ゲド戦記 の 皮マン さんのクチコミ・感想

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ゲド戦記 の 皮マン さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ゲド戦記
製作国
上映時間115分
劇場公開日 2006-07-29
ジャンルドラマ,アドベンチャー,ファンタジー,アニメ,小説の映画化
レビュー情報
驚いた!ある意味最高に面白かった。監督は父、駿氏の影を追うことで手一杯で、それすらもことごとく要所をはずしている。原作を未読なので絵のことしか語れないが、デッサンが怪しい、色がきたない、構図が悪い、カメラワークに冴えがない、等々が親父の作品との違いじゃぁほとんど素人まるだしじゃないですか。アニメというメディアはトップに才能がないといくら優秀なスタッフを集めても全く力が出せないということが良く分かった。やる気にならなかったんでしょ、背景さんも色彩さんも。製作現場の雰囲気はまともなものだったのだろうか。その様子が見られる特別版のセルDVDが欲しくなったのは初めてだ。100円くらいだったら買ってしまいそうだ。本作を観て父、駿氏は大変な才能の持ち主なのだということも思い知った。こんなみっともないドジを踏むジブリというスタジオがハリウッド式量産体制とは全く無縁の“真の芸術希求の場”だということも理解できた。なにより駿氏が息子の仕事と割り切って手助けを一切していないことが画面からひしひしと伝わってきて清々しささえ感じた。いやはや凄い親父もいたものだと思う。いくらなんでもこれはまずいと思わなかったのだろうか。息子のやっていることが破滅的行為だということは彼が一番感じたはずなのに。彼が“人間らしい心”をもってちょこっとアドバイスしてあげればここまで素人くさい作品にはならなかったはずなのに。ケンカしていたそうだがこの出来を見ると本当にまったく口出ししなかったようだ。原作者との因縁を知ると完全無視できるような状況じゃなかったと思うのだが。二人とも大人げないことこのうえなしだ。この作品をめぐる様々な状況も含めて実にエキサイティングな、そして眼からウロコが落ちまくりの素晴らしいイベントだった。吾朗氏はくじけずにこの結果を一切糧としないでヤケクソになって狂った作品をどんどん作って欲しい。その中からきっと彼独自の世界観が立ち上がってくるはずだ。次作が本当に楽しみだ。………(追記:後にこの期待は裏切られた)
皮マンさん [DVD(邦画)] 10点(2007-08-04 20:35:26)(良:3票) (笑:6票)
皮マン さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-01-15フロッグ9レビュー7.15点
アンテベラム10レビュー7.66点
2023-05-20NOPE/ノープ10レビュー6.32点
2022-08-30マリアンヌ6レビュー6.74点
2022-06-15ライトハウス6レビュー6.66点
2022-06-12女中ッ子4レビュー7.57点
2022-01-04ビューティフル・マインド0レビュー7.13点
2021-12-06ゴーストランドの惨劇1レビュー6.00点
2021-12-03静かなる叫び1レビュー5.42点
2021-09-13ともしび(2017)5レビュー5.00点
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