ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ の なんのかんの さんのクチコミ・感想

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ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ の なんのかんの さんのクチコミ・感想
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「ハムレット」に登場する二人の端役、ストーリーの展開のためだけに登場して無意味に殺されていく二人。シェイクスピアの時代はそういうものだったが、20世紀は彼らのような人間こそが主人公になる時代だ。投げたコインがいつも表になってしまう世界。限りなく微少にされていく確率の中にのみ存在し得る世界でもある。この二人からハムレットの悲劇を眺め直してみると、エルシノア城はカフカの城になり、悲劇はブラックユーモアの喜劇に姿を変える。この二人コミで“ローゼンクランツとギルデンスターン”で、どっちがどっちでもいい存在だった。G・オールドマンは作品を通して科学発達史を演じており、もうちょっとで歴史上の発明家として名を残したかもしれないが、王の使い走りに潰されていく。そういう理不尽さ。荘重な死を与えられる主役と、馬鹿馬鹿しく死んでいく小物たち。オールドマンとロスを本作で、コミで覚えたような気がする。さて、これを観たころラップに凝っていて、以下のようなものを作っていた。ローゼンクランツ生まれはフランス?/いやいやスイス?それともドイツ?/マインツ?グラーツ?はたまたリンツ?/どこでもかまわぬ架空の人物』怪しい一座の座長はサターン/操られるはギルデンスターン/芝居の幕が上がった途端/どっこい元へはノーリターン』コイン投げてるローゼンクランツ/確率論など所詮へりくつ/「表」「表」と賭けてまた打つ/馬はお城へ一歩ずつ』一人のせりふを二人で分担/ローゼンクランツ・ギルデンスターン/どちらがブオトコ?どちらが美男?/見分けは困難なんでも半々』たそがれてゆく時は暮れ六つ/狂った王子は何やらブツブツ/気分は鬱屈とにかく憂鬱/何すりゃいいのかローゼンクランツ』何を目にするギルデンスターン/無惨凄惨阿鼻叫喚/人の本性所詮は野蛮/悲劇のもとは一つの王冠』前の王様とっくに成仏/幽霊よりも城こそ怪物/迷い込んだるローゼンクランツ/さながら二人は不思議のアリス』ギルデンスターンどうにも不安/波に揺られて処刑の予感/気分は暗澹将来悲観/こんな人生もういや~ん』もうあと一歩で科学の理屈/見いだし損ねるローゼンクランツ/落下の法則飛行のバランス/発見できずに立たない面子』すちゃらかちゃんちゃん、すちゃらかちゃん。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2013-08-07 09:39:20)
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投稿日付邦題コメント平均点
2014-03-15エデンの東(1955)8レビュー7.25点
2014-03-14アゲイン/明日への誓い6レビュー5.22点
2014-03-13オリバー!7レビュー6.08点
2014-03-12世界の中心で、愛をさけぶ6レビュー5.27点
2014-03-11真珠の耳飾りの少女6レビュー6.33点
2014-03-10ゴースト/ニューヨークの幻7レビュー7.02点
2014-03-09EMMA/エマ(1988)6レビュー6.00点
2014-03-08稲村ジェーン4レビュー2.43点
2014-03-07つぐみ5レビュー4.96点
2014-03-06ボイス・オブ・ムーン6レビュー5.25点
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