みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
203.世に「アメリカン・ニューシネマ」という言葉を登場させたという意味では文字通り歴史に残る作品。ケチな小悪党のクライドに飛び着いて行かざるを得ないほど、退屈し切ったボニーのけだるい眼差しが良い。独立小資本による低予算、スター不在、アンチ・ハッピーエンドの作品がハリウッドの大作志向に一石を投じたという点は評価できるが、残念ながらこの映画により突破口を開かれたニューシネマの後続作品からこれを上回る傑作が続出したために作品そのものの価値は埋もれてしまった。この作品がアメリカン・ニューシネマという一つのムーヴメントに果たした役割はあまりにも大きいが、アンチ・ハッピーエンドがそれほど衝撃的な珍しさを誇らなくなった現代においては、いささかストーリーの陳腐さは否定できない。実際には大女優シャーリー・マクレーンを姉に持つウォーレン・ビーティが道楽で撮ったままアメリカ国内ではほとんど葬り去られようとしていたところが、ヌーベル・バーグの下地を持つヨーロッパの観客の目にたまたま止まったにすぎないのがこの作品。初めの一歩、という意味では確かにエライが、実は不運にも埋もれてしまっただけでこの作品の代わりになる物はいくらでもあったんじゃないだろうか、と思う時がよくある。たとえばロジャー・コーマン&フレンズの当時の作品など。そうやって考えると、「普通に面白い」という以上の価値をこの作品に見出すことは案外難しく思えて来たりする。かの有名な「死のダンス」は、女優フェイ・ダナウェイの底力を見せつけられるという意味で一見の価値があるとは言えるのだが。 【anemone】さん 7点(2003-12-05 01:50:03)(良:1票) 202.なんといっても編集の妙ですね。ラスト、鳥がバサバサーっと飛び立って、フェイ・ダナウェイのハッとした顔のクローズアップ。次にウォーレン・ベイティがフェイ・ダナウェイを見つめるカット。そうすると次のフェイ・ダナウェイのカットでは表情に諦念が・・・。 【じゅんのすけ】さん 10点(2003-06-17 00:49:55)(良:1票) 201.すごく楽しかった。だけどブランチがうるさすぎ。ボニーの気持ちが良く分かる。クライドもうるさいっちゃーうるさいけど。 【kett】さん 9点(2003-03-17 00:15:42)(良:1票) 200.アメリカンニューシネマから映画を見始めた口なのですけど、なぜかこの映画はあまり好きじゃない。クライドがインポテンツでボニーを抱けないところや、ボニーが詩を作るところなどなど、今までの映画と違ったことを何かやってやろうみたいな「ニューシネマ的あざとさ」を感じてしまうからなのでしょうか。同じ頃の「明日に向かって撃て!」は大好きなのですが・・・ 【バイクボーイ】さん 6点(2003-02-18 17:44:30)(良:1票) 199.《ネタバレ》 ウォーレン・ビーティとフェイ・ダナウェイが、実在のクライド・バロウ&ボニー・パーカーとイメージが(個人的に)全く合わないのが難。マイケル・J・ポラードとかエステル・パーソンズ(オスカー助演女優賞!)とか若きジーン・ハックマンとか脇は結構イイのに。アーサー・ペンは千載一遇のチャンスを見事モノにしたって感じで気合い入ってます!ラストの一斉射撃による”死の舞踏”のインパクトは確かに凄まじかったぁ!仮に今リメイクしたなら、タイトルは「ボニー&クライド」で決まり!…だろうなw。 【へちょちょ】さん 7点(2002-12-31 04:14:06)(良:1票) 198.1930年代の不況時代に出逢ったボニー&クライドが、やがて87発の銃弾に青春を散らすまでを描いた、まさしくアメリカン・ニューシネマの代表作であるとともに映画史に残る秀作。ボニーとクライドが束の間の愛の時間を過ごすときに、ボニーの詩を書いた紙片が風に舞う草原の美しさ。銀行強盗に入ったまではよかったが、あまりの不況で銀行にお金が無いと分ったときの彼らのリアクションや、車中で同じ笑い話を聞かされる羽目になった彼らの無表情なシーンといった、血生臭い描写の中にもユーモラスな部分があって印象深い。 【ドラえもん】さん 10点(2000-11-20 00:22:25)(良:1票) 197.《ネタバレ》 まず二人が若くてかわいい。ウォーレンベイティには今まであまり縁が無かったのだが、シャーリーマクレーンの弟だそうで、どことなく似ている。どおりで可愛いわけだ。ヴィジュアルはさて置き、彼らの無責任、無鉄砲、無計画っぷりは、それが若さゆえだとしても全く共感できない。盗んだ高級車に足をかけ、葉巻をくわえて記念写真を撮るその行動こそ、ファッション感覚で非行に走り、犯罪を犯罪とも思っていないという証だ。行動を共にするクライドの兄夫婦もどうかしてるし、特にギャーギャーピーピーうるさい兄嫁は、強盗の分け前を要求してくる始末。今のところ気に入ったキャラは出て来ない。途中拉致られ同行したユージーン(ジーンワイルダー)たちとのシーンだけが楽しかった。 強盗を繰り返し殺人まで犯し逃亡する。こんな生活に不安を抱き始め、ママに会いたがるボニーはちょっとだけまともに思えたが、連れて来られたママは娘を慈しむ事もなく「若い人たちだけやってくれ、巻き込むな」的な事を言う。ママに見捨てられ泣くボニーだったが、泣きたいのはママの方だろう。 悲劇的シーンでアイロニックに響くバンジョーの音色は、彼らに共感しない視聴者の嘲りか。だがそれでもあのラストは、やはり切ない。共感は出来ないが、彼らがここまでの犯罪を繰り返すことになってしまったのは警察の落ち度でもあり、世界恐慌という時代背景もあり、こんな珍妙な言葉は使いたくないが、「世の中の犠牲者」だったんではないかと考えると、少しの同情の余地はある。いや無いか。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-05-09 14:35:50) 196.《ネタバレ》 題名と最後の結末だけは知っていて、しかしなかなか鑑賞する機会に恵まれなかった本作、ついに観ることができた。 さすがに名作だけあってとても出来は良いと思うが、いかんせん異常なテンションとともに銀行強盗を行い、挙げ句の果てに警察官を殺しまくった主人公二人に同情の余地はない。気分が悪くなるのが普通の人の感覚ではないかと思う。またアメリカ人もこういう体質を好む人ばかりではない。 途中から出てくる脇役たちが良いアクセントになっているのは感心した。また撃たれる直前に二人が見つめあって笑顔を浮かべるというシーンは良いが、エンドが唐突すぎる印象。 それにしてもモスの父親像は誰を参考にしているのだろう? 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-08-07 20:36:35) 195.《ネタバレ》 悪事を働いてれば、その報いが来る。いわば因果報応である。本人達も分かっていたのだろうが、止められなかったバカップル。日本でも犯人にこのぐらい、ぶっ放して欲しいね~。日本は手ぬるいんだよ。いつからそうなったのか。我が国も、明治初期頃までは、斬首さらし首等やっていたじゃないか。 ※スローモーションを効果的に使用した初の映画。 【festivaljapan】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-07-14 14:00:12) 194.《ネタバレ》 『明日に向かって撃て!』と本作を比べる必然性は何にもないんだけど(でもつい連想する)、アチラは「山の映画」で、コチラは「平地の映画」、これだけでもすでに、コチラに分が無い。ってのは言いがかりだとしても、あまり魅力的な光景は登場しません。「川」が目を引くぐらい。基本的に、主役2人にスポットが当たってて、それも、陽気な音楽に乗って田舎でチョコマカとミニ強盗やってるイメージ。仲間も兄夫婦と、頼りない男一名だけで、どれもこれも小人物ばかり(兄の妻とボニーとの間にはつまらないケンカが続く)。この映画ではむしろ、スペクタクル感というものは排除されています。 しかしいくら陽気でコミカルな音楽をBGMに流そうと、人を殺めた彼らは次第に追い詰められていき、ボニーの詠む詩にも彼らの悲劇的な最期が暗示されることになります。 冒頭、ボニーとクライドが唐突に出会って物語が始まったように、ラストも唐突に二人の死で幕を下ろし、観る者に鮮烈な印象を残しはするのですが、どこか「それだけ」という印象も無いでは無く。なんだか、起伏が乏しいんです。 その、前後の唐突さと、不思議な起伏の無さが、本作を独特のものとしている、と言えなくもないですが。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-07-14 12:45:16) 193.《ネタバレ》 ボギー&ベスものの決定版。になるのかなあ。この映画の成功は、邦題の良さ。あと、フェイダナウェイが良い。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-01-21 13:52:53) 192.《ネタバレ》 見たのはかなり昔です。 ある女がある男と知りあい、いたずら半分で強盗ごっこしてたところが本当に人を殺してしまう。 そこから後に引けなくなり本当の銀行強盗になり、最後はハチの巣にされて死ぬ。 無軌道で刹那的な行動の積み重ねによりそれに見合った結果になるだけの映画です。 映画は人間の美しさを描かなければならないと思うのですが、この映画は逆に愚かさしか描いてないと思います。 ラストのハチの巣になるシーンで使用した銃弾の数が話題になっただけの映画。 【承太郎】さん [DVD(字幕)] 4点(2017-10-21 13:10:58) 191.《ネタバレ》 強さと美しさに惹かれあった2人だけど、クライドは兄貴とイチャついてばかりでボニーを素直に愛せない。困難を乗り越えるたびに少しずつ愛を確かなものにし、ついに愛しあうことができたのに蜂の巣。二人の運命はクライドが差し出した拳銃をボニーが愛撫した瞬間に決まっていたのだ。性と死の濃厚なメタファーが漂うあのシーンは本当に大好き。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-12-12 23:43:42) 190.《ネタバレ》 50年近く前の映画だが、語り草になるわなと納得の出来。 音楽の使い方もなんか好き。 やはり衝撃のラストシーンが印象に残るが、それ以外のシーンも隙がないし、 ストーリーも引き付けられる。 実話モノだし、結末が有名すぎるので、なんか余計に破滅へ突き進んでいるのがせつなくもある。 初見で予備知識の無い人が観たら最後の蜂の巣にされるところはどんな気持ちで観てたのだろうか? その気持ちで観られないのが、悔しかったりもする。 