みんなのシネマレビュー

バトル・キングダム 宿命の戦士たち

Iron Lord
(Yaroslav. Tysyachu let nazad)
2010年【露】 上映時間:100分
アクションドラマ歴史もの伝記もの
[バトルキングダムシュクメイノセンシタチ]
新規登録(2019-02-14)【かっぱ堰】さん

Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索

ブログに映画情報を貼り付け
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

表示切替メニュー
レビュー表示 その他作品(無) 心に残る名台詞(投稿無) エピソード・小ネタ情報(投稿無) 心に残る名シーン(投稿無)
新規登録順】 / 【変更順】 / 【変更順】
【ネタばれ表示】/【ネタばれ非表示
通常表示】/【改行表示】
通常表示】/【お気に入りのみ表示】

ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

別のページへ
1


1.《ネタバレ》 邦題は完全無視するとして、原題のЯрослав. Тысячу лет назадは「ヤロスラフ。千年前」の意味である。現在のロシア国家(及びウクライナ)の起源とされるキエフ大公国の時代、後に大公になったヤロスラフ(賢公)という人物がまだ最前線の地方に派遣されていた頃のエピソードで、大スペクタクルも何もなく、いわば下積み時代の苦労話のようなものに見える。
物語は、主人公のほか「ヴァリャーグ傭兵隊」「熊族」「盗賊」を加えた計4つの勢力が対立・連携しながら事態を動かしていく形で、基本的には先が見えないまま、裏切者は誰か、黒幕は誰なのかといったことを想像しながら見るミステリー調の展開になっている。一応の恋愛要素も入っており(2組)、スケールが小さいのでTVドラマレベルのようでもある。

主人公の本拠地だったロストフは、DVDの解説では「盗賊がはびこり 無法地帯と化した」とされているが、これはそもそもが無法地帯だったので盗賊がはびこっていた、という順序で考えるのが妥当と思われる。隅々まで社会秩序が行き渡っている現代日本では常識外れかも知れないが、この映画を見る上では、社会秩序は初めからあるものではなく、なかったところに作るものだと思っておく必要がある。
劇中のロストフ周辺では村スケールを越えた社会秩序が存在しておらず、略奪や誘拐・人身売買が横行している状態だった。そこをより広域的な大公国の版図に組み入れることで社会秩序を確立し、住民の基礎的な安全安心を確保しようとしたのが主人公ということになる。当時の現実がどうだったかは知らないが、少なくとも劇中の主人公はそのような感じのことを口にしていた。
これはDVDの解説にある単純な「正義感」の問題でもなく、国がその領土を治めることの基本的な意義を語っていたように思われる。主人公がこの時代からそのような役目を自任していたことが、後にキエフ大公として法典「ルースカヤ・プラウダ」を編纂することにつながった、というのがこの映画の考え方だと想像される。

主人公は、DVDの宣伝文で「英雄」と書いてある割に情けない君主で、熊族の村に捕われて公衆の面前で侮辱されて笑われたりもしていたが、これは最初に武力行使から入るのでなく、まず対話を求める姿勢を断固として取り続けたという意味らしい。終盤では一応の盛り上がりとして、絶対に妥協できない相手との戦闘場面もあり、英雄とまでいうかは別として勇敢な武人であることも表現されている。
ラストでは、この時代に築いた砦が後に主人公の名を取ったヤロスラヴリという都市に発展したことが語られていた。この都市とロストフは、いずれも現在はロシアの古都として扱われており、現在のロシアの中核部に当たる場所で昔こんな苦労話があったのだと、見たロシア人がしみじみ思う終幕だったと思われる…日本人なのでよくわからないが悪くないとは思った。

ちなみに「熊族」という言葉が最初に出てから、それは一体何なのか???ということがずっと気になっていた。ロシア語の聞き取りはできないのでテロップで見た限り、「族」もなく単に「熊」(複数)と書かれていたようだが、熊のような毛深い連中といった蔑称でもなく自称であるから、要は熊の神(ヴェレス)を信奉する部族ということだったのか。ロシア語の台詞を普通に話していたのでロストフの民と同様のスラブ人で、まだロストフ公の支配に属していないだけだったらしく、こういうのも当時の現地事情の表現につながっている。ちなみに前記ヤロスラヴリの市章には熊が描かれているとのことである。
もう一つ、長くなったついでに日本語字幕に対する苦情を書くと、まずロシアの「公」を「王子」と誤訳するのは他の映画でも見たことがあるが(英語からの重訳?)、別の台詞で「ロストフ公」と書いてなお「王子」とするのはどういう方針なのか、さらに「王子」の子をまた「王子」と書いてはさすがに変だと思わないかと言いたい。またテロップの訳で、лагерь разбойниковを「ロストフの野営地」とし、лагерь ростовцевを「盗賊の野営地」としているのは訳文を取り違えたのではないかと思うが、原語を知らなくても変に思うような低レベルの間違いはさすがに恥ずかしいというしかない。 かっぱ堰さん [DVD(字幕)] 6点(2019-03-23 10:27:22)

別のページへ
1


マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 1人
平均点数 6.00点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
500.00% line
61100.00% line
700.00% line
800.00% line
900.00% line
1000.00% line

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS