華麗なるギャツビー(1974) の onomichi さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > カ行
 > 華麗なるギャツビー(1974)
 > onomichiさんのレビュー
華麗なるギャツビー(1974) の onomichi さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 華麗なるギャツビー(1974)
製作国
上映時間141分
劇場公開日 1974-03-03
ジャンルドラマ,ラブストーリー,小説の映画化
レビュー情報
ギャツビーもニックもちょいとイメージが違うのだが、、、原作のギャツビーは何やら怪しげな素性ながら実は純粋で誠実な人間であり、そのことが田舎インテリで若気を残すニックに感銘を与えるのである。ギャツビーの素性の如何わしさ、成り上がりものとしての存在感、上流階級に馴染めない率直さなど、レッドフォードのお坊ちゃん的雰囲気とはあまりにも対極にあるような気がする。ニックについても同様。ニックは語り部らしい機転のきくスマートな皮肉屋であるはずなのに、画面で見る人物は単なる田舎青年にしか見えない。つまり人物設定がかなり平板な印象を拭えないのである。それでも、若きレッドフォードはそれなりに魅せる人物ではあるようだ。確かに華麗である。でも、本来ギャツビーは華麗ではない。ギャツビーは価値判断の間違った無為な破滅志向に囚われる純朴さの象徴であり、それが偉大なのだ。ギャツビーの破滅がこの作品の主題であるとともに、ニックにしてギャツビーを偉大だと思わせる、その破滅も含めて忘れえぬ印象がニックを成長に導く物語でもある。その辺りの描写はかなり薄く、あの当時の時代的雰囲気を忠実に再現した小説のダイジェスト版と言われてしまうのも分かるような気がする。なかなか映画化は難しいものだ。
onomichiさん 7点(2004-07-04 23:59:20)(良:1票)
onomichi さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-09-16ソウルの春10レビュー10.00点
2024-09-05ラストマイル7レビュー6.22点
2024-09-05君たちはどう生きるか(2023)8レビュー5.87点
2024-09-05映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ8レビュー7.37点
2024-09-05福田村事件8レビュー7.22点
2024-07-14サラリーマン一心太助8レビュー8.00点
2024-07-14一心太助 男一匹道中記7レビュー7.00点
2024-07-14家光と彦左と一心太助9レビュー8.75点
2024-07-14一心太助 男の中の男一匹8レビュー7.00点
2024-07-14一心太助 天下の一大事10レビュー7.16点
華麗なるギャツビー(1974)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS