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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
21. アンツ 《ネタバレ》 これは面白いです。映像も非常にクオリティが高い。何よりキャラクターに魅力があります。 確かに始めは無駄にリアルな虫の描写や窪んだ目に、愛らしさのかけらもないと思ったものですが、慣れてくると愛着がわいてきます。ひとりひとりの個性がはっきりしているため、感情移入もしやすいです。30分くらいする頃には、自分もすっかりこの世界の住人に。虫眼鏡のレーザー光線や蝿たたき、人間の足など、人間は恐ろしい存在ですね。 また、本作の特筆すべき点は、虫の視点で全ての物語を構築し、その上で、ラストに私たちの世界とリンクさせるそのセンスでしょう。素晴らしい世界観です。私たちにはただのゴミ箱でも、虫にとっては『インセクト・ピア』。ゴミ箱が伝説の桃源郷になるっていうその発想に感嘆します。 一つ苦言を呈するならば、自由賛歌が度を越している点でしょうか。 大人であれば分別があるので笑って見ていられるでしょうが、分別の無い子供がこれを見た場合、労働を軽視してしまわないか心配になります。 映画としてはほとんど満点の完成度でしょう。大変面白い作品です。[DVD(吹替)] 8点(2014-06-26 06:04:32)《改行有》 22. アンフォゲタブル 《ネタバレ》 この作品ならではの設定を最大限に活かした演出に大満足!記憶を継承できるというメリットだけでなく、心臓に多大な負担をかけるというリスクを用意していることが素晴らしいです。この設定によって、クレイン(レイ・リオッタ)の亡き妻に対する誠実な想いがより強く伝わってきます。そしてその強い気持ちがブリッグス(リンダ・フィオレンティーナ)に伝わることで、彼女が心強い理解者であり協力者になっていくことに整合性が生まれます。 更には、見られる記憶は断片的であり、選べることもできないという不便さが良い。事件や事故の現場に行き、似たような状況を作る必要があるという条件がついていることも良い。記憶の継承という最大の利点と、それに伴うリスク及び様々な制約のバランス。この絶妙な匙加減がサスペンスとミステリーの面白さをより一層ひきたてていますね! 最近見た中ではかなりのヒット作でした。 ラストは涙まで誘うドラマ性。ジャンルに『ラブストーリー』を付け足したいくらいです。 でも子供たちのことを考えれば、クレインの行動は決して最良とは言えないんですけどね。ですが、気持ちを考えればクレインの行動を否定することは出来ません。これ良い映画ですね。ただのサスペンスの枠には収まりきれない、本当に良い作品だと思います。[DVD(字幕)] 8点(2014-05-06 15:33:48)《改行有》 23. アビス/完全版 《ネタバレ》 「ファンタジー」は、もしかすると絶対的な目線で観賞すると限界があるのかもしれないです。 この作品、もちろん専門家からするといろいろと言いたくなることもあるかもしれませんが、私程度の知識で観賞するとかなりリアルに感じられます。 それは、潜水艦沈没からそれを救出するまでの流れだったり、軍と民間との目的意識の差異やそこから膨れ上がる確執であったり、また後半のハード・サスペンスだったりです。それに夫婦間の心のすれ違いもそうですね。 ラスト間近の、核弾頭回収(分解)のための深海へのダイブは、見ているほうが奈落へひきずりこまれそうなほどの迫力。本能的な恐怖を掻き立てられる演出で、この作品の中で一番恐怖を感じました。 とまあ、話が長くなりましたが、これが「人間」のリアルな世界。そのリアルを徹底して表現し、人間の限界を私達が感じるときに、突然現れるのが「エイリアン」達です。その出現のタイミングが本当に見事で、私達人間の限界を感じる世界をより明確に描くことで、相対的にエイリアンがもたらす「ファンタジー」の効果が絶大な効果を発揮しているんです。 