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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(9点検索)】
1.《ネタバレ》 エイゼンシュテインの映画は、最初退屈な掘り下げから始まる。
ただ、そのじっくりと描かれる掘り下げが後の大爆発へと繋がるのだ。
ロシア革命と虐殺の爆発を描いた「ストライキ」や「戦艦ポチョムキン」、一人の暴君の後悔と絶望を描いた「イワン雷帝」等々。
この「全線」もそんな農民映画だ。
最初1時間は農民たちが泥と汗にまみれる光景を延々と捉える。特に牛を燻製にしていく工程は結構エグい。
ただ、1時間もする内にそこに退屈さは無くなっている。
華やかな少女たちの笑顔と共に。
農民たちはより大きな収穫、より人間として自立するために改革を求めていた。
無知と貧窮に溢れた農村から解放されるため、何より肉体を酷使する農業を少しでも楽にするため。
年老いた農婦マルファは立ち上がる。
半ば諦めの入っていた農民仲間たちは「そんなもんは無理だよ」と嘲笑う。
それでもマルファは止まらない。
協同組合を組むが、旱魃の容赦のない渇きが人々を襲う。神に祈っているだけでは何も解決しない。
自ら機械のトラクターや牛乳分離器など、文明社会の利器を取り入れる。
エイゼンシュテインは今までロシア社会の荒波に揉まれる人々を、文明社会が生み出した機会を通して描いてきた。
「ストライキ」における生産工場、
「戦艦ポチョムキン」における砲艦。
作品では機械のトラクターや牛乳分離器を通して、人々の生き様に変革を起こしていく。
それは同時に人々の運命を大きく左右していく。
「機械の牛」は手に入るが、今まで家族同然に暮らしてきた牛たちとの別れ。
しかし、最早どんな死をもっても農民たちの団結を崩す事は出来ない。
大地を揺らすトラクターの群れ、群れ、群れ!最新の機械をボロボロの布切れが動かす時の感動。
大地に「全線」が引かれる時のダイナミズム!
ただそれだけなのに、こんなに面白いなんて。傑作だ。 【すかあふえいす】さん [DVD(吹替)] 9点(2014-03-15 18:20:11)(良:1票)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
1人 |
平均点数 |
9.00点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 0 | 0.00% |
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7 | 0 | 0.00% |
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8 | 0 | 0.00% |
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9 | 1 | 100.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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