みんなのシネマレビュー |
|
【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. カッコーの巣の上で 人間が「真に生きる」とはどういうことなのかを考えさせ、何度も色んな観点から楽しめる名作。 直接的に精神病院というある意味特殊な閉鎖社会の特異性と問題点をテーマにしつつ、管理という名の閉塞、秩序を大儀にした異質排除、それらを内包した権力社会の構造を、説教くさくなく描いていて秀逸。 とりわけ、生の躍動感にあふれた前半ジャック・ニコルソンの演技は素晴らしく、結末の残酷さを一層引き立てる。 また、ルイーズ・フレッチャー演じる看護婦の狂気の善人ぶりもお見事と言うほかない。 人間の尊厳が奪われるということは、死ぬよりも恐ろしいことなのだと感じた。 余談ながら日本でも数万の人が受けたと言われるロボトミー手術の発明者にはノーベル医学賞が与えられているそうだ。何が正しいのか結構間違えちゃうんだよね、人間って。などということを考えながら観ると恐ろしさもひとしお。[ビデオ(字幕)] 10点(2003-12-01 11:41:19)(良:2票) 《改行有》 2. 風と共に去りぬ 南北戦争を背景に、一人の女性が強く生き抜く姿を描く超大作。ヴィヴィアン・リー演じるスカーレットをはじめ登場人物の生き方個性が明快で、非常に感情移入しやすい。私的にはわがままで高慢な、しかし純粋で高貴なスカーレットがなんたって一番好き。この映画史に残る名作を劇場で観られたことは幸運というほかない。8点(2003-11-19 10:32:17) 3. ガープの世界 ジョン・アーヴィングの世界観をよくここまで映像にした。さすがロイ・ヒルだ!と心の中で喝采した。ジェンダーに対する監督の見識の高さもうかがわせる秀作。When I'm 64が切ない。8点(2003-05-03 15:57:12) 4. 華麗なるギャツビー(1974) あの、すみません。レッドフォード大好きなんです。映画としてはイマイチでも、彼がいちばん美しく撮れてる作品だと思うので、それだけでこの点数です。(記憶違いでなければ、本作いつも正月の深夜、テレビ放映されていた気がするんですけど…)7点(2003-04-26 18:37:54) 5. カラーパープル(1985) セリーとその夫の有様は、ほんの数十年前の日本の夫婦にも見られる姿。家族法の改正が取り沙汰される今、我々は未だ発展途上であることを、映画を通して感じる。映画としては、ちょっと長さを感じさせるが、それがまた、希望のない現実を生きる主人公にとっての日々の長さと重なり、リアリティを出している感じも。今となっては希少なウーピーの「耐える女」も良かった。本作のテーマは人種問題というより「因習」では?7点(2003-04-26 11:38:58)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS