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プロフィール
コメント数 2291
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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61.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》  映画館で見られなかったことをこんなに後悔するのは初めてかもしれません。  ああ、映画館で見たかった・・・。でもブルーレイでも、まじで恐竜がいっぱいだったので大満足です。  オープニングで、テーマパークへの入場を疑似体験。このわくわく感がたまらない。  『こんなテーマパークがあるのなら、自分も行ってみたい。』そう思わせるほどの感動です。  この感覚は、ハリー・ポッターの1作目にも通じるものがあります。  『これからなにが始まるんだろう』という期待感。それがこの作品にはあります。  草食恐竜と大自然に癒され、感動し、肉食恐竜に恐怖する。これこそが恐竜エンターテイメントでしょう。  パニックものとしても定石を踏んでおり、安定した完成度を見せています。  序盤はまだのんきに構えているんですよね。  『警戒レベルを1に』とかほざいちゃって。麻酔銃で何とかしようとしちゃって。スタッフはみーんな『まさか』と思っていて、そんなに危機感を感じていない、それが後半へのパニックへとつながっていく。この辺の演出は結構巧みだと思いますよ。  『麻酔部隊』全滅、ヘリ墜落、プテラノドン脱走。スタッフの顔色がどんどん変わっていくわけです。この辺りが好きですね~。お約束好きの私にはたまらんのです。  今作では、登場人物たちの感情の動きが、セリフや表情によく表れているようです。感情が見えると、こちらもより物語に入り込みやすく臨場感が出て面白さが増します。  確かにこーゆーパニックものでは、登場人物たちの馬鹿な行動は非難されがちです。ですが個人的には人間らしくて好きなんですよね。ここで完璧な対応ばかりされたら、ATMみたいで引いてしまうかもしれません。油断、慢心から生じるジャッジミス。人間らしくて嫌いじゃないです。  『檻から出てったと思い込む』『ラプトルをインドミナレックスと戦わせる』すべて人間の慢心から生じるもので、無いとは言い切れません。  個人的には、そんなことより突然昼から夜に変わったことのほうに違和感を覚えます。せめて夕焼けのシーンくらい欲しいですかね。  それに、恐竜に知性を与えすぎたり、殺すことそのものを楽しんだり、あまり擬人化させすぎちゃうのが好きではありません。  あくまで〝太古の生き物が現代に蘇る〟という夢のようなシチュエーションにロマンがあるのだと思います。  いろいろ文句も書いちゃいましたが、随所にユーモアをちりばめていて、恐竜エンターテイメントしての『怖さ』と『面白さ』の両方をしっかりと見せてくれました。  『あ、ボーイフレンドがいるんで』  唯一既成のパターンを崩す名場面です。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-11-01 12:29:31)《改行有》

62.  ジュラシック・パークIII 《ネタバレ》  「ジュラシック・パーク」と「ロストワールド」は見ていたのですが、「Ⅲ」をまだ見ていなかったので、このたび鑑賞。  前2作に比べると、随分ストーリーが単純化されたような。  コスタリカのソルナ島にベンとエリックが避難着陸。エリックの両親ポールとアマンダは、「Ⅰ」でおなじみ、アラン博士をだましてガイド役として島に連れて行く。そして恐竜に襲われ、ひたすら島の脱出を目指すというもの。  ここまでストーリーが単純化かつ一本化されてしまうと、映画と言うよりアトラクションみたいな感じですね。  まあ個人的には『恐竜』も『アトラクション』も大好きなので、全然構わないのですが。恐竜が動いているだけで大喜び。  ただ、さすがに映画としてはどうかな、という印象。映像技術に頼りきっているだけの作品に見えなくもないです。  それに『ジュラシックパーク』とは違い、この作品では最初から恐竜は脅威の存在として描かれています。よってホラー演出にはどうしても限界がある気がするんですよね。  とはいえ、飛行機の窓から覗くスピノサウルス、霧の中から現れるプテラノドンなど、それなりにドキドキさせてくれるシーンはいくつもあります。スピノサウルスのお腹から鳴り響く衛星電話も良い演出でしたね。  そう、恐竜好きにとって、スピノサウルスやプテラノドン、ちょっとだけの登場ですがアンキロサウルスやパラサウロロフスなんかいろんな恐竜が見られたのは嬉しい限りです。  広い草原に草食恐竜たちがたくさんいる様子は感動的。欲を言うと、こういうシーンをもっと見たかったものです。  肉食恐竜も、ただ恐怖の対象としてだけ描くのではなく、肉食恐竜ならではの美しさというものを見せて欲しかったですね。  ひたすら人を襲うだけの描き方だと、エイリアンやゾンビと変わらない気がするんですよね。  恐竜って、そういうものでは無い気がします。  あくまで自然の驚異として扱ってほしいですね。ただの私のわがままですが。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-10-20 03:43:33)(良:2票) 《改行有》

63.  シービスケット 《ネタバレ》  序盤の人間関係が結構わかりにくい。  騎手、オーナー、調教師。それぞれ違う人生を歩んでいた三人の主人公のストーリーが交差する物語だと知っていれば、もっとわかりやすく見れたかもしれません。  そもそもミステリーではないわけですから、このジャンルは最初からあらすじを知っていても差し支えないですね。すべて観終わった後に、予告を観るのが好きなのですが、予告を見てから本編見ると楽に見れたと思います。  始めのうちは、シーンや人物がとにかくころころ入れ替わるので、全然物語に入り込めません。  三人が出会うのが、映画が始まって40分くらいした頃。その辺りから、どういう状況なのかがわかりはじめて、ようやく落ち着いて見ることができます。  ストーリーの起伏は少ないですね。実話ですから仕方ありません。演出も控えめです。過剰な演出はほとんどありません。その分洗練された映像がカバーしている印象です。よってサクセスストーリーとしては、手堅くまとまっていると思います。  ジェフ・ブリッジス、クリス・クーパーは抜群の安定感。特にクリス・クーパー演じる調教師はしびれるほどにかっこいい。  それに対して、トビー・マグワイア演じるレッドは、成功してからも何かやらかすんじゃないかという、変な意味での存在感が常にあります。若者特有の精神的な未熟さというものがうまく出ていたと思います。願わくば、もう少しレッドの精神的な成長が見られるとより良かったかもしれません。レッドよりむしろオーナーのほうが、心の変化がよく描けていたような気がします。特に『車』⇒『馬』はわかりやすかったですね。  レッドのライバルジョッキー、〝アイスマン・ウルフ〟が、脇役ながら素晴らしい存在感を放っているのも見所かも。  期待していた程ではありませんでしたが、爽やかな充足感が得られる良作の部類に入ると思います。[DVD(字幕)] 7点(2016-10-10 14:49:15)(良:1票) 《改行有》

64.  ショウタイム 《ネタバレ》  ストーリー性のあるコメディは好きです。  特に刑事もので、ベタなやつならなお良い。  そういった意味ではこの作品は自分好み。  ですが、最初のうちは笑えることより、イライラすることのほうが多いかもしれません。  なにしろ、前半のトレイ(エディ・マーフィ)がうざすぎます。  TVプロデューサーのチェイスは、あほすぎます。  そーゆーキャラ設定なのはわかるんですけどね。さすがにミッチ(ロバート・デ・ニーロ)がいたたまれなくて。  ですが中盤以降、特にラストに向けて面白さが加速します。  コメディタッチは崩さず、それでいてサスペンスアクションのノリもまあまあ。それなりの爽快感すら感じられます。  あれだけ否定していた『ボンネットダイブ』を結局やらされるハメになるシーンは面白すぎます。  そして、事件解決の瞬間を、『SHOW TIME』のタイトルでしめくくる演出はあざやか。  事件は解決。番組は大ヒット。トレイとミッチは本当の相棒に。  ですがトレイが本物の刑事に昇進できたのが、一番後味が良かったかもしれません。  あくまでB級、ポップコーンムービーに違いはありませんが、こーゆー映画が心をリフレッシュさせてくれます。  大絶賛はできませんが、私にとって、こーゆー作品は必要なジャンルなんですよねー。  『エディ・マーフィー』『マーティン・ローレンス』『ジャッキー・チェン』『クリント・イーストウッド』、親が吹替えで見ていた世代なので、もはや吹替えのほうがネイティブに感じるのが悲しい(笑)[DVD(吹替)] 7点(2016-06-18 10:01:43)(良:1票) 《改行有》

65.  ジョンQ-最後の決断- 《ネタバレ》  涙腺が崩壊する感動のドラマ。  わかっていても泣いてしまう。  筋が読めていても泣いてしまう。  どう転んでも泣いてしまうようにできています。  それはこの作品が、人の心の琴線にふれるようにできているからです。  『僕の貯金の46ドルを使っていいよ。』と言っていた少年が倒れる。余命わずか。息子の命を助けるため、奔走する父親はデンゼル・ワシントン。完璧に感動が約束されているシナリオです。  父親が病院を占拠する直前までのシークエンスが非常に大切。  皆から募金を集め、役所を駆け回る姿。息子はいつ死ぬかわからないのに、『役所からの回答まであと1週間。』とか、『あと1ヶ月』とか。息子死んでしまいますよ。それでも、ヤケを起こさず、ルールにのっとって、ひたすら役所を回り、治療費をかき集める両親。このシークエンスがあるからこそ、突然の強制退院によって精神的に追い詰められる父親に気持ちが入ってしまうのです。  ジョンQと共に、一人称視点で見るのか、第三者的視点で見るのかで評価が分かれそうです。  なぜなら、第三者的視点で見た時、病院を占拠するというのは、やはり倫理的に問題があるからです。  『自分の息子の命さえ良ければ、他の人はどうでも良いのか』と。それは至極真っ当な正論です。  そして私は、このケースに関して言えば、『自分の息子の命さえ良ければ、あとはどーだって良い』と思うタイプです。なぜなら、どんなに命のタイムリミットが迫っても、社会のルールの中で息子の命を助けようとした父親を、その息子の命を、先に見限ったのは世の中のほうだから。それは公的機関であり、会社であり、医療です。  映画の結末として、強いて言うならば、ドナーが間に合わず父親が死んでいたら満点。  そしていくらなんでも警察に心が無さすぎ。ですがそれ以外はすべて完璧。傑作。[DVD(字幕)] 9点(2016-05-29 02:53:00)(良:1票) 《改行有》

66.  シリコンバレーを抜け駆けろ! 《ネタバレ》  ドラマ性の強いコメディで、サクセスストーリー。  夢を追う主人公が、落ちこぼれ3人とチームを組み、逆境に次ぐ逆境から最後は栄光をつかみます。まさに私にとって、どストライクの映画です。  大企業の第一線で活躍する主人公。しかし誇りを持つ仕事をしたいと、技術系の会社へ転職。そこで、人間的には落ちこぼれだけど、技術者としては超一流の3人と、1台99ドルの格安PCを作り上げます。  このPC、格安なだけではありません。まさに『あったら良いな』を体現した夢のようなPCで、超クールなんです。  いいですねー。夢があって凄く面白いです。  いろいろ人間的な欠点を抱えていたメンバー。チームの夢をかなえるために四苦八苦。少しずつ自分の短所を乗り越えていきます。それはもう見ていて気持ちが良いもんです。頑張る4人にずっと感情移入できます。  次から次へと妨害があり、逆風が凄いので、ラストの緊張感とカタルシスは半端ないです。  ですが、正義の鉄槌がくだるのが、アイデアを横取るフランシスだけってのが、何とも物足りないです。  99ドルのパソコンを完成させるなと圧力をかけてきた大企業の社長。負け犬呼ばわりした元カノ。この辺りにも何らかの『罰』や『後悔』を与えてくれたらもっともっとスカッとしたんですけどね。  とは言え、この作品は、笑いあり感動ありで、かなりの掘り出し物。  主人公アンディは騒いでばかりで何も作っていない気はしますが、そんな細かいことが気にならないくらいスカッとする気分爽快でご機嫌な映画です。[DVD(字幕)] 8点(2016-05-27 12:49:49)《改行有》

67.  17歳 ~体験白書~ 《ネタバレ》  まさに17歳の若者の体験記。  そこには笑いも無ければ、驚きも感動もありません。とりとめのない、少し脚色されたドラマがあるだけです。  おそらく、イライジャ・ウッドが出てなければ、途中で観るのを止めていたと思います。  映画として、そのストーリーに面白さは感じません。  ただ、アパートの同居人を含め、登場人物が皆個性的なのは、この作品最大の長所でしょう。  個人的には、マンディ・ムーア演じるリサのほうが、ジェーンよりよほどかわいいです。  イライジャ・ウッド演じる主人公のジョーンズが、ジェーンではなくリサに惹かれ、二人の恋が成就するようなストーリーであれば、もっと興味を引かれたかもしれません。  一人の若者が精神的に成長し、自立していくドラマとしては、無理のない自然なプロットで良いと思います。  もちろん、『良いこと』と『面白いこと』は別のものだとして考えなくてはなりませんが。  ラストはジェーンと再会しないほうが良かったように思います。  ほろ苦い恋愛を経験し、今までの自分をアパートに置き、一人バイクを走らせるからこそ、主人公の成長を感じる終わり方としては最高だと言えます。そこでジェーンとのラブストーリーでしめてしまうと、結局主旨は何だったのか、物語の一番大事な部分がブレてしまいます。  [DVD(字幕)] 5点(2016-05-15 19:07:38)《改行有》

68.  シックス・デイ  前半が何が起きているのかわかりづらくて退屈です。  普通は『謎』に対して『知りたい。』『解明したい』『推理したい』などの気持ちがわくんですが、この作品にいたってはそういった気持ちがおきません。人に興味をひかせるような求心力に欠けるんでしょうか。  それでも前半飽きずに見続けられたのは、頻繁にでてくる近未来ネタが面白かったからです。  近未来ものが楽しいのは、人の想像力、夢の世界が感じられる瞬間です。それがわかりやすく具現化されていればいるほど楽しくてわくわくしますね。ただ女の子の人形だけは不気味でしたけど・・あれが売れるとは思えないんですけどね。  後半は人々の思惑がはっきりしてきて、わりとあっさり謎だった部分が明らかにされていくので、メインのストーリーも面白くなります。  クライマックスはあまり盛り上がりませんし、サスペンスアクションならではのハラハラドキドキも足りませんが、暇つぶし程度には楽しめます。ただ少なくとも期待して見るレベルの作品でないことは確かですね。[DVD(字幕)] 6点(2015-11-17 13:50:25)(良:1票) 《改行有》

69.  処刑人 《ネタバレ》  丁寧に作られた前半に比べると、後半はだいぶ何でもアリになっちゃいましたね。後半になるほど現実感は薄れ、化け物ドゥーチェや女装警官ポール・スメッカー(ウィレム・デフォー)など、キャラ押しの感が強くなります。  最初の殺人は成り行きでしたが、不起訴になった後、今度は自分達の意思で悪人を狩っていくというストーリーが、いたって単純明快で面白いです。ただ、『悪人』の定義が本人達の中でも全然定まっていないせいで、こーゆー作品ではぜひ欲しいカタルシスが最後まで見ても得られないのが残念。  また、個人的にはロッコが不要。彼が仲間として二人を手伝うようになったせいで、ただでさえブレ気味なテーマがよけいブレブレになってしまった感があります。その上で、三人に味方しようとするデフォーは、悪い意味でご都合主義的であり、説得力がありません。  極めつけは悪役が悪役に徹し切れていない、悪役の華の無さにあります。不遜、不快、恐怖、非道といった悪の要素をこれでもかと盛り込んじゃうからこそ、『処刑』の爽快感が増すわけです。今作は、贔屓目に見ても足りません。悪には悪の、華が欲しい。  ラストの街頭インタビューしながらのエンドロールはかなり好きです。正直フィクションばりばりの本編から急にドキュメンタリータッチでしめくくるので、いきなり何事かと思いましたが、このアンバランスな感じは新鮮で悪くないです。  あれ?なんか批判的なコメントが多くなりましたが、映画としては全然面白いです(笑)[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-06-20 04:05:02)(良:2票) 《改行有》

70.  シンプル・プラン 《ネタバレ》  娯楽作品とは言い難い内容ですが、見る人を選ばないとっつきやすさがあります。シンプルな内容だからこそ、ディテールにこだわって非常に質の高い作品に仕上がっている気がします。  はっきり言って、お金をネコババしようが、警察に届けようが、もっと上手いやり方はいくらでもあります。つまり、この作品の何がすごいって、穴のあるストーリーにも関わらず、ハンクをはじめとする登場人物たちの選択が、『本当にそれしかない』と思わせる演出の上手さだと思うんです。  で、そのストーリーなんですが、人間の隠れた負の部分をひっぱり出しちゃっているんで、見ていて決して気分の良いもんじゃないです。  特に、いわゆる『世間からのはぐれ者』であるジェイコブとルー、それに対するハンク夫妻の対比が凄い。人としての道を確実に踏み外していくのは、良き夫、良き妻であるはずのハンク夫妻のほうである事実が怖いですね。世間一般の水準にあてはめた『善人』『真面目』なんてものが、いかに表面的なものかってのを見せつけられます。ジェイコブとルーなんか、お金が手に入ってもそんなに変わらないので、逆に人としてまともに見えます。  ジェイコブの『飛行機なんか見つけなければ良かった』という台詞が切ないです。ラストまで見たときに、冒頭のハンクのナレーションが意味を持ち始めます。欲にかられて失ったものの大きさを実感させられます。  好きなタイプの映画ではないので、この点数が精一杯です。ですが、私個人の好き嫌いを抜きにすれば、単純に映画としての評価は満点だと思います。ハンクたちは失うものばかりでしたが、この作品を観る人は教訓を得られます。  ただ、小説や映画に感情移入しやすい人は注意が必要かもです。鑑賞前は『これはフィクションです。』『これはフィクションです。』『これはフィクションです。』と3回くらいおまじないをかけておいたほうが良いかもしれません。[DVD(字幕)] 7点(2015-04-20 14:16:06)(良:2票) 《改行有》

71.  シーズ・オール・ザット 《ネタバレ》  目的のないラブコメってのれません。もしくは恋愛そのものが目的になっているラブコメは普通すぎて楽しめないのでしょうか。『花より男子』のあるエピソードにストーリーが似ていて、既視感を感じてしまったのも原因のひとつかも。なんにせよ、やや退屈だったのは間違いありません。  特に後半が今いち。ザックの優柔不断っぷりにイライラ。『迎えに行ったらいーやん。』『謝って、今の正直な気持ちを伝えたらいいやん。』ってずっと思っていました。  いつの間にかレイニーと生徒会長が両思いっぽくなっています。『何で?いつ、どこでときめいた?』ってついていけない感じだったのに、ディーンが突然レイニーを口説き落とそうとするから、もうわけがわかりません。話の展開が急すぎですよ。  それに、ライバルに魅力が無さ過ぎです。テイラーはあの性格、あの容姿で何故クイーンに選ばれちゃうのか理解に苦しみます。説得力が足りません。どっからどう見てもみんなに嫌われている印象も受けます。でもクイーンに選ばれる・・・。そもそもプロムっていったい何?  とまあいろいろ悪く書いちゃいましたが、レイチェル・リー・クックは魅力があるし、レイニーの幼馴染やザックの妹、父親など協力的な脇役達が何気に活躍する演出は結構好きです。  ただ一番拍子抜けだったのは、『変身してきれいになってみんなびっくり!』っていうはずのシーンで、全然そうならなかったことです。むしろパワーダウンしちゃったような。はっきり言って、レイチェル・リー・クックはドレス姿より、つなぎにめがねで作業をしているほうが、輝いて見えます。[DVD(字幕)] 5点(2015-02-15 02:49:58)《改行有》

72.  娼婦ベロニカ 《ネタバレ》  娼婦、中世のベネチア。当時の文化や習慣になじみがなさすぎて、共感しづらい作品でした。知らない世界、知らない時代を疑似体験できるのは、映画の良いところですが、時にはそれが作品の足枷にもなっちゃうようです。  サクセスストーリーのような盛り上がりを見せる本作。たとえなじみのない世界であっても、主人公が脚光を浴び、頭角を表す過程を見るのは楽しいものです。実際は、最後まで見てみると、サクセスというよりかは、時代に翻弄される一人の女性の栄枯盛衰の物語でした。  てっきりこのパターンで行くと最後はやはり悲劇で幕を閉じるのかと思ったのですが、意外にもハッピーエンド。あの絶体絶命の状況からの逆転には胸が熱くなるものを感じます。  ただそれでもね。マフィオの嫉妬心はさすがに気持ちが悪いし、マルコはラストを除いて、自分勝手な言い分ばかりが目につきます。その辺りは見ていて気持ちのいいものではありません。そういった負の要素が、軽快な音楽とベロニカの明るさによって中和されているのでエンターテイメントとして割り切れますが、観る人によって評価が分かれそうな作品だと思います。[DVD(字幕)] 6点(2014-08-20 04:22:10)(良:1票) 《改行有》

73.  シネマチックな恋人 《ネタバレ》  鑑賞後、爽やかな充足感に満たされる心地よい作品。  登場人物たちが、クセがある割りになんとなく和んでしまうような人達で、映画全体が優しいオーラに包まれているのが特徴です。  いわゆるサクセスストーリーとラブストーリーをミックスさせたよくあるパターンの映画ですが、『嘘』から始まっちゃっているため、べたべたな展開ながらも楽しめる程度にイライラハラハラさせるのがうまいです。  わかりやすく、深みはないですがエンターテイメントとしては完成形。恋敵として成立しているのかどーかもわからないリッキーや、読者モデルの友人など、脇役の活躍ぶりも適材適所でストーリーを盛り上げます。  ストーリーの中、自然に笑わせる展開も楽しい。『すげー、リッキーをぶっちぎった!』の少年の一言がお気に入りです。[DVD(字幕)] 8点(2014-06-07 05:09:46)《改行有》

74.  ジャッキー・ブラウン 《ネタバレ》  長いです。長いことが苦にならない名作はたとえ2時間を超えても時間を気にすることはありませんが、残念ながら本作は、4回は時間を確認したかな・・・。さすがに中盤から後半にさしかかる辺り、つまりジャッキー・ブラウンが警察に取引をもちかけるあたりからは面白くなってきます。その辺りからは最後まで突っ走れますね。  『何も話すな』『わかった』バーン。で、メラニーが撃ち殺されるシーンや、ルイス(ロバート・デ・ニーロ)が撃ち殺されるシーンはなかなかの衝撃です。特にロバート・デ・ニーロがこんな扱い受けているのを見たことがなかったのでちょっとびっくりです。  まあそれもこれも散々時間をかけて、それぞれの人物をじっくり丁寧に見せてくれたことがこの衝撃を生み出しているのでしょう。ただ、映画ってのは限りある時間の中でドラマを見せてくれるから素晴らしいのであって、個人的には時間に頼った演出ってのはあんま好きじゃないです。  それから演出や脚本にちょっとした工夫があるのは面白いのですが、肝心のストーリーが結局のところ一本調子でひねりもサプライズもないんです。その分普通に最後まで、まあ多少はハラハラしながらストーリーを目で追って終わり、っていう安定感が感じられるのですが、こんな平凡なストーリーならやっぱこんなに時間は要らんでしょ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-05-26 02:15:36)《改行有》

75.  ジャングル2ジャングル 《ネタバレ》  この作品は、よく言えばバランスが良く無難、悪く言えば『ウリがない映画』です。  この手のタイプは、何より文化の違い、生活習慣の違い、そういったものをクローズアップすることがまず大事なんだと思います。そこで重要になってくるのは、それぞれの文化の長所と短所をバランス良く表現することでしょう。そこに笑いや感動、様々なドラマが生まれるのだと思うんです。  本作では、サム・ハンティントン演じるミミ・シクが、例にもれず未開の地からニューヨークへと旅立ちます。お約束の展開ですが、わくわくします。ところが、ミミ・シクは、文化の違いから失敗ばかりします。それはまだ良いんです。その失敗をうまく笑いや感動、ドラマへと昇華しきれていないのがじれったいんです。  また、ミミ・シクはその戦闘能力の高さから、マフィアとの対決(ほんの7,8分くらい)だけは活躍します。ですがそれ以外のシーンではただの困ったちゃん扱いばかりなんですよ。  つまり、個人的には一番見たかったミミ・シクの活躍が圧倒的に足りないがために、爽快感が足りないんです。父親との絆も観る人の共感を得られるほどうまく描けているとは思えません。  更にはラスト、父親は結局元妻とどうなったのか、はっきりしないところでジ・エンドです。  ミミ・シクやそのガールフレンド役の子は人から愛されそうなキャラクターだっただけに、もっともっと楽しく、納得のいく映画にしてほしかったです。[DVD(字幕)] 5点(2014-05-04 05:57:59)《改行有》

76.  ジャングル・ジョージ 《ネタバレ》  ディズニー映画は好きなんですが、これはやりすぎ感が強すぎてついていけませんでした。また、ナレーションがちょっと多すぎるのも好きになれません。『この映画では人は死にません。』とか、ナレーション使っての小細工も1回くらいならいいんですが、何回も使われるとうっとうしい。ナレーションと喧嘩をするっていうアイデアは漫画チックで良かったんですけど、その1回くらいに留めて欲しかった。  あくまでファンタジー+コメディですから、気楽に観たつもりなんです。それでも、シリアスにしてほしいシーンであってもひたすら茶化されるとなんか残念です。婚約者のライルと密猟者の二人くらいは極悪にしてもらって、そこはびしっと子供が見ても楽しめるアクションでしめたほうが良かったんじゃないでしょーか。  真面目なストーリーの中だからこそ光るコメディだと思います。コメディばっっっっかりだと、楽しいというより適当に誤魔化されている感じがして逆に楽しめません。[DVD(字幕)] 4点(2014-04-30 01:42:10)《改行有》

77.  白い嵐 《ネタバレ》  ノンフィクションが題材になっていますので、極力脚色を控えているのはわかります。ただ、あまりにエピソードを盛り込みすぎたために、若干間延びしてしまった感があるのが大変もったいないと思うので、そっちのほうは何とかしてほしかったです。女子学生の一団とのエピソードや、みんなで1ドルずつ出し合ってのシーンなんかは、もっと短くするか、まるまるカットしちゃっても差し支えなかった気がしますよ。  また、肝心のホワイトスコールに遭遇したラストシーンは、なんかすごくわかりにくいです。物語の中心人物っぽい4人の生徒のうち、フランクは戦線離脱していましたが、ギルはお兄さんの写真を取りに戻ったせいで船室から出られなくなってそのまま海底に、ちょい不良のディーンは救命艇を救出するも自身は縄がからまり海底に沈んだってことなんですか?で、確かシェフ担当の先生はどうなったかもわからないまま死んだことになったような・・できればこの一連のシークエンスにこそもっと力を注いでもらって、もう少しだけわかりやすい演出にしてほしかったです。  そうえいば、救出後、チャックが試着室の中に入った途端、まるで荒波の中にいるかのような錯覚に陥るシーンがもの凄く恐ろしかったです。そんで、この辺りからラストまで、個人的にはかなり良かったと思っています。裁判は確かに残された時間で無理やりまとめた感はありましたが、この作品の場合本質はそこではなさそうなので、特に問題はないかなと思いました。 チャックの船長を弁護する魂の演説は、お約束のようなフレーズが並んではいますが、やっぱり感動しちゃいますね。[DVD(字幕)] 6点(2014-04-22 03:23:21)(良:1票) 《改行有》

78.  ジュマンジ 《ネタバレ》  こういうタイプの映画は理屈抜きで本当に楽しくて大好きです。  映画だからこそ創り出すことが出来る世界を見せてくれるわけですから、本当に夢のある作品だと思います。  ゲーム好き、ファンタジー好きな自分にとっては、双六で出た目の内容がすべて真実になってしまうなんて、最高にわくわくします。更には、事情を知らない町を巻き込んでいって、次第にスケールが大きくなっていくのがまた良いんじゃないでしょうか。スケールを大きくしすぎるとしらけちゃうこともあるのですが、この映画はその辺の匙加減も絶妙です。娯楽作品として文句なし。はじめてナイト・ミュージアムを見たときの感動をまた味わうことが出来ました。(なんか、自分の中で同系列の映画にカテゴライズされています)  夢あり、笑いあり、ドラマあり、娯楽作品としてもっと評価されても良い作品だと思います。やっぱ映画はこうでなくっちゃね。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-03-20 01:48:00)《改行有》

79.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》  最初からスーパーマンであるアンディの快進撃に、刑務所ものでありながら爽快感を味わえるエンターテイメント性の高い作品です。  モーガン・フリーマン演じるレッドの評判が良いようですが、私はレッドの視点を通して描かれるアンディの人柄に魅力を感じます。言ってしまえばこれはきっと贖罪の物語なんでしょう。アンディがレッドに「妻を死なせたのは自分だ」と告白するシーンがあります。ノートン所長とハドリー主任にトミーを殺された直後です。レッドに告白したのは、公明正大なレッドに自分の罪を許して欲しかったからでしょう。そしてレッドの言葉が、きっとアンディに脱獄という選択肢、そして新しい人生を生きる後押しをさせたんじゃないでしょうか。  もしノートン所長がアンディにとって公平で中立な立場の人物であったなら、レッドの役割はノートンになっていたのかもしれません。再審請求をし、司法の力で自分の無実を証明すれば、妻殺しの犯人の再捜査が始まります。アンディにとってはそれが、妻のための罪滅ぼしになると考えていたのではないでしょうか。  ところが、ノートン所長もハドリーも、結局は私利私欲のことしか考えない卑小な人物でした。刑務所内での安全を確保し、やりがいのある仕事を与えてくれて、アンディに協力的だった二人ですが、結局はアンディの信頼を簡単に裏切ります。二人にとって、いや刑務所にとってアンディは「便利な囚人」以外の何者でもなく、道具に過ぎなかったのです。  ただアンディは二人を心底信じていたわけではありません。しっかり保険もかけていたのです。それが書類上でのみ存在する架空の人物であり、ノートン所長に作らせた口座であり、脱獄用の穴だったのです。それらを使うことになったのは結果論にすぎません。もしノートン所長達がアンディのために立ちあがるのであれば、私にとってこれはヒューマンドラマとして最高の作品になったかもしれません。  ですがストーリーは、かけていた保険を使うように展開していきます。散りばめられた伏線を一瞬で回収するラストは最高に面白いのです。やはりこの作品は、『娯楽作品』として一級品なのでしょう。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-01-13 13:47:55)《改行有》

80.  ジャッジメント・ナイト 《ネタバレ》  殺人現場を目撃したために、4人の元不良が命を狙われるってだけの設定なのですが、その単純さ故のインパクトと臨場感に思わずひきこまれてしまいました。  落ち着いたとはいえ、血気盛んな4人の主人公たちは、初めからなんかやらかすんじゃないかという雰囲気たっぷり。だけど予想していたほどの暴走はせずに、純粋にトラブルに巻き込まれちゃいますので、素直に主人公たちを応援できる脚本なのは良かったです。よくある、自業自得だろパターンだと、個人的に感情移入しづらいんですよね。  ただ単純でわかりやすいストーリーに終始したため、中盤あたりからいつまでも主人公たちを追いかける動機に説得力を欠き、観ているこちらは若干の中だるみ感がおこります。途中で、被害者になることを拒み、反撃の狼煙をあげようかというところでは再び盛り上がりを見せますが、結局はその後も逃げ回り、盛り上がりきれずにラストまで突っ走ります。  最初の理不尽すぎる緊迫ムードがとても良かっただけに、中盤からラストにかけて普通の追いかけっこアクションになってしまったのはちょっと残念だったかも。  ただその分万人向けのサスペンスアクションムービーには仕上がっていますので、割と誰でも楽しめる良作だと思われます。[DVD(字幕)] 6点(2013-07-01 04:17:58)《改行有》

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