パトリオット・ウォー ナチス戦車部隊に挑んだ28人 の S&S さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ハ行
 > パトリオット・ウォー ナチス戦車部隊に挑んだ28人
 > S&Sさんのレビュー
パトリオット・ウォー ナチス戦車部隊に挑んだ28人 の S&S さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 期待しないで観たのですが、意外とこれが悪くなかったです。なんでもこの映画が取り上げている戦闘は“パンフィロフの28人”としてロシアでは有名なんだそうです。この1941年11月のモスクワ前面での神話的な戦闘ですが、実は最近当時の記者による捏造説が出てきて、これはかなり真実をついているそうです。とはいえ話が盛られているにしてもその地で戦闘があったことは事実で、映画製作者もそのことは踏まえたうえでの映像化らしいです。 攻めるドイツ軍は三号戦車と四号戦車を大量に投入してきますが、CGではあるけど動作も含めて出色の再現度です。これはWar Thunderというロシアのネット・コンバット・ゲームの運営が出資していることがいい影響を与えたみたいです。他のドイツ・ソ連両陣営の火砲もCGを交えて忠実に再現されていました。塹壕陣地にこもって戦車を伴って攻めてくる歩兵をひたすら撃退するだけというシチュエーションはフィンランド映画の『ウィンター・ウォー/厳寒の攻防戦』とまるで一緒ですが、本作の方が見せ方に迫力があって段違いです。ソ連兵たちは個々のキャラの掘り下げはほとんどないので誰が誰やら戦闘が始まったらさっぱりですが、史実通りらしいのですがカザフスタンあたりのアジア系兵士が多かったです。ソ連側は対戦車砲からモロトフカクテル(いわゆる火炎瓶)まで多様な兵器で防衛しますが、中でも対戦車ライフルが大活躍しています。いくらまだ装甲が薄かったドイツ戦車とはいえ、対戦車ライフルがあそこまで効果あるとは思えません。そして最後のいちばん都合の良いところでドイツ兵をバッタバッタとなぎ倒すマキシム重機関銃、MVP兵器はこの重機だったのかもしれません。 さすがロシア政府まで出資しただけあって全編にわたって英雄物語に徹していますが、旧ソ連国策戦争映画ほどの暑苦しさはありません。でも当時の赤軍には督戦隊という戦意が低い兵士を処刑する部隊がいて、史実でもこの戦闘で降伏しようとした兵士が射殺されたということはきれいにスルーしています。28人全員が愛国心に燃えて積極的に戦った、というこの映画のプロットはやはり神話だったということです。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-12-10 23:52:20)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-21MEG ザ・モンスターズ23レビュー4.90点
2024-05-18アポカリプト7レビュー6.76点
2024-05-15決戦は日曜日8レビュー7.83点
2024-05-12軍用列車4レビュー5.00点
2024-05-09マーニー5レビュー5.51点
2024-05-06ジェイド3レビュー4.37点
2024-05-03オーシャンと十一人の仲間5レビュー4.66点
2024-04-30ペトラ・フォン・カントの苦い涙5レビュー5.00点
2024-04-27オースティン・パワーズ ゴールドメンバー7レビュー5.43点
2024-04-24レインメーカー8レビュー6.68点
パトリオット・ウォー ナチス戦車部隊に挑んだ28人のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS