フラガール の 正義と微笑 さんのクチコミ・感想

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フラガール の 正義と微笑 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 フラガール
製作国
上映時間120分
劇場公開日 2006-09-23
ジャンルドラマ,コメディ,青春もの,実話もの,音楽もの
レビュー情報
《ネタバレ》 どうしてこんなところにハワイを作ろうなんて思ったんだろ。一年前スパリゾートハワイアンズにいって思いました。東北人の考えることはわからん。不思議なことに、ダンスショーはただのアトラクションとは思えないほどの熱気、満座の一体感。ディズニーランドのレベルを軽く超えてるぞ。何なんだこれは?とまどいすら覚えました。映画でも使われていた古びたフラガールの写真、飾ってあったのを覚えています。こんな熱血的過去があったとは!お見それしました。

脚本はちょっとオリジナリティに問題が。プリティリーグの死の告知、リトルダンサーのスト破り、がんばれベアーズの酔いどれ先生。まるっきり一緒。いつもならここで大きく減点してレビューなんか書かないところだが、メガトン級の2つの爆弾がそれらの減点要素を跡形もなく吹き飛ばす。1つは富司純子。「あ・うん」の頃と比べると魂が感じられる。キャサリンヘップバーンやジェシカラング級を思わせる風格だ。語ってよし。黙ってよし。特にストーブのくだりは、先がバレバレの脚本にもかかわらず感動が地響きを立てる。「仕事とは命を懸けることだと思ってたけど、笑顔を振りまく仕事があっていいじゃないか?」このあたりの台詞の説得力はすごい。この世のすべての指導者がこの説得アプローチを取っていれば、この世に戦争はないねと思えるほどだ。ここで欠かせないのが蒼井優の笑顔の力。笑顔を振りまく仕事というものが、命を懸ける仕事と等価であるということを観客に納得させているからこそ、説得力が生まれるのだ。あとダンス。同じダンスを母親が2回観る。1回目は1人で。もう1回は満座の観客の前でだ。1回目も素晴らしくなければならず、2回目は同じダンスでそれを上回らなければ成立しない。このリスキーな脚本に答えた蒼井優の力量。「花とアリス」で踊りが得意なのは分かっていたが、これはちょっとバレエが得意なんですというだけで成し遂げれれるレベルでは決してない。笑顔で食っていくのも結局命がけなのだ。彼女には世界で通用する力がある。将来が楽しみだ。アクターの情熱と力量、そしてそれらがかみ合ったとき、どんなにベタな話でも傑作へと昇華しうることをこの映画は証明した。
正義と微笑さん [映画館(吹替)] 9点(2006-10-22 21:01:31)(良:2票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2019-11-03イエスタデイ(2019)10レビュー7.06点
2013-02-17ダイ・ハード/ラスト・デイ4レビュー4.83点
2012-08-28桐島、部活やめるってよ8レビュー7.18点
2011-02-27エスター9レビュー6.91点
2011-01-30オーケストラ!9レビュー6.56点
2010-07-11告白(2010)10レビュー7.03点
2009-11-03ミルク(アメリカ映画)7レビュー6.21点
2009-08-07ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破10レビュー7.06点
2009-06-07ターミネーター47レビュー6.29点
2008-10-04男はつらいよ10レビュー7.98点
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