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皮マンさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 225
性別 男性
自己紹介 当方のレビューは全て独断と偏向に満ちております。
「公平・公正なレビュー」などというつもりは金輪際毛頭まったくありませんので、どうぞご安心ください 。

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1.  顔のないヒトラーたち
極めて丁寧に紡がれた重厚な歴史劇。戦後20年経ち、逃げおおせようとしているナチの残党を告発する若い堅物検事の葛藤に焦点が絞られていて高い文学性を感じる。内容の重さに反するように、まめにアングルを変えた細かいカットをテンポ良く繋いでいく編集。その軽快なリズム感が心地良く退屈させない。扱うテーマから予想される下世話な残虐シーンもなく安心して観ていられる。ファッション・インテリア・クルマなど装置のセンスが良く、登場人物各々の造形は堅牢で、その感情の動きの表現も画面全体の雰囲気にしっかりマッチしている。以上の点に見られるように格調高さと分かり易さが高次元で両立した演出は「アマデウス」のミロス・フォアマンを彷彿とさせる良質なものだ。同時代が舞台の同趣向の作品群の中でも出色の出来。観て良かった。
[DVD(字幕)] 8点(2018-01-31 08:20:39)(良:1票)
2.  カルメン故郷に帰る
初の国産カラー映画だそうだが、それ以上に驚きのトリップムービー(但しバッド・トリップ)だ。なにしろタイトルバックからして尋常じゃない。地獄の底から響いてくるような、デビューした頃のあがた森魚みたいな、聴いてると死にたくなる短調の陰々滅々とした童謡。その背景に映し出されるのは脳天気風な筆致の田舎風景のイラスト。画と音楽とが完全に乖離していて制作者の意図が全く理解出来ない。そしてこの異様な乖離は映画全編を貫いているのだからびっくりだ。どうやら真面目で陰気な田舎の人間と軽薄で脳天気な都会人の対比の面白さを狙ったように思えるが、二者のコントラストがあまりに強すぎて二つの世界観を脳内で融合させることは難しい。しかしそれは仕事に対するいいかげんな姿勢の結果というわけではなく、絵的には初のカラー作品という企画意図にばっちりはまった良い画が続出する。まず非常に見応えのあるパノラマ的大自然が美しい。ぼろい建物やトロッコみたいな列車や馬や牛などの動物が昔のカラーで見ると意外なほど活き活きしていて楽しい。もちろんぴちぴちした肢体を見せつける二人のおなごもたいへん眼に美味しい。そんなこんなで感じるバイタリティを、全ての浮かれた気分を、ありえないくらいダウナーなテーマ曲が徹底的にぶち壊す。これが悪い夢を見るような不快さで私のようなトリップムービー好きには堪えられないご馳走だ。おそらくそんな前衛を意図したわけではないだろうから、この違和感は「なんのかんの」さんが仰るように時代の価値観が違うせいなのだろう。戦後の退廃的な世相を皮肉る意図もあったのだろうか。確かに続編の「カルメン純情す」からは監督の「戦後」に対しての苛立ちが感じられる。いずれこんな鬱陶しい曲が違和感なく感じられる辛気くさい世の中など私はまっぴらごめんだが。
[DVD(邦画)] 9点(2017-01-23 15:00:07)
3.  怪談(1964)
どういうわけかこちらでの評では「耳なし芳一の話」の人気が低いが私は断然「芳一」を支持する。「黒髪」は話が単純すぎ。「雪女」は(本作の舞台装置は「型」だと理解したうえであっても)息が白くならないのが致命的でどうにもノれない。「茶碗の中」は珍しいリドルストーリーとして悪くないがあくまでオマケ的な扱い。そこへいくと「耳なし芳一の話」は元々の話の抜群の面白さに加え、海岸ロケ・屏風絵・セットの海・寺・屋敷・文字だらけの芳一の姿と、おいしいビジュアル満載だ。平家の武家屋敷でのシンメトリーを強調したキューブリックを思わせる構図も高い効果をあげている。さらに劇中で案じられる琵琶の演奏は、邦楽に見識がない私のような者にも充分その良さがわかる素晴らしいものだ。
