みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★113.《ネタバレ》 漫画、OVA、そして映画とそれぞれ微妙に違う世界を展開する、メディアミックス作品のパトレイバーですが、私の中では一番最初に触れた漫画版がオリジナル扱いです。なので、OVAでイングラムをアルフォンスと呼ぶも、おタケさんじゃなく香貫花なのも、違和感を感じてました。 劇場版は“押井監督版パトレイバー”のカラーが強烈に出ていて、「面白いんだけど、なんかパトレイバーと違う」って感じていましたね。ゆうきまさみの漫画版は、少年サンデーの連載作品だったためか、'80年代後半作品らしく、サラッと爽やかスタイリッシュで無国籍なんだけど、押井さんが手を加えると、'70年代後半のジメッと汗臭い四畳半アパートな昭和感が丸出しになるんですね。うる星やつらのアニメ版後半と同じ味付け。あ、こっちも少年サンデーだ。 オープニングでいきなり自衛隊が撃ちまくります。パトレイバーは日本の少し未来の話ということで、リアリティを欠く派手な戦闘アクションは描けない縛りがある中、演習中の暴走事故とは、良い目の付け所です。暴走レイバーとの格闘を除き、静かな展開が続きますが、最後の方舟で大暴れ&零式VS98式の戦闘は、ロボットアクションが観たい層も大満足でしょう。 パソコンが一般家庭に普及した、ウインドウズ95が出る6年も前に、OS書き換えやらコンピューターウイルスやらを、娯楽映画に持ち込んで、ある程度解りやすく噛み砕いて観せてます。無人のレイバーが暴れるという、見た目に分かり易い危機だけでなく、犯人である帆場の死後も、目論見通り大暴走に向かっていく、コンピュータープログラムの怖さ、力では止められない恐怖も表現して観せたのは見事です。 バビロンプロジェクトの広報映像とかの、初期も初期のCGが時代を感じさせます。でもこんな時代にコンピューター犯罪を取り扱った先取り感。意志を持ったコンピュータとかでなく、あくまで人が打ち込んだプログラムによる犯行というのは、本作が初だろうか? この劇場版1は久しぶりに観ました。シリーズの主人公・野明のキャラが、思った以上に漫画チックだったんだなぁと。押井版の落ちついた世界観を考えると、ちょっと子供子供してて鬱陶しく感じてしまった。 本作ではバタバタと動き回って“活躍”する遊馬たち特車二課とは対象的に、帆場の足跡を追う松井刑事たちが、東京の古い町並みが壊されていく様子を静かに映し出します。動の中に静を持ち込む。本作以降の押井監督がよく用いる手法(※OVAでは実験的にやってた)ですが、動の遊馬と静の松井刑事とで分けたことで、物語の勢いを邪魔してなくて良いですね。以降の押井監督作品は、この静の部分が増えていきますが、本作くらいのさじ加減が一番バランスが良かったんじゃないでしょうか? 【K&K】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2024-08-17 19:37:30) 112.攻殻機動隊、イノセンス、ビューティフルドリーマーをみたあとでの鑑賞ですが、押井守感が薄かった気がします。 HOS(OS)の話は興味あって、攻殻機動隊、ビューティフルドリーマーとつながるところがあり、監督はずっとこんなことを考えて作品にしたかったのかと思いながらみてました。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 5点(2022-05-07 12:23:35) 111.《ネタバレ》 5年前の実写版見たら、つい懐かしくなってこのアニメ版1作目を借りてきた。 以前の印象は、「子供向けにナヨって、ヒヨって、チャラけて低品質な作品」てな記憶でした。 実際そーなんですが、改めて見返すと、お話としてはまあまあ面白いです。 単独犯人のテロ計画は、コンピューターウイルス一つで完璧な進行状態。 あとは計画がバレてウイルスが浄化されてしまう前に、台風が来ればテロ成功。 この段階でなんと犯人は自殺? 見ないで死ぬとは勿体ない・・ もはや誰も止められない事態の中、被害を最小限にする為に、孤独な戦いに挑む事になる 警察の札付き愚連隊。 ストーリーは最高の部類でした。 ただ、鼻に付く演出、間の悪いセリフ、ふざけすぎの場面がねえ。やはり足引っ張ってます。 まあ、セリフ入れて動画確認した段階で、「滑ったなコレ」と・・ボツにする余裕なんか 無いのは判りますよ。 真面目ばかりじゃ息がつまる、子供も見れる娯楽作品にしてくれと スポンサーからプレッシャーもあるんだろうね・・。 気になったシーンのいくつか・・↓ 暴走レイバーの中の作業員が、特車二課の悪口を言う前から太田が怒りだす カヌカクランシーが空港で、「コンバット」と言った後の間が長すぎてシラケる 新型と旧型の対峙シーンで、太陽が昇るシーン 恥ずかしくて赤面な演出でしょ 基本的に、ノアとアスマのラブコメは蛇足でしかない。せめて冗長はよして欲しい。 その辺を整理して、カメラアングルを工夫して見せれば、名作になったと思うんだよなあ。 どーせネタ切れ映画界なので、そろそろこの脚本でリメイクしてみてはどうでしょうかね? という期待を込めて1点追加しました。 【グルコサミンS】さん [DVD(邦画)] 8点(2021-12-19 18:54:11) 110.《ネタバレ》 自動録画されていたので再鑑賞、レイバーに絡めたコンピュータウィルスの話ですね、今でこそ理解しやすく身近に感じられる問題ですけども、Windows95よりも前なので、PCはマニアな世界で一般的では無く、多くの人がOSとか何?みたいな頃だったと思う。インターネットという言葉もなく、パソコン通信とかそんな言い方をしていたように思う。先見性の優れた脚本ですよね。初めて見た時のことはもはや覚えていないけど、そういうこともあるだろうなとは感じたと思う。 改めて犯人である幌場の動機、行動諸々について考えてみると、そんなに難しくなくて「目的のために手段を択ばない」ではなく「手段のために目的を選ばない」な感じ?「楽しー」から手間暇惜しまない、準備終ったしやることないし死んじゃおうかなみたいな事かな。 。。と解釈してます。 【ないとれいん】さん [地上波(邦画)] 8点(2021-11-05 11:34:40) 109.《ネタバレ》 (2022-10-15) パト1はエンタメとしてすごく良く出来ている。 漫画~OVA~テレビアニメのパトレイバーは、特車二課が「学校」なんだよね。 究極超人あ~るの警察ロボット版、みたいな。 パト1はそこを卒業しかけてはいるけれど、やっぱりまだ学校、高校3年生といった感じ。 パト2は大学卒業して就職しました、皆離れ離れです、 のあとあすまはまだ少し学生気分が抜けてません、みたいな。 だから私はパト2より「二課の一番長い日」の、戦争と正月が同時に来た、 みたいな、お祭りでもあり、テロリズムでもある、あの作品のバランスが大好き。 ---- (2019-08-19 22:42:25) 最初にOVAが作られてそこからテレビアニメ、漫画と派生してその派生の一つとして生まれたのがこの映画だったかな? OVAでもかなり押井節炸裂してはいたがかなりエンターテインメント重視であったが 今作もエンターテインメントありきでそこに押井スパイスが入っている感じで、パトレイバーとしても 押井作品としても最も見やすいものの一つになっているだろう。 「二課の一番長い日」のリメイクともいえる映画2と比べてもちゃんとパトレイバーが活躍してるし、 何より80年代後半の、「以前あった東京という景色が消えていく」ということがきちんと描かれているのが良い。 物語の大筋としてはOSにウィルスが元から組み込まれていた、ということだが、 今ならまぁ小学生でも「OSにウィルス」なんて理解できるだろうが、 ウィンドウズ95もなかった時代にOSなんていう概念を出して理解できた者が当時果たしてどれだけいたんだろうなという。 てなわけでこの作品がパトレイバーとしては最も見やすくはありますが、一番好きなのは初期OVAの「~長い日」です。 漫画とテレビと新OVAは基本どうでもいいです。 【にんじん】さん [DVD(邦画)] 8点(2019-08-19 22:42:25) 108.《ネタバレ》 ずっと駄作と思っていたが、久しぶりに観直して、初めて良さが分かった気がする。 では、あらすじ。人型の大型マシン(レイバー)が工事現場などで使われてる時代に、そのOSにウィルスを仕込んだ天才プログラマーの帆場という男がいた。彼が自殺した後、OSの暴走を予期した警察のレイバー部隊が活躍して事件を解決した。 帆場はどんな男だったか。 ウィルスは本当にあるのか。 もし発病(?)したら何が起こるのか。 それらが、じわじわ、ジワジワと進行していく。松井刑事と後藤隊長(警部補)の二班に別れて。前者は帆場を調べ、後者はOSを調べる。その二つが中盤に合流し、クロと確信した後藤隊長がついに動き始める。 パトレイバー部隊で現場を指揮するのは篠原。レイバーを操縦するのは野明。二人の連係プレイで事件が解決し、ヘリで後藤隊長がかけつけて映画は終わる。お疲れ様でした。 【激辛カレーライス】さん [DVD(邦画)] 8点(2018-02-18 00:52:33) 107.今観てみると、プロット的には結構あっさりとした終わり方で、個人的には2の方が重厚な余韻があって好みのため、本作は8点とした。 しかし本作も名作である事は間違いない。公開から30年近く経った現在でも、サイバー犯罪への先見性や犯人像の新鮮さは未だ失われていない。 サスペンス劇としての秀逸さに加え、隠れたテーマとして浮かび上がる東京への愛憎。 我々はどこから来て、どこへ向かうのか。 埋め立てを繰り返し、古き町並みを壊し、無機質な建築を無尽蔵に創り出していく東京。 夏の茹だるような風景。意味深な町並み。 ノスタルジーとも文明批判とも言い切れない、下手すると意味があるのかないのかさえよく判らぬ まさしく東京に対する愛憎の思いが本作に奥行きを与えている。 ≪追記≫ 先日、全国で某社製携帯電話が通信障害のために使えなくなる、という騒動があった。 私も携帯が使えず色々と不便だったのだが、世間的にも大きな騒ぎとなった。 で、その際に頭に浮かんだのが本作。 ”特定のOSが社会で独占的な地位を得て、それが何らかの理由で不調に陥った場合、どのような混乱が社会に生ずるか?” つまるところ本作の先見性はここにあり、今後も社会が人間の要請に応じて様々な”OS”を作り続ける限り、それが失われる事はないだろう。 【nakashi】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2017-12-24 13:31:31) 106.昔観たが、記憶がほとんどないので、改めて鑑賞。攻殻とはまた違った雰囲気ではあるものの、犯罪の不気味さや、街の表現はどっか似たものを感じました。特車二課第二小隊がメインをはっていて、ちゃんと王道的なストーリーを踏まえつつも、独特の味付けで単なるロボット警察ものにしてないところがいいです。この後、劇場版パート2で、特車二課第二小隊は脇に追いやられ、さらにパート3でもっと脇に追いやられてしまう劇場版の展開、その単なる二番煎じを作らないスタンス、嫌いじゃないです。 【なにわ君】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-11-18 12:56:09)(良:1票) 105.すごく勧められたから見たけど、良さがわからない。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-08-30 09:17:28) 104.《ネタバレ》 25年前に作られた作品とは思えなかった。 共鳴現象(共振現象か?)を利用するのは面白い発想だとは思うが、その引き金が台風というのはイマイチかな。進路や勢力はなかなか読めないので、運任せにもほどがある。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-08-24 23:36:59) 103.大好きな作品です。パトレイバーらしい、くだけたギャグあり。零式を新たに加えたレイバーアクションあり。押井守らしい重厚なドラマあり。劇場版2も好きですが、こちらの方が遊馬と野明が中心に活躍するのもあって全体的に雰囲気が明るく、見やすいので繰り返し何度も見てしまいます。好きなシーンは松井刑事たちが帆場を追って廃墟を点々とするシーン、ユラユラ揺れる陽炎と夏の気だるい暑さが画面からにじみ出てくるようです、あれは夏に見るとたまりません。 【えすえふ】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-08-02 18:59:21) 102.《ネタバレ》 2作目、3作目に比べテレビ版・OVA版の雰囲気を多分に残している劇場版第一作。方舟での大暴れはいかにも特車二課といった感じ。