深海で、「ここにいるよ。」と通信を終えて座り込むバッド。酸素は残り5分。普通に考えれば、ここからの逆転はありえないわけです。また、そう思わせるくらいのリアルさがこの作品にはあります。 ところが、そこで出てくるか、エイリアン。 そう、これこそが僕がファンタジーに求める究極の形のひとつなのです。 [DVD(字幕)] 8点(2013-06-19 04:01:08)《改行有》 24. 悪魔のサンタクロース/惨殺の斧 《ネタバレ》 ホラー映画では退屈になりがちな前半の40分も、ストーリーがよく作りこまれていて見応えがあります。 確かに後半は次から次に人が殺されていきますが、ホラーというよりはドラマ性が強い気がしますね。 ビリーは被害者でもあり加害者でもある。というより、被害者である自分から逃れるために加害者に変わってしまったというほうが正しいかも。 何かの本で読んだことがありますが、人は自分が最も恐れるものから逃れるために、その恐れるものに自分自身がなってしまうことがあるそうです。ビリーにとってはそれがサンタクロースだった。 ビリーに同情しすぎて、ラストの折檻シスターが間一髪で助かってしまったことがむしろ残念でした。[DVD(字幕)] 8点(2012-04-01 18:32:03)《改行有》 25. 赤毛のアン/アンの青春 完全版〈TVM〉 前作と比較すると、きれいにまとまりすぎた印象を受けます。それでもギルバートとの恋愛が絡んでくるので、前作とは違う雰囲気の楽しみ方ができて良かったです。 要所要所で、若干状況が把握しづらい場面があったのはおしい。ですがそれをふまえても完成度は高く、前作同様飽きずに楽しめる良作になっています。 映画よりドラマにしたほうが面白いものが作れそうな気はしました。[DVD(字幕)] 8点(2012-03-19 04:09:48)(良:1票) 《改行有》 26. あなたに降る夢 《ネタバレ》 サクセスストーリーは大好きです。不倫や浮気は嫌いです。ですが、人間なので、心の中で恋人や奥さん以外の人に心が惹かれてしまうことはあるかもしれません。チャーリーも間違いなく心惹かれはじめていました。でも、奥さんに離婚をつきつけられるまでは、奥さんに対して誠意を以って接していたと思います。少なくとも、奥さんを裏切る気はなかったと思います。良い話でしたが、正直で誠実な人ほど辛い目にあうリスクが高い現実を見てしまった気がしました。[DVD(字幕)] 8点(2011-07-04 15:49:32) 27. アナベル 死霊博物館 《ネタバレ》 ストーリー性はずいぶん弱くなっちゃった本作。いや、ストーリーなんてなくなってしまったというほうが正しいかもしれません。 でも映画としては面白かったですよ。にぎやかなお化け屋敷を満喫できます。 シリーズ通してずっと出てきていたウォーレン夫妻の秘密の保管所。そこにあるいわくつきの品の数々。それがついについに、本作にて日の目をみることになったのです。 なんだか、ゴーストバスターズ的面白さがそこにあります。ゴーストバスターズのシリアスバージョン?いや、ちょっと違うか・・・。 アナベルにとりついている悪魔が他の霊たちをたきつけちゃったのかな?まあ次から次に出てくる出てくる。 目にコインうめこんだフェリーマン、血みどろ花嫁、びっくり箱、武者、悪魔・・・、狼男が出てきたときは笑っちゃいました。 ちょっと変わったところでいくと、少し先の未来を映すテレビや死者が見える腕輪などのレアアイテムも。 そういえば、ファンには嬉しい、アナベルのきっかけとなった最初の少女ビーの姿も。(ビーだっけ?) 猿のおもちゃとか、どっかで見たようなのがまた出てくるのも感慨深い・・・。(どこだったのかは思い出せないのですが) まさに死霊博物館で、なかなか面白かったです。 出てくる人たちは良い人ばかりで、こんだけ騒いだのに犠牲者ゼロどころかけが人すらいないってのも、逆になんか良かったです。 