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タイトル名 僕らのごはんは明日で待ってる
レビュワー あにやんさん
点数 6点
投稿日時 2017-01-10 20:46:21
変更日時 2017-01-10 20:46:21
レビュー内容
 主役2人が魅力的なので最初から最後まで退屈せずに楽しませてくれました。特に高校時代に2人が重ねてゆくエピソードが微笑ましくて。
 でも、どんな映画か知らないままに見に行ったのですが、どこかとんがった映画なのか(タイトルがヘンだし)と思ったらワリとフツー(凡庸)で。

 食べ物を通して、個と個、意識と意識、自我と他者との関係について語る映画、なんですけれど、なんだかハンパなんですよね。
 たとえば食べ物がモチーフになっているのですが、その食事風景や料理に対して映画として拘りが感じられません。ただ普通に漫然と過ぎてゆくだけ。単なる口を経てお腹に収まってゆく小道具としての食べ物が描かれるばかりで、美味しそうとか、食べ方に意味があるとか、そういうの無し。ポカリやケンチキといった実在するものがキーアイテムになりつつ、それらの持つ既存のイメージ以上のモノは何も描こうとしていません。
 更に、セリフで表現されるものが総てといった感じで、延々秘匿されるものも、フタを開ければ(タネ明かしのセリフで説明されれば)よくある物語の姿が露出するだけ。
 米袋ジャンプのシーンは明らかなメタファーだと思ったのですが、その後のフツーさから考えるとそれすら怪しく感じられて。
 ヒロインの泣きにかつて彼女が発したセリフをリフレインさせるという説明過剰っぷりは失笑モノですし、病院のロビーでのおばあさんの言わずもがななセリフも頭の中で先行したモノをトレースしてくれて苦笑状態。
 病室での「握手」から一気にエピローグまですっ飛ばすくらいの飛躍があっても良かったんじゃないですかねぇ。全体的に拘りが足らない映画という印象でした。

 でも「ああいうコいるいる」って感じのヒロインが反応薄い主人公(と映画自体)を動かす、軽やかで爽やかな動力源として機能していました。あと片桐はいりがいい感じ。

 主人公の心の変遷に、若い人が少し自分のこれからの生について何か考える事ができる、そんな映画なんじゃないかと思います。



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