一方で1989年にこのテーマでこのクオリティの映画を作り上げていることには驚く。コンピューター音痴の自分にとっては今見ても難しい。遊馬もシゲさんも凄いなー。見応えがあって面白かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-04-08 22:33:21) 101.《ネタバレ》 実際に存在するんじゃないのかと思うくらい作りこまれたロボット「レイバー」。 リアルロボットの中のリアルロボット。 主人公「ノア」が動かすレイバー「アルフォンス」からにじみ出るユーモラスと愛情、心臓部がうなる力強さ。 それに対する「方舟」の暗く冷たい機械の空気。 ユーモアとシリアスが程よく支え合う面白み、それがパトレイバーシリーズ最大の魅力と言える。 それが良く出ているシーンといえば、ノアが出くわした鳩の大群! エレベーターに愛機と乗り込み、巨大な弾頭を装填しながら登った先には・・・そこに住み着く鳩の群れ。 1っ匹1っ匹が愛嬌振る舞いてポッポ ポッポと鳴くなら可愛気があるが、大群で一言も漏らさず睨みつける。 これほど怖いものは無い。 ヒッチコック映画の「鳥」に匹敵する怖さ! 動物の恐怖、 そして人間がコントロールできなくなり暴走するマシーンの恐怖! 人間の傲慢とツケがこの結果を生んだと言える。 その恐怖に立ち向かうノアたち。 上層部との衝突、迫る決断。 汗水流して、必死に食らいつく! 吠える太田! 最後まで諦めないノアたち! そんな映画を、BS深夜の再放送を食い入るように見ていた小学校時代が懐かしい。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-03-13 18:10:04) 100.《ネタバレ》 公開当時はWindowsもMacも知らず、パソコンを自分の生活と結びつけて考えることもありませんでしたが、今見ると、ロボットの操縦を支援するシステムとしてOSという概念を取り入れ、ウイルスで制御不能にするという発想が卓越しすぎです。 それまでのロボットアニメって、ガンダム以降でもなんとなく優秀なコンピューターが入っているというぐらいの設定しかなかったですから。 公開当時の近未来の風景として、ロボットが闊歩しつつ、昭和の古い風景も残りつつ、湾岸の大開発もありつつ、誰も携帯電話を使っていないというのは今見るとすごくシュールです。現在ではようやくAIBOが走っただけで到底実現できない部分と、インターネットによって情報伝達ではこの近未来を超えている部分があり、パラレルワールド的な世界を今は楽しめます。 監督が生活の苦しい時期に「仕事」としてエンターテイメントを無理に作ったらしいですが、結果的にすごくバランスの良い作品です。自分は才能を持った人が作家性2割、職人性8割ぐらいで仕事をした時に傑作を生み出すと思っています。つまり2割は言いたいことを言わせてもらうが、8割はサービス精神を発揮するというバランスです。監督としては最も苦しい時期だったのかもしれませんが、自分はこの時期がこの監督の頂点だったと思います。アクションのセンスも抜群、笑いもあり、ミステリーの面白さあり、蛋白であるが微妙な恋愛模様あり、反権力、文明批判をちらつかせ、後味は無理やりではあるが爽やか。(爽やかであるから、暗黒の作家性がスパイスとして観客の印象に残るのです) この作品は「ヘッドギア」と呼ばれるメンバーの才能が奇跡的に噛み合った稀有な作品だと思います。 この監督が言いたいことを言っているだけの最近の作品は無残です。 【どっぐす】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2012-07-07 23:28:53) 99.大好きな作品。これを見ればいつでも元気な第2小隊の面々に会える。 今こそレイバーが欲しい。先の震災でそう思った。 【MILA】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2011-12-30 00:46:39) 98.この頃の押井作品には、いかにもアニメ然としたコミカルさとケレン味があって、面白い。 最近の押井監督は、そのコミカルさとシリアスさを分断して作品を作っているように見受けますが、こういう清濁併せ持った演出のエンタテイメント・アニメ作品を、また観てみたいもんです。