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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
21. デッドマンズ・プリズン DEAD MAN'S PRISON 《ネタバレ》 評価が低かったので期待していなかったのですが、だいぶ良い感じのゾンビパニックですね。パンデミックの要素もあってグッジョブです。ゾンビ映画に求める、超個人的二大要素。『グロ』『サバイバル』、この二つを見事にクリア。よって合格点でございます。 ストーリーもシンプルで良いですね。わかりやすい。単純だけど、ちゃんと真面目に作られていて面白い。出演者は知らない人ばかりですが、みなさん熱演で、危機感、恐怖感、焦燥感、しっかり伝わってきますよ。『刑務所』という小さな箱ながらも、この世の終わりみたいな終末感、絶望感がきっちり描けている気がします。 その一方で、希望が最後まで残っている。外に出るという希望。希望があるから恐怖や焦りがより際立つ。絶望的なシチュエーションが映えるわけですね。 外にでたとき、夜ではなく昼間というだけで、この映画はポイントが高い。お日様の光が人間様に与える安心感ってすごい。そして夜より昼のほうが解放感があります。 腕ぶっちぎりもあるし、内蔵ひきずりだしもある。ゾンビオタクが見たいものはすべて網羅。子供まで犠牲になっちゃうとこなんか、大分攻めてる感じがします。 8点にしようか迷います。減点項目として挙げるとすれば、プリズン内の状況が非常にわかりづらい。それに、要所要所で挟まれる人間ドラマが全体のテンポを悪くしている。じゃあマイナス2点で8点かな。 あ、もう一つあった。主演女優が友近に似すぎで、若干気が散る。とゆーことでやっぱ7点にします。[DVD(字幕)] 7点(2018-04-10 23:57:41)《改行有》 22. デアデビル 《ネタバレ》 父を殺され、愛する人も殺されちゃう主人公。ヒーローものとしてはちょっと暗いストーリー。だけどそれが復讐のカタルシスへとつながって・・・いかない!なんだこれは。ブルズアイ生きてる。キングピンへの制裁ぬるい。そして何かを匂わせたまま迎えるエンディング。そりゃあ反感を買っても仕方がないストーリーです。 とは言え、序盤から中盤にかけては文句なしに面白い。特に『子供と父の絆』のスタートから、『少年が視力を失ってデアデビルになるまで』のエピソードなんか、ほとんど満点と言ってもいいくらいの出来栄え。更には無罪放免になった悪党を成敗するヒーローものならではの勧善懲悪アクション。これは期待が高まるというものです。 そしていよいよブルズアイ、キングピンという真打登場。ところがこの辺りからバトルも物語も減速。一番の見せ場になるはずであろう対決が、一番つまんないってのは、この手のヒーローアクションものでは致命的ではなかろうか。 映画の出来としては全然悪く無いのに、ラストが全然スカッとしないだけで、こんなに満足感を感じられないとは。 キングピンを前にして、なんかよーわからん『ヒーローの美学』みたいなもんを持ち出して、愛する人を奪った諸悪の根源に情けをかける、なんともパンチの弱い結末。後味が悪い映画って好きじゃありませんが、中途半端な結末の映画ってもっとタチが悪いかもしれません。 序盤から中盤くらいまでの、圧倒的なダークヒーローで最後までいってほしかったですね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-10-20 14:08:41)《改行有》 23. テキサス・レンジャーズ 《ネタバレ》 スティーヴ・マイナーという監督が結構好きです。 この監督の映画、ほとんど全部見ています。(ただのB級映画好き。お気に入りは『ガバリン(笑)』) 背伸びしていない感じが好感が持てます。 小難しい作品が一切無いんですよね。とにかくわかりやすい。この一言に尽きます。 『テキサス・レンジャーズ』のストーリーもいたってシンプル。 テキサスに無法者がいる。人は殺す。牛は盗む。女はさらう。 無法者達を許すな、と州知事が『テキサス・レンジャーズ』を結成。 あとはひたすら悪者を追っかけてはガンファイトの繰り返し。 待ち伏せ、スパイ、偽情報による誘導作戦、敵の罠にことごとくひっかかっるテキサス・レンジャー。 ですがラストは奇襲が成功して、めでたしめでたし。 あっと驚く展開は無し。とにかく、リズミカル。スピーディー。わかりやすい。 まあ、そーゆーテイストですから、人物の造形もかなり軽めです。掘り下げは浅く、感情描写は希薄に。悪い奴はとことん悪く、ピュアなやつはとことんピュアに。 ですが個人的に、好きです。なぜなら見ていて楽しいから。 大好きなレイチェル・リー・クックの使い方だけが、もったいないというか、物足りないというか。そこはちょっと残念なポイントです。 ガンファイトのタッチ、テンポは良いのですが、この作品のガンファイトは、誰が誰だかわからなくなってしまうんですよねー。 そこだけもう一工夫ほしかったところです。[DVD(字幕)] 7点(2016-06-02 15:21:38)《改行有》 24. ディナーラッシュ 《ネタバレ》 たった一晩の出来事を一本の映画にしているのに、凄いスピードで物語が展開していきます。 ただの群像劇と見せかけて、一見無関係だった人物達が、ラストに結びつく見事な脚本。これは唸らされました。 ごった煮の人間関係がラスト直前まで何一つ収拾がつかないまま進んでいくので、どーなることかと思いながら見ていたのですが、まさかこんなに綺麗にまとまるとは。 もちろん大筋のストーリーとは関係ないまま放置されっぱなしの、サブエピソード担当の人たちもいますが、だからこそ何が起こるかわからない騒々しくも不安定な空間を満喫することができるのでしょう。 てっきりグルメドラマかと思っていたのですが、どちらかと言えばサスペンス色が強くなっている作品。 面白いとは思いますが、人によっては合わない人もいるかもしれませんね。 次々にお客さんが入ってくるのに、副料理長や料理長が仕事ほったらかしてプライベートなことばかり重視するのが、個人的には大きく減点。ここは自分の価値観、倫理観とあまりにもかけ離れすぎています。 みんながレストランの仕事を真剣に頑張っていることを前提としたプロットだからこそ、あのオチに衝撃を受けるとともにある種の爽快感を感じるのだと思います。 しかし見終わってみれば、実はすべてがルイスの手のひらの上。刑事夫妻まで、本人達が気付かないままコマとして使っている、計算しつくされた復讐劇。ルイスファミリー恐るべし。[DVD(字幕)] 7点(2016-02-02 01:46:44)(良:1票) 《改行有》 25. デビル(1997) 《ネタバレ》 父親がいきなり撃ち殺されるオープニング。激しい撃ち合いから始まる序盤。まるで内戦中のような、街に漂う緊張感。タイトル『デビル』の名にふさわしい、血で血を争う凄惨な物語となっていくのでしょうか。いやいや、ブラピ演じるフランシスが亡命・潜伏してからは映画の雰囲気が一転。フランシス(亡命先ではローリー)をとりまく人間ドラマが始まります。 まったりとした展開。スローライフのようにゆっくり過ぎていく時間。ローリーやトム・オミーラ(ハリソン・フォード)がどういう人物なのか、丁寧に私たちに印象づけてくれます。さすがにまったりしすぎて退屈で冗長に感じる部分はあります。ただローリーとトムの二人は、共に善人であり、事情が違えばきっとお互いに友人や親子のような関係になりえただろうことが痛いほど伝わってきます。 この前半の抑え気味で地味で、でもなんだか大切にしたくなるような人間ドラマがあったからこそ、後半の展開、そしてラストに切なくやりきれない気持ちが生まれるのでしょう。 タイトルと人物設定及びストーリーに若干のずれは感じますが、映画としては個人的に好きなタイプです。相容れぬ立場でありながら、お互いの存在を尊重しあい、思いやりあえるような人間関係は心にぐっとくるものがあります。そういった意味では、なかなかに良い映画だったんじゃないでしょーか。僕は好きですよ、こーゆーの。 ローリーはかわいそうだったけど、人生の最後にトムやその家族と出会えて嬉しかったんじゃないかな。最後は幸せそうにも見えました。ってのは言いすぎですかね?[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-05-22 12:43:42)《改行有》 26. デンジャラス・マインド/卒業の日まで 《ネタバレ》 実話好き、学園ものが好きな人であれば絶対に見ておいて損はないであろう映画です。 生徒がこれだけたくさんいて、すべての生徒の問題を解決するなんてのはフィクションの世界では可能かもしれませんが、現実世界ではそうはいきません。実際には、先生個人の力なんてたかがしれていて、どうにもならないことのほうが多いに決まっているんです。この映画も実話ものらしく、どうにもならない、救えない生徒が何人か出てきます。ただこの映画の素晴らしいところは、それでも教師のルアンが最後まで生徒のために希望を捨てずに、あがく姿を見せつづけるところにあります。そしてやはり、救えない生徒は救えないままなのですが、ルアンのアクション、そして言葉にとても力強いメッセージを感じるのです。 ルアンは言ってしまえば正統派の熱血教師。自分の信念を、本音で生徒と学校にぶつけるだけで、じつはこれといったとりえのない、金八先生と同じタイプの教師です。しかしルアンは生徒に知識と教養を授け、考える方法を教え、成長させていくのです。教育者として最も大切な何かを持っているのです。だからこそ見ている私達に、教育者として大人として、あるべき姿を教えてくれているんです。 良い映画です。良い映画すぎて、若干の物足りなさを感じてしまったことは正直に認めますが、オススメの1本です。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-12 00:41:50)(良:1票) 《改行有》 27. デッドフォール 楽しい。単純明快。娯楽気楽らくらくアクションで気軽に楽しめます。愉快痛快で最初から最後までノリと勢いだけで観る人を楽しませてくれます。結構深刻なピンチの状態でも二人が延々と軽口ばかりたたくので、全然深刻な雰囲気にならないのが割り切っていてとても良い。「これは娯楽作品だから肩の力抜いて安心して楽しみなさい。」と言われているようです。 こーゆー映画も良い。たとえ見慣れていてもこーゆー映画が少なくなったら寂しいですしね。 久しぶりにカートラッセルに会った気がしたけど、カートラッセルいいなぁ。カートラッセルはいいなぁ。スタローンも良いけどさ。カートラッセル、・・・いいなぁ。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-05 05:58:33)《改行有》 28. デルタ・フォース(1985) 《ネタバレ》 ただの娯楽映画かと思いきや、ラストシーンに何かのメッセージがあるような気がしてとても印象に残りました。最後の戦闘で犠牲になったチームの隊員が息をひきとるその時、助けられた人々はそんなことはつゆ知らず、外で踊って喜んでいて、なんかせつなかったです。 宗教や戦争に疎いため、なぜハイジャックしたのか、その動機が弱い気がしましたが、飛行機内でのハイジャック犯と乗客のやりとりは緊迫感があって良かったと思います。飛行機を降りて、デルタフォースが動きだしてからはただのアクションものになってしまった感はありますが、それでも全編通して満足のいく内容でした。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-02-22 01:56:27)《改行有》 29. 天使とデート 《ネタバレ》 天使は、愛と宿命の泉のマノン役の人だったのですね。納得です。もはや美しさが人間業ではありません。 ストーリーも普通に良かったです。前半はコメディ要素が特に強く笑っちゃいました。パティの父親が、会社の役員たちに次の広告のモデルを説明するときのくだりは爆笑です。結局パティ親子はちょっと残念な結果になってしまいますが・・・ 個人的には、天使の姿が人目にさらされて、その時のパティやマスコミの反応を見てみたかった気はしますね。 ラストのしめは、安直なうえ、とことんハッピーエンドで終わらせていますが、好きな終わり方です。「上層部から休暇をもらった。」って最高です。[DVD(字幕)] 7点(2012-04-10 09:15:38)《改行有》 30. デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 ミステリアスな雰囲気のプロローグ。これは小難しい感じのやつかと不安に・・・。 いえいえ、実際はそんなことはなく、いたってよくある・・ごほんごほん、失礼(^_^;) まあ悪く言えばありきたり。良く言えばシンプルでわかりやすい。そのぶん新鮮さや斬新さとは無縁ですが。でも人の好奇心をくすぐるくらいのミステリー要素はあるんですけどね。定番ならではの面白さだって約束されています。 私は個人的にトビン・フロストが持っているブツが気にはなっていたのですが。要はCIAやM16といった諜報機関の不正・汚職詰め合わせファイル。CIAの役付きが、そんなものを暴露されているとは困ると暗殺者グループを差し向けただけっていう、小者臭漂う真相なのは拍子抜けでした。テロから市民を守るとか、そーゆーのだったらもう少し大儀を感じられてアツくなれるんですけどねぇ。フロストの体験談で、ぎりぎり大儀を感じられるくらいです。 ある程度映画を見慣れている人からすれば、すべて予想の範囲内でしかストーリーが動きません。 私は定番・王道・ありきたり、嫌いじゃないのでそれなりに楽しめますが。