ちなみに、慣れた方もいるようですが、この驚かし系はいまださっぱり全然慣れません。 ・・・つまり、楽しかったとか言いながら、見ているあいだはおっかなびっくりで、実はそんな余裕はなかったんだな、これが(-。-)y-゜゜゜。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-04-18 03:47:13)(良:1票) 《改行有》 28. アナベル 死霊人形の誕生 《ネタバレ》 いや、もう怖くてドキドキしてんだか、驚かされてドキドキしてんだかわからないくらいビックリさせてくれるじゃない。 今まで同様お化け屋敷映画でしたね。特に終盤はもうその手のアトラクションにしか見えなくて、なんか花火でも上がりそうな勢い。ホラーは派手にしちゃうと逆に怖くなくなっちゃいますね。 やっぱ個人手に怖いシチュエーションは『一人きり』『暗闇』『密室』です。このどれかにあてはまると、途端にガクブル。この映画はそんなシチュエーションが盛りだくさん。もうほんとやめてほしい。 大きな音で驚かされたくないので、音量はいつもの半分以下に。そして『大丈夫、これは作り物』と自分に言い聞かせながらの鑑賞です。 で、ストーリーは結構ちゃんとしてて、しかもわかりやすい。 娘を失った夫婦が、もう一度娘に会いたい一心で悪魔と契約しちゃったってのが何とも切ない。 足が悪いジャニスが悪魔に魂奪われて、体を乗っ取られちゃうってのは予想通りだしお約束ですが、まさか取り戻せないままエンディングを迎えるとは・・・。だけどそのまま前作のラストにつながる終わり方がすごく良かったので、まあ、映画的にはアリなんでしょう。 養父母に名前を尋ねられて『アナベル』って答えちゃうシーンは悲しくて仕方がなかったです。 それにしてもジャニスの体を乗っ取った悪魔アナベルが、ジャニスの体が成長するまで待っていたかと思うと、それはそれで気の長い話で・・・。ご苦労様です。 なんとなく『エスター』や『チャイルドプレイ』を思い出しちゃいますね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-04-03 03:18:04)《改行有》 29. アナベル 死霊館の人形 《ネタバレ》 エヴリーン、なんていいひとなんだ~。 なぜあなたがそんな自己犠牲を~。 まあ、でも自分のせいで娘を失って、死に場所を求めていたのかな・・・。 それにしても、こんな気味の悪い人形を嬉しそうにもらう妻。 ラストでは、おばあさんが『こ~ゆ~人形を探していたのよ~』って、いやいやまじですかい。 それともみんなの目に魅力的に見えるように、悪魔が呪いでもかけとんかいな。 どうも人形のビジュアルを怖さ優先にした結果、みんなが人形をやたらと気に入るのがどうにも不自然に見えてしまいます。 さて、ホラーを見慣れている人にとっては物足りないであろう本作。 一方、ホラーを見慣れていても、超びびりな私は十分に怖がらせてもらいましたよ。ふふ・・・。 そんな私でも全然怖くなかったシーンがあります。アナベル人形が宙に浮いちゃうとこ。なんか昔のドリフを思い出しちゃって、そこだけは怖いどころかちょっと笑っちゃいました。 ミシン、レコード、イスなど、音を使った恐怖演出はなかなか良かったです。 いきなり大きな音を出して見ている人を驚かせ、それを『怖さ』と錯覚させるようなクソみたいな脚本が多いなか、こーゆー知的な音の使い方は◎。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-02-14 03:41:44)《改行有》 30. アウトロー(2012) 《ネタバレ》 白昼堂々の無差別殺人。オープニングから衝撃の展開。 容疑者ジェームズ・バーはただ一言『ジャック・リーチャーを呼べ』 導入はなんだかダーティハリーみたいだと思っていたのですが、全然違いました。 無差別だと思われていた白昼の凶行が、実は無差別ではなかった・・・!ストーリの面白さにこんなにひきつけられたのは久しぶり。 前半~中盤にかけては、ミステリーとしてもサスペンスとしても最高。 で、残念だったのは後半。 中盤までのミステリアスな展開が嘘のように、突然始まるカーチェイス。このカーチェイスがくどいし長い。途中で飽きちゃう。 で、どんな頭脳プレイで逆転していくのかと思いきや、頭脳プレイどころかパワープレイ。しかも急に出てきた射撃場のおっちゃんが、なぜか相棒みたいになっていて。いやいや、あんたは完全に部外者でしょ?突然湧いて出て、仲間になって、ジャック顔負けの活躍をして、前半までとの温度差がすごいんですが。 ジャック・リーチャーが真犯人の背後をとったあと、なぜか銃を捨てて素手のタイマン勝負。そんなばかな。ジャック、今までそんなキャラじゃなかったでしょ? 黒幕のゼックも出てきた時こそ危険なオーラ出しまくりの大物感がすごかったのに、その幕引きのしょぼいこと。 そしてエマーソンがなぜこの人たちに力を貸していたのかをはっきりさせないまま、あえなく昇天。 すごくワクワクさせてくれた前半に比べて後半の完成度の低さ。なんかもったいないです。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-10-01 04:12:36)(良:1票) 《改行有》 31. アナと雪の女王2 《ネタバレ》 前作に比べるとストーリーはどうしても弱い。なにせダムを壊すだけですから。大山鳴動して鼠一匹とまでは言わないですが、そんなことでこの人たちは30年以上も閉じ込められていたのかと思うと不憫。 一番の悪役がとうの昔に死んじゃっているのも、ストーリーが盛り上がらなかった一因かも。しかも、あからさまに最初から祖父国王が裏切ったんだろーなーってことが予測できちゃうので、ミステリーとしても楽しめない。 もうひとつのミステリーは、逆にわからなさすぎ。結局エルサを呼んでいたのは何だったのか。アートハランってのは地名なのか、精霊かなにかの呼称なのか。エルサは終盤、なぜ氷漬けにされちゃったのか。よくわからないことばかりです。 ただおそらく、祖父国王が自然を破壊しダムを作っちゃったことに精霊たちが怒って、霧で外界と隔絶しちゃったのでしょう。たぶん・・・。レビューというより考察になってしまった・・・。 で、前作もなんですが、今作も中盤以降派手に活躍するのはエルサだけなので、どうしても飽きちゃうんですよねー。新しく出会うみなさまも、パンチが弱い。これといって話を盛り上げるキーマンがいません。 エルサはとにかく謎を解明したい。アナはとにかくエルサといっしょにいたい。クリストフはとにかくプロポーズしたい。オラフは特になにも考えていない。終盤までみんなが向いているベクトルがばらばらなのも、物語を退屈に感じさせちゃう一因かもしれません。せっかくパーティーで動いているのに、チーム感が乏しいのです。 アニメーションは抜群に良いです。音楽も好き。風、火、水、大地の精霊たちも良い感じ。だから見る価値はおおいにあるのですが、どーしても映画としての盛りあがりに欠けるなぁ、という感じです。 前半はオラフがとにかくおかしくてかわいいし、アナとクリストフの夫婦漫才も楽しい。明るい雰囲気だし音楽も華やか。前半の満足度はかなり高いです。そこで膨らんだ期待感に、後半が応えられなかったという感じでしょうか。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2023-06-21 02:04:48)《改行有》 32. アジャストメント 《ネタバレ》 サスペンスやSFだと思っていたのですが、ほぼラブストーリーでした。 私たちの運命はあらかじめ決まっているようです。 でも運命から外れた先もやはり運命なんじゃなーい? さて、アジャストメント達はどうやら天使みたいな存在らしいです。でもその恰好はスーツと帽子。しかもその姿は人の目に普通に見える。そのセンス、設定、嫌いじゃないです。 