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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. キング・コング(2005) 《ネタバレ》 贅沢三昧な映画だ。長い上映時間に詰め込み放題、あらん限りの素材をごった煮にして作り上げたエンターテインメント。観ている方が「もう勘弁してくれ」と言いたくなる様な、次から次へと溢れるピンチまたピンチ。巨大コウモリにぶら下がっての巣穴脱出には思わず「おいおい、ありえんだろ!」と笑いながら突っ込んでしまった。贅沢な素材をひたすら詰め込みゃいいってモンじゃない、と言いたくなるが、この映画の場合はちゃんと素材の味がつぶし合うことなく、うまくまとまっている気がする。‥‥‥私は残念ながらオリジナル版をリアルタイムで観ていないが、この映画は半人半獣のキングコンゴの表情表現が、映像技術の進歩に伴ってなかなかに豊かであると思う。恐竜を倒してヒロインを救い、自分から逃げ出した彼女からちょっと背を向けてみせ「ピンチを助けたんだから、感謝してくれてもいいんでないかい?」とでも言いたげなスネたような仕草、巣穴で夕日を眼前にヒロインを横目で観ながら膨れっ面をする表情など、なんだか子どもの様なコングの感情がよく演出されている。そしてクライマックスの、あの髑髏島と同じ「Beautiful」な夕日の摩天楼から落下して行く時の彼の表情は胸を刺す。「僕はただ、キミに会いたくて、キミが好きだから、追っかけてきただけなんだよ」人間のエゴの前に、自分の好きな人を守る以外に、誰をも傷つけるつもりなんかなかった彼の、あまりに切ない感情が手に取れる。[映画館(字幕)] 7点(2006-01-16 12:57:07)(良:2票) 2. キス・オブ・ザ・ドラゴン ジェット・リーの主演作品としては一番好き。最近流行りの不自然なワイヤー・アクションも目立たず、徹底的に肉弾アクションにこだわったその迫力が十分に伝わってくる。彼のアクションを観るなら一番の作品。何故だか武道場にまぎれこんでしまう強引な展開には思わず笑ってしまった。7点(2003-11-13 00:53:34) 3. キングダム・オブ・ヘブン 「トロイ」では情けない弟役だったが、オーランド・ブルーム演じるヒーロー再び!監督のお陰で「グラディエーター」のラッセル・クロウと比較されがちみたいだが、そこまで彼が役不足だとは思わない。一介の鍛冶屋だった青年が指名にかられて人々を救える器になるまでの筋書きを考えると、男臭く汗臭く勇猛果敢なイメージよりも、彼のようなサワヤカで純朴な印象のキャラの方がむしろ適していると思う。十字軍に身を投じるまでの過程はさすがに荒らく都合良すぎだとは思ったが、リドリー・スコットらしく人海戦術を投じた戦場の様子は大変リアルで驚いた。城郭に乗り込むためのあの櫓は、砂漠の彼方から引っ張って来るのか、それとも城を包囲した後に現地で組み立てるのか。‥‥‥「神の伝道師を崇めている。そして人々の幸せの為、道徳の為に宗教は存在する」どんな宗教でも同じ簡単な理屈なのに、それを受け入れられない宗教同士の戦争は理解が難しい。宗教に必要以上に縛られて無駄に血を流すより、人々の幸せのために現実を選ぶなんてことは、今も続く紛争地域の一部の人々にとっては到底受け入れられない考えなんだろう。‥‥‥戦の最中にロバに裸で乗せられてたあの元王様、彼は結局どうなったんだろう?[映画館(字幕)] 6点(2005-05-16 12:47:46) 4. キング・アーサー(2004) ある程度予想はしていたが、小さい頃読んだアーサー王の物語がとてもスケールが小さく見えてしまい、ハッキリ言って白けてしまった。ランスロットがハンサムなのに、アーサーはルー大柴そっくりに見えてしまい、この第一印象が頭から離れなかった。キーラ扮するヒロインの姿は美しくワイルドで魅力的で、物語の筋書きも決して悪くはないのだが、やはり規模の小ささが致命的であると思う。仮にも西欧最大の伝説ならば、やはり「トロイ」や「ロード・オブ・ザ・リング」並の地を覆う大軍とスケールで描かねば説得力に欠ける。「大スペクタクル」にはちょっと遠かったというのが正直な個人的感想。3点(2004-07-27 00:13:28) 5. キル・ビル Vol.1(アメリカ版) 決してそれが悪いことではなく、この作品はタランティーノが彼のマスターベーションに徹し切った、それだけに意味がある映画。ここまでやりきった事は賞賛に値するかもしれない。おかしな日本語、ありえない料亭、日本刀持ち込みOKな飛行機、ドキュメンタリーでもないのでそんなものはパロディと思えば気にもならないし、それをおかしいと批評するのはナンセンス。冒頭のサイケデリックな色彩、オムニバス風のストーリー展開、途中にアニメを盛り込むあたり、凝った映像はさすがに奇才タランティーノ・・・・なのだが、私個人にはパロディーというには余りに映像が凄惨すぎに感じ、ちょっと好きにはなれない。過去の作品にあったような風流なバイオレンスは何処へやら、まるで人を斬る映像をいかに凝って撮るかばかりに執着したかのような場面の数々。マトリックスの監督兄弟が日本のアニメを実写でやることにこだわったように、この映画もヤクザとチャンバラがひたすら大好きな監督が自分自身で目一杯遊んでみせた、そんな作品だと感じた。好きな人と嫌いな人、大きく別れる映画ではないだろうか。1点(2003-12-16 01:12:12)(良:2票)
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