」と応えるところなんか最高ですね。サハルという名の使用人のその後もちゃんと描いているし。ただ、彼女がイラク国境を越えるというのが、その後のことを知ってるだけに考えさせられます。イラン内部のことまで検証できないけど、時代考証はほぼ完璧じゃないでしょうか、ファッション、髪型、メイク方法まで含めて。ちなみに私この12年後にエジプトに行ったんですけど、プジョー504はまだ現役でした。音楽の使いかたもよかった。Zeppの“When the Levee Break”が、計画が頓挫しかかった瞬間にレコード演奏として入ってきたところはゾクゾクしました。
[映画館(字幕)] 9点(2012-11-01 16:53:05)(良:2票)
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