ジャンル『サスペンス』となってはいますが、そんなにサスペンスしていません。秘密をばらしたら廃人にされちゃうくらいかな💛 アジャストメント達は『今まで人類を導いてきた』『ルネサンスも産業革命も私たちが調整した結果だ』と豪語。 ですが劇中でのこの人たちの活動は、一組の男女をとにかく出会わせない、ただそれだけ。 将来偉大な大統領になるデヴィッド。その原動力は心の空白。エリースと結ばれちゃったら心の空白が埋まっちゃって、大統領になれないんだって。 で、極端な干渉はできないみたいです。修正不能の波紋が広がっちゃうとかで…。なのでやることは小市民なものばかり。 ダンスのお稽古の場所を変えたり。タクシーを停車させなかったり。なんともせこい天使たち…あんなに大きなことを言っていたのに… このギャップがなんだかたまらなくおかしくて、私にとってはこの映画はコメディでした。 でも途中でまたサスペンス色がちょっと出てきます。 デヴィッドが運命の人のダンスを見ちゃったせいで、運命が修正不能になっちゃったんだって… 遂に伝説のアノ人、そう、通称『ハンマー』の異名をもつトンプソンが出てくることに! ハンマー…怖ぇ…いったいどんな冷酷無比で不条理な破壊を二人にもたらすのか… 『彼女はダンサーとして脚光を浴びた後、世界的な振付師として成功する…でも君と結ばれれば、幼稚園のダンスの先生で終わる。』 ・・・・え? 『さすがトンプソンだ。もう事態を収拾させたよ。』 ・・・・え? 『トンプソンが言ったことは、嘘なんだぜ。』 ・・・・え? ・・・とりあえず、幼稚園の先生に謝ろうか・・・[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-10-17 06:36:12)《改行有》 33. アンブレイカブル 《ネタバレ》 『握手をするときがきたようだ。』が、まさかの真相につながっていくとは…!このオチのためだけにあるような映画です。ミスター・ガラス。まさかのサイコ・パス! デヴィッド・ダンは不死身。デヴィッド・ダンは力持ち。デヴィッド・ダンはエスパー。 これだけの力を持ちながら、なかなか行動に移そうとしない姿にはもやもや。 イライジャとの出会いにより、遂に自ら殺人鬼と対峙する。 まあ、見所がこことオチしかない割には、結構飽きずに見られた気がします。 ベンチ・プレスのあたりがやや冗長かもしれないですねー。最初は落とすんじゃないかと思って独特の緊張感だったのに、あまりにひっぱるもんだから途中で飽きちゃった・・・・。もう少し短い尺でスパッと驚かせてくれたらいいのになー。 ああ、もう一つ見所がありました。息子が銃をつきつけるシーン。そして息子にそっと新聞を差し出し、『シー』っとジェスチャーで伝えるシーン。息子との交流全部まとめて、名シーンと言えるでしょう。 ただ、『なぜ息子は父親に無敵のヒーロー像を求めるのか』という動機付けは弱かったように思います。 夫婦仲が次第に修復していくケースというのも、ある意味珍しいかもしれません。 割と緊迫感のあるサスペンス調の映画。箸休め的な夫婦イベントや家族イベント。それが適度な匙加減。メリハリが利いてて良かったです。 つっこみどころは多いかな。 病気になったことがないのは自分が一番よくわかっているだろーに、奥さんや職場の人に尋ねるのはわざとらしすぎ。 それに病気になったことがないのに、なぜその症状を知っているのか。 うん、もう少しヒーローとして覚醒してからの活躍を見てみたかった気持ちは否めないです。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-08-16 01:43:19)《改行有》 34. アンノウン(2011) 《ネタバレ》 つかみが100点。オープニングからぐいぐい惹きこまれます。 最初はよくあるなりすまし系のサスペンスなのかと思っていたのですが、リズ(妻)と自分でない男のツーショット写真が出てきたあたりで、実はすべてリーアム・ニーソンの妄想なのかと思ってみたり。『これはちょっと先が読めないぜ…!』と映画にのめり込んじゃいます。 マーティン・ハリスが頼みの綱にしていたロドニー・コールもなんやら危ないやつだし。そのロドニー・コールにもう一人の現地の協力者ユルゲンが殺されてしまうし・・・。この辺までは8点~9点くらいの、もうかなりよくできたサスペンスです。 ただ、正直申し上げて、真相がわかり始めてからオチに至るまでの盛りあがりが弱い。これぞ典型的な尻すぼみ映画。 そんななか終盤のお気に入りシーンは、プラスチック爆弾の解除が間に合わずにリズが爆死してしまうシーン。ここで間に合わせないのはちょっと好きな演出です。珍しいパターンだし、ちょっと笑っちゃいました。 殺し屋グループのみなさまも、個性があって良い味出していました。 ただそれぞれの最期はあっけない。ロドニー・コールの最期なんて、本当にあれで良いのだろうか。素人のジーナに瞬く間に二人もやられているんですけど・・・。 それにしても『リーアム・ニーソンが普通のおっちゃんやってる!なんか新鮮!』って思っていましたが、その正体はやはり凄腕の暗殺者。ですよねー!でも一流の殺し屋が空港に忘れ物してんぢゃねーよ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-07-24 21:17:15)《改行有》 35. アイス・エイジ3 ティラノのおとしもの 《ネタバレ》 前作よりはるかにパワーアップした3作目。2作目よりかはもちろん面白いわけですが、1作目と比べてもまた違うテイストの面白さが感じられます。 1作目がストーリー重視なら、こちらはスピード感のあるアクション重視のエンターテイメント。 今作では恐竜がたくさん出てきます。地下に恐竜ワールドが広がっていて、そこを冒険するわけです。『地下なのになんでこんなに明るいねん』とか思わないでもないですが、とりあえずその辺の適当さは無視します。 目的はシドの救出。ただそれだけ。そのシンプルさがアニメを、映画を面白くします。 目的がシンプルであれば、あとは道中待ち受ける苦難、障害をどう乗り越えていくか。それだけを純粋に楽しめるわけです。シンプルイズベストとはこーゆー映画のためにある言葉です。 さて、劇中いろんな恐竜、巨大昆虫、巨大食虫植物が出てきます。嬉しい。サービス精神にあふれています。 1つ気になったのは、草食恐竜が凶暴すぎること。地下世界一発目で襲い掛かってくるアンキロサウルス。なんでやねん、と。その直後に登場するブロントサウルスみたいなのはおっとりした感じで描かれていることから、もしかしてアンキロサウルスを草食恐竜だと知らなかったとか?それって映画作品の作り手としてどーなの?って思っちゃいました。 恐ろしい肉食恐竜もいれば、愛すべき恐竜もいる。その両方を描くことでメリハリが出て魅力ある恐竜ワールドを堪能できると思うんですけどね。 でも気になるのはそれぐらい。 巨大食虫植物の脅威。巨大肉食獣とのバトル。翼竜とのチェイスなど見所満載。 ストーリーが弱くても面白いアニメーション映画は作れちゃうものなんですね。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2022-05-15 16:41:53)《改行有》 36. アイ・アム・ナンバー4 《ネタバレ》 好きです。こーゆーの。 『自分には隠れた力がある。本当の力を隠し、学園生活を送っている。自分と同じくらい強い仲間もいる。』 遠い昔、小学生や中学生の頃はこーゆー妄想してたなー。こんなあからさまな厨二病的発想を堂々と映像化してくれるだけでも嬉しい。 前半は学園ドラマとして楽しめます。あちらのお国の学園ドラマはいつも同じノリ。必ずいじめっこといじめられっこがいて、主人公はいじめられっ子の側に立つ正義の味方。そこで必ずひと悶着。安定のエンターテイメント。私はこーゆー『毎度おなじみ』なノリが好きです。 そして遂に敵に発見されてしまう主人公。ナンバー6とも合流して二人で大暴れ。さんざん出し惜しみしていたスーパーパワーもここぞとばかりに使いまくっちゃうもんねー。そして地球人の彼女や友人に良いとこ見せちゃる。そうそう、オーディエンスがいたほうが絶対盛り上がります。わかってますねー。 こちらでの平均点が低かったので、バトルも映画そのものもあまり期待していなかったのですが、バトルもめちゃめちゃ良いじゃないですか。スピード感、テンポ、ビジュアルのかっこよさ、個人的に大満足。ちゃんと超能力バトルしてくれている。これ大事。やたらめったら凝った説明とかいらんのです。これで良いんです。 犬もただの犬ではないと思っていましたが、まさか味方だったとは。嬉しいサプライズ。 でも愛犬の安否を確認せずに立ち去ろうとしましたね。それは薄情すぎじゃありませんか。愛犬、結局救出されないまま自力で帰ってきてるし。そんな薄情な主人公食べちゃえよ。 それからついでに苦言をもうひとつ。 個人的に今の時代続編ありきで映画製作すること自体は文句ありません。映画内で、いったん完結しないのはダメだと思いますけどね。この映画はちゃんとこのエピソードを完結させているので問題なしです。 問題は別のところにあります。さも『続編がありますよー。ナンバー5や7,8、9というあと4人仲間がいますよー。』って期待させといて、続編がないのは『おいっ!』って感じです。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-04-27 02:55:03)《改行有》 37. アイス・エイジ 《ネタバレ》 最近『マダガスカル』を見ました。これも同じタイプの映画だと思っていました。 ですが中身は似て非なるものでした。 まずストーリーがしっかりしています。キャラ付けも良い。目的も単純明快ではっきりしています。 肉食。草食。そして人間。本来相容れない者同士の交流っていうのは鉄板。こーゆーシチュエーション好きです。 狩るものと狩られるもの。当然最初はお互いに警戒しあいます。命がかかっているから当たり前。でも一緒に旅をするうちに少しずつ種族の垣根を超えた友情みたいなものが生まれてくる。何百回何千回と語られてきたであろう使い古されたプロットですが色褪せない。こーゆーのが好きです。すごく良い。 正直観る前まではもっとおちゃらけた映画を予想していました。いや、確かにそーゆーシーンもたくさんあります。鳥たちとスイカを奪い合うシーンなんてその最たるもの。ですが映画そのものはコメディ調である一方、シビアな状況も描いています。 だから見ていて飽きません。子供が楽しめるようなアニメーションですが、ストーリーやキャラクターは大人の鑑賞にも堪えうるものです。 終わり方も良かったです。サーベルタイガーのディエゴが遠くから子供をあやすシーン、マニーがあれだけ嫌っていたシドを背中に乗せてあげるシーン。心温まる終わり方で凄く後味が良いです。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2022-04-23 07:36:16)《改行有》 38. あなたの旅立ち、綴ります 《ネタバレ》 『ジュリエットからの手紙』ですっかり好きになってしまったアマンダ・セイフライド目的で見ました。 どんな映画かまったく知らなかったのですが、お堅すぎず、笑いありドラマありの面白い作品です。 個人的にあまり真面目過ぎる映画は苦手。でも今作はハリエットとアンの会話が面白く終始飽きずに見られました。 テンポも軽快。『良い一日ではなく意味のある一日を』のようにぐっとくる台詞が時折出てくるのも良い。 ストーリーも目的がはっきりしていてわかりやすい。所謂エンディングノート作成みたいな物語。性格の悪い元社長が、人生の終わりを目前にして自分の死後を考え出し、凄く良い訃報を書くライターに自分の事を良く書いてもらおうと依頼する。ところが元社長の知人、友人、家族まで、話を聞いても出てくるのは悪口ばかり。 ただこの元社長のハリエット、確かに性格はきつめだし、傲慢なところはありますが、そんなに嫌な人物でもないんですよね。特にブレンダも加わり3人で行動を共にするようになってからはとても魅力的な人物に描かれています。とゆーか、少なくとも私の目にはそう映りました。DJやってるときなんか最高にかっこいいです。 私自身は自分が死んだ後のことなんかどーでも良いので、正直このテーマに心惹かれるものはありません。 そんな私が見ても素直に面白いと思える。見る人を選ばない、万人受けする作品じゃないでしょーか。[DVD(字幕)] 7点(2022-03-13 16:16:19)《改行有》 39. アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ2 《ネタバレ》 前作よりグロと過激さが増した復讐サスペンス第2弾。 主演の女優が前作よりかはかわいい。これ大事。 被害者から加害者へ。その変貌を遂げるプロセスが見所のひとつ。前作に比べると丁寧にその過程が描かれています。ただしそのぶん尺が長くなってしまい、途中でだれる部分がないわけでもないですが、許容範囲。 助かったと思いきや、だまされて再び監禁場所へ。そのときの絶望が凄い。 そして大男出現。ヒロインを更に拷問。それだけでは終わらず、イヴァンから殴打の嵐。 挙句、箱につめられ、埋められ、こんなん引田天功でもない限り絶対脱出不可能じゃん、と思っていたらまさかの生還。 そして地下サバイバル。復活。逆襲。完璧な流れです。 序盤で、ヒロインに密かな恋心を抱いていそうな男性が助けに来たのに、その直後に刺殺されちゃう。 主人公を疑う刑事から救い出してくれた親切な女性が、まさかのレイプファミリーの一員。 この上げて落とすっていうのが単純ながらも効果てきめんで、緩急のついたストーリー展開が巧みです。 前作同様、復讐の際のヒロインの台詞がスカッとします。 大変陰惨な映画であることは間違いありません。ですが『ファ○ーゲーム』や『○イオレンス・○イク』みたいな終始救いようの無い映画よりかは余程健全だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2021-04-09 02:13:45)《改行有》 40. アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ 《ネタバレ》 ホラーというよりサスペンス。 そして甘美なカタルシスを得られる復讐もの。 まあつっこみどころはいろいろあります。 山奥、すっぱだかで川に転落。1ヶ月もどーやって生き延びたのか。衣類はどーやって調達したのか。細かい説明は一切無し。ある意味気持ちが良いほど開き直っています。そもそもこんな山奥女一人で宿泊先に鍵もかけないってどーゆー防犯意識なんでしょう。 で、見所はやはり後半。 過激な映像ばかりに目がいきがちですが、台詞の応酬が結構面白い。 主人公が男達から言われた暴言の数々をそっくりそのまま引用するのが爽快。 『もうやめてくれ』と懇願されたら『私もそう言ったわ』と冷たく言い放つ。 『娘に罪はないだろう』と言われたら『私もよ』と言い返す。 主人公の言い分はすべて正論。男達に言い逃れる術はなし。そして振り下ろされる正義の鉄槌。 ちょっともったいなかったのは、男達が互いの末路を見届けられなかったこと。 拷問を受け、苦しみながら死んでいく仲間を見て、次は自分の番かと恐れおののく。自分がやってしまったことを心の底から後悔する男たちが涙を流しながら命乞いをするシーンでもあれば、より良かったかもしれないです。 結構厳しめの評価がつけられているようですが、これはリメイクものの運命。 私はオリジナル版が未見なので、純粋にこの映画単体で楽しむことができました。[DVD(字幕)] 7点(2021-04-02 12:14:34)《改行有》
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