みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 初・座頭市。いや面白いわ。勝新太郎といえば丸々っとした中年男の印象しかなかったけど、思ってたのとぜんぜん違う。最初の賭場から格好良い。「暗闇ならこっちのもんだ、見当付けて斬ってきな!」台詞もバシッと決まってて、痺れるわぁ~。 続き物で、前作と繋がりがあるのか、各話単体の話なのか解らないけど、この話だけでも市がどういう人物か充分に理解できる単純設計。普段の穏やかな口調と、啖呵を切る迫力の落差が凄い。 居合斬りの格好良さだけが売りではなく、籠屋の親分とのお美津を取り返すやり取り。堂山の彦蔵との値段吊り上げのやり取りから、市の一筋縄ではいかなさが滲み出ていてまた面白い。 そしてお久がなんか良いなぁ。悪者側の女だけど、つくづく男運が悪いというか要領が悪いというか。憎めない人物像が好感。 驚くほど出てくる『メクラ』って言葉。私の子供の頃は、まだあった言葉だなぁ。反対の言葉は『メアキ』って言うのか。「やぁ~い、メクラだメクラだぁ~」って追いかける子供、それ見て笑う大人。…こりゃ今の世の中じゃ地上波でも衛生でも放送できないか、こんなに面白いのに。『胡麻の蠅』とか普段聞かない言葉も出てきて、勉強になるなぁ。 本作は五作目。座頭市は作品数も多いけど、他の作品もこれくらい良く出来た娯楽映画なのかな。観てみたくなった。 【K&K】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-03-04 12:48:38) 3.《ネタバレ》 GYAO の無料動画で視聴。「大魔神」「眠狂四郎魔性剣」に続いて安田公義は3本目。すっかりファンになってしまった。ちなみに勝新の座頭市はこれが2本目です。だいぶ前に三隈研次による第一作を見て、そのシャープな画面とファンタジックな演出に興奮した記憶があるけど、レビューは書いてなかったみたい。 今作は「座頭市を抱き込んだヤクザ」と「お姫様を人質に取ったヤクザ」の大喧嘩という設定。黒澤明の「用心棒」の2年後に作られていて、砂埃の道を縦にローアングルで撮るなどのパロディっぽい要素も見受けられる。「大魔神」よりも3年前ですが、障害物をなぎ倒すように敵を追い詰めていく姿や、四方八方からの荷車攻撃にもビクともしない姿などは、ほとんど大魔神さながらに見えてしまいました。 脚本にはちょっと嫌なところもあって、目当ての娘を手籠めに出来なかった腹いせに家来に追っかさせて殺そうとするバカ殿を叩き切れなかったのも不満だし、バカ殿から離反した家来がその後どうなったか描かれないのも不満だし、疑うことを知らないウブなお姫様と色欲に目が眩んだっぽい市がちょっとイイ感じになったりするのも気持ち悪い。また、CGを凌ぐほどの神懸った勝新の殺陣には若干の恐怖さえ覚えます。 しかし、それでもやはり安田公義の様式美の魅力がすべてを包み込んでいるし、上記の欠点を補ってなおお釣りが来ます。竹林の中を歩くシーンや水辺でお握りを食べるシーンには「羅生門」や「雨月物語」のような神秘性を感じるし、夜の駕籠屋の入口を撮った画面の絵画的な美しさにもウットリします。もはや安田公義に7点以下はつけられない感じがしてきました。 追記:(考えてみたら当時の勝新は結婚したばかりの32才ですごく若いのですが、劇中の設定は「でっぷりした中年男」となってるのですね。藤村志保は当時24歳ですが、映画を見ると十代の生娘のようにも見えます) 【まいか】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-01-16 09:47:34) 2.クライマックスでのヤクザ同士のニラミ合いなんかを見ると、もしかして『用心棒』にだいぶ影響されてるのかな、と思う一方、やっぱり大きく異なる雰囲気というものもあって、本作のユニークさというものは、もちろん座頭市というキャラの特殊性にも起因するし、それ以上に本作が一種のラブストーリーになってる点が、ミソですね。 座頭市、盲目という割には、初めての場所だろうとどこだろうと(カメラが回っていないところでは)独りでスタスタ行ってしまったり、時々自分が盲目であることを忘れてるんじゃないか、とも思うのですが、それでもやっぱり、この設定と、この所作が、映画におけるアクセントになってます。普段の不器用な印象と、凄まじいばかりの殺陣のコントラストに、少し恋愛模様のようなものが加わってくる。そこにさまざまな人物の思惑も加わっての思わぬ展開にハラハラさせられつつ、一大抗争へと発展していくあたり、なかなかの盛り上がりです。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-09-18 18:44:14) 1.《ネタバレ》 堂山一家と下妻一家。対立するヤクザが座頭市を奪い合う。お美津で一儲けを企む籠屋も絡んで、とても面白い。黒澤明監督の「用心棒」に似ているかな~とも思う。市はお美津を人質に取られた手前、下妻一家に寝返るが、最後には悪い奴を全員斬って、お美津を逃がす。座頭市の旅はまだまだ続く…と。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-11-06 12:03:08)
【点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS