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皮マンさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 225
性別 男性
自己紹介 当方のレビューは全て独断と偏向に満ちております。
「公平・公正なレビュー」などというつもりは金輪際毛頭まったくありませんので、どうぞご安心ください 。

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161.  ヤコペッティの大残酷 《ネタバレ》 
ブルース・リーの映画との併映で観たが、ぶくぶくさんと一緒で私もこちらの作品の方が強く印象に残りました。冒頭、カメラは飛び跳ねながら城に向かう青年の姿を捉える。楽天主義の象徴である永遠の青年カンディド。彼の胸はこれから始まる人生に対しての希望でいっぱいだ。しかし城で出会ったグネゴンダ姫を追って時空を超えた旅をするうちに世界の悲惨さを見る。あこがれのグネゴンダも見た目清純派なのに本質はコケットで何人もの男と放蕩の限りを尽くしていてなかなかつかまらない。皮肉なその内容に反してありえないくらい感動的な音楽と明るい作風が、内包するテーマの辛さを感じさせないところが素晴らしい。ラストでやっと出会えたグネゴンダが老婆になっていることを知り、川向こうを飛び跳ねているかつての自分に向かって「そっちに行くな!ろくなことはないぞ」という彼の叫びを聞いて“人生ってそんなものなのだろうか”と思わないわけにはいかなかった。それにしても20年以上前にテレビで深夜に一度見かけたきり再見出来ないでいるこの作品。DVDは無論、ビデオテープでもリリースされた気配がない。何故?ヤコペッティの評価が地に落ちたのはあくまで似非ドキュメンタリーでの話のはずだ。とまれ、この作品に限らず映画の見易さが必ずしも内容の出来不出来と関係無いというのはまことに不条理なことだ。
[映画館(字幕)] 10点(2007-12-06 14:06:24)
162.  クレージーだよ 奇想天外
主役の谷啓を地球の習俗にとまどう宇宙人という役どころに持ってきたのは大当たりで、彼がとぼけた演技しているだけでそのまま宇宙人に見えてしまう。活躍の舞台も地球人への理解が進に従ってボロアパートから国会までフレームアップしていくのが快感だ。「アパートの鍵貸します」からの影響がうかがえるが、それもクレージー映画というフォーマットの中にみごとに昇華しきっていて清々しさえ感じる。更にコメディでありながら反戦テーマが無理なく織り込まれた脚本は奇跡的ですらあると思う。脇を固める役者もみながハマっているが特に若き日の内田裕也が異様なノリ具合で、ステージでウンコを我慢しながら熱唱するロックスターを真剣に演じていてびっくりだ。
[ビデオ(吹替)] 10点(2007-08-22 19:34:35)
163.  ゲド戦記
驚いた!ある意味最高に面白かった。監督は父、駿氏の影を追うことで手一杯で、それすらもことごとく要所をはずしている。原作を未読なので絵のことしか語れないが、デッサンが怪しい、色がきたない、構図が悪い、カメラワークに冴えがない、等々が親父の作品との違いじゃぁほとんど素人まるだしじゃないですか。アニメというメディアはトップに才能がないといくら優秀なスタッフを集めても全く力が出せないということが良く分かった。やる気にならなかったんでしょ、背景さんも色彩さんも。製作現場の雰囲気はまともなものだったのだろうか。その様子が見られる特別版のセルDVDが欲しくなったのは初めてだ。100円くらいだったら買ってしまいそうだ。本作を観て父、駿氏は大変な才能の持ち主なのだということも思い知った。こんなみっともないドジを踏むジブリというスタジオがハリウッド式量産体制とは全く無縁の“真の芸術希求の場”だということも理解できた。なにより駿氏が息子の仕事と割り切って手助けを一切していないことが画面からひしひしと伝わってきて清々しささえ感じた。いやはや凄い親父もいたものだと思う。いくらなんでもこれはまずいと思わなかったのだろうか。息子のやっていることが破滅的行為だということは彼が一番感じたはずなのに。彼が“人間らしい心”をもってちょこっとアドバイスしてあげればここまで素人くさい作品にはならなかったはずなのに。ケンカしていたそうだがこの出来を見ると本当にまったく口出ししなかったようだ。原作者との因縁を知ると完全無視できるような状況じゃなかったと思うのだが。二人とも大人げないことこのうえなしだ。この作品をめぐる様々な状況も含めて実にエキサイティングな、そして眼からウロコが落ちまくりの素晴らしいイベントだった。吾朗氏はくじけずにこの結果を一切糧としないでヤケクソになって狂った作品をどんどん作って欲しい。その中からきっと彼独自の世界観が立ち上がってくるはずだ。次作が本当に楽しみだ。………(追記:後にこの期待は裏切られた)