[映画館(邦画)] 8点(2016-12-13 15:33:44)(良:1票)
4.  完全なるチェックメイト
面白い!社会性を犠牲にしながら特殊な能力を身につけた人物を描ききっています。今ならアスペルガーか自閉症スペクトラムと統合失調症の共存と診断されるのでしょう。知人にこのタイプの人がいて色々驚くことが多いのですが、彼の主観を疑似体験できて大変参考になりました。ロシア人とのチェス頂上対決は要点をうまく押さえて再現しており、ルールを知らなくても充分局面の変化と緊張感が伝わるように出来ています。ドキュメンタリー作品「ボビー・フィッシャー 世界と闘った男」と併せて観ると面白さが倍になるよ。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-09-28 08:21:59)
5.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 
これは昔のテレビシリーズ「スパイ大作戦」。あれってはめられる側から描くとそのまま立派なミステリーになるのね。舞台装置は重厚で文学性さえ感じる。特に「正しいことしか言わない小人」の存在がシュールで素晴らしい。しかしラストまで観ると物語は“ふはっ”となるほどシンプルで、ある意味予定調和的なもの。マクガフィンとしてスペースサタンみたいな自動人形が出ててくるが肝心の機構が視覚的にいいかげんなのが残念。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-20 09:44:39)
6.  華麗なる恋の舞台で 《ネタバレ》 
徹底した自己中の金持ち中年女が主役。むやみにちやほやされてつけあがってるイヤ~な奴。そんな彼女が恋敵の若い女を陰湿な罠にはめて、こっぴどく恥をかかせる。それでいてなんらかの報いを受けるわけでも無い。そんな最低な話なのに、ああそれなのに、この爽やかな後味は一体なんだろう!?
[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-10-24 10:17:47)
7.  海底大戦争
いや超弩級クラスの駄作だとは思いますよ。しかし出会い方が幸せだったので個人的にはどうしても捨て置けないものがある。小学生の時、田舎の我が校では年に1,2度学校での映画上演会というイベントが行われていた。どんな作品がかかるのか事前に知らされない、作品を観ながらじわじわ全貌がわかっていく映画体験というのがそもそもたいへん刺激的だ。で、担当教諭が何も考えなかったのかそこでこれがかかってしまった。本作には人間を半漁人に改造する手術のシーンがあるのだが、田舎のガキにはあまりにも強烈な残酷描写に視聴覚室は阿鼻叫喚の嵐。エログロナンセンスの世界に不意打ちをくらって泣き出す女子までいる始末で、しばらくはそのシーンの話題でクラス中がもちきりだった。他クラスではちびった奴もいたらしい。あの観客同士の一体感は、その後遭遇した文芸座地下の怪獣大会でのそれさえも超える素晴らしいものだった。しかしある意ベストともいえる映画体験が、このような駄作によってもたらされたというのだから人生分からないものだ。
[映画館(邦画)] 6点(2009-12-30 15:44:25)(笑:1票)
8.  カンパニー・マン 《ネタバレ》 
メカや建築物を撮る時の見識が、女性の魅力を引き出すことやファッションに対してはまったく感じられないのは監督がジージャンズ系だからなのでしょうか?主人公がわけもわからぬままあちこち飛び回って、空間的には広がりのある脚本のはずなのにずっとCUBEと同じような閉塞感がつきまとう。しかしダウナー系の雰囲気がこの手のストーリーとしては珍しく、けっこう快感。来るべきカタルシスがなかなかやってこないことに不安を感じ始めた最終盤、遂にきましたその瞬間が。エレキギターによる“ぶわーん”というダウナーハイとでもいうべきBGM!「おぉ、カクイイー」と思ったとたん決着は一瞬でついてしまい、すぐに究極のダサファッションシーンに突入だ。これはすごい。[やぱ、スーパースパイといったらレイバンだべ?]というテレビショッピングを彷彿とさせる主人公の格好・・・企画外の驚異・・・あぁこういうの大好きよ!
