ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション の すかあふえいす さんのクチコミ・感想

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ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション の すかあふえいす さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 前作「ゴースト・プロトコル」も面白かったが、今作もアイデア満載で楽しませてもらった。
監督のクリストファー・マッカリーは本作を撮る際にバスター・キートン「将軍(大列車追跡)」やハロルド・ロイド「要人無用」、ヒッチコック「汚名」といったアクションの傑作を参考にしたと言う。通りでトム・クルーズが何時にもまして危険極まりないアクションに挑んでいるワケだ。
いやマッカリーだけじゃない。「ミッション:インポッシブル」を最初に監督したブライアン・デ・パルマも、シリーズを引き継いできた制作のJ・J・エイブラムスもトムもそういった古典の色褪せないアクションを見て育ってきた連中だ。それを物語るようなファースト・シーンの素晴らしさ。

いきなり「何かが起こる」ことを静かに予告する原っぱが拡がる場面から始まり、草むらから現れるもの、飛行機を捉える視線、入り口が閉まり、プロペラが回り、発進しようと動き出したところで身を乗り出し標的を見定めるもの、飛行機めがけて突っ込み屋根の上まで走りしがみ付くイーサン・ハント!
一度掴んだら飛び立とうが絶対離さない、仲間がどうにかしてくれるだろうとひたすら耐え続ける信頼、侵入と脱出。

繰り返される上からの視点・机の上での話し合い・再会と別れ、レコードに記録された情報と罠、目の前で見せつけられる殺しと無力さ(アンソニー・マン「T-メン」を思い出すような光景)、記憶に深く刻まれる標的の顔、顔、顔。
拷問一歩手前でめぐり逢う天の助け、出会ったばかりなのに恐ろしく息の合った連携と格闘、一緒に行けぬワケあり。男はそんな女のために何度でも死線を掻い潜り戻って来るのだ。

仕事先に送る招待状、駅で通りすがりに渡す“通信”と“工作”手段、殺し屋だらけのオペラ会場、仕込みライフル、舞台裏での格闘、殺すための武器で命を救う狙撃、靴の受け取り、綱による降下と落ちてくるもの、トランクの行方等々スパイたちによる騙し騙されの暗殺合戦。

プールで泳ぐのは作戦で使えるか調べるため、水着で泳ぐのは彼女の行動力を知らしめるため、口紅に残された情報、作戦会議とイメージトレーニング、パラシュートによる侵入、水の流れる穴への落下…よく落ちること。止まった流れが戻るまでのスリル、激流の中だろうが仲間の道を開くために命を賭して仕事をやり遂げ、それを抱き抱え扉をこじ開けて応える仕事人たちの生き様。

握りしめられた情報、電気ショックを与えるのは蘇生させるため・別れるため、病み上がりで車もまともに乗り越えらない体だろうが関係ねえ、命の恩人追っかけて車とバイクの群が猛然と走りまくるカーチェイスへ!エンジンスタートと同時に後輪で薙ぎ倒しまくり、市街地の階段から路地裏、ハイウェイまで追いかけ続け体当たりでぶつかりぶっ飛ばしぶっ飛ばされまくり、車がお釈迦になろうがバイク見つけりゃソイツにまたがりバイクを弾き飛ばす!!

理不尽な御役御免、ドリルが穴を開けるものの正体、空港での包囲網を崩す雑音と誘拐と消失、会場で待ち受ける銃撃と変装と情報の奪取、カフェで確認する耳、眼、男と女の懐、周囲を蠢く黒服、瞳の向こうで嘲笑うクソ野郎を脅し返す“取引”の顛末。服を抱えて男が去り、男女が隣り合わせで座れば街中を走り回る最終決戦へ!

路上から路地裏・薄暗い建物内まで駆け込み、ガラスをブチ破る取っ組み合い、ナイフを抜き放つ一騎打ち、車から降りた者を誘うための“落下”、たちこめる煙の中に消える手、別れの挨拶。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2016-11-15 14:09:42)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2017-04-24怪盗白頭巾 前篇9レビュー7.00点
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