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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ハワイ・マレー沖海戦 《ネタバレ》 
円谷特撮の最初期の傑作として有名なだけあって、ミニチュアやジオラマはよくできている。しかし水柱とか爆発とかの動きが出ると模型であることが一目瞭然で、これを見て実写と思ったという米軍は目が節穴だったのかと思う。 ほかに大がかりな屋外セットも作ったとのことだが、どうやらこれは本物ではないかと見える映像もある。個人的には航空母艦の飛行甲板の下で、支柱に人が取りついている映像は何だったのか知りたい。  物語としては、戦意高揚映画だからといって戦意を高揚させられる義理もないので自由な見方をすると、まず前半の清く正しい練習生のところは息がつまりそうで(皆さんご立派で辟易)、こんなのを見て飛行兵を志す少年などいたのかと思った。しかし一方で、主人公の家族を描いた部分が切なく見えたのはかなり意外だった。 主人公が序盤で見た夢は入隊直後の不安の表現だろうが、それにしても姉妹のわけのわからない言動が不穏なものを感じさせ、さらに仏壇に向かう母親の背中が寂寥感と不吉感まで出している(父親が亡くなった事情も不明)。また突然帰った息子と母親が相対した場面では、表向きではない本当の思いが抑制的ながらも明らかに見えて痛々しい。こういうものが戦意高揚映画にふさわしいのか不明だが、それを見て問題とも思わない海軍の関係者も目が節穴だったのか、あるいはわかっていても許容したのかどうか。 後半は題名通りの話になるが、開戦劈頭の勝ち戦限定なので逆にその後を意識させられてしまう。本当に主人公が真珠湾攻撃に参加したのなら、公開年の6月にあったミッドウェー海戦を生き延びられたのかがまず問題になる。また実際に、主人公役の俳優が映画公開の頃に兵隊に取られ、翌年(昭和18年)1月には戦死したと知ると寂しい気持ちにさせられてしまう。 結果として、個人的には全く戦意を高揚させられない映画だった。  ほか余談として、主人公の姉は変に洋風美人で(顔が非国民)妹も可愛らしいので、どちらかに婿を取ればいいくらいの割り切りがあっただろうとは思う。また艦内では日本海海戦のような艦名当てクイズをやっていて、この映画でもユーモラスで笑わせる場面になっていた。終盤では哨戒機の操縦席に女児向けのぬいぐるみのようなものが下がっていたが、これは例えば幼い娘が自分の一番大事なものを父親にあげたというような想定だったのか。
[DVD(邦画)] 6点(2019-12-07 11:22:17)
2.  ガス燈(1944) 《ネタバレ》 
往年の名画だろうが、現在は文化的価値とは別の面で有名らしいのでどういうものかと思って見た。 公開時期はニューヨークが1944年5月4日、ロンドンでは同年7月とのことで戦時中の映画ということになる。アメリカではまだしも内地は平穏だったろうが、ロンドン市民は空襲におびえながら映画館に行ったということなのか?? 主人公がロンドンからイタリアへ留学したのも公開時には現実離れしたことだったろうが、劇中でヨハン・シュトラウス2世の「こうもり」(1874初演)を「新作のオペレッタ」と言っていたことからすれば、映画の時点から70年くらい前の話だったらしい。そもそもガス燈自体が相当昔のものということかも知れない。  物語に関しては、主人公が最初から中年男(役者は当時40代中盤)とラブラブ状態で、こんな怪しげな男で大丈夫なのかと思わされる。マエストロの言葉からすると恋は盲目という意味かも知れないが、本人が生来の甘ちゃんだからということも当然あったはずで、下町育ちらしいメイドとの対比が際立っている。ただ、ちゃんとしまったはずのものがなくなるというのはなくもないことなので(実際ある)、こういう弱味を衝かれると危ないとの警告をくみ取るべきかも知れない。 個人的趣味としては精神的虐待の話など好んで見るものでもないが、しばらく我慢すれば爽快なラストを迎えるはずと信じて期待していたところがそれほどでもない。終盤いきなり反転攻勢に出たところが見せ場だったのだろうが、疲れ果てていたはずの主人公が、あらかじめ仕込んだような台詞で的確に相手を追い込んでいたのは出来すぎである。その割に、終幕の時点でまたロンドン警視庁の男にさりげなく暗示をかけられていたようで、こういう相手なら騙されてもいいということなのか(心理操作の正しい使い方?)。 またその最後の締め方は、当時はこれで普通だったのかも知れないが、今までの男が抜けたあとをすぐ別の男で埋めようとする態度は安易というしかない。しかし男の立場としては少年時代からの夢がかなうということらしいので、ダルロイ夫人に賛成してもらえるならいいかも知れない。  ほか主人公が取り乱した場面のうち、息を止めていてプッと噴き出した(ように見えた)ところは笑ってしまった。音楽会での出来事自体はそれほど大ごとでもなかったが、非常に気まずい雰囲気になっていたのは周囲が上流階級の人々だったからだ。
[DVD(字幕)] 6点(2019-04-06 09:59:36)
3.  虹男 《ネタバレ》 
昭和特撮ファンの間ではそれなりに知られた映画だが、実際見ればどこが特撮映画かと呆れることは間違いない。 実態としては探偵小説(推理小説)を映画化したもので、1947年に新聞連載されたものが翌年に出版され、さらにその翌年には映画化されたということである。映像には戦後4年目の屋外風景も出ており、駅の場面では「日本通運新宿支店」「八王子支店」という看板が見えて場所が知られる。 当時を知らない人間としては敗戦直後など余裕がなくて大変だったろうと思うわけだが、そういう時期でもこんな小説なり映画が発表されているのを見ると、戦争の勝敗にかかわらず人間は娯楽を欲するものだなという感慨がある。また戦後という時代を受けてのことか、女性の地位の変化ということに微妙に踏み込んだように見えなくもない(特に原作の方)。 なお劇中の博士は虹の研究をしていたとのことだが、それが何の役に立つかについて本人の説明を聞くと、遠い天体からの光をスペクトルに分解することで宇宙の膨張による赤方偏移の観測に使える、ということだったようで、これは結構まともな(普通の)ことを言っている。  ところでこの映画を見るために原作まで読む人間は全国でも多くないだろうが、あえて読んでみるとけっこう原作に忠実に作ったようである。ただし長編小説を1時間半に収めたため、原作でもわかりづらいところがさらに理解困難になった面はあるかも知れない。 また映画では真犯人とラストの展開を大きく変え、ハッピーエンド化したことで娯楽性を高めたようにも思われる。しかし原作では悲劇性を強く出した上で最後だけほんのり泣けるというのが非常によかったので、これが映画では形だけになっているのが残念だった。舞台になった旧家の異常さも印象が薄くなっており(映像化困難な面はあるが)、どうも中途半端な映画になったように見えた。 ちなみに原作の虹男は「赤衣をまとい額のただ中にただ一つの緑眼怪しく光る男」で「火のごとく虹を吐きたり」という伝承になっている。  ところでこれだけ遡ると知っている役者が少ないが、一応の主役である小林桂樹氏に関しては、後年の赤ひげ先生や田所博士とは思えない軽い人物に見える。また旧家の長男役が、後の“おもちゃじいさん”や“金山老人”だというのは昭和特撮ファンの関心事ではなかろうか。 ほか音楽担当が伊福部昭氏のため、今にも怪獣が出そうだが出なかった。
[DVD(邦画)] 4点(2016-06-04 09:23:54)(良:1票)
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