明日へのチケット の ミスター・グレイ さんのクチコミ・感想

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明日へのチケット の ミスター・グレイ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 明日へのチケット
製作国,,イラン
上映時間109分
劇場公開日 2006-10-28
ジャンルドラマ,コメディ
レビュー情報
《ネタバレ》 およそ三話から構成されるそれぞれの場面が同じ列車であるのに異なる世界のようなのは監督の特徴によるものでしょうか。 一話目は、孫のいる男の初恋のごとき胸のときめき。彼女とのやり取りを思い出し反芻するかのような心情が巧みな時間構成で見事に表現されています。 二話目はあのオバタリアン(死語?)っぷりにイライラしてしまったのですが、一人きりで下車し傍若無人な振る舞いへの代償のように残された重そうな荷物が印象的。 三話目(これがきっとケン・ローチ)はなかなか爽やか。労働者階級とさらなる社会的弱者の共感と交流を優しい目線で描いているので心温まります。  チケットの良し悪しや枚数で示される別次元のどの世界でも、車内での出来事により乗車前と下車後で登場人物たちの世界に変化が訪れるのが感慨深いです。国境をまたぐ長距離列車は様々な人々が乗車し決められた時間・空間を共に過ごす、乗客たちは一種の社会を形成しているとも考えられます。やはりコミュニティでは他人を思いやる精神が大切ということでしょうか。もちろん無賃乗車は許されぬことですが、教授がミルクを、おばさんが二等席の切符で一等席に座る傲慢さを見せ移民の罪の軽減を、若者たちが切符をと皆でバトンを渡し難民を救った、そんな気がします。しかしオムニバス形式でないと聞いていたのに繋がりが浅くオムニバスっぽいのは、勝手ながら一本物の期待を裏切られた感があり残念な気もしたのです。 ・・・《追記》ちょっと気になったので調べたところ一話目がエルマンノ・オルミ、二話目がアッバス・キアロスタミ、三話目がケン・ローチらしいです。さらに三人一緒に撮影した場面もあるとのこと。う~ん、どこだろう?。
ミスター・グレイさん [映画館(字幕)] 8点(2006-11-28 18:21:57)(良:1票)
ミスター・グレイ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2012-06-30続・夕陽のガンマン/地獄の決斗9レビュー7.34点
2012-06-01夕陽のギャングたち8レビュー7.53点
2012-05-15トッツィー5レビュー7.06点
2012-04-27大列車強盗(1973)5レビュー5.15点
2012-04-17血煙高田の馬場(1937)10レビュー8.62点
2012-04-06吸血鬼(1931)8レビュー8.00点
2012-03-26プラトーン7レビュー7.47点
2012-03-09フレンジー7レビュー6.23点
2012-03-02狩人の夜8レビュー6.78点
2012-02-24ドラゴン・タトゥーの女7レビュー6.82点
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