そーじゃない人には物足りないかもしれませんね。 アクションが、アップの多用。激しいカメラの切り替わり。そして暗い。だから総じてとても見づらい。特に追っかけっこのときがひどい。驚かせるのも、油断したところで突然車ドーン。狙撃バーン。の繰り返し。いや、それ自体は良いんですが、そればっかりだとあまりに芸がない・・・。技術とセンスの無さを、テンポと勢いで誤魔化しているかのよう。 ・・・・まあ、最近のアクション映画ってこんなのばかりですが。 そろそろ作り手の自己満足、独りよがりは卒業してもらって、見る側のことを考えたアクションを撮ってほしいものです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-16 05:56:55)(良:1票) 《改行有》 31. デス・レース3 インフェルノ<OV> 《ネタバレ》 2作目と同じメンバーなのは実に良いですね。思い入れもあるし。ただストーリーがなんかつまんないですね。とゆーか、『1』や『2』のほうが良かったというだけですね。今回はレースよりラストのオチがメインになっちゃっている感じがして、それが肌に合わないのかもしれません。デス・レースシリーズとして見なければ評価できますが、オチを大事にしすぎてメインが添え物っぽくなっている気がします。 シリーズ中、一番レーサーたちがぱっとしないのも盛り上がらない原因かな。14Kが死なないのはわかっちゃっているしねぇ。 カトリーナが、正体隠していたことを怒っていたけど、それだと前作のラストとつながらない気がして、ちょっと気になっちゃいます。 ゲリラを巻き込むアイデア好き。まあちょっとそのアイデアを活かしきれなかった気もしますが。オチは面白かった。すりかえネタそのものはよくあるネタですが、それをデス・レースでやるとは思っていなかったので、素直に驚きました。そのプロセスまで一から丁寧にネタバラシしてくれるので、この辺はとても親切。だから見終わったあとスッキリします。でもこのオチだと、『1』の冒頭で出てきたフランケンは『アイツ』ってことになりますが、それはちょっと無理があるんじゃ・・・。 ラストの大団円は『1』と雰囲気ほぼいっしょです。カラっと明るい仕上がりで、好きな終わり方です。安直も良い。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-28 03:12:22)《改行有》 32. デス・レース(2008) 《ネタバレ》 デス・レースそのものは大変面白い。『リアル殺戮ゲーム』みたいなのが好きなので、このジャンルは多少質が悪くても楽しめます。 この作品も例外ではありません。面白い。ただ、導入部分、これは気になります。もともと『デス・レース2000』のほうは、ありえないくらい馬鹿まっしぐらなところが良かったのです。お気楽な殺戮レースを楽しむというスタンスが好きだったのです。 でもこの作品って、最初に主人公ジェンセンの妻が殺されるところから始まります。しかも理解のある素敵な奥さん。この人が殺された挙句、その罪がジェンセンに着せられる。その半年後の物語なので、ちょっと重い。もちろん、このプロローグがあるから、ストーリー性は出ましたが、この映画にそもそもそんなシリアス設定いるかどうかが疑問です。それに、フランクがそこまで悲しそうにしないので、この設定を大事にしたいのか、したくないのか、よくわからんのです。一応怒ってはいるようなんですけどね。ちょっと怒り方も形式的な感じがして・・・。どうもプロローグの重たい設定に対し、ジェイソン・ステイサムのクールキャラが合っていない気がします。なのに、レースそのものはTVゲームの実写化みたいな馬鹿レース。これじゃあ奥さんは浮かばれないよ。 レースは1レースめが面白い。やっぱ複数のキャラでせめぎあうのが見応えあります。2レースめは所長が準備した戦艦?あれが良くない。ドクロのトラップはいいけどさ。あくまでレーサー同士に戦わせなきゃ。 同じような車ばっかりで、見分けがつきにくいのもマイナスです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-22 23:23:59)(良:2票) 《改行有》 33. デンジャラス・バディ 《ネタバレ》 1980年代~1990年代が思い出されるようなバディもの。好きです。 女性2人が主役ということ以外、これといった特色は無し。 サンドラ・ブロックはこーゆー役をさせるとめちゃめちゃはまります。大好きな女優さんです。多少老けた感じは否めませんが、このとき49歳くらいだったことを考えれば、信じられない若さです。いつまでも現役バリバリでファンとしては嬉しい限りです。 さて、アッシュバーン、マリンズ。二人とも登場シーンのつかみはばっちりでしょう。やり手の刑事と印象づけるのに十分すぎるエピソード。この2人が手を組むことになったらどれくらい痛快な展開になるかと期待が高まります。 ところが、フタを開けてみれば、少々期待はずれな展開。手を組んだことでまさかのパワーダウン。特にアッシュバーンがひどい。登場シーン以外、良いところが全然ないじゃないですか。 最初のうちは反発しあい、足を引っ張り合ってくれて全OKなんです。でもそれがいつまでも続くのはちょっと期待と違います。 捜査からはずされたことでふっきれた2人が、捜査のやり直しを始めるシークエンスは良かったけど。 遂に敵のアジトへ乗り込むぞと完全武装。テンションはMAX。きたきたきたー、と盛り上がります。今までのフラストレーションの解放。ここで最後の大暴れ・・・にならないのかよ。なんだこの中途半端な展開。結局使ったのは手榴弾だけ。 ハッピーエンドではあるけれど、カタルシスを感じるには至らず。コメディとしては面白いけれど、刑事アクションものとしては物足りなさを感じる次第でした。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-20 01:22:33)(良:1票) 《改行有》 34. テッド 《ネタバレ》 前半が好きですね。中盤以降は悪ノリが過ぎます。 ユーモアの基本がブラックと下ネタなので、子供と一緒に見るには向かない映画。『麻薬って何ー?』『顔射って何ー?』何を聞かれても困ることになるでしょう。 ですがテイストは子供向け。いったい誰向けに作られた映画なのか。大人が見るには子供むけのシナリオのチープさに物足りなさを感じることでしょう。 失笑、苦笑が多い中、唯一光っていたのがスーパーの店長とテッドのやりとり。ここは傑作ですね。 テッドは『悪友』を『クマのぬいぐるみ』にしただけ。主人公ジョンのピーターパン症候群の原因となっているもの。ジョンは『仕事』『彼女との約束』などさまざまな責任を放棄。その責任を果たさなければならないことはわかっている。でもテッドからの誘惑に抗えない。もしかするとテッドはそんな『大人になりきれない大人』の心の在り方を具現化したものかもしれません。 で、彼女のローリーがめっちゃいい人。ジョンを大人にしようと孤軍奮闘。ものすごい美人ってわけではないのですが、役柄のせいもあってか、凄く魅力的です。彼女の存在あればこそ、この映画を楽しく見られるってもんです。 ジョンとテッドが今の自分たちをローリーのために変えようとしますが、あえなく失敗。最終的にはローリーのほうから歩みよる結末。これって、ピーターパン症候群は精神疾患の一つだから、周りの理解が必要だよっていうメッセージが込められているのでしょうか。だとしたら、これは子供向けではなく、やはり大人たちへの道徳ファンタジーってことになるのかな。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-02-12 02:51:57)《改行有》 35. ティンカー・ベルとネバーランドの海賊船 《ネタバレ》 いやー、全然悪くないです。面白いです。みんなの才能が入れ替わっちゃうアイデア、ありきたりですが面白いですよね。それぞれ慣れない才能にあたふた。特にイリデッサは最高。どんどん植物が育っちゃう。安定感抜群のエンターテイメント。 なんですが、ただ、ただねえ。心の狭い私は、ザリーナの無罪放免にどうしても納得がいかんのです。それどころか、のうのうとピクシーホロウに戻ってきて、あまつさえショーの主役やって拍手喝采って、開いた口が塞がらんです。 だって、ザリーナのやったことって、不可抗力じゃないよ?故意だよ?犯罪だよ? 『粉の番人は粉に手を加えちゃいかん。危険すぎる。』ってあれだけ言われていたのに、手を加えて、大事故どっかん。でもそれくらいだったらティンクもやっているから別に良いです。不可抗力だし。 問題はその後だよ。逆恨みして全員眠らせて、青い妖精の粉を盗んで、そのままとんずら。いやいやいや、ティンク達がいなかったらピクシーホロウは壊滅していますよ?クランクがいなかったら冬の妖精たちは死んじゃっていたよ?それを故意にやったんですよ? せめて、クラリオン女王達がザリーナのやったことを全部承知のうえで、それでも許すっていうのであれば、まだわかります。でも実際は、命の危険にさらされていた事実を知らされないまま、ザリーナを受け入れてしまう。それって、ザリーナたちだけじゃなくて、ティンクたちも後ろめたくはないんですか? もちろん、そんな野暮なつっこみする作品ではないことは百も承知なんですが、・・・だって気になるんだもん![ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-11-26 01:44:25)《改行有》 36. ティンカー・ベルと輝く羽の秘密 《ネタバレ》 なるほど。悪くないですね。ただ、テイストは『3』のほうが好きです。 今作は、安定した面白さではありますが、ストーリーとオチが弱い。 『実は双子の姉妹がいました。』っていうおいしい設定が、エンターテイメントや感動にまで昇華されていない感じがします。なんかただの異文化交流で終わっちゃったのがもったいない。とは言え、その異文化交流でシルバーミストやフォーンたちがペリウィンクルをもてなすシーンはかなり良いです。 後半はうって変わって突然の災害パニック。ミロリが『雪製造マシーン』を川に叩き落したことで、まさかまさかの大寒波襲来でピクシーホロウ壊滅の危機。予想はできても急展開。『どーなんの、どーなんの、なるほど、そーなんの。霜で覆う。へえ~。ほんとかね~。そんでそんで、・・・お日様が照って・・終わり。』 う~ん、なんだかなあ。せっかくティンクとペリウィンクルの『羽コラボ』って必殺ギミックがあるんだから、それを使って季節のバランスが元に戻るとか、そーゆー奇跡が見たかったなあ。 コートを着て、羽を霜で保護すれば、ピクシーホロウの妖精たちは冬のエリアに行けるっていう幸せなオチは良かったですね。 終わりよければすべてよし。 ちなみに、ブルーレイディスクの特典おまけ映像に収録されている『ロゼッタ奮闘記』は本編よりお気に入り。ちょっとハリーポッターとマリオカートのパクリっぽい気がしないでもないですが、面白いです。おまけのくせに20分くらいあります。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-11-10 23:58:53)《改行有》 37. ティンカー・ベルと月の石 《ネタバレ》 前作同様の美しすぎる映像。これだけでも見る価値があると思えます。 ストーリーも、良くも悪くも前作同様。毒にも薬にもならないプロット。 その1.ティンカーベル、『月の石の杖作り』という大役を任される。 その2.ティンカーベル、『月の石を壊す』 その3.ティンカーベル、『月の石』を元に戻すため、願いを叶えてくれる鏡を探す旅に出る。 ハード面はファンタジーアドベンチャー。ソフト面はテレンス、ブレイズ(蛍)との友情物語。 要は、「物よりも大切なもがある」っていう、ありふれまくっているプロット。例えば、トロールたちが喧嘩をした後、仲直りをする様子を見て反省するティンカーベル。もちろん子供向け。それも保育園や小学校低学年の子たち向け。いい歳した大人が本気で見るような代物じゃあございません。 でも何だろう。この歳になってこーゆー映画を見ると、妙なヒーリング効果があります。心が洗われるといいますか。童心に帰れるのが良いのかもしれません。 『気球』『ねずみとの大乱闘』『秋の準備』など、アニメーションとして面白い演出が盛り沢山。ラストは失敗を成功に変えてめでたしめでたし。 でもよく考えてみましょう。次の季節の杖を作る人たちは、あの砕けた月の石にあわせて、新しい杖を作らなければならないわけです。勝手に難易度を上げられて、迷惑ではないのでしょうか。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-10-19 12:28:24)《改行有》 38. ティンカー・ベル 《ネタバレ》 何かの予告で見たきれいな映像に惹かれて鑑賞。映像やアニメーションを見たくて借りたので、ストーリーには期待せず。どうせ女の子向けのファミリームービーだろうと。 ところがところが。どうしてどうして。思いがけずファンタジーながらもお仕事ドラマで。思ったよりも楽しく鑑賞できました。 そうかそうか。季節の準備は妖精たちがしてくれていたのか。てんとう虫の模様まで妖精たちがペイントしていたとは。発想の豊かさにディズニーの真骨頂が垣間見えます。 好きなシーン多々あり。『自分の才能』を見つけるテストはかなり好き。『ハリー・ポッター』の帽子のテストと似ていますが、こちらのほうが好きかな。妖精一人一人、持っている才能が違うっていうのは面白いですね。 『自分がしたい事』と『自分が得意な事』の狭間でゆれる葛藤が今作のテーマ。現代社会にも通じます。アニメというソフトな媒体だからこそ素直にそのメッセージを受け入れられます。なかなか良い映画かも。 とまあ素敵な作品には違いないのですが、なぜちょっと点数が辛めなのか。 まず第一にちょっと盛り上がりに欠けます。第二にティンカーベルが周りに迷惑かけすぎ。仕事しなさすぎ。それでいて『私はメインランドに行きたいの』ってわがまますぎ。ラストはちょっと良い子になりましたが、それまでの彼女はちょっと好きになれない。そして周りが甘やかしすぎです。みんなティンカーベルにだけ甘いのは新人だから? 彼女に共感できなかったのが評価の分かれ目かもしれません。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-09-28 14:12:28)《改行有》 39. デッド・フライト 《ネタバレ》 ゾンビものは好きなジャンル。これも楽しみにしていた映画のひとつ。感想は・・・ちょっと物足りないといったところです。 悪くはないです。ちゃんと『ゾンビゾンビ』しているし。 舞台を限定したのも良いですね。最初から最後まで飛行機の中のみ。わかりやすい。乗客の紹介のみで終わる前半。これは退屈だと思う人も少なくないでしょう。個人的には、だらだらしたとりとめのない会話で登場人物を把握できるので、まあいいかという感じ。(ドラマ系だったらやめてほしいですが。)問題なのは、前半尺をとってキャラづけされた人たちの個性が、後半あまり活かされなかったこと。特にひどいのが2組のバカップル。なんや浮気やらマナーの悪さやらで結構尺を使っておきながら、ゾンビパニックになったらその辺のモブと同じ扱い。 それに、ホラーでは前半の雰囲気づくりが大事です。これかが何かが起るという『緊張』『不安』『期待』、そういったものを煽ってからの『ゾンビパニックどーん』で盛り上がるわけです。この作品ではその雰囲気作りがちょっといまいち。だからゾンビが暴れ始めてからの盛り上がりもいまいち。 『床からゾンビが手を突き出して客をひきずりこむ』『トイレと見せかけて鏡からゾンビばーん』なんて好きな演出も多々あるので、要所要所で楽しめる演出はあります。ラスト、飛行機からゾンビたちが歩き出すシーンは終末感があって良い。 あえておすすめするほどではないですが、暇つぶしにはなる1本です。[DVD(字幕)] 6点(2019-07-01 00:05:22)《改行有》 40. デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 夢中になって見られる映画。オープニングのフェリー爆破。遺体袋から鳴る自身の携帯の着信音。岸に流れ着く謎の女性の遺体。サスペンスとミステリーの醍醐味を堪能できる傑作。だったのですが、ラストはどうにもすっきりしないハッピーエンド。いや、ハッピーエンドと言っていいのか?明らかにダグの世界はパラレルワールドになっちゃって。何も知らないダグのほうはいいけれど。海の藻屑と化したダグのほうはあまりにあわれ。あんなに頑張ったのに。 タイムトラベルものは、『近い未来』や『近い過去』に行っちゃうやつがどうしても苦手。『整合性』や『理屈』が気になって仕方ない。『もう一人の自分の人生』がでてきちゃうのはもっと苦手。 でもこの作品のアイデアは好きです。『4日前の映像をリアルタイムで全方位から見られる。』『壁の透視もできる』『拡大もできる。』『ゴーグルを使えば視聴可能エリアの拡大もできる。』『容量の関係で巻き戻しはできない。』SF設定としては完璧じゃないでしょうか。『巻き戻しができない』という縛りが最高。『4日前だけどリアルタイム』というのが良いですね。だから『いつ死ぬかわかっているクレア』は死ぬまでに時間的な余裕があったので助けることができるわけですが、相棒のラリーのほうは時すでに遅し。4日前の映像が死ぬ寸前なので救うことが出来ない。なるほど。理屈としては合っている。それにこの縛りのおかげで緊張感とスピード感が増します。 で、そこまででやめてくれれば良かったんですよ。せめてメモを送るまでが許容範囲でしょうか。『メモを送っても未来は変わらなかった。』『いや、むしろメモを送ってしまったことで相棒ラリーの死とクレアの死を招いてしまった』その事実をダグたちが知ってしまう流れまでは素晴らしかった。 その後、ダグが過去に行っちゃう。これがダメ。蛇足。それで結局未来が変わらないんだったら、バッドエンドでも納得できたのですが。残念。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-05-19 17:51:50)《改行有》
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