【バニーボーイ】さん [地上波(吹替)] 9点(2015-12-07 22:02:26) 189.《ネタバレ》 映画だなぁって感じ。 昔の映画はシンプルで面白いですね。 ハチの巣になったボニー&クライド、必然なんだけど突然。 俺たちに明日はない、当時の邦題は良い仕事してますね。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-05-09 14:58:01) 188.初めて上映された当時のインパクトは大変なものだったと思いますが、今見ても全く共感できないストーリーながら結構面白い映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-30 20:28:20) 187.《ネタバレ》 再見。静かに始まり、一瞬の爆発のあとひっそりと終わる物語。銀行強盗に自己紹介されて、照れる共犯者。恋人の本当の年齢を拉致されながら知り、憮然とする被害者。監督はコメディとして作ったのではないか? だとしたら、こんな奇形なコメディは今後ありえないでしょう。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-21 20:19:22) 186.《ネタバレ》 その昔、テレビの洋画劇場の予告編で「衝撃のラストシーン、何百何十何発!」という、まだ未見だった私を完全に怒りにかられたのを覚えていますが、この映画、ラストシーン以外でも、全てにおいて完璧なのが理解できます。 毎回衣装が変わるフェイ・ダナウェイは、この時点で最高のファッションモデルでした。 映画評論家の町山智浩さんの本で知ったのですが、ウォーレン・ベイテイ演じるクライドが何故、女性と接することができなかったのかは、クライドがゲイだったということ。(勿論設定上の話し) この時代に、ハリウッドでは、さすがにゲイ描写はできず、こうなったそうです。 バンジョーのBGMが、古臭さを感じさせますが、当時のヒッピーやカウンターカルチャー世代が喜んだ背景が目に浮かびます。 若くして死ぬことの格好良さが上手く描かれています。 私はヒッピー世代ではありませんが、10代後半に60年代の古い音楽に目覚め、ドアーズのジム・モリスンに出会いました。 当時の「30歳以上を信じるな」という言葉には衝撃を受け、ジム・モリスンの人生のように生きたいとさえ思いました。 今、30歳を遠に超えましたが、未だに私の中にはジム・モリスンが生きています。 この映画で彼を思い出しました。 「明日に向かって撃て」と比較されがちですが、あちらは常に未来を夢見た男性二人なのに対し、こちらは、まだ未来ある若者、実際には現実に未来を持てなかった若者二人の設定が、全く違う点だと思います。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2014-05-29 01:44:40) 185.正直、脚本や演出はイマイチ。ラスト、銃撃される直前の緊張感が凄まじい。 【noji】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-09-21 17:39:16) 184.《ネタバレ》 アメリカンニューシネマを代表する『明日に向かって撃て』と共通点がいくつか。 ただ、切り口がまったく違うので好き嫌いが分かれるだろうけど、あちらのほうがずっと好みに合う。 それはキャラの違いが大きいのかも。 もともとはコンビニ強盗のせこい小悪党なので、大物感がない。 マフィアでもなく、銃のスペシャリストとか才能に秀でたわけでもない。 その分リアルではあるけれど、カッコいいとは思えない。 クライドが廃業になった銀行に押し入り、そこにいた行員をわざわざ連れ出しボニーに説明させるくだりは笑える。 そういうところは憎めないけど、写真のポーズからも感じる英雄にでもなったような自己陶酔がカンに障る。 暴走族や不良にあこがれる頭の悪い中高生みたい。 無軌道で稚拙だから、強盗の成り行きで人も殺してしまう。 そういう犯罪は今の日本でもニュースでときどき報じられるので、現実の嫌な気分を思い出させる。 物語の中だけで楽しむには、犯罪者という人物像の輪郭がはっきりしすぎているのだ。 それはマイナスだけでなくプラス面もあって、蜂の巣にされるラストシーンが生々しく活きてくるし、二人の最後にふさわしい名場面となった。 もしブッチとサンダンスのように銃撃前で終わっていたら、フラストレーションが溜まっていたところだ。 二人に好感を持つかどうかでラストの受け止め方が全然変わってくるだろう。 まったく共感を覚えなかったので、喪失感よりもスッキリしたというカタルシスのほうが大きかった。 警官サイドも人数をかけて何度も捕まえそうになりながら、素人のような寄せ集めグループに手こずりすぎ。 ボニーは母に会いたいと抜けたがるし、クライドの兄嫁とはよくある小姑のような仲違い。 犯罪組織の内部抗争というより、二世帯同居のトラブルでしかない。 実話ではもう少しプロらしい犯罪グループだったのだろうか。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-07-05 23:35:35)
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