7点(2005-02-25 21:12:26)
9.  華氏911
戦争反対を謳うことはたやすいがそう言っているだけでは現実は何も変えられない。戦争を遂行しているのが生身の人間である以上、はっきりと下手人を特定してそいつを排除しなければいけないのではないか。その点においてマイケル・ムーア氏の方法論は全面的に正しいと思う。できれば盟友気取りのコイズミソーリも一瞬でいいから一緒に並べて晒して欲しかった。バカ面コンビとしていい絵になったとおもうのだが。
[映画館(字幕)] 8点(2004-09-05 23:17:17)
10.  海底二万哩
生まれて初めて観た洋画がこれだった。海中のシーンで館内全体が青くなるのよ。う~んバーチャル!ノーチラス号が小坊の脳に与えたダメージはあまりに強烈で、以降ワニだのタツノオトシゴなんかをうっとりみつめる中年になってしまった。政治的思想信条も捨ててディズニーシーにも行ってしまった。それはともかく・・実は映画としてのポイントはこの時代のディズニー物にして、女性を出さなかったことにあると思うのだ。原作にも出てこないのだから当然とお考えの方もいらっしゃるでしょうが、男ばかりだと高まりすぎる緊張感にたいしてのガス抜きとして女性を登場させるというのは昔の娯楽作品の常套手段じゃありませんか(同趣向の「地底探検」がいい例)。代わりにコンセイユ役にコメディアンのピーター・ローレを配し、その役割を与えているわけですね。よくぞこらえきった。この話ばっかりは女性が出るとあかんのです(海洋もののリアリティを担保するため)。最近のリメイクには女性を乗艦させ、あまっさえ世捨て人であるはずのネモが彼女に惚れてしまうという信じがたい作品もありますが、もうそいつは到底ネモでもないし「海底2万マイル」でもないですね。
[映画館(字幕)] 8点(2004-07-18 17:21:10)(良:1票)
11.  風の谷のナウシカ
ごく普通に考えて“砂の惑星”からのパクりが多すぎて盗作の域に達していると思う。恥ずべきことです。
[ビデオ(邦画)] 0点(2004-06-22 23:05:00)
12.  顔のない眼
どんな美人も顔の皮をはいでしまえば・・・耽美なモノクロ画像とモーリス・ジャールによるもの悲しい音楽を使い、直裁なグロ表現を極力抑えながら観る者にここまで生理的嫌悪感を喚起する手腕は並大抵のものではない。主役が分散しており、先が読みづらいのもいい。ほとんど受け手の想像力を刺激することによって成立している恐怖なので、最後まで感覚の慣れによる怖さの目減りが無いのも高ポイント。スプラッターでもオカルトでもなく実は単なる美容整形手術の話なのに!あたしゃ中坊のとき夜独りで留守番しながら見てガクガク震えてしまいましたよ。楳図かずおの初期作品が好きな方はぜひぜひご覧くださいね。
[映画館(字幕)] 9点(2004-06-21 00:04:32)
13.  海底軍艦
人類はネモ艦長の昔よりサンダーバードにいたるまで、ものすごいものを“秘密裏”に建造してきました。どいつもこいつも一体どうやって誰にも気付かれずにそんなことが出来たのかは謎ですが、日本代表は海底軍艦に決まり!ではないでしょうか。打倒米国を唱え続ける日本海軍の生き残り、神宮寺大佐の存在に小野田さんのようなリアリティがあるので、どんなムリでも深く納得させられてしまいます。実際その勢いで米国と戦ってくれたら架空戦記ものとしてよほど面白かろうと思うのですが、残念なことにムー帝国というあんまりなライバルが現れてしまいます(押川晴浪の原作では海賊と戦うらしいです)。ムー帝国は、折角踏みとどまっていたリアリティをぶっとばすに充分の“国ごと秘密”の存在で、その点において神宮寺大佐の秘密基地よりスゴイのですが、でかすぎるスケールと、それに見合わないセットのチープさで、(このさいムー帝国人が全員まんま日本人なのは問いません)映画はおよそどうでもいい内容になっていくのが残念です。しかし音楽担当の伊福部昭氏のスコアがこれまたそのどうでもよさをぶっとばすやけくそ的(ホメ言葉。念為)な素晴らしさで、海底軍艦のプロップ重量を、見た目3万トンは上乗せする効果をあげていると思われます。リスペクト!
6点(2004-02-24 20:19:42)
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