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1. カーズ
異常にスイートスポットが小さい映画。特に日本ではね。擬人化したクルマに感情移入する気になるか普通?案の定妻は拒否反応。足を引きずって連れて行きましたが。当たるかどうかは二の次。人格のあるはずはないクルマに如何に命を吹き込むか。どうやって対話を成立させドラマを作るのか。このチャレンジングな設定をわざわざ選んで見事実現してしまう力は最早商業主義だけでは説明がつかない。自己実現のためのアートの領域に達している。[映画館(吹替)] 9点(2006-07-22 00:36:00)
2. がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン
キメ台詞がことごとく滑っている。なぜなら唐突過ぎるから。監督の心境の変化を生んでいるものが何かに説得力がない。コンセプトはわかる。人は悪でも善でもなく、揺れ動きながら成長していくものだ!と言いたいのだと思う。分かり易い悪役を立てない主義には多少の共感は覚えたから、観て損したという感想は不思議と覚えなかった。本とは違って、こういう映画の観客は行間を意図したとおりに読んではくれない。心境の変化にはせめて何か分かり易いきっかけがないと納得できないのだ。観客に「分かるだろ、主人公のこの気持ち」と善を期待している点がこの映画の誤算なんだと思う。また、かなりローカルな映画だ。アメリカ人だけに分かるジョークをちりばめたアメリカ人のための映画なんだろう。唐突な最後の国旗がそれを象徴している。ただ、小学校の子供は喜んで観ていた。子供に見せてもまったく問題ない毒気のなさは近頃珍しい。[映画館(字幕)] 6点(2005-10-01 02:15:50)
3. カンフーハッスル
同じタイミングで観たMr.インクレディブルとは対照的な映画だ。Mr~が緻密な設計図を元に計算し尽くされているのに対し、この映画は勢いまかせだ。キャスティング面でフルCGの優位性を思い知らされる。総合製作能力は明らかにPIXERに劣っている。唯一肉弾のリアリティを除いて・・しかしあまりに破綻のない映画を観た後この映画を観ると何だかホッとする。回数は少ないが、笑いのテンションは明らかにMr~を凌駕する。観る人を選ぶので、少林サッカーと同様、ちょい役で登場するハンケツ男の存在意義を許せるかどうかがリトマス紙である。また、突っ込みどころが満載で見終わった後の話に花が咲く。カンフーがハッスルしたのでこれはこれで良いのだ。もしマッハ!を観ていなければもっと高い点数を付けたかも。8点(2005-01-04 17:30:41)
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