みんなのシネマレビュー

ありふれた教室

The Teachers' Lounge
(Das Lehrerzimmer)
2023年【独】 上映時間:99分
ドラマサスペンス
[アリフレタキョウシツ]
新規登録(2024-06-28)【タコ太(ぺいぺい)】さん
タイトル情報更新(2024-06-30)【タコ太(ぺいぺい)】さん
公開開始日(2024-05-17)


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キャストレオニー・ベネシュ(女優)カーラ・ノヴァク
配給アルバトロス
あらすじ
ある中学校に転任して来た女性教師のカーラ。1年生の担任となった彼女は熱心な指導ぶりで教え子や同僚教師の信頼を得て行く。しかし、校内で頻発していた盗難事件の犯人として彼女のクラスの生徒が疑われたことを契機に、不寛容方式を掲げる校長を始めとする教員たちの強引な方針に疑問を抱き始める。そして、彼女が独自に撮影した職員室の動画にある人物が映っていたことから事態は思いがけない方向へと展開し、やがてカーラは生徒からも保護者からも、そして同僚からも批判され孤立して行くのだった。

タコ太(ぺいぺい)】さん(2024-06-29)
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【クチコミ・感想】

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2.《ネタバレ》 強烈。
現代の教室というか教育界の持つ得体の知れなさは、万国共通なんだね。
正しい主張も、やり方を少しでも間違えれば逆に断罪の対象になってしまうという何とも恐ろしくも現実を捉えた映画。
先生たちも決して一枚岩ではなく、もろい関係性の上に何とか職務を遂行している、なんとも夢も希望もない教員の仕事を描いた映画で、これ観たら先生になりたいなんて思ってた若者も、躊躇するだろうな。
でも、現実。
いや、日本ではもっとひどいよ。
roadster316さん [映画館(字幕)] 8点(2024-10-10 18:16:11)

1.《ネタバレ》 非常に考えさせられる作品でした。

不寛容方式という御旗の下に生徒たちを厳しく指導する学校。また、盗難事件の犯人捜しにおいては平然と移民の子を疑う。そして、冤罪であることが判っても反省や謝罪はなく正当性を大上段から主張する。校内はルールによって秩序を保っているのだから。つまりは社会の縮図。

正義感が強く生徒に寄り添う姿勢の新任教師は、その正義感故に隠し撮りという行為に走ってしまった結果、窮地に追い込まれてしまう。生徒たちのための正しい行為だった筈が生徒からも保護者からも同僚からも糾弾される立場に。

言うまでもなく犯人捜しの映画では決してありません。ヒロインは正義感から隠し撮りをしたものの結果的には犯人捜しを行ったのと同様になってしまいますが、この場合の犯人捜しが齎したものは犯人の確定ではなく、校内に燻っていた半ば破綻している人間関係の露呈。

ヒロインは立場は違いながらも同じく窮地に追い込まれていた生徒と心の交流を果たすことが出来たのでしょう。しかし、その生徒は学校から、そして社会からも隔絶されたままに連れ去られていく。そこには何ひとつ解決と呼べるものはありません。

何気なく過ごしている日々が内包している本質的な悪意のようなものを感じずにはいられない作品でした。

ちなみに、邦題は「教室」ですが原題は「職員室」ですね。なぜ視点を変えて名付けたのか?しかも「ありふれた」?少々疑問というか疑義が残りました。

(追記)書き忘れていたことが一つ。エンドロールで流れるオーケストラの調べ。如何にも独作品という雰囲気の荘厳さを感じましたが、「真夏の夜の夢 序曲」だということを帰宅後にネットで知りました。思えば作品の冒頭でもオーケストラの調律のようなBGMが静かに流れていました。調律だったのか「真夏の夜の夢」の序盤だったのか、改めて聴いてみたいところです。(クラシックに疎い自分が悔しい)
 ネットで他の方が書いていらっしゃいますが、「調律音→完成された楽曲」で物語を表しているのでしょうか?だとしたら、エンディングはいま一つしっくり来ない気がします。もう一度鑑賞せねば。 タコ太(ぺいぺい)さん [映画館(字幕)] 9点(2024-06-29 18:07:21)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 8.50点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review1人
2 ストーリー評価 Review0人
3 鑑賞後の後味 Review0人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

【アカデミー賞 情報】

2023年 96回
外国語映画賞 候補(ノミネート)国際長編映画賞

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