[DVD(邦画)] 10点(2007-08-04 20:35:26)(笑:6票) (良:3票)
164.  わたしが美しくなった100の秘密
敬愛する漫画家、山松ゆうきち氏の作品のような無常観をたたえた深く渋い味わい。高校が舞台のミスコンというシチュエーションからは想像できないほど人がどんどん死ぬのだが、みんなあっさりと納得しているのも山松的で可笑しい。(知る人ぞ知る)「うむ」ってやつですね。主役のダンストをはじめとして人格者が一人も登場しないのは爽快感さえ感じる。特にデニス・リチャーズのハマり具合は驚くほどで、サイテーな奴をマンガ的に演じてこれほど決まる女優は見たことがない。徹底してミスコン取材班のカメラを通して話が進むのも高ポイント。音楽も抑制が利いていて品が良い。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-07 23:39:08)
165.  茄子 アンダルシアの夏
劇中アンダルシア地方の民謡(?)が繰り返し唄われる。しかしその歌は記号としての民謡にとどまっていて、歌としての魅力が全くない。ありえないくらい音楽性の感じられない歌だ。更にコメディリリーフのじじいが吐く“おっさんくさい冗談→座が沸く”というシーンが繰り返されるのだが、発言の内容は実は面白くも何ともない。この2点のダメさは同根ではないか。なんかこの手の自分に甘い感じってジブリ作品に顕著な気がするのだが“どうせマンガだからこんなもんでいいでしょ”と自らの仕事をおとしめているように見えてしまうぞ。問題はもう一点。原作の漫画は絵がきたならしいのでスノッブさがそれほど鼻につかない。それがあのふやけた絵柄になるとナルちゃん垂れ流しがモロバレで見ていて気恥ずかしいことこの上ない。 制作者はどうして自家中毒をおこさないのか不思議だ。イタ公気取りの宮崎氏からの毒電波で周りのスタッフ共々自意識がどうかなってしまうのだろうか。
[DVD(邦画)] 2点(2007-05-29 18:35:11)
166.  ALWAYS 三丁目の夕日
原作のベタなノリはあの絵柄だから許されるものであって実写でやられると嘘くささばかりが気になって見られたものではない。CGの書き割りは情報量、イマジネーション共に乏しく、こんな貧乏くさい風景を見て懐かしがっている暇があったら昔の映画なりNHKアーカイブスでも見た方がなんぼかマシだ。作り手の意識は「商売商売、こうしちゃえば観客は大泣きだぞ」か「オレも泣きながら作っているのだよ」のどちらかだと思うが、前者でこの出来なら人をバカにしているし後者なら心底気持ち悪い。金を取って人を泣かせようってんだからキャプラやオー・ヘンリー並の策を示して欲しいものだ。原作好きの仲間との上映会(4人全員初見)で半ばから座がどんどんシラけてしまい最悪でした。
[DVD(邦画)] 0点(2007-05-16 22:22:08)(良:7票)
167.  緯度0大作戦 《ネタバレ》 
幼少時に観てそれなりに楽しんだ作品も今見返してみるとヒジョーにキビシーということが特撮関係では枚挙にいとまがない。やっと再見できた本作もその例にもれず脚本演出ともにびっくりするほど手を抜いたものだった。とにかくテンポが悪く緊張感がまったく無い。カタルシスを感じられるポイントもほとんど無い。海洋シーンの特撮には東宝作品らしい格調があるが、陰の主役ともいうべき潜水艦α号にカリスマがないの無い無いづくし。特に艦内のセットに奥行きがなく書き割りのように平板なのは辛すぎる。先人の偉大な仕事(ディズニー版ノーチラスの艦内のデザインをご覧あれ!)から学ぶべきことを何も学んでいないことに驚いてしまう。敬愛する伊福部さんのスコアがいつもの調子なのも本作に限っていえば当たっているとは思えない。と、良くない点ばかりあげつらってしまったが本作にはなんとも得体の知れない魅力があるのも事実。特撮物には珍しく、ラストの解釈を観客の判断にまかせるリドルストーリーの体裁をとっていて、異様な後味を残すのがちょっとアダルト。この点ときぐるみ然としたグリフォンは残酷な設定と共にある種逸脱が感じられて爽快感がある。貴重なSF怪異譚として記憶に残る作品ではある。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2007-04-19 22:31:01)
168.  NOTHING ナッシング 《ネタバレ》 
この監督はハリウッド式の予定調和とはひと味違ったものを見せてくれるところがいい。本作はその思い切りの良さがまるで筒井康隆の漫画作品のようだ。“すべてが消えてゆく”というテーマでどこまで押し切れるかが見物だったがよく突っ走りきったものだと感心した。個々のギャグは原始的なれど二人が置かれた状況が極端なのでスラプスティックとして充分成立しているように思う。少女のキャラなんかも辛口で気持良い。結末も悲惨すぎず甘すぎずほどよい感じ。大作SFのCGに飽きていたせいかこの作品での要所を押さえた使い方は新鮮に感じた。音楽もべたべたまとわりつかずサラッとしていて爽やかだ。
[DVD(吹替)] 7点(2007-02-12 16:00:12)
169.  ファイナル・カット(2004)
テレビシリーズ『新・アウターリミッツ』の一編を思わせる小品。ざっくりと割り切った部分があるのは必ずしも悪いことではないが“人生全記録”というような技術が“葬式での想い出上映目的”それだけで社会に浸透するとは到底考えられない。かようにテクノロジーが社会構造に与える変化を描くというSFとしての重要な部分で大きく破綻している。しかし主に描かれるのは主人公の葛藤という至って純文学的なものなので、そこらへんはとりあえず眼をつむることに。そうしてみるとロビン・ウイリアムスの抑えた演技や移入を許さず先の読みづらい展開などもあって終盤まで楽しむことができた。オチは有り体で蛇足っぽいがTVアンソロジーの気分で見ていたので別段腹も立たない。それにしても本作とカブる部分の多い『ブレイン・ストーム』といい他人の追憶を覗くといったテーマの作品はどうしても極端に重苦しい雰囲気になってしまうようだ。案外コメディ向きの素材だと思うのですが。
[DVD(吹替)] 5点(2007-02-12 15:53:39)
170.  愛しのローズマリー
“えーと、この鶏ガラみたいな女をまず綺麗と思わなくちゃいけないんだな”映画を観て意味的な翻訳をここまで強烈に強いられたのは初めてだ。あんな痩せた女が好みなのは主人公の勝手だが、受け手みんながそれを許容すると思っているところが救いがたい。バカか。このどっちらけ感はオレが筋金入りの豊満好きというせいだけではないだろう。美醜という本来個人の感覚に依拠すべき問題を、最大公約数におもねった製作者に語られてもちっとも心に響かない。人の外観について既存の価値観に本気で揺さぶりをかけたいのなら切実さに溢れたジョン・ウオーターズの初期作品を観ることを勧める方がよほど有効だ。がまんして最後まで観たが説教くさいのにも参った。痩せている=美しいという世間の俗情を当然のこととして受け入れなければ話が成立しない点、ヒロインが社長の娘であることで無理矢理ハッピーエンド風に仕立ててある点、等むしろ差別意識を助長するのではないか。文句なしの0点だ!
[DVD(字幕)] 0点(2007-01-18 19:21:38)(良:1票)
171.  たたり(1963) 《ネタバレ》 
これはストレスそのものが主役の作品ですね。おどろおどろしい邦題からはありえないほど、劇中でおこる心霊現象は、強いストレスにさらされたための幻覚の類ということで説明がつくものばかりだ。ラップ現象なるものがおこるとそれがどうしておこるのか科学者が論理的に説明してくれる。曰く「地下水脈の出す音の可能性がある」。ドアが勝手に閉まると「そのように偏心した設計の建物だからだ」という。クールだ……なのに主人公のオールドミスの感じるオカルト的恐怖感は良く伝わってくるし、観客をもきっちり不安な気分にしてくれる。脚本の良さと巧みな演出のなせる技だろう。オカルティズムとは無縁という解釈を許容しながら怪奇趣味をこれほど満足させてくれる映画はめったにないのではないか。勘の強い主人公がストレスにより勝手に破滅してしまうという点でポォの短編‘ウイリアム・ウイルソン’や‘告げ口心臓’にも通じる上質の心理ドラマであると評価したい。大惨事が起こるわけでもなくただ、“ある状況下におかれた神経症的人物を偏執的に描く”というのもポォ的といえるのではないか。 小学生の時テレビで観て、ストーリーもタイトルもすっかり忘れてしまっていたが30数年間‘あれは何だったのか’という思いをずっと持ち続けていたこの作品を再見できたのはひとえにネットの検索能力のおかげです。ITの発達に感謝!
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-18 18:44:24)
172.  大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス
お子さまが主役級という実はガキも喰わない基本設定の旧ガメラシリーズ。しかし本作はその見所てんこ盛りの内容がうれしく、公開当時かつてない充実感を味わいました。超音波メス、人食い、どくどく流れる血液、ガメラマーチもぎりぎり許せるお年頃でした。楽しかったなぁ~そして何より学んだのは“道路予定地にあって立ち退きを拒否する農民の存在”です。その動機が“ゴネればゴネるほど土地が高く売れる”という点にあることです。それに対し“道路公団職員は正義の味方”であることなどです。その後この作品で学習した価値観をもって成田闘争や学生運動のニュースに接することになりました…公共の福祉をなそうとするお上に敵対する欲まみれの農民………って、ふざけんな!!まるっきり逆じゃないかよ!!現実は役人とその手先こそ権力まみれ欲得まみれの代表選手じゃないか。自分の生まれ育った土地を破壊されたくない、命令されて引っ越すのは嫌、ってのは当たり前の人情じゃないか。労使紛争が激しかった大映の経営側に迎合してこのような政治姿勢の作品が作られた、という噂を聞いたことがあるが本当なのだろうか。大映東京は大映京都に比べて経営陣の方針に対し弱腰だったと言われているし。人の心を踏みつけにする者の視点に立った本作の恥知らずさを考えるとホントにそんな政治的力学が影を落としているのかもしれない。
[映画館(邦画)] 0点(2006-02-14 20:06:15)(笑:1票) (良:1票)
173.  ブリジット・ジョーンズの日記 《ネタバレ》 
[あらすじ:ぶっ太い二の腕と巨大な尻という素晴らしい肉体を持つ超美しく、色っぽ~い女の人を豊満好きの男の人二人が交尾権を得ようと殴り合いをする]これはポルノですね。但し寸止めの。あのエロいカラダを見せつけられては誰がいくら発情しても無理はない。彼女の人間性なんかハナから何の意味も持たない。ただただ脂の乗った白ムチのいやらし~いカラダをさわさわ撫でたりむにゅむにゅ揉んだりふがふが嗅いだりれろれろ舐めたりちゅうちゅう吸ったりぐすぐすこすりあわせたりゴクゴク飲み干したり飲ませたりしたい♥…デカパンもでかい尻がより大きく見える効果があってマニア(オレとか)にはたまらない … かように当たり前のことが当たり前におこっているだけ。なにかいろいろおどけているつもりのようだが彼女をモテないタイプと見立てることなど絶絶絶対的に不可能。よってコメディとしてはまったく面白くなく、豊満=滑稽前提がむしろ不快ですらある。
[DVD(字幕)] 1点(2006-01-23 13:01:50)(良:1票)
174.  CODE46
SF的な設定は必要ない話ですねこれは。まるで吉行淳之介の私小説みたいな感じ。監督のSFに対する愛のなさを裏付けるように当初のクローン間恋愛問題が中盤から記憶いじられ問題にずるずるシフトしていくのもいただけない。気分を変えて官能映画として見ているとクライマックスの陰毛丸出しシーンはしっかりぼかしが入っていて、日本人であることがしみじみ恥ずかしくなりました。ばっかみたい。またDVDの特典としてインタビューが収録されていたがインタビュアーの質問があまりにもおざなりであきれてしまった。
[DVD(字幕)] 4点(2005-10-06 09:35:51)
175.  白いカラス
ありがた〜いキッドマンの裸体は逆光シルエットでお芸術風に、大部屋女優のハダカは明るい部屋でビーチク◎もインモー▼もばっちりまる出しって・・・・・制作者は差別問題を語るなら足元の業界内階級差別をまずなんとかしろ!と言いたい。出演者全員なにもかも丸出しにしろ!と言いたい。それができないのなら出すのか出さないのかどっちかにしとけ!と言いたい。
[DVD(字幕)] 1点(2005-09-18 14:00:59)(良:1票)
176.  夢のチョコレート工場
チョコレート工場へ行くはずが着いた先は泥人形系見世物小屋!どうにもうすぎたない色彩設計。こんなところで作られた食品は絶対に喰いたくないぞ。この手の制作側の思いがまるはずれの異形の作品はちんまりまとまった作品より結果的には面白い場合が多かったりする。しかし本作はミュージカル仕立てでありながら肝心の唄がスコア、歌詞ともにまったくつまらないという致命的な欠陥を持っている。特に歌詞はあまりに説明的に過ぎて想像力のかけらも感じられない。んなばかな。楽曲の良さがあってこそ‘演者がいきなり歌い出す’なんていうおぞましいフォーマットをやっと許容できるというのに。歌パートに入るとそれまでの昂揚感がいちいちしゅるしゅるしぼんでしまうなんていうミュージカルは初めて見た。アリス式の不条理譚に勧善懲悪を持ち込んだ点もいただけない。意味なしはすっぱりきっぱり意味なしでないとイカーン。
[DVD(字幕)] 3点(2005-09-10 15:06:31)(良:1票)
177.  ステップフォード・ワイフ(1975)
新作と見比べてみた。おもいっきりばか話なのにダウナー系の変な映画だがキッドマン版よりは制作者がまだ観客の知性を信用していると感じた(新作はBGMが説明的すぎだよ!)。いわゆるアメリカン・ニュー・シネマのノリというだけのことかもしれませんが、その点だけでも救われる思いでした。
[DVD(字幕)] 5点(2005-09-02 14:10:50)
178.  新幹線大爆破 《ネタバレ》 
宇津井健ら捜査側からの視点は名作“ジャガー・ノート”高倉健ら犯人側からの視点はセルジオ・レオーネのこれまた超名作“夕日のギャングたち”といった趣の作品ですね。特に回想シーンでの音楽の使い方は“夕日の~”のパクりでしょう。しかし本作全体を覆う‘安~い’感じは当方の我慢の限度を超えていてまるでテレビ版“ワイルド7”でも観ているようだ。豪華キャストがみんなおそろしく大根に見えてしまうのは演出がいいかげんだからなのだろうか。変な客が色々乗り込んでいるのにちっともサスペンスを盛り上げることに貢献していないし、喫茶店が重要アイテムとともにタイミング良く焼けるのはご都合主義と言われても仕方あるまい。そのようなことを許容する世界観ならばそれこそワイルド7なみにぶっとんだクライマックスを期待してしまうじゃないですか。こんなチープなノリで「最後は渋めにまとめてみました」なんて許されると思っているのか!犯人側に移入できるように作ってある等、一部とはいえ政治的に正しいことが救いと言えるでしょうか。
[DVD(字幕)] 4点(2005-05-20 14:08:00)(笑:1票)
179.  幕末太陽傳 《ネタバレ》 
面白かったのですがノリ切れませんでした。フランキー堺の演技がいまひとつ肌にあわなかったのと、バカに徹しきれていないシナリオに原因があるようです。オープニングのぶっ飛び具合を見て勝手にこちらがふっきれたスラプスティックを期待してしまったせいかもしれません。ずーっと“左平次の調合している薬は爆薬で、最後にみんな吹っ飛ばしてくれるんだな”と思って見ていました。左平次マジで病気だなんて・・なんかしけた気分になっちゃったなぁ。とはいえ品川の町並みや風俗、ブタみたいで今までいったいどこがいいんだかさっぱりわからなかった裕次郎が、そこそこ格好いいこと(やっぱりブタはブタだとは思いますが)などたくさんの発見があったのは収穫でした。
[DVD(字幕)] 6点(2005-05-14 00:30:59)
180.  切腹 《ネタバレ》 
みなさまの評を読んでこれはと思い借りてみました。映画にかぎらず回想のなかから真実が立ち現れていくタイプの作品には名作が多いと思っていましたが、これは傑作中の傑作ではありませんか!脚本勝負で進行していた物語が、最後に渋い演出とはいえチャンバラになってしまったのがちょっと心残りですが、それをさっぴいてもあまりあるドラマ作りのうまさには昨日までこの作品のことを知らなかったのが信じられないほどの衝撃を感じました。この話にあっては善人たちのあまりの辛さに、普段ばかにしている勧善懲悪的なカタルシスを渇望してしまいました。しかし作り手がそうしなかったのは「作品のテーマを現在の我々のものとして肝に銘じておくべし」ということなのでしょう。このサイトのおかげでこんな名作に出会うことができました。文章が小学生になってすみません。それほどのショックでした。サイト管理者の方、それにこの作品を推しておられる全ての評者のみなさまに深く感謝する次第です。
[DVD(字幕)] 10点(2005-04-30 20:10:30)(良:1票)
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