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-09-06 01:25:41) 97.《ネタバレ》 この監督の別作品でも述べましたが、何よりもテンポが好き。 ストーリーの肝を見せつつ謎を孕ませたプロローグから始まり、レイバー戦を交えつつ現在町で起こっている『異変』を『事件』に結びつけるまでのプロセス。途中箸休め的に入る捜査活動。そして全てが確信に変わり怒涛のアクションへと雪崩れ込む。 ・・・と言う、初期のウルトラマンシリーズ的な展開がとにかくツボ。 設定や脚本、演出等にも荒が無く(あるかもしれないが、気にならない位他に魅力がある)。 時代背景はそこまで詳しくありませんが、放映当時で『サイバー犯罪』と言うテーマは中々先見性もあると思います。 当時の私のように原作(アニメや漫画)を見てなくても序盤で簡単な世界観説明をしてくれるので、本作からパトレイバーの世界に入っても問題なく視聴できます(原作を知っていればより楽しめます)。 【ムラン】さん [DVD(邦画)] 10点(2011-08-06 09:04:16) 96.小学生時代に初めてみたときは、オペレーティング・システム、コンピューター・ウィルス、聖書といった作品を彩る要素がとても格好よく見えたし、また、この映画で描かれている東京の風景は自分の感性に少なからず影響を与えている気がする。押井監督の個性がちょうど良い程度に反映されて、今見ても本当に良い映画だと思う。世界に誇るべきジャパニメーション・ムービーの金字塔。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-07-09 16:06:41) 95.《ネタバレ》 キャラが立っている異端な警察の一課がコンピューター犯罪に挑む本作。当時としては時代を先取りしているウイルス犯罪を描いていますが、今でも十分に通じる面白さですね。89年にこれほどのジャパニメーションが作られていたことを今更ながら知ることが出来て嬉しいです。以前から面白いからと勧められてはいたのですが、なかなか腰を上げて観ることができなかったことを後悔してしまいます。パトレイバー初見だと掘り下げが欲しいキャラもいますが、おそらく原作を知っている人はニヤリとする部分なんでしょうね。2作目も評価が高いので楽しみです。 【mustang_news】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-03-27 18:09:47) 94.《ネタバレ》 本作の製作年度は1989年だから、20年以上前。まだ携帯もインターネットも普及していなかった時代。当時は10年ほど先を描いた近未来ものとしてそれなり仕立ててあるという印象だったが、観直して驚いた。個別の事象を正確に予言している訳ではないが、その後に社会を賑わした事柄が散りばめられている。OSが脚光を浴びたウインドウズ95が1995年。コンピュータ・ウィルスで侵略者をやっつけた「インデペンデンス・ディ」が1996年。アクアラインの開通が1997年。そして、9/11が2001年。それらを意識していたかのようなストーリーだ。OSに忍ばせたウィルスによるサイバー・テロを、都市の高層化を利用した大規模破壊テロへ繋ぐ計画の現実味には疑問符が付くが、発想は白眉である。IT環境と変貌する都市とこのシリーズの要であるレイバーが有機的に組み合わせてある。物語の中でそれを企てた帆場の真意は語られないが、彼が住いにしていた木造の廃屋から望む東京は、50階建ての「住宅」が林立するまさに現代の東京。20年以上前の描写に既視感を覚え、なぜか背筋に冷たいものが走った。都市開発というより文明に対するアンチテーゼ的な視点を漠然と感じたが、そこは台詞などで深堀りせずにレイバーのアクションで締めたことが却って余韻を残す結果になったと思う。幼稚な感のするキャラにこそ時代の流れを感じるが、内容は現在でも見応えのある普遍性を携えている。 【アンドレ・タカシ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-07-03 21:22:56)
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