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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 旅立ちの時 偽名を使い転々と逃亡生活を続ける家族、その中にあって自らの運命と将来を思い悩む主人公の心理描写がすばらしい。青春の旅立ちだが前途洋々の船出とはいかない。親の庇護を離れることにより、これからは今まで以上の困難が待ち受けていることだろう。それでも青年は独り立ちし自らの道を切り開いて行かなければならない。映画はそういった家族の絆とは何か、旅立ちとは何かを考えさせてくれる。また親子と言えば母アニーと祖父との面会シーンも印象に残る。総じて良い映画であり満点をつけてもいいかなと思ったが、一つだけ気になる点がある。ジュリアード音楽院と言えば一流も一流、世界でもトップクラスの音楽大学だ。いくら天性の才能があったにせよ、恵まれた環境と猛練習、どん欲な向上心がなければ入学は不可能だろう。オーディションで聞いただけで推薦できるとは信じられない。[DVD(字幕)] 8点(2018-01-09 11:36:26) 2. 大統領の執事の涙 見ざる聞かざる言わざるの精神でただひたすらにご用を仰せつかる、それが大統領執事の仕事なのか。そして態度には品と節度がある。黒人が決して野蛮でないということを歴代大統領に知らしめる役割を果たしたとも言えるのではなかろうか。それに対し息子ルイスは真っ向から公民権運動に立ち向かうのだが、この親と子の対比がすばらしい。人種差別は徐々に解消されていっていると思うのだが未だに根強く残っている部分もある。その意味では思い知らされる映画でもあった。[DVD(字幕)] 8点(2015-02-28 08:38:38) 3. 旅路(1958) バート・ランカスターとリタ・ヘイワースの元夫婦、デヴィッド・ニーヴンとデボラ・カーの少佐と令嬢のカップル、どっちのペアが主演なのか本当に迷ってしまう。というかどっちも主演の群像劇、こういった映画はその昔「グランドホテル」という有名な映画もあったっけ。これに令嬢の母親、ホテルの女主人が加わって見事な舞台劇を作りあげる。決して「グランドホテル」に負けていないし、個人的にはこっちの方が断然好き。賞の選考もさぞ困ったと思うけど、劇をまとめ上げてる女主人クーパーを演じているウェンディ・ヒラーはアカデミー助演賞ピッタリだと思う。映画はラストの朝食シーンが実に良い、これだけでも高得点だと思う。[DVD(吹替)] 8点(2014-05-26 19:09:33) 4. 第十七捕虜収容所 捕虜を扱った映画だけど「大いなる幻影」とは違って娯楽映画の色彩が強い。米国映画で監督がビリー・ワイルダーだからかもしれないが、戦争の悲惨さに的を絞ったものではないと思えば腹は立たない。というか、やっぱりワイルダーらしいおもしろさだ。[DVD(字幕)] 8点(2013-08-27 15:46:16) 5. ダンサー・イン・ザ・ダーク 二度と見たくないという人には酷かもしれないが、何年か経って再度見て冷静にレビューが書ける映画かもしれない。私も最初見たときの衝撃は大きく、とても言葉にできなかったことを覚えている。 確かにセルマの考え方や行動は異常だ。しかしそれは遺伝による先天的な目の病気ということを考えれば理解できることかもしれない。それなのに敢えて子どもを産んだという事実、それをどう考えればよいのだろう。不幸はここから始まっていたのかも。そして死刑執行という運命、死刑制度がなくならない限り、解消できない不幸かもしれない。 ラース・フォン・トリアーという監督は、つくづくすごい人だと思う。ミュージカルで綴る空想の世界が見事。[DVD(字幕)] 8点(2012-07-14 22:45:12)《改行有》 6. タイタニック(1997) 下のとらやさんのレビューを読んだら、私とほとんど同じ感想なのにびっくりした。「下の人に同じ」とだけ書くのはまずいので、敢えて触れられてない点を。 この映画が3時間を超える長さになっているのは、最初と最後に年老いたローズを入れたからだろうと思う。これがなければ普通の尺になっているだろうし、最初見たときはその方がすっきりすると思っていた。しかし、改めて見てみるとこの部分が相当な意味をもっているような気がしてきた。若い男女を中心に描かれたドラマだけに安っぽいという評もあるだろうと思うが、ローズの回想としてのタイタニックと捉えれば、何も問題ないのではなかろうか。[DVD(字幕)] 8点(2012-01-07 03:56:05)(良:1票) 《改行有》 7. ダラスの熱い日 ケネディ大統領が狙撃され、犯人として逮捕されたオズワルドも2日後に射殺されたニュースは当時大変なニュースだった。そして真相もわからないままに幕引きとなると陰謀論が続出、その中で作られた映画だ。だが実写フィルムとともに見てるとそれが本当のことらしく思えてくる。大変ショッキングな映画だった。後にJFKを見て陰謀説の確信がさらに高まったのだが・・・。[映画館(字幕)] 7点(2013-12-29 22:35:19) 8. 脱出(1944) 言わずとしれたボガートとローレン・バコールを結びつけた映画で、その立役者はハワード・ホークス。DVD特典に付いている映像を改めてみると撮影当時の状況がよくわかる。若干カサブランカと似通ったストーリーだが、私はこっちの方が好き。ウォルター・ブレナンのエディーにも人間味を感じるし、歌うローレン・バコールもすごく良いと思う。終盤"How Little We Know"を歌うバコールを見つめるボガートの目はまさしく恋している目だ。[DVD(字幕)] 7点(2012-12-04 10:44:20)(良:1票) 9. ターミナル 空港から出るに出られなくなったというのは、「パリ空港の人々」の二番煎じでその分はマイナスだけど、そこを除くと悪くないと思う。むしろパリ空港の人々より明るく、ロマンスあり笑いありで良いと思うし、何より空港で生活するバイタリティーがある。 トム・ハンクスはやはりうまい。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-25 20:00:23)《改行有》 10. 打撃王 《ネタバレ》 私が少年の頃ゲーリックの名前を知ったのは、戦前の日米野球で大リーグの強打者たちを手玉にとった沢村栄治から、唯一のホームランを打った打者としてである。そして彼の名前を再び目にしたのは、日本の鉄人衣笠祥雄がゲーリックの2130試合連続出場という大記録を破ったときだった。 ホームラン記録を持つベーブ・ルース(映画にも本人が登場)とともに、ヤンキースの3番と4番を組み最強の打線と恐れられたのだが、映画のゲーリックは人間味あふれ様々なエピソードを持つ。少年とのホームランの約束やエレノアへの結婚申し込み、パトカー誘導での球場乗り込みなど、野球にそれほど関心がない人にも目を見張るものがあると思う。 そしてゲーリックの引退試合、彼は不治の病にかかっており、38歳になる数日前に亡くなった。まさに波乱の人生であり、米国民から大変愛された人であった。 ところでゲーリックは左打者なのに、演じているゲイリー・クーパーは右利き、映画での撮影は何と・・・というエピソードがあるそうな。 [DVD(字幕)] 7点(2011-11-23 19:24:24)《改行有》 11. ダイヤルMを廻せ! いつ何がどのように起こるかは偶然の出来事、用意周到に練られた完全犯罪も偶然によって思わぬ展開になり、捜査の方も偶然によって思わぬ解決の糸口が見える。この映画はコロンボみたいな研ぎ澄まされた感覚はないが、偶然をうまく使った映画だ。それが見ていてスリリングであり、おもしろい。 ちなみに米国は電話ダイヤルにアルファベットが割り当てられ、MNOは数字の6に相当するのだそうだ。[DVD(字幕)] 7点(2011-10-02 08:19:59)(良:1票) 《改行有》 12. タワーリング・インフェルノ 《ネタバレ》 ワーナー・ブラザースと20世紀フォックスという2大メジャー映画会社が手を結び、史上初めての共同制作した記念すべき映画。これにはそれぞれが、ビル火災という同じテーマを持つ2扁の小説「ガラスの地獄」と「ザ・タワー」の映画化権を買い取ったことから起こった。すなわち同時期に同テーマの映画を別々に制作するより、2つの会社が力を合わせ、より大きな映画を制作した方が得策と判断したためだ。 したがって映画は、史上まれに見る豪華でスケールの大きいスリリングな映画となった。スティーヴ・マックィーンとポール・ニューマンという2大トップスターを主役に配したほか、脇役陣の豪華さも見事である。そして何よりも特撮技術を多用し火災現場をリアルなまでに再現できたのである。 映画を初めて見た時はハラハラどきどき、大変興奮しおもしろかった記憶がある。しかし、今思うと「大空港」や「ポセイドン・アドベンチャー」のような人間ドラマが少ないのが物足りない。入念に設計したはずのビルが、安全性不備から大火災に至るまでの過程をもっと入念に描いても良かったのではと思う。[映画館(字幕)] 7点(2011-07-18 21:56:21)《改行有》 13. 大空港 《ネタバレ》 若い頃に見た映画であり、1970年代のパニックブームの火付け役になった映画である。登場人物それぞれにドラマがあり、一つの事件・事故を通して物語が展開する。実におもしろく、ハラハラどきどきの連続だった。これ以降この映画をまねたパニック映画がたくさん作られたが、これを超える映画はそうたくさんは出て来てないと思う。 この映画とちょうど同じ頃、よど号ハイジャック事件が起こり、その後は空港でのチェックが厳重になったが、それまでは機内に危険物を持ち込むような心配はされてなかった。今思うと信じられないことではあるが・・・。 やはりこの映画ではヘレン・ヘイズ演じるただ乗り婆さんであろう。