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モード家の一夜

Six Moral Tales III: My Night at Maud's/My Night at Maud's[米]
(Ma Nuit Chez Maud)
1968年【仏】 上映時間:110分
ドラマコメディモノクロ映画ロマンス
[モードケノイチヤ]
新規登録(2003-11-26)【おっさんさんさん】さん
タイトル情報更新(2010-08-30)【にじばぶ】さん


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監督エリック・ロメール
キャストジャン=ルイ・トランティニャン(男優)"私"
フランソワーズ・ファビアン(女優)モード
マリー=クリスティーヌ・バロー(女優)フランソワーズ
脚本エリック・ロメール
音楽ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト
撮影ネストール・アルメンドロス
製作バーベット・シュローダー
配給ユーロスペース
字幕翻訳松浦美奈
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【クチコミ・感想】

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8.《ネタバレ》 ロメール監督は女の子の描写も上手いけど、男性の心理を捉えるのも達人級なのですな。ジャン・ルイ・トランティニャン演じる主人公がね、ちょっと複雑で屈託ありまくりで女から見ると興味深いのよ。 ロメール作品の人物は大量の会話を強いられますから(ホント役者は大変だと思うよ)、本作のジャン・ルイも道徳がどうの宗教がああだのとよくしゃべる。よくしゃべるとこ見ると全くの奥手というわけでもないんだろうけど、モードが露骨に誘っても据え膳食わないので女に怒られるという下手打ち。 意中の女の子に声をかけてみて、ちょっと上手くいったものだからモードに対してもなんか急に積極的に出るんですよね。結婚するのはどう?とか言っちゃってこの辺りの、事がうまく進んでいる時の気の大きくなっちゃうメンズの心理状態よ。ロメールさすが。 ラストもまたなんとも皮肉です。最後に知るのは男なのね。 tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-24 23:34:51)

7.《ネタバレ》 教訓シリーズ3作目の主人公「私」が出会った、対照的な二人の女性。まず、離婚歴のあるモードの家に泊まることになった時は、宗教や哲学などの小難しい会話に自分のポリシーや主義を重ね合わせ、結局据え膳は食わずに終わります。 成り行きとはいえ、裸の女性が隣で寝ている。でも彼女を抱くのは自分の主義に反するから抱かないのだ・・・と思ったら、向こうが迫ってきた! そりゃもう手が出るよ・・・いや待て、ここは本能で行動すべきではない・・・という心の声が聞こえてきそうなグダグダな様子。結局モードに「ハッキリしない男は嫌い!」と罵られますが、そりゃ当然です(笑) その後、意中の女性フランソワーズと出会い、最終的に結婚に至ります。 5年後に家族で海水浴に行くと偶然モードに出会い、フランソワーズはダンナとモードの過去ではなく、「自分の過去の秘密」に不安を覚えますが、それを察した彼は、モードとの一夜を「最後の火遊び」という嘘で、お互い昔のことはもういいじゃんみたいなノリで丸くおさめます。 モードともフランソワーズとも同じようなシチュエーションなのに、モードが相手では自分のポリシーを曲げることはできなかったけど、妻になったフランソワーズの揺れる感情に気付いた瞬間、やさしい嘘がついポロッと・・・。 自分の主義・信仰というカチカチの石頭に人間らしいあたたかさが生まれた、地味だけど良いラストシーンでした。 ちなみに、第3作目の制作年が、4作目の「コレクションする女」よりも遅いのは、制作に取り掛かったものの、いろいろな大人の事情で制作が遅れ、後から作り始めた4作目の方が先に完成してしまった・・・ということらしいです。まあ、どちらを先に見ても問題ないと思いますが。 ramoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-30 00:10:04)

6.《ネタバレ》 小難しいこと言ってる、、、風でいて結構聞き流していてもそれなりにストーリーが入ってくる作品。 ほぼ会話劇というか今でいうワンシチュエーションに近い演出なんじゃね?という感じの作品ですが、人との会話、特に異性との会話を退屈しそうでいてここまで見せてくれるのはさすがだなーともいます。 フランソワーズの不安感というか狼狽ようというかと、中盤お話のくだりで二人の関係はひょっとして?というのは想像できおますが、そこはやっぱりラストの「若かりし頃の火遊び」という旨の発言でとりあえずの決着がつくのと、いかにも教訓的だなという点で、なかなか観応えがありました。 クリムゾン・キングさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-04 00:17:43)

5.《ネタバレ》 異性との会話を楽しさを映画にもたらしたエリックロメール。ここでもその真骨頂は見られる。色々言うことはありません。素敵な映画体験でした。 トントさん [ビデオ(字幕)] 7点(2015-08-25 11:10:31)

4.エリック・ロメールらしいというか、とにかく“対話”を軸にして話は進んでいく。 会話を適当に聞き流してさえいれば、ストーリー自体はテンポが良いので、最後まで普通に楽しむことはできる。 しかし、30過ぎのオッサンが、街角で22歳の女子大生をナンパって、本当に成功するんだろうか? もしするんだったら、明日から街に繰り出し、学生に声をかけまくりたいのだが。 敬虔とは言いがたいカトリック信者の主人公が、宗教の矛盾を指摘してたくせに、自身は若い女性を前に、単純な男の欲求をむきだしにするという、矛盾の二重構造。 それと、無神論者とか、宗教に無関心だとかのテーマは意外と興味があったりして、私自身は何らの宗教にも属してはいないが、人は何故、宗教に流れるのか、そしてそれを否定する立場の人間は何を根拠に否定しているのか。 そんなことに興味が湧いた。 私自身は、宗教に嫌悪感すら抱いているが、積極的に無神論者になるほどの熱心さもない。 これが、無宗教な日本人の典型かもしれないだろうが、実際に宗教という複雑な背景を持つものに対して、積極的に論じ、批判するなどの暇もパワーもないのは確かだ。 にじばぶさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-30 00:27:28)

3.《ネタバレ》 エリック・ロメールの「六つの教訓物語」シリーズ第3作。 本作は1,2作目のような若い男女の物語ではなく、恋愛経験も豊富な登場人物たちによって展開される、しかも“パスカル”や“カトリック”・“唯物的”・“秘蹟”などといった哲学的なキーワードが物語を彩る、ちょっと大人の物語。かなり敷居の高い映画なのではと思いきや、そんな専門知識など全くなくてもストーリーには十分に入り込める。 さて、人は生きていく上でいつどんな局面に立たされるかわからない訳で、つまりこの映画で言うならば、友人のヴィダルと一緒にモード家を訪れた時にヴィダルが先に帰ってしまい、特別に好きでもない女性と同じ部屋で一晩を過ごさなければならなくなってしまったというシチュエーションや、雪が積もった道を車で走っていたらタイヤがスリップして前にも後ろにも進めなくなってしまい、そのまま車を置いて同乗していた女性の家に入り込むことになってしまったというシチュエーション(やや故意的だが)がストーリーの中に出てくる。 前者の場合、相手の女性は着ている物を全て脱いで完全無防備な状態をつくり、主人公に、自分の主義を貫くか、それとも“男としての妥当な行動”に出るかのギリギリの選択を迫られる局面に遭遇する。 また、後者の場合も似たような局面に出くわすのだが、この対照的な場面をよくよく見てみると、さほど自分の好みではないモードという女に対しては、最初に自分の主義を貫いた結果失敗を招いたが、主人公好みのブロンド女フランソワーズに対しては、行動に出たとしてもうまくいかなかっただろうというところが面白い。 最後、何年か後にフランソワーズとの間に出来た子供と3人で海水浴に出かけたところで一悶着。その少し前の雪の中でのシーンで、フランソワーズが過去を懺悔したところである程度の予測がつくかもしれないが、数年後の思わぬ再会による思わぬ繋がりが発覚。そして最後、妻を気遣う軽い嘘が何とも綺麗で格好良い。 海水浴といえば夏なのに、この寒々しさ。しかし、何だか美しい。 もっつぁれらさん [映画館(字幕)] 8点(2006-12-22 00:59:58)(良:1票)

2.《ネタバレ》 なんていうか…難しかったわ。 ホホ。 アタシってあんまり難しいこと考えない性質だから、運命論とかパスカルとかキリスト教の教えとか持ち出されてもあんまりピンとこないのよね。 でもアタシこういう意外な人間のつながりって、そんなにめずらしいことでもない気がするんだけど。 アタシ自身似たようなこと経験したことあるし、けっこう変なとこで人ってつながってるものよねえ? 別に普通だと思うわ、これぐらい。 でも同じような普通の人生を歩んでもこーんなにいろいろなことを考える人と、アタシみたいに直感だけを頼りに生きる人といるのね。 人間って不思議ね。 ホホ。 ちなみにアタシは「流れに身をまかせる」が信条よ。 要するになにも考えないってことなんだけど。 …ダメね、アタシって。 梅桃さん [地上波(字幕)] 6点(2004-01-08 21:17:46)

1.《ネタバレ》 優柔不断な主人公の男の態度を見ていると、まるで自分のことようで困ってしまいました(苦笑)。ふとしたきっかけで偶然知り合った二人の女性が彼を悩ませるわけですが、私なら間違いなく金髪・カトリックを選んでいるでしょう。女医さんはタバコすぱすぱだしね(苦笑)。それにしても(←口癖(笑))この男は、偶然を装って女性に声をかけて、「こんなことは初めてだ」と言ったりして、これもなんかくすぐったいですね(笑)。宗教的倫理観をちらつかせてはいるが、結局登場人物の二人の女性がどちらも非倫理的であったことは、結局愛情の前に道徳はなくなるということなのでしょうか。清純そうに見える女性の方が、実はすごい秘密を隠しているというのは、男にとって非常に怖いことですね(笑)。全編を通して雪の白さが印象的で、アイスバーンの寒さも画面から伝わり、そのせいか、ラストの海岸シーンも妙に寒く感じました。鳥の鳴き声以外は何もBGMがなく、淡々と物語が進むのは、わたし的には物足りない気がしました。きっと最近の映画に慣れてしまったからでしょうか。 オオカミさん 6点(2004-01-08 21:06:01)

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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 8人
平均点数 6.75点
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7450.00% line
8112.50% line
900.00% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.50点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1970年 43回
脚本賞エリック・ロメール候補(ノミネート) 
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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