助演女優賞受賞も当然と頷ける。 こういったとっさの事故では、機長の指示に従うことが極めて重要であり、機長にはそれだけの責任とカリスマが要求される。ディーン・マーチンの機長はその点では無難こなしはしたかもしれないが、やや公私混同の感がある。 バート・ランカスターの空港長夫妻の離婚話も、一件落着になって良かった。[映画館(字幕)] 7点(2011-07-18 21:12:17)《改行有》 14. 大地(1937) 《ネタバレ》 パール・バックの「大地」とマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」は共通点が多い。どちらも女性作家であり、ほぼ同時期(大地が数年早い)に書かれ、ともにピューリッツァー賞を受賞し映画化された。違いは舞台が米国南部か中国かであり、「風と共に去りぬ」がタラの土地を基盤にしながらも、ロマンをテーマにしたのに対し、「大地」はあくまでも中国の土地にテーマを固執したことである。 この映画は、大地を耕し収穫を得ながら、飢饉、戦乱、イナゴの大群と次々に苦難に遭遇し何度も土地を失いながら、なおたくましく生きる夫婦の姿を描いている。 特に2年連続のアカデミー主演女優賞を獲得したルイーゼ・ライナーの好演が光っている。[DVD(字幕)] 7点(2011-04-23 07:11:55)《改行有》 15. タバコ・ロード お金がない、汚い、はしたない。ないない尽くしでおもしろくない映画なのかと言うとそうでもない。ポンコツ車のパンクから始まって、義理の息子のカブ(なぜ持って来たのかわからないが)をかすめ取る浅ましさ、逃げた娘の夫に別の娘をあてがうあつかましさも笑って見過ごせる。情感豊かな作風はやはりジョン・フォード。[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-20 21:42:55) 16. 大アマゾンの半魚人 昔ハラハラどきどきで見た記憶はあったのだけどレンタルのDVDがあるとは思わなかった。そしてビリー・ワイルダーの七年目の浮気とも繋がったら私とまったく同じ思いの人までいたんだ。何億年も進化しなかったというけど頭脳はちゃんと進化しているし、美女に弱いのはキングコングと同じだ。[DVD(字幕)] 6点(2015-07-07 16:31:53)(良:1票) 17. 007/カジノ・ロワイヤル(1967) 前もって話には聞いていたがショーン・コネリーのジェームス・ボンドとは大違い。格好良いが女に弱いアクション映画ではなく、何とも言えないコメディ映画だ。だがデヴィッド・ニーヴン、ピーター・セラーズをはじめ俳優陣は超豪華、何とオーソン・ウェルズまでもが登場する。そしてまた美女ぞろいの布陣やバート・バカラックのすばらしい音楽、これで物語がしっかりしていたらそれこそ名作だったかも・・・。映画はパロディというが、どこがどうパロディなのかわからない私にはちょっと??[映画館(字幕)] 6点(2014-05-20 07:11:43) 18. 黄昏(1952) 自業自得と言ってしまえばそれまでだが、そうなる運命をたどったところに本物の愛があったのだろうか。好きになれない(共感できない)映画だけど、ラストのわびしさが妙に心に残る。ひとつわからないのは、キャリーの姓が解説その他でミーバーとなっているけど、映画の中ではマデンダとなっている。初めはわざと偽名を使っているのだと思っていたけど・・・。[DVD(字幕)] 6点(2013-05-08 23:33:35) 19. タイム・マシン/80万年後の世界へ ジュール・ヴェルヌとともにSF小説の先駆者として知られるH・G・ウェルズの原作小説に基づく映画。少年の頃はこれらの小説を良く読んだものだ。今となっては物足りない面も多々あるが、19世紀の原作に20世紀に起きた戦争や核の脅威を付け加え、私たちに警告を発している。そして戦争のない理想社会ユートピアとはなど、ウェルズの思想も伺える。ところでこのページにはフェイ・ダナウェイ出演とあるが、彼女の映画初出演は1967年だったと思うのだが・・・[映画館(字幕)] 6点(2013-03-08 08:03:02) 20. 探偵物語(1951) 《ネタバレ》 どこの社会にも己が正しくいつも正義を行っていると勘違いしている者がいる。そういう人間は、相手の非を決して許そうとしないし、忠告も聞き入れようとはしない。実に困った存在である。この映画の主人公もとうとう妻に「あなたは冷酷な人だ」と言われてしまう。そして最後は銃弾に倒れてしまう、実に哀れである。 この映画は舞台劇だから、人間の性格や感情がもろに表面に出てしまっているが、本当の警察署ならば決してあり得ないことだろう。[DVD(字幕)] 6点(2012-04-25 21:50:10)(良:1